ドン・キホーテが2万円2in1タブレットPC刷新2020

2020年12月30日

ドンキの2in1が2年半ぶりにマイナーチェンジ。

発売は2020年12月25日なのでクリスマス用というよりボーナスやお年玉狙いか、店内でうっかりカゴに入れてしまう用の発売時期と見た。そういう買い方をするときっと後悔する理由を解説。

安物には安い要素がいくつもある。

ドンキの2万円2in1タブレットPCが新発売

ドンキ、税別1万9,800円の10.1型2in1 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1297007.html

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相変わらずEnterキーがアホほど小さい。

手の大きさと比較するとわかりやすい、画面サイズは10.1型なので大きめなタブレットかつ小型PCといえるサイズで解像度は1280x800の16:10な仕様。

直感的に解像度がショボいと思いがちながら、このサイズでフルHDは表示としてもタッチ操作としても無理があるし、無理してHD(1366x768)を目指すと高くつくだろうしアスペクト比が変わるので設計からやり直すはムダ。

旧モデルと見た目が同じながら中身はガラリと変わっております。

 

旧モデルとの仕様の差を書き出しつつ比較

同じ19,800円でも2年半前のモデルよりは少しパワーアップ。

7項目。

1.処理性能がわずかに向上(CPUがAtomからCeleronへ)

これ見て性能上がったか下がったかわかる人は少なそう。

  • 旧:Atom X5-Z8350(1.44-1.92GHz、4コア、SDP 2W)
  • 新:Celeron N3350(1.1-2.4GHz、2コア、TDP 6W)

一見すると比較的定格の高い4コアな旧CPUの方が上に見えるけれど、タブレットサイズで4コアはまず使わない、となるとせいぜい2コアか普通に1コア動作、ならばブースト周波数の2.4GHzが有効となり新CPUの方が実質高性能ということに。

いずれにせよクソ性能には変わりなく、とりあえずWindows動く+軽いソフト1つなら動作するけれど普通のパソコンほどの速度を期待してはいけない。

2.メモリの規格が最新版に(DDR3からDDR4へ)

時の流れによるものでしょう。

2018年6月発売時でさえDDR3はもう時代遅れで2014年頃からDDR4へ切り替わって行ったため、2020年末に新発売するならDDR3は無い、普通にDDR4が使われるというだけ。

3.ストレージの容量が倍増(32GBから64GBへ)

ようやく何とか使い物になれるレベルへ。

Windowsが20GBくらい占めるので32GBでは空き容量が10GB少々となり一体何をするつもりなのか。私が冗談で購入したスティックPCも32GBで、Windowsの大型アップデートが来ると手動で空き容量作らねばならず面倒。

64GBなら空き容量は40GB少々になると思われ、ローカルではなくオンライン上のサービスメインで使うなら余裕あり。

いずれもストレージがeMMCなのでHDDよりは少しマシな速度、SSDには遠く及ばない。まあ普通のタブレットとかスマホと思えばよろしいかと。

4.SDカード対応容量が倍増(128GBから256GBへ)

割とどうでも良さそうな大容量対応化。

SDカードをメインにするとeMMCよりも遅いはずで、128GB以上のSDカードをこいつに使用する価値はあるのか疑問。

大は小を兼ねる程度。

5.無線LANが5GHz帯に対応(IEEE 802.11 a/b/g/n)

「してなかったのか」と今気づいた。

旧モデルはb/g/nなのでもはや相当古いといえる対応度で、5GHz帯のa系のnが使えるようになれば電子レンジにも負けない。速度も多少は速くなるはず。

ちなみに最新はaxで、その前はac、その前がa/b/g/nセット。

6.サイズの小型化と軽量化(縦横約1cm、1kg切り)

ノートPCとして見るとキーボード含めて1kgは優秀。しかし10型なので1kg切りは余裕のはずながら旧モデルは1.135kgもあったらしく、今回の新製品でギリ1kg切りな995gへ。

