Ryzen 5000搭載祭りBTO PC新製品(2020年11月前半)

2020年11月21日

最近発売のBTOパソコン11月前半分。

今回はほぼ全メーカーでRyzen 5000搭載祭りとなっており、ゲーミングやクリエイター向けPCが盛りだくさん。逆にゲームなどに興味の無い人には誰得情報なニュースまとめとなっております。

適当に見て参りましょう。

最近発売のBTOパソコン(2020年11前半)

6メーカー12記事分。画像は意味のあるモノだけ。ソースはリンクタイトルに書かれていなければPC Watch。

マウスコンピューター

GeForce RTX 3070搭載のマイクロタワー型最上位モデル
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1288608.html

マウスだけはビッグウェーブに乗らなかった、RyzenではなくRTX 3070搭載1本でマイクロタワーなゲーミングPC。

CPUにCore i7-10700K、メモリ16GB、Intel Z490チップセット、ストレージに512GB NVMe SSD+2TB HDD、ビデオカードにGeForce RTX 3070(8GB)、OSにWindows 10 Home

この構成で219,800円は高すぎないだろうか。せいぜい179,800円。

自分の計算違いか?と疑いパソコン工房を見て来ると、CPUがK無しi7-10700、SSDが480GBのSATA、他は同じような仕様で168,980円。CPUがK付+SSDがNVMeになるとしても1万円も差は無いはず。

マザーがZ490なのでASUSのクソ高いやつでも入っているのか、そうではないなら値付け間違えている、または意図的なボッタクリ、もしくはボーナス商戦用の値引き前価格か。

パソコン工房

  1. Ryzen 5000シリーズ搭載のゲーミング/クリエイター向けパソコン
  2. Xeon W-2200シリーズ搭載のワークステーション

1の最安モデルの構成を引用。

Ryzen 5 5600Xを搭載し、直販価格は14万7,378円。GPUはRadeon RX 5500 XT、DDR4-2666 16GB、NVMe SSD 500GB、HDD 2TB、DVDスーパーマルチドライブ、700W 80PLUS Bronze電源、Windows 10 Home

パソコン工房はニュースリリースでは税込表記するので抜くと133,980円となり、新CPUを搭載すると同時にRX 5500 XTをぶち込むとはグラボの在庫処分か。2万円クラスのグラボに対して4万円CPUは役不足感がある。

最上位もついでに。

Ryzen 9 5950Xを備えており、直販価格は45万2,078円。GPUはGeForce RTX 3090、DDR4-2666 32GB、NVMe M.2 1TB、HDD 2TB、DVDスーパーマルチドライブ、800W 80PLUS Platinum電源、OSはWindows 10 Home

税抜でさえ40万を切らず410,980円。

グラボが余裕で20万円オーバー、CPUが10万円級、その他盛りに盛っているとしても40万円はパソコン工房にしては高め。しかし399,980円にできなかった理由があるのでしょうな。

憶測ながら、おそらく滅多に売れないであろうRTX 3090搭載PCを1台でも販売したなら、20万円超えグラボを修理交換用の保守在庫として最低1枚は持たねばならず、その負担金が乗っている気がしてならない。3090以上が無いので代替品が存在せず。

2番はXeon搭載なのでほぼ業務用、ワークステーションというやつ。

Xeon W-2235、16GBメモリ(ECC対応)、GeForce GT 1030、500GB M.2 NVMe SSD、700W 80PLUS Bronze電源、Windows 10 Proなどを搭載し、価格は31万5,678円。

CPUにGPU非内蔵なのでグラボは映像出力用の安いやつ。CPUは7万円。それがなぜ31万円になってしまうかはマザーボードがアホほど高いのか。

ちなみに私のメインPCもXeonを搭載しており、ワークステーション用のマザーを買おうにも一番安いやつで5万円を超えておりあきらめた。普通のZ97でしのいでおり「それXeonの意味あるか?」と問われたならばもちろん無い(キリッ

更にちなみに5万も出してどのくらい高機能なのかは特徴はなく、メモリがECC対応でスロットが8本あるとかその程度。数が出ない=高いパターン。

ツクモ

  1. ASUS TUF Gaming採用のBTOパソコン
  2. Ryzen 5000シリーズ搭載ゲーミングパソコン5機種
  3. Ryzen 5000シリーズ搭載のデスクトップパソコン

1はツクモらしい、わけのわからないアピール方法。普通に人にASUSのTUF Gamingマザー採用とか言えども100人中軽く90人以上は意味不明に違いない。

これは普通ではない、要するにPC変態向けアピールであり、意味がわかる人にしか伝えていないはず。ちなみに私はもちろん意味わからない。では面白くないので調べて来たのでこれはと感じる特徴3つ。

  • Intel WiFi 6
  • USB 3.2 Gen 2ポート、Thunderbolt 3
  • Aura Sync RGB

個人的には全部どうでも良い機能ながら、デスクトップ用でWiFi内蔵は少し珍しい、USB 3.2 Gen 2はとても新しい超高速、Thunderboltは私のメインPCにも付いているけれど使いどころ不明、Aura SyncはASUSのLED制御機能。

