最近発売のBTOパソコン2月前半分。
1月の後半10記事に続き2月前半も10記事の新製品のリリースがございます。2月のデカいニュースといえば64コア/128スレッドのThreadripperがやや話題になり、当然作ってみたが発生中。
適当に見て参りましょう。
最近発売のBTOパソコン(2020年2月前半)
5メーカー10記事分。リンクは全てPC Watch、画像は意味のあるモノだけ。
パソコン工房(5)
4万円台前半の15.6型フルHDノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1232875.html
Celeron N、メモリ4GB、SSD 256GBと予想するとだいたい合っており、N4000、SSD 240GBでございます。
直販価格は前者が43,978円、後者は53,878円。
税別表記にすると、39,980円、48,980円。
安い方は生徒1人にPC1台構想の補正予算な45,000円以内なのだから、SSDがデカい分これで良いのでは?と思ったものの、タッチスクリーンで何かしようとしているようなのでNGなのでしょう。
タッチできる10.1型や11.6型より、まともなパソコンといえるサイズのこちらの方がマシだと思う。タッチできない方がマウス使う練習にもなるし、キーボードショートカットも使いこなせばよろしい。
高い方はメモリ8GB、SSDに加えてHDD 1TB。子ども用ならオーバースペック、しかもCeleron N4000でできることを考えると、メモリは4GBで良くHDDは要らないとも。
アニメ/CG制作向けデスクトップPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1233691.html
こういう謳い文句、良いと思う。
Autodesk 3ds Maxの「FumeFX」、「tyFlow」、「Stoke MX 2」などといったプラグインを利用したシミュレーション処理など、アニメやCG制作での使用を想定
などといったそれらプラグインが何なのか、職人系ではない私にはサッパリ不明ながら、彼ら職人系はAutodesk 3ds Max用と言ってくれなければPCサッパリ不明な人が多いだろうから良き。
Ryzen 9 3900X(12コア/3.8GHz)、64GBメモリ、GeForce RTX 2080 Ti(GDDR6 11GB)、500GB M.2 NVMe SSD、850W 80PLUS Gold電源、DVDスーパーマルチドライブ、Windows 10 Pro
ポイントは多コアとメモリ64GBと思われ、3Dのレンダリングに有利なのだろうか。ちなみにこれでゲームもできるけれど、オーバースペックと言えるくらい高性能。約30万円。
1kg切りのComet Lake搭載14型モバイルノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1233632.html
重量は「ゴム足込でも」約990gらしい。普通ゴム足も込ではないのか。
CPUにCore i5-10210U、メモリ8GB、1,920×1,080ドット表示対応14型非光沢液晶ディスプレイ、OSにWindows 10 Homeを搭載する。
価格は、240GB SATA SSD搭載モデルが101,178円、500GB NVMe SSD搭載モデルが104,478円、1TB NVMe SSD搭載モデルが113,278円。
最近のパソコン工房は、先程の職人向けにしても、この価格の刻み方にしても提案が上手くなったと思う私は何様のつもりか。
構成のバランスはケチの付け所が無く、14型は半固定でもモバイルでも、特に1kgな点からモバイルで行けというアピールか。
価格は240GBで10万円という売れ筋な価格帯、加えて500GBのNVMeが3千円差ならば、240GB超え必要な人は絶対こちらでしょう。そして1TBのやつは価格差が微妙ながら、メインPCとして使うなら更に+9千円は(500GB超え必要なら)アリかと。
約91万円からのThreadripper 3990X搭載デスクトップPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1234392.html
作ってみたパート1は912,978円、税別表記は829,980円。CPUの時点で50万円、残り33万円くらいの内訳がこちら。
64GBメモリ、500GB M.2 NVMe SSD、GeForce GTX 1650 SUPER(GDDR6 4GB)、850W 80PLUS Gold電源、Windows 10 Home
1650 SUPERェ・・・