タブレット単体で525gは普通。10.2-10.9型のiPadが460~495g。

7.バッテリ駆動少し長めに(5.5時間から6.0時間へ)

30分延びたらしい。

しかし仕様には単に約何時間としか書かれておらず、バッテリ測定法などの基準は書かれていないため、実際には6時間もたないと覚悟した方が良さそう。

おそらく輝度を上げすぎた状態でWi-Fi接続してYouTube延々流したらかなり短くなると推測。

 

究極の何となく買いしてはいけないパソコン

今回のマイナーチェンジは、どうにかして性能を上げたのではなく古いパーツを今どき仕様に、安くなった部分をパワーアップさせて今風にした印象。

ドンキが店頭でこれを売るずる賢さとしては、この2in1が店頭にあるとよくわかっていないPC詳しくない人が「凄いWindowsのパソコンが2万円か」と、あっさりカゴへ放り込んでしまいそうなところ。

その2万円でゲーセンの景品のような中途半端な製品を購入したつもりなら良いけれど、普通のWindowsパソコンやタブレットだと期待しすぎると後悔可能。

タブレットとしてはOSがWindowsの時点で何に使うのかわからないしバッテリ利用時間短い。パソコンとしては画面が小さくキーボード使いづらく性能も低すぎて用途が限られる。

というわけでこの手の激安品の締めは毎回同じ。確かEngadgetが書いていたわかりやすい一言「わかっている人向け」 でございます。そう、私のように中身を評価できる人なら知っていて買ってヨシ。

  • 2万円だから安いので買う・・・NG
  • 安物ながら用途がある・・・OK
  • ガジェットマニア・・・好きにしてヨシ

パソコン詳しくなくとも「小学生になった子どものおもちゃとして良さそう」のような場合は用途が決まっているのでアリでしょう。

ドンキは使い物になるよう仕上げているのではなく、ノートと2in1は情熱価格という設定で19,800円に統一しており、2万円でできる範囲内でしかやっておりません。

原価で考えるとWindowsが入っている時点で最低でも1.3万円の価値はあるわけで、ノート本体7千円と思えば激安。<こういう考え方はマズい

コメント(3)

>ブースト周波数の2.4GHzが有効となり新CPUの方が実質高性能
Z8350のSDPは2Wに対し、N3350のSDPは4Wと倍加していますから、これは発熱&サーマルスロットリングにどれだけ影響するかが不安要素。プロセスルールも14nmで変わりませんし、更に言うとGPUも HD Graphics から HD Graphics 500 にパワーアップ。クロックが最大 500MHz から 650MHz に上がっているため、発熱の不安が更に増します。

>タブレット単体で525gは普通
引き算するとキーボード部分は 470g ですが、これバランスは大丈夫ですかね。本体よりもモニタが重いということは、モニタを開きすぎると向こう側に倒れる気が。モニタ側にマザボを入れなければならない着脱式の宿命か。

一般の方がYoutubeで紹介?されていたので観てみました。
https://youtu.be/jfbWY_PqMcg
配信者さんの人の好さでやんわりとダメ出しされているのが印象。
個人的には後半の解体部分が好み。

個人的にキーボード部分をなくしてその価格分の性能をタブのほうに振り、純粋にイチキュッパータブレットとしたらもうちょっと性能が良くなったんじゃないかなと妄想。モノの方向性は違ってしまうけれど。

スペック・価格的に優秀であっても情熱とかドンキという名がつく時点で何か罠があると感じてしまい、同じ罠なら名のあるメーカー製の中古を探してしまいそうな私は小心者。

>ドンキの2in1
旧型値下がりならともかく、出だしでその値段なら・・・
と言う話ですね。
値段=性能と考えれば間違いないでしょう。
国産大手メーカーのブランドを、安心代(お布施)と考えるなら別ですけど。

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