価格コム最安は2.3万円くらいなので、私がキヨミズ・ダイブしたZ97 Extreme6と同じくらいなので割と遊べるマザーなのでしょう。

2と3はRyzen 5000出たので載せてみました程度で特に書くことがない。パソコン工房と似たような価格設定で、高くは無いし量産系BTOメーカーなので最初から安い。 

フロンティア

  1. 容積約1.2LのComet Lake搭載小型パソコン
    frontier-cd.jpg
  2. Ryzen 5000搭載デスクトップ5モデル
  3. Ryzen 5 5600Xが選択可能なデスクトップパソコン

1は凄いことが書いてある。

カスタマイズ可能なCore i9-10900を搭載したさいには最大10コア/最高クロック5.2GHzとなる。

性能は確かにそうなのだけれども、この狭い幅のケースでi9とか冷却大丈夫なのだろうか。TDP 65Wとはいえ、この数字は温度や消費電力ではなく「昔のi5くらいだからセーフだろう」的に考えているならヤバい、というかフロンティアはパソコン詳しくなさそうなので不安になれる。

標準構成のこれならまあ納得。

CPUにCore i3-10100(GPU内蔵)、Intel H410チップセット、メモリ8GB、240GB SSD、OSにWindows 10 Homeなどを搭載し、税別価格は5万9,800円。

高くも安くもなく、小型PCにこれほど詰め込んだと思えば安い方か。

2番は最初の機種が何かおかしい。

「GB」シリーズは、Ryzen 9 5950X、メモリ16GB、ストレージに1TB NVMe SSD+2TB HDD、GeForce GTX 1650ビデオカード

なぜ10万円クラスのCPUに対して2万円しないゲーム用最低レベルなグラボを組み合わせてしまうのか。アホすぎて笑えるけれど、知らずにこの状態で購入するPC初心者が気の毒で笑えない。

3は割とまとも。

税別価格が9万9,800円のモデルの場合、Ryzen 5 5600X、8GBメモリ、GeForce GTX 1650、480GB SSD、600W 80PLUS Bronze電源、Windows 10 Home

学生ゲーマーやゲーミングキッズに優しい値段。

一応いつものテンプレ。

フロンティアはパソコン詳しい人とマーケティングに詳しい人も雇うべき。求人の条件や資格の欄に「パワハラに強い人」を入れる前提で。

サイコム

デスクトップPC計9機種がRyzen 5000シリーズに対応 - ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/06/news112.html

サイコムも5000シリーズが始まった模様。

量産系BTOメーカーとは違いCPUからカスタマイズするのが普通な点が組立代行系BTOメーカーの特徴。パソコン詳しい人向けとして冷やし中華風に「Ryz5Kはじめました」的なものと思えばOK。

サイコム級BTOで買えてしまう変態向けに助言的なオマケ要素をお伝えすると、2chまとめで「CPUはクロックを極端に上げられないのでHT(ハイパースレッディング)で茶を濁し始め、コア数を増やして更にごまかしている」というレスを見て何か納得してしまった。

本当にコア数二桁とか要るか?体感で凄いとわかるつもりなのか?が私個人の意見でございます。実際、Pentium 4、初代Core i7、第4世代i5相当Xeonの違いが全然わからない人間がそういうのだから気に留めて頂けても私には関係ないけれど。 

ドスパラ

  1. Ryzen 9 5900XとRTX 3090搭載のハイエンドゲーミングパソコン
  2. Ryzen 9 3900XとRTX 3070搭載のクリエイター向けパソコン

1が中々のデタラメ状態で草。

RTX 3090を搭載する「GALLERIA UA9R-R39」は税別直販価格42万9,980円。同じくGeForce RTX 3080搭載の「GALLERIA ZA9R-R38」は同25万9,980円。

3090と3080の価格差は12万円くらいに対し、メモリが32GBから16GBへ減りつつ2TB HDDが付かないだけで税別17万円差は謎すぎる。

UA9R-R39は、DDR4-3200 32GB、NVMe SSD 1TB+HDD 2TB、Windows 10 Homeなどを搭載。一方のGALLERIA ZA9R-R38はDDR4-3200 16GB、NVMe SSD 1TBのみでOSはWindows 10 Home

パソコン工房の3090仕様でも言える、本当にグラボ20万円少々なのだろうか。本当は30万円オーバーのプレミア価格なのかと疑う。

2番より引用。

Ryzen 9 3900XとGeForce RTX 3070を搭載したクリエイター向けパソコン「raytrek AXF」を発売した。税別価格は23万9,980円。

税込5.5万のCPUとグラボ7万円なのに税別24万円はいかがなものか。値付け間違えているのかCPUとかグラボの型番間違えているのかレベルで、これがRTX 3080ならギリ納得レベル。

