エプソンダイレクトの宣伝で有りそうなタイトルですが宣伝に非ず。
通称エプダイはエプソン販売100%出資、1993年からDOS/Vパソコンを製造販売しているそうな。日本初のIBM互換(DOS/V)PCが1991年、Windows3.0の頃な為、約18年経過しており老舗と言えばそうかも知れない。
何故私がエプソンダイレクトに詳しいかは、もちろんWikipediaのDOS/Vページをチラ見している為ですが、 なぜエプソンダイレクトのPCが選ばれるのか。
私は企業のPC導入担当では無く、その経験も無いため、マニア崩れの意見として斜め明後日の方向から考えて参りましょう。
ネタ振りとして先にこれを御覧有れ。
ASCII.jp:PCI 3スロット搭載の企業向けPC Endeavor MT9000発売
http://ascii.jp/elem/000/000/549/549308/
構成としての特長らしき箇所を引かせてもらいます。
- PCIスロットを3本用意(フルサイズ312mmまで搭載可能)
- シリアルポート1ポート標準
- シリアルポート×2、パラレルポート追加可能(BTOオプション)
主な標準仕様を販売ページより。
- OS:Windows7 Home Premium 32bit
- CPU:インテル Celeron 430(1.8GHz)
- チップセット:G41 Express
- メモリ:1.0GB(1.0GB×1) DDR3 PC3-8500 ※6400で動作
- HDD:250GB シリアルATA 300MB/s対応 7200rpm
- 光学ドライブ:DVD-ROM ※読込専用
- その他:109日本語キーボード、光学マウス、i-フィルター5 試用版
- 保証:標準1年預かり修理、部品保証3年
モニタ別で価格は52500円、送料2625円。
担当が性能を見ていないし見ても判らない
多少でもパソコンに詳しく、何と無くでも相場をしっている人間なら、上で挙げたEndeavor MT9000は性能が低く対して高額か判るでしょう。
自作をすると主にOSの価格が効いてBTOパソコンより高くなるものですが、現在の相場で部品代を合計すると約35000円。差額のケースと電源が17千円相当はメーカーPCとして高いのでは無かろうか。
企業担当者でこのような見方を出来る人間が稀で、新発売なら大丈夫という漠然とした考え方。CPUの性能や市場価格まで気にする方がおかしいのかも知れませんな。
日本で企業向けと言えばHPではこんな物が。
XP Professional 標準(略)モニターセットで5万円台(略) | 日本ヒューレット・パッカード株式会社 | News2u.net
http://www.news2u.net/releases/73836
仕様を引かせてもらいます。
- Windows XP Pro SP3 適用済み Windows7 Pro ダウングレード
- AMD Sempron 145 プロセッサ (2.80GHz、1MB L2キャッシュ)
- メモリ 1GB (1024MB×1)
- 160GB HDD (Serial ATA、7,200rpm)
- 最大8倍速 DVD-ROMドライブ (スリムライン)
- ATI Radeon HD 4200 グラフィックス (チップセット内蔵)
- I・O DATA 17型 LCD-A177GEHW (HP専用ホワイト)
- 1年間保証 (1年間オンサイト、1年間パーツ保証)
17インチスクエアモニタセット、価格は55650円、送料3150円。
AMDを知らない為、Sempron 145がどの程度か判りませんがCeleronクラスと見ます。HDD160GBはまだ良いとしても、メモリ1GBは明らかにXP用、モニタの17型はワイドでは無く小型の4:3となっております。
性能を見ていないというより業務用途なら見る必要が無いのかも知れない。
そのパソコンが良いと思えば比較しない
単位が数十台、数百台になれば合い見積もりを取って当然かも知れませんが、言っては悪いけれど所詮は他人の金と思っている社員は多く、良いと思えば比較しないのでは無かろうかと。
上の例ではHP程度の物で良ければ構わないけれど、どう見ても3年後にWindows7を使うには新しいアプリケーションはきついと思われ、だいたいメモリ1GBでは人間の作業効率にまで響いてしまう。
本気で比較してもNECや富士通程度まで。DELLやHPを知らないかも知れない。ましてやドスパラが法人部門を持っており、パソコン工房が出張サポートをする事も知らないかも知れず。
現場の為の設備投資や社員にボーナスを出す企業は優良です。中には黒字経営という格好付けの為に税金を無駄に払う会社も有り。
価格のみ見るならメーカーで決まってしまうでしょうな。
安ければ良くサポートや緊急性を重視
エプソンダイレクトと言えば、平均年齢が50歳近い年寄りによるニッケーPC満足度ランキング(笑)サポート部門で毎回1位となっており、今年もやはり1位。相変わらずレノボが上位とかわけの解らない偏った調査です。
確かにエプソンダイレクトは修理が早いと書かれており、最速1日とか3日以内に返却など書かれており、おそらく丸ごと交換しているのだろうと妄想しますが早いなら良い事。
