GTX 1080搭載BTO PCをマウスとサイコムで勝手に対決

2016年6月 3日

何で戦うかは価格で勝負。

2016年5月末時点でのGTX 1080単品価格は10万円前後が相場。超高性能ビデオカード(以下、グラボ)搭載イコール3Dゲーム用なのでCPU性能なども盛られるところ、どちらが安くなるか。

適当にエア見積もりして参ります。

GTX 1080搭載PCをマウスとサイコムで勝手に対決

マウスのゲームPCブランド、G-Tuneのトップから飛べたGTX 1080搭載PCがこちらの2機種。

NEXTGEAR i655PA7

どちらでも良いけれど、右の高い方はSSDがM.2のサムスン製とかややこしい仕様になっているので左の機種で。主な仕様を書き出し。

  • OS:Windows 10 Home 64ビット
  • CPU:Core i7-6700K(4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB)
  • チップセット:インテル Z170 Express
  • グラボ:GeForce GTX 1080(VRAM:8GB)
  • メモリ:16GB(8GBx2、PC4-17000)
  • SSD:240GB(SATA3)
  • DVD:スーパーマルチドライブ
  • カードリーダー:マルチカードリーダー
  • 電源:700W 【80PLUSR BRONZE】

サイコムが税込表記なので合わせましょう、標準構成で215,784円

グラボが約10万でCPUが4万円を切れるかどうかが相場なのでこの時点で既に小計14万円くらい。最近のパソコン本体一式にしては何となく安い気がするのは、240GBのSSDが市販最安7千円だとか、メモリ16GB盛ろうと7千円切れていたりなど、少し前ほど高価では無い為かと。

CPUは現在一般向け最高性能かも知れないSkyLakeなCore i7、マザーもバランスを取ったかZシリーズ、グラボも最強なGTX 1080、電源700WでもGTX 1080の消費電力が馬鹿高くは無いので余裕。

私の脳内価格コムで試算すると、CPU+グラボ14万、電源とケースとマザー小計3.5万、OSとカードリーダーとDVDで2万、クーラーとグリスとサポートとダンボールとマニュアル小計が約2.6万円では高い気がするけれど円高パーツの投入が一部まだなのか。

代わってサイコムはこちら。

gmaster-mace-h170

何とGTX 1080搭載で税込90,440円、では無くこれは最小構成の場合。

マウスなどの量産系BTOメーカーは完成品状態で販売ページを見せるところ、サイコムのような組立代行は基本OS無しでとりあえずパソコン(BIOS)は起動する状態で用意されております。

マウスと同じ形式で一覧。以下が約9万円の構成。

  • OS:※無し
  • CPU:Core i5-6400(2.72GHz、4コア、6MB)
  • チップセット:インテル H170 Express
  • グラボ:GeForce GTX 750 Ti(VRAM:2GB)
  • メモリ:4GB(4GBx1、PC4-17000)
  • HDD500GB(SATA3)
  • DVD:スーパーマルチドライブ
  • カードリーダー:※無し
  • 電源:650W 【80PLUSR Silver】

OSはLinuxを入れてしまえばとりあえず3Dゲームが出来ないわけでも無い状態。私が機種選びを間違えているのでは無く、サイコム系のBTOはこのような売り方が普通、というわけでマウスに近付けてみましょう。

CPUを変更すると本体価格が11万円を超えつつ警告。

CPU変更で警告

i7-6700Kのクーラーはボックスなら付属品のクソデカいやつが必要な発熱な為、サイコムが普段使いしているインテルの純正では駄目という意味。

価格の安さ勝負なのでクーラーは1ランク上げたサイドフロー、Cooler Master Hyper TX3 EVO へ変更しプラス約3千円。

続いてマザーなど変更しようと思えばチップセットにZ無し。

マザーにZシリーズが無い

今更機種変更は(私が)面倒。強引にオーバークロックとかしないという設定としましょうか。いや、する。

CPUクーラー用グリスは変更せずクーラー付属グリスとしているけれど、クラマスのクーラーにグリスが付属しているならば、それはおそらくシルバーのはず。とりあえず質より塗りに期待。

メモリはマウスと同じ性能と容量。カードリーダーは5インチに取り付けるデカいやつらしいものの、今時5インチベイとかどうでもよろしいのでこれで。

SSD安いですな。

SSDへ変更

500GBのHDDが4千円強とするとプラス2,700円ならば約7千円なので市販品と同じくらいの差額設定。これが量産系との大きな違い、という話はまとめで詳しめに。

上の一覧を見てポカーンになっていても正常かつそれが普通。PC変態では無い一般人には余裕で厳しい選び放題。

そして肝心要のグラボ、GTX 1080装填。

グラボを1080へ

プラス9万は安いと思ったかも知れない。しかし元から構成に入っていたGTX 750 Tiが抜かれて+9万なので実質10万円台前半、という事は市販と同等なので文句無し。

