フロンティアが夏のボーナスセールと称し宣伝中。
セール品の中にマイクロソフトオフィス2010がプリインストールされた機種が有り、更にそれへ3年保証(標準1年+延長2年)付のモデルが追加で発売。春頃からフロンティアも安くなって来たので、どの程度の物か見て参りましょう。
今回は珍しく在庫表示されており、ほぼ売れておりません。
プレスリリースはこちら。
FRONTIER、Office搭載の長期保証モデル発売 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120717/prl12071719180104-n1.htm
7月17日発売。私が今これを書いているのは2日後の7月19日。
オフィス2010、3年保証、モニタセットで約83千円のスリム
5機種有る内でモニタもセットになった最も高額なスリムPCより。
最高値の機種でも10万円を切っており、CPU性能が中の上、グラボ無し、その他は最小構成のような物だからでしょう。
先にセットになっている物の価値を市販品の相場として書き出すと。
- オフィス2010パーソナル・・約2万円(プリインストール価格)
- 21.5型ワイド液晶モニタ・・約1万円(フロンティア自社製品)
- 3年保証・・約1万円(フロンティアの言い値)
オフィス2010は、他のメーカーでも2万円くらいでカスタマイズより選択可能なので2万で。製品版を買うと高くなるけれど、PCとセット前提で購入するとして。
21.5型液晶は、価格コム最安を調べるとBenQ、LG、DELL辺りが1万円前後。それらと同等とさせて貰います。
3年保証はメーカーの言い値でフロンティアは標準9450円でドスパラと同程度。パソコン工房なら5250円、マウスなら7350円など。
これら3種類の価値が約4万円とすると、モニタ、オフィス、延長保証無しの本体価格は42,800円くらい。
残りの主な仕様を書き出しつつ、価格コムなどを参考に最安で厳し目に値付けして行くと以下の通り。
- OS:Windows7 Home Premium 64bit(セレクタブル)・・12千円
- CPU:Core i5-3470(3.2-3.6GHz、4コア/HT無、6MB)・・16千円
- マザー:インテル H61 Express チップセット搭載・・5千円
- グラフィック:インテルHDグラフィックス 2500・・0※CPUに内蔵
- メモリ:4GBx1(PC3-12800※動作はPC3-10600)※最大8GB・・1千円
- HDD:500GB(SATA2)・・5千円
- DVD:スーパーマルチドライブ・・2千円
- その他:カードリーダー、キーボード、マウス・・計3千円
- ケース:スリム・・保留
- 電源:250W・・保留
ケースと電源を除き小計44千円。メモリは本当は1400円くらいなので44,400円とすると市販パーツ小計より1600円くらいフロンティアの方が安く、しかもケースと電源が0円の計算に。
電源付スリムケースが8400円とすると、値引き前の価格(92,800)と市販合計がほぼ同じとなり、フロンティアにしては安い方で、マウスやPC工房などと勝負出来るレベル。
OSはセレクタブルなので再インストールで32bitにも入れ替え可能。CPUは今だけi5-3450から3470へアップグレードと書かれているけれど、性能差はクロック周波数が0.1GHz上がった程度、価格は同程度なので大差無し。
マザーは明らかに在庫処分で、メモリにPC3-12800が載っているのは10600を売り切った為でしょうな。メモリの最大は低めの8GB。
HDDは今時の最小限、DVDは普通にスーパーマルチ。フロンティアはキーボードとマウスと更にカードリーダーも標準搭載。
電源容量が小さくメモリもプラス4GBしか載らないスリムケースなので、パーツの増設や換装を前提としないなら有りでしょう。3年保証なら3年は無料修理が利くので、下手にいじらない方が安全。
もう一つ、最安の機種も見てみましょうか。
最高値の機種からモニタを削除し、CPUがCeleronになった構成。
55,800円からオフィス+3年保証の計3万円を引くと本体は25,800円。市販パーツの小計は上でやったので、CPUがCeleron G530を約3千円とすると、ケースと電源を除き約35千円。