ITmediaの宣伝では、価格入りでサポートが紹介されております。
(略)エプソンダイレクトのサポート・サービス(略) - ITmedia
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1008/24/news007.html
内容はWindows7への移行をスムーズにという趣旨ですが、いくつかサービスと料金を引かせてもらいましょう。今年6月から開始したらしい。http://shop.epson.jp/anshin/
ネットワーク接続設定のないベーシックな“設置コース”は、1台あたり1万1550円(税込み、以下同)で利用が可能だ。
箱から出してケーブルを接続する作業を1万円少々でやってくれるそうです。ネットワークなどは別料金。
旧PCのストレージから、“新PCへデータの引っ越し作業”を代行してくれるもので、安心できる専任スタッフにこの作業を“おまかせ”してしまえる。価格は、1台あたり6565円だ。
元のHDDからデータをコピーする作業は6565円で代行。メールなどもセットで移行するため街の修理業者より安い。
新規PC導入時に勧められるサービスに「PCなんでもホットライン」もある。(中略)期間は30日から1年までで、その期間内であれば何回でもサービスを利用可能だ。1台あたり4990円でサービスの利用権を追加できる。
4990円は30日間の料金。
代理店を通して複数台購入すると、最後の電話サポート以外は全部サービスでやってくれる所も有るため、他社を知らず比較しないなら安いと思うかも知れません。
カスタマイズは性能では無く予算
個人用途でカスタマイズを考えるなら、性能を見て予算内に落ち着けるか、またはオーバーさせても譲れない事が有るなど試行錯誤するものですが、法人でパソコンを購入する際には先に書いたような性能では無く予算次第。
これもエプソンダイレクトのカスタマイズを見ると上手いやり方。
MT9000のカスタマイズよりビデオと書かれた項目、グラフィックボードやオンボードの描画性能を選択する箇所ですが良く御覧有れ。
私らが見ると、なぜこのような意味の判らない選択項目が有るのかと不思議になりますが、価格差が刻んで有り、予算を使い切るためのカスタマイズになっていると推測致します。
企業用として3Dゲームが要るわけも無く、特にQuadroの選択は不可解。CAD用というならCPUがCeleronやCore2Duoごときでは非力。とりあえずで選べる状態。
予算が有るならビデオを強化。という、性能は解らずとも何となく上げた方が良いのかと思える状態になっているのでしょう。
通常の用途にグラフィック選択は不要ですが、予算枠として見ると必要。
NEC戦国時代の落ち武者がPC導入責任者
ラストは私の妄想ですが、エプソンダイレクトがDOS/Vの通販を始めた1993年より更に以前は、NECのPC98(88)シリーズが9割とも言われた期間が長く続いておりました。
エプソンは、そのPC98シリーズのほぼ完全互換としてPC286や386、私が最後に見たPCはPC-486という、プロセッサーナンバーから取った型番がございました。NEC(PC98)より安く、完全では無いものの互換性高し。
この当時にパソコンを使っていたNEC信者が現在企業の責任者になっていたり、エプソン小僧が大人になったとすると、昔から有るメーカーとして信頼しているのかも知れず。
富士通やシャープも自社PCを出してはいたものの流行らず、NECと小判鮫エプソン以外はDOS/V主流になるまで陽の当たらない場所に居りました。
そのイメージが無いとは言えず。しかし影響は少ないでしょうな。
粘着やPCに詳しい人間がエプソンダイレクトを選ぶ理由
5項目として無理矢理こうでは無いかという解説をしたものの、真実は現場にしか分からず、しかし結構当たっていると自負しております。私はメーカーで(主に個人PCの)修理担当をしていたものの、営業の人間や法人の修理担当者と会話が有った為。
これらを踏まえ、なぜエプソンダイレクトには粘着や自称中級者以上(中身は初心者のクレーマー)が多いかを考えると、何ら根拠無くエプソンダイレクトが良いと先入観が有った為では無いかと。
エプダイに限りませんが、DELLやNECなど有名メーカーは噂や購入者の口コミが多く、初めから品質が良く壊れにくくサポートも充実と思い込んで買っている可能性。
この為に粘着初心者が多く、対極して本物の上級者が2chのスレッドには混ざっているような気がします。気のせいかも知れない。
いつもの事ですが、宣伝どころかエプソンダイレクトは高いし良く無いのではという感じで書きましたが、これを先入観として本物の宣伝記事と混ぜて見るなら法人用PCの選び方として上手くなれるかも知れないという事で。
法人に限りませんが上手いパソコンの選び方は、感情や先入観を持たず、広く収拾した情報を均(なら)して冷静な判断と予算を決断する事。
偉そうに書きましたが私は酒に酔ってこれを書いている為話半分でどうぞ。
私はPC386を使いましたね。
その後、IBMがdos/vなる物を出しました。
(言語フォントをソフトで使用可能にしたDOS)
ここからIBM互換で有れば何でも良く?
