最近発売のBTOパソコン9月上旬分。
今回は10種類中9つがグラボ搭載なBTOパソコンらしい新機種発売であり、5つがフロンティアの新製品という、パソコン市場の中でもやはりBTOメーカーは国内大手とは違い活気がある印象。
適当に見て参りましょう。
最近発売のBTOパソコン(2018年9月前半)
画像は特徴的なモノだけ拝借し貼り付けております。
パソコン工房
3D CAD向けに本格開発したQuadro搭載PC - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1142738.html
最近、パソコン工房は提案がマウス風になり上手くなった気がする。
この場合はCGWORLDがコラボになっているため、PCハードウェアの事をよくわからない人でも、CGWORLDを良く知っているクリエイターには安心してここから選べる、という提案好き。
3機種の構成は全てグラボにQuadroが搭載されているハイスペックな仕様であり、スタンダード、アドバンス、プロモデル、どれもバランスが取れていると思った。
Quadroが必要なクリエイター限定ながら、必要なクリエイターにはこの中から選べ感が感じられる、提案も構成も上手いコラボモデル。但し、PC自作できる私から見ると割高。しかし自作しない、できない人にはアリかと。
マウス
6コアCore i7とGTX 1060搭載13万円台の15.6型ノート - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1141519.html
ゲーミングノートの間を埋めて来ましたな、と思いきやゲーミングノートとはどこにも書かれておらず、さすがマウス、いつも提案が上手い。
6コア/12スレッドで動作するCore i7-8750H(2.2GHz)と、ミドルレンジGPUのGeForce GTX 1060(GDDR5 6GB)を搭載することで、画像や動画編集、VRコンテンツの視聴など幅広いデジタルコンテンツの利用に好適
その通りで、別にこれでゲームだけできるわけではなく、動画編集にVRAM 6GBは有利なのだろうし、GTX 1060ならギリでVR行ける範囲、そして1060はSteamで最もユーザの多い需要の高さ。
ゲーミングノートとしての矛盾は、ゲームするならある程度の画面の大きさが必要、に対し、ゲーミングノートなら持ち運ぶ物なのでデカすぎても困るところ。
キーボードがアイソレーションではなさそうだけれども、ストロークは重要だと思うので、可能なら秋葉原のG-Tuneで実機で確認したいところ、マウスはゲーミングノートとは言っていない。
ドスパラ
10万円台のGeForce 940MX搭載15.6型ノート - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1142075.html
なぜ今更な940MXなのか、在庫処分ならもう少し安くならないのか。
税別価格は500GB HDDモデルが89,980円、500GB SSDモデルが99,980円。
何を言っているのかもよくわからない。
オフィスワークから映像編集、軽い3D処理に好適
オフィスワークにCore i7-7500Uはオーバースペックでグラボも要らない、軽い3D処理が何を指しているのか謎すぎる。
モバイルかな?と思いきや、15.6型1.9kgをモバイるのは私くらいであり半固定設置といえる重さと大きさ。何に使えば良いのか具体的な提案がなく、今更感ある中途半端な性能のGPU。叩き売るか、ドスパラ中古で処分するべきでは。
日本HP
RTX 2080搭載ミニタワー「OMEN Obelisk Desktop」 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1142881.html
同じOMENシリーズでもObeliskと名付けられたおとなしい見た感じ。
OMENデスクトップと言えば、斜めサイコロケースの印象が強すぎ、タワー型でOMENと言われてもピンと来ない。
斜めサイコロとはこれ、OMEN Xのこと。
source:日本HP本社でOMEN Xなど実機を見たレビューその2
見た目は斜めサイコロXよりも日本ウケしそうではあり、中身はガチなゲーミング仕様なので、自作せず最新のGeForce体験したいならアリかも知れない。
一例として、CPUにCore i7-8700(3.2GHz)、ビデオカードにGeForce RTX 2080(8GB)を搭載した「パフォーマンスプラスモデル」の税別直販価格は268,000円となっている。
グラボが高いからね、仕方ないね、と思ったけれど、HPならASK税関を通らないならば、もう少し安くできるのでは?と余計な世話を妄想。
TSUKUMO
4K60pノンリニア編集向けワークステーション - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1140853.html
攻めるツクモ、税込97万円くらいの動画編集PC。
どのパーツが高額かは、CPUとグラボの時点で20万円到達しており、メモリ64GBやNVMe SSD 500GBと盛られており、更にNVMe SSD 1TBx4枚をRAID0構築し4TBにするという、暴挙とさえ感じるカオスな構成。