グラボの性能は必要とせず、とにかくコア数スレッド数とメモリ容量を盛らねばならない、何そのエンコード変態用な構成が90万。アニメに命賭けている人とか向けなのだろうか。
これの2TB HDD追加、グラボがRTX 2080 SUPERになった版は税込989,978円(別899,980円)で、ゲーミングPC名乗れそうながら、それいうとコア数の多さが意味不明。
最上位は1,154,978円(1,049,980円)。
128GBメモリ、480GB PCIe 3.0 x4 SSD(Intel Optane SSD 900P)、Quadro RTX 4000(GDDR6 8GB)
金余らせているクリエイター向けですな多分。
Threadripper 3970X/TITAN RTX搭載クリエイター向けデスクトップPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1234584.html
用途に対してわかりやすい。
流体シミュレーションや環境エフェクトなど、CGやVFXの分野で必要な高負荷処理を想定したミドルタワーデスクトップPC。
クリエイターの中でも3D含むVFXで開発している人向けの製品で、CPUが約25万円、グラボのRTX Titanの国内販売は無く米Amazon価格2,450ドル(約27万円)。
Ryzen Threadripper 3970X(32コア/3.7GHz)、64GBメモリ、TITAN RTX(GDDR6 24GB)、480GB PCIe 3.0 x4 SSD(Intel Optane SSD 900P)、DVDスーパーマルチドライブ、850W 80PLUS Gold電源、Windows 10 Pro
SSDが約6万円、マザーボードもいいやつなのだろうと思うけれど、それにしても税込95万円は取りすぎなのでは。
マウスコンピューター(1)
ディスプレイにマウント可能な新筐体の小型デスクトップPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/biz/1233620.html
マウント可能というより、マウンタが標準で付属するならディスプレイおんぶ前提なご提案。そこまでして一体型PCにしたいのか。
小型なのでクソ性能かと思いきや。
- CPU:Core i5-8265U(4コア/8スレッド、1.6~3.9GHz)
- GPU:UHD Graphics 620
- メモリ:DDR4-2400 8GB(最大32GB)
- ストレージ:SSD 256GB
- OS:Windows 10 Pro
税別9万円なので税込で10万切れるくらい。
D-Sub 15pin出力が付いているので、VESAマウントできる天吊りプロジェクタに貼り付けるとスマート。キーボードなどは無線、そしてシャットダウンしない前提で。
日本HP(1)
NVIDIA Studioドライバ搭載のクリエイター向けデスクトップ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1234122.html
仕様と価格。
CPUにCore i5-9400、メモリ16GB、256GB M.2 SSD、2TB HDD、GeForce GTX 1650ビデオカード、DVDスーパーマルチドライブ、OSにWindows 10 Home、310W電源を搭載し、税別価格は118,000円。
HPにしてはやや高め、国内の量産系BTOメーカーならば余裕で10万円を切れる構成。HPはノートと一体型PC上手いけれど、デスクトップ単体はダメですな。
ツクモ(1)
Threadripper 3990X搭載で180万円のハイエンドデスクトップPC
https://tpc.googlesyndication.com/simgad/11039576463055891910
作ってみたパート2。180万円は税込。
Ryzen Threadriper 3990XとQuadro RTX 8000を搭載
CPUが50万、グラボが80万、どうすれば残り50万円をひねり出せるのかお聞きしてみたいけれど、量産系BTOでもだいたい25万円を超えた辺りからコスパは自作より悪くなって行くもの。
売る気は感じられない、こんなのもできるよ系。
フロンティア(2)
942gで第10世代Core i7搭載の14型モバイルノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1233792.html
特徴を引用。
重量約942g、MIL規格準拠(MIL-STD-810G)と持ち運びに好適なスペックのPC。
BTOメーカーのノートもようやく1kgを切り始めましたな。結局、ACアダプタとかご一緒するなら1kg超えるけれど。