ケースと電源を入れると、どうやっても4万円は下らないと思われ、こちらの方が割安なので、Celeronでも良ければ液晶モニタは別売りで好きな物を選ぶとよろしいかと。
こちらは通常価格と比較してもケースと電源代が出ないくらい安い計算。
安いと思うけれど大して売れないフロンティアの平常運転
私の妙な計算に納得したなら安い事が解かったと思うけれど、これらが売れていない御様子。いつもは在庫を○とかにして隠しているけれど、今回は丸出し。
最高値の機種より、赤枠で囲んだ部分。
発売2日目にしても販売数0。
気にならないけれど他の機種をテキストで書き出すと。
- FRNP515B3/D・・19/20
- FRS515B3/D・・20/20
- FRS115BS3/20D・・20/20
- FRS115BS3/D・・18/20
5機種x20台限定=100台、内3台販売。100台売る為には変な計算で67日くらい掛かると思われるものの、最終セールらしく急げと書かれており意味不明。
3年保証無し、モニタとオフィスのみセットの16機種も在庫表示有り、こちらのセットは6月21日、1ヶ月前から出ているそうな。
型番書き出しが面倒なので在庫表示のみ引かせて貰うと
19、20、9、20、20、20、20、20、20、20、20、20、20、20、20、20。
限定320台中12台を販売。在庫9はノートでこれ。
オフィス無しのHDDが500GBで良ければマウスが約8万円で同等品を売っているので飛びつく程の安さでも無く、在庫20を10に間違えたのでは無いかと妄想。
フロンティアのプレスリリースというか宣伝は少々変わっており、有力な専門メディアに出さない気がしております。
通常、私のようなPC変態が見るサイトは、ITmedia、ASCII、PC Watch、マイナビ、のようなPC関連のニュースサイト。
フロンティアの場合は、朝日新聞、日経新聞、キーマンズネット、有料のプレスリリース掲載サイト、のようにどちらかと言えば法人向けなのでターゲティングというやつが違うでしょう。
それ以前にマイクロソフトオフィスが抱き合わせになっているが為に需要が低く売れないと見ておりますが、今はそれに追加して時期が悪い。
オフィスや延長保証、モニタセット販売で注意する事(まとめ)
時期が悪いと言えば年がら年中悪いものでは有りますが、2012年7月末現在でいうと買い控えた方が良さそうな時。
更にフロンティアの場合は、ドスパラやPC工房のようにWindows7が1200円で8のPro~へアップグレード出来ると書かれておらず、オフィスはそのような仕組が無いので3ヶ月後には旧OSと旧オフィスという事になりましょう。
私は8がどう見ても良いと思えないのでOSは気にしないけれど、オフィスは最新版が上位互換のようになるのでセットなら控えたいと感じております。
オフィスの価値は2万としておりますが、実際の仕入はフロンティアに利益が出るようマイクロソフトが安く提供しており、この時期だからこそ更に安くプリインストール版を提供している可能性が考えられましょう。
モニタは個人的に21.5型くらいが丁度良いと思うものの、普通なら23型、今後は27型が主流になりそうな気配も有り。PCを買い換えてもモニタは買い替えないなら、多少高くとも将来性に長けている方が良いでしょう。
保証の延長については、9450円という設定が元から高め。昔話になるけれど、フロンティアは5年保証が5千円ポッキリという神モードの頃が有り、私もブログを始めた頃は推しメーカーとしておりましたが過去の話。
書きつつ結論を思い付いたので2つ。
- デスクトップ・・マウスやPC工房でオフィスと長期保証を乗せ比較
- ノート・・富士通やソニーなどの型落ちとも比較
デスクトップはマウスなど最安に近いメーカーと互角なので、そちらでもオフィスや長期保証を乗せて価格比較してみましょう。
ノートの場合は、LIFEBOOKやVAIOが標準で3年保証+オフィス標準搭載でやっている事が多いので型落ちとも比較を。
というわけでホテルに置き換えると、宿泊料は安いのにシャンプーやリンスが有料で自販機や駐車場がしょぼい割に価格設定が高いようなセットになってしまうので、メーカーにこだわらないなら他社とも価格を比較してみましょう。
ところでフロンティアは在庫表示しない方が良いと思うけれど余計な世話ですな。私なら、タイマーで在庫を減らしたり、最初から完売の機種を6割くらいにすると思うけれど、それはずるい。
コメントする ※要ユーザ登録&ログイン