動画編集なので作業用ドライブも速くするべきなのか、と思ったものの、x4 SSDでRAID0は単純に故障率4倍なので、標準のHDDは3TBではなくバックアップ用として4TB以上にするべき。
FRONTIER
プロチーム推薦のゲーミングデスクトップPC 3機種 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1140866.html
フロンティアもプロゲーマー推奨PC作戦に出た模様。
以前、サイコムがプロゲーマー推奨PCを出した際に上手いと思った理由を再び書くと、ゲームタイトル推奨の場合はそのゲームだけとなり、ゲームメーカー側がOKしてくれる必要があるので割と手間。
その点、プロゲーマーなら割と緩いと思われ、「ゲームタイトル推奨」ではなく、プロゲーマーがその仕様や構成をゲームに対してOKしているだけ。しかし信頼性はゲームメーカーもプロチームもそう変わらないでしょう。
3機種の構成は下がCore i5+GTX 1050で税込約9万円、上はCore i7で21~23万円のGTX 1070と1080となっております。Steam統計で多いグラボはGTX 1060>1050 Tiなので、ここ外さないで欲しかった。
Threadripper 2950XとGTX 1080搭載ゲーミングPC - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1141579.html
最大16コア32スレCPUと1千番台上から2番めのグラボを搭載。
珍しい点はケースがフルタワーであり、558mmは通常のATX(ミドルタワー)ケースに5インチ(光学ドライブ)3つ分ほど高い感じなので、知らずに買うと箱を開けてビックリかも知れない。
価格が税込38万円くらいと高くなってしまったのはフルタワーケースが原因か、と思いきや、Phanteksというメーカーはフルタワーでも1万円台という安さで売られておりました。
どのパーツが高いのだろうか。量産系BTOなので割高感あり、最後に出るサイコムがグラボGTX 1080ではなくGTX 1070 Tiながらダブル水冷で40万円切れております。
デスクトップPCにOptaneメモリー搭載モデルを追加 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1141789.html
珍しいかも知れない、Optaneメモリ搭載BTOパソコン。
この機種は32GBのOptaneメモリを標準で載せているらしく、HDDのキャッシュとして動作するのでHDD単体より高速アクセス可能で、特に読込性能が高まりランダムは全体的に超高速化。
価格が安めなので私も冗談で試してみようかと思ったものの、インテルの説明を読み、Z97チップセットではムリだと判明しやめた。
第7世代 (またはそれ以降)インテル Core プロセッサー。インテル200シリーズ・チップセット (またはそれ以降)
source:インテル Optane メモリーの概要と要件
他にもWindows 10 64bit版など制限多いので、古めなパソコンならご注意あれ。完成品なら非対応なわけがないので安心ですな。
Kaby Lake-R搭載で1.2kgの14型ノート - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1142022.html
14型で1.2kgはBTOメーカーにしては優秀。
国内大手のノートは軽さやバッテリ駆動時間を重視するが価格がクソ高く、BTOパソコンはその逆であり、このノートはバッテリ10時間くらいらしいので本当ならその点でも優秀。
CPUにCore i5-8250U、メモリ8GB、256GB SSD、1,920×1,080ドット表示対応14型非光沢液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Homeを搭載し、税別価格は99,800円。
ケチの付け所がございません。個人的には14型フルHDが厳しいとは思うものの、Windows 10なら拡大表示が効くので割と問題なく、拡大されないソフトは使わなければOK。地味に非光沢液晶もモバイルノートとしてスーパー理にかなっていると思う。
私の13.3型ノートは非光沢ではないため、蛍光灯の映り込みがひどくて目が疲れる。モバイルこそ非光沢、タッチ操作のために光沢になるならタッチスクリーンやめて欲しい。
サイコム
第2世代Threadripper搭載デュアル水冷PC受注スタート - エルミタ
http://www.gdm.or.jp/pressrelease/2018/0905/275272
ダブル水冷、サイコムの本気モードですな。
G-Master Hydroシリーズ水冷、この機種はCPUとグラボを水冷化した機種で、ダブル水冷はサイコム以外にはマウスコンピューターくらいしかやっていないはず。
サイコムとマウスがなぜダブル水冷をやるかは、CPUとグラボの性能が高くなりすぎると空冷では間に合わなくなり発熱制限により性能低下してしまうため。※サーマルスロットリング
他社がなぜ水冷をやらないかは、空冷よりも水冷は劣化が早く水漏れの危険性などを考えるとリスクがデカいため、と見ております。
サイコムらしい高性能かつ見た目も重視なゲーミングPC。39万円~を出せる人限定なので、サイコム以外に買う側も本気モードか金持ちに限られる。
盛り上げようとするe-Sportsに未来はあるか?