ところでMIL規格準拠が持ち運びにどう好適なのか気になり、そのMIL~とやらを調べてきた。
MIL-STD-810は、米国防衛装備品のための温度、湿度、高度、振動、衝撃、耐水などの過酷な環境条件に即した実験室による試験規格です。
まずモバイル向けとはあまり関係ない。そして一覧表見ても全然わからなかったので、逆にこのノートの仕様詳細を見て来た。
動作温湿度
温度: 10℃~35℃ / 湿度:20%~80%(結露のないこと)非動作温湿度
温度: -20℃~60℃ / 湿度:10%~90%(結露のないこと)
ごく普通のパソコンに見えるけれど、米国防衛装備品もこの程度の甘々な基準をクリアしていれば良いのだろうか。
高拡張性のスリムタワー型デスクトップPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1233142.html
前回のサイドパネルガラスなのに内部が光らない意味不明さと同様、拡張性が必要ないからこそのスリムケースを否定するスタイル。
どう拡張性が高いかはこちら、ながら説明も意味不明。
2.5/3.5/5インチベイを内外に備え、
「ケースの外に?」と思い外観の写真を見たけれどわからず、仕様詳細を見て意味がわかった。内外とはシャドウベイとオープンベイのことらしく、私なら「2.5/3.5/5インチベイを計4つ備え」と表現する。内外とは言わない普通。
そして2.5''x1、3.5''x2、5.25''x1は2.5インチが1つ多く3.5インチが1つ少ないだけで、特に拡張性が高いとも言えない普通のスリムケース。
フロンティアの中の人はパソコン素人しか居ない説がますます濃厚に。
ドスパラも24時間電話サポート受付開始
独断と偏見で勝手に評価。
- 用途次第で大アリ・・・マウスのVESAマウンタ標準付属PC
- 納得の構成・・・パソコン工房のThreadripper以外全部
- ワケガワカラナイヨ・・・安定のフロンティア全部
なぜ用途次第かは、私のようにデスクトップPCのUSB端子をゲームパッド挿したりiPod用やType-C端子の充電ケーブルに挿し替えたりを頻繁にしないなら、ディスプレイおんぶ形態は見た目アリかも。
パソコン工房は以前と比較し、新製品をただ出せば良いのではなく、マウスのような用途から入る提案、性能&価格のバランスとその刻み方(見せ方)が上手くなった。中の人が変わったのか?と妄想するほど。
フロンティアは早くパソコン詳しい人を雇うべき。求人の条件や資格の欄に「パワハラに強い人」を入れる前提で。「本社からの恫喝に耐えられる人優遇」もあった方がよろしいかと。
さて、今回の余談はドスパラ。
ドスパラ、電話サポート受け付け体制を24時間年中無休に拡大
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1232639.html
見出しにドスパラ「も」と入れた理由は、以前から既にMCJ(マウスとパソコン工房)がやっている年中無休方式なので追随する形に見えたため。
それにしても24時間はやりすぎではなかろうか。
6~15時と12~21時のシフト制にして、休憩を10時と16時からの60分とすれば、混雑が予想できる朝9時前まで、12~13時、18時以降をカバーできる。深夜2~4時に電話してくるような人が多いとも思えず。
しかしマウスらも24時間。何か理由があるのか。
24時間&無休の響きが良く、サポートが不安だと昔から言われる宿命がBTOメーカーだとするなら単純な話になるところ、MCJのサポートは人件費が比較的安い代償として時間にルーズな人間の多い沖縄なので、24時間で回転させた方が人員不足カバーに良いとかなら納得。
ところがドスパラ、どうやら東京都。
受付時間をMCJに合わせただけなら無理がある。
もしかしなくても月額ビジネスの付加価値として24時間年中無休言いたかっただけちゃわないかも知れないけれど。
>64コア/128スレッドのThreadripper
PC-Watchも動画を出していますね。
You Tube|空前絶後の“64コアCPU”が登場! 本ナマ!改造バカ第57回
https://www.youtube.com/watch?v=jC0EUKDiK5I&t=708s
「64スレッドの壁」とか、トライする猛者なんぞ極少数っぽいのにけっこう重要な壁が面白い。
>グラボの性能は必要とせず、とにかくコア数スレッド数とメモリ容量
だたしエンコードソフトによっては、AMD製CPUと相性が悪い可能性あり注意。特に走り出しの超多コア新型CPUなんぞどんな不具合が起こるか分かったモノでは無し。仕事用はもとより、動画配信などに使うメインPCとしていきなり導入するには、値段以外にもハードルが高いです。