自作もこの頃からですね。
エプソンは地味ですがコツコツ頑張ってますね
何となく気になる会社です。
エプソンといえばPC286の頃から”白い”イメージですね。
エプソンダイレクトの肝は訪問修理(オンサイト保守サービス)5年間だと思います
商売でノートPCにこれつけて使っていますが
具合悪いと電話すると、毎回次の日か遅くとも2日後には来て部品とっかえて帰って行きます
品質はSONYやNECのノートと大差ないと思います(キーボードもちゃちです)
保証費用も含めてPCが経費で落ちる人用なのではないかと思います
ちなみにサポートも大体待たずに1発で繋がります
※無意味補足
NECのノートは9801時代の記憶(現物いまだに所有)
「新PCへのデータ引越し6,565円」は良いですね
と一瞬思いましたが、よく考えたら会社では重要なデータは社内サーバーに置いているような気がしますから、実のところあまり必要ないかもしれません
オフィス作業程度しかしないなら、AtomのD510辺りにメモリ2GBの小型PCで十分な気もします
エプソンダイレクトのEndeavor Pro4700とEndeavor Pro7000を使用している友人に言わせると「ハードディスクをHDDフロントアクセスですぐに交換できてメンテナンスとバックアップが簡単だからエプソンダイレクトのPro4700とPro7000を購入した」と言っていました。確かに前を空けるだけで内蔵HDDを交換出来るのは楽です。拡張性も結構あるみたいですし。ちなみにこの友人はPro4700の方はTV番組の録画専用機としてHDDレコーダー代わりに使っています。画質に拘る方なのか頻繁にHDDを入れ替えています。こういう使い方をする人にも便利なのでしょうね。他のシリーズは兎も角フロントアクセスの機能のあるヤツはメンテナンスとバックアップを考えると少し羨ましかったです。
> yu さん
エプソン、私も何故か気になります。NEC(とエプソン)からDOS/VというIBM/AT互換機に変わった辺りがWindowsの3.xだったかと記憶。マウスに拒絶反応有りMS-DOSの確か5.0で凌いでおりました。
流れとして、MS-DOSからWindowsへ>インターネット普及>AT互換機でOK、NECと比較し激安>自作が流行る>BTOメーカー成長、台湾から大人買い>自作高い、趣味>BTOパソコン(今ここ)のような感じでしょうか。
> kisa さん
白ですな。98が薄汚れて見えたため余計白く見えました。
> たばこ さん
オンサイト5年で2日以内は良い対応。全国として考えると、相当でかい下請け網が有るのでしょう。記事本文からコメントへリンクを引きました。情報有り難う御座います。
> 庶民A さん
業務用PCとしては企業の規模やITレベルとでも言いましょうか、サーバーの有無など関わりましょう。拠点が1つで営業の所有が携帯電話のみなら社内ネットワーク無しは結構多いかと。
データ移行を社員にやらせる時給や業務遅延を考えると、社内でやるべきかエプソンに依頼するかは簡単に計算出来そうではあります。サービス残業がデフォルトのイリーガル企業は別として。
> BTO使用の十利須我里 さん
そういう選び方も有りですな。
ATXケースなら5インチベイが空いているはずなので数千円で増設可能です。
5インチベイ組込型ハードディスク・ラック 【TSUKUMO】
http://shop.tsukumo.co.jp/special/081218a/
意外と鍵が邪魔で、私は持っているものの使っておりません。
わたしもエプダイは高すぎると思います。ただ、HDDの内蔵台数やアクセスのし易さ、筐体の出来はいいほうだと思います。むかし企業のPC調達でエプソンとDELLと導入したのですが、DELLのメンテのしにくさとの筐体の出来の悪さにビックリした記憶があります。HPはどうでしょう?WEBだけだとわからないんですよね。