独断と偏見で勝手に評価。
- 用途次第で大アリ・・・パソコン工房のQuadro搭載PC
- 納得の構成・・・フロンティアの14型ノート
- ワケガワカラナイヨ・・・ドスパラの940MX搭載ノート
どうしてもQuadro=ELSA=高価になるは仕方ない、ELSA製品が高い以外に修理交換用の保守パーツも必要になるためで、儲かっているクリエイターなら、といったところ。
フロンティアのノートは普通に良いと思われ、ドスパラのノートは普通に意味がわからない。但し、一般PCユーザから見ると、フロンティアノートとドスパラノートの何が良くてどうおかしいのかはわからなさそう。
上ではBTO PC新製品なので紹介しなかったけれど、他にもBTOメーカーとしての動きが2つ、DELLとドスパラいずれもe-Sports関連。
他には今回の新製品にあるフロンティアのプロゲーマー推奨PCはサイコムとマウスも推奨PCをやっており、BTOメーカー各社が盛り上げようとしているe-Sports関連とゲーミングPC。
しかし現実は厳しいようで。
私たちが主催するイベントはイベントそのものが1度も黒字になったことはなく、会場費、事前準備や当日の人件費、機材・機材運搬費等かかるコストで常に赤字です。
となるとDELLのようにプロゲーマーチームのスポンサーになるところからが始まりになるとか、HPのように大会そのものを仕切るなど、広告宣伝費は余力がなければ捻出は厳しいはず。
ならば余裕のありそうなマウスコンピューター、採算度外視と思われるe-Sports専用会場を作ったドスパラ、親会社ヤマダ電機が家電量販店日本一の売上を誇るフロンティアとツクモ、そしてDELLに対抗して日本HP、HP対抗でDELL、これらメーカーがDELLとHPに続くべきでしょう。
e-Sportsが海外で規模が拡大しているからとはいえ、日本でも普及するとは限らない点が割とギャンブル。DELLはAliwnware以外にHPのようなシンプル、かつコスパも考えたゲーミングPC出した方が良さそう。
日本ではコスパ軽視のハデなギミックはウケない。それに気付いた日本HPが今回のような普通のミニタワーでゲーミングPC出したのだろうと予想。
普通のノートもゲーミングPCも、デスクトップなら当たり前にBTOパソコンがおすすめ。
>CGWORLD
モデリングとかデジタルアートとか系の月刊誌を出していましたね。本屋のPC系コーナーには必ず置いてあるはず。
>6コアCore i7とGTX 1060搭載13万円台の15.6型ノート
15.6型でフルHDなら何とか行けます。うっすら光るキーボードの配列はスタンダード。1つくらいCore i5 搭載モデルを用意して12.5万円くらいに設定すると、どうせならCore i7を選ぶ方が増えたやも。
>軽い3D処理
50枚くらいのRAW現像とか、2~3分のフルHD動画を編集とか、8Mくらいの画像を編集とか、微妙な用途ですかね。
>Optaneメモリ
私が使用しているマザボ、チップセットはZ68な模様。絶対に無理。
>デュアル水冷PC
デュアル水冷というよりデュアル簡易水冷、とでも申しますか。水冷なのにチューブが真っ黒なのは少し味気ないですね。