以下テンプレ。

※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件ありなのでご注意あれ。

 

arkがゲーミングPCに注力するarkhiveページ設置

独断と偏見で勝手に評価。

  • 途用次第で大アリ・・・サイコム
  • 納得の構成・・・フロンティアの3番
  • ワケガワカラナイヨ・・・フロンティアの2番

やや強引ながら、コア数の多さやAMD製品の良さがわかる人ならばサイコムの新製品早期カスタマイズぶち込み完了は朗報でしょう。ただ、当サイトはそういう自力でわかる人向けの話はしていないので判断はセルフサービス。

納得の構成は珍しくフロンティアがコスパ良く、しかしながらSteamとは相性良いとは言えないRadeon仕様。それを踏まえても、本当に旧Radeonの在庫処分だとしても、税別10万円切りには文句言えない。

わけわからないフロンティアは説明の必要性を感じない直球。 

さて、今回のおまけはarkの新ブランド。

アークがBTO PC新ブランド「arkhive」を立ち上げ - ITmedia 
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/06/news100.html

arkhive-top.jpg

source:arkhive (アークハイブ) 公式ブランドサイト

ネーミングはギリでアリと感じており、何がアリかは英語に弱い日本人でもarkhiveが読めるかどうかで、海外メーカーはこのネーミングに失敗してブランドを沈没させるパターンが結構ある。

また、発音した時のアークハイブはアーカイブ (archive)に似ていることから覚えやすい名前としてよろしいかと。

しかし肝心の中身がどうかといえば、ブランド作るほどの特集ページか?と思える雑な作りとなっており、仕様が整理されておらず価格表示もしていない版のDELL通販のような印象があり、何をどう選べば良いのか私でさえわかりにくかったPC初心者お断りモード。

また、カスタムとかオルタネイトなどの名称により何かこだわりがあるのかも知れないけれど、それが私には全く伝わらず、何を考えてその構成したのか不明すぎる。

マウスでいうゲーミングPCコーナー「G-Tune」を目指しているのならば、もう少しどころか、かなりどうにかしなければ流行らないでしょう。

しかもarkで普段からパソコン買う人にとっては、通常のゲーミングPCコーナーと分裂してわかりにくくなっただけともいえる。パソコンを組立販売することと、ウェブ制作やマーケティングは別モノだと思い知った。

コメント(2)

>マウスコンピューター
詳細な仕様は以下。

CPU:Core i7-10700K、CPUクーラー:簡易水冷
メモリ:16GB(8GB×2)、グラボ:GeForce RTX 3070
SSD:NVMe-512GB、HDD:2TB
マザボ:Z490(microATX)、電源:800W Titanium

適当に計算
CPU:40,000円、CPUクーラー:15,000円
メモリ:8,000円、グラボ:70,000円
SSD:8,000円、HDD:6,000円
マザボ:20,000円、電源:25,000円
OS:15,000円、その他:10,000円

計 217,000円。マウスの値付けは 241,780円(税込)。ぼったくりと言えるほどの値付けでは無いはず。

ヒツジ先輩が比べたパソコン工房のPCは「LEVEL-R049-iX7-TASH」ですかね。でしたら仕様は以下。

CPU:Core i7-10700(40,000円)、CPUクーラー:リテール(0円)
メモリ:16GB-8GB×2(8,000円)、グラボ:GeForce RTX 3070(70,000円)
SSD:SATA-480GB(6,000円)、HDD:2TB(6,000円)
マザボ:Z490-ATX(20,000円)、電源:700W Bronze(8,000円)
ODD:DVDマルチ(2,000円)、OS:Win10 Home(15,000円)、その他:10,000円

計 185,000円。パソコン工房の値付けは 185,790円(税込)。

両社の差額がデカくなった原因は「簡易水冷クーラー」と「800Wチタンの電源」の2点。とはいえ単純計算で差額が25,000くらいのマウスに対し、パソコン工房は790円ですからパソコン工房の方がコストパフォーマンスが良いだろうことは確か。

>それがなぜ31万円になってしまうかはマザーボードがアホほど高いのか。
どうせスーパーマイクロだと、と思ったらアスースだった。WS C422 SAGE/10Gというモノ。約10万円。

価格.com|ASUS WS C422 SAGE/10G
https://kakaku.com/item/K0001075832/

>ASUSのTUF Gamingマザー採用
次は「ミルスペック合格タブレットPC」の発売と見た。

>本当にコア数二桁とか要るか?体感で凄いとわかるつもりなのか?が私個人の意見でございます。

使用するソフト次第でしょうね。
ゲームは多コアを使い切る事はないので、そこまでいらんでしょう。
CPUに金をかけるぐらいなら、ある程度で妥協してグラボに突っ込んだ方が幸せになれる。
しかしクリエーターとかシミュレーションをしたいなら、多コア多スレッドCPUも意味が有ると思いますよ。
実際に某将棋二冠が、CPU偏重の尖りまくったPCを組んで使用しているように。
安いatom系CPUと同じで、分かった人か、所持しているだけで満足できる人が使う(買う)ものでしょうね。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★☆☆

コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

高性能: ★★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

フロンティア

高性能: ★★★☆☆ 保証: ☆☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆☆

初心者: ★★★☆☆

フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

高性能: ★★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作したくない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。


※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。