まだGTX 1080は出たばかりな上に品薄なので、しばらく待てばキャンペーンとか称して値下げするやも知れず。

電源容量は定格650Wならば足りているので無理に上げたり変更はせず、最後にOSをセットするとほぼマウスと同じ構成のPCが完成。

Windowsを入れた

総額税込235,730円、マウスは215,784円なので差額は19,946円となりこんなものでしょう。

しかもサイコム側はチップセットがHシリーズでマウスはZなので、サイコムにZなマザーが有ったならば2万円以上の差は付いていると思う。

なぜこうなるかは、マウスは完成品としてOEMなどの量産パーツで構成するところ、サイコムは市販と同等品や組立屋としてのこだわりがケースや電源など随所に見られるのでモノが違う為に高額化してしまうもの。

 

サイコムにマウスを合わせようとするとどうなるか?

サイコム側の仕様一覧をもう一度、マウスと違い箇所を太字化。

  • OS:Windows 10 Home 64ビット
  • CPU:Core i7-6700K(4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB)
  • チップセット:インテル H170 Express
  • グラボ:GeForceR GTX 1080(VRAM:8GB)
  • メモリ:16GB(8GBx2、PC4-17000)
  • SSD:240GB(SATA3)
  • DVD:スーパーマルチドライブ
  • カードリーダー:マルチカードリーダー
  • 電源:650W【80PLUSR SILVER】

多少違う箇所は太字のチップセットと電源容量。

この状態から引き続き、逆にサイコム側の仕様にマウスを合わせてみましょう、とは言えどもサイコムは9万円が標準(最小)構成なので意味が解らないかと。

ここでは、「私が誰かに頼まれ予算無視でGTX 1080搭載PCを構成するなら」という、どこがサイコムに合わせているのか良く解らない設定で。

画像を持って来るのは手間なので文字のみでやるとこうなる。太字が変更や追加したパーツ。

  • OS:Windows 10 Pro 64ビット
  • CPU:Core i7-6700K(4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB)
  • クーラー:水冷(Asetek 550LC + Noctua NF-F12 PWM)
  • グリス:Noctua NT-H1(マイクロ粒子ハイブリッド化合物)
  • チップセット:インテル H170 Express
  • グラボ:GeForceR GTX 1080(VRAM:8GB)
  • メモリ:8GB4GBx2、PC4-17000)
  • SSD:240GB(SATA3)
  • HDD2:4TB(東芝)
  • HDD2:4TB(東芝)
  • DVD:※無し
  • カードリーダー:無し
  • 電源:650W【80PLUSR SILVER】

Windowsを7にしていない理由は、このPCは超高級ゲーム機だろうしGTX 1080搭載でDirectX 12使えないとか意味解らない為。

高発熱は何となく知っているので水冷化。サイコムオリジナルを選択した訳は、サイコムのパーツ選定、サイコムでOEM化されている物は一々間違い無い為。グリスもこだわっているようなので一番良いやつで。

メインメモリは16GBも要らないので8GBへ落とし、SteamやOriginのゲームを入れまくるならばHDD 4TBは安心。2台目のHDDはRAID1のミラーリングのように同期によるバックアップ専用。SSDのデータもHDDへ2重バックアップ。

リッピング違法化やダウンロード販売主流化によりDVDドライブは不要となり、クラウド当たり前時代なのでカードリーダーも不要として。

総額は269,290円へと跳ね上がった。

マウスをサイコム構成に合わせようとするとこうなる。太字が違い、電源はこの際スルーで。

  • OS:Windows 10 Pro 64ビット
  • CPU:Core i7-6700K(4.0-4.2GHz、4コア/HT、8MB)
  • クーラー:水冷(Liquid Solution
  • グリス:ナノダイヤモンドグリス(親和産業 OC7octua NT-H1)
  • チップセット:インテル Z170 Express
  • グラボ:GeForce GTX 1080(VRAM:8GB)
  • メモリ:16GB8Bx2、PC4-17000)
  • SSD:240GB(SATA3)
  • HDD2:4TB(WD Blue
  • HDD2:4TB(WD Blue
  • DVD:スーパーマルチドライブ
  • カードリーダー:マルチカードリーダー
  • 電源:700W 【80PLUSR BRONZE】

水冷はLiquid Solutionが何か判らないので無視、グリスの親和産業ダイヤモンドは上等な品。

チップセットはZから変更出来ず、メモリは16GBが最低なので減らせず。HDDはWesternDigital、DVDドライブ無しとカードリーダー無しの選択しが無いので据え置き。

総額は263,844円、サイコムとの差額は5,446円まで近付いたその原因は見ての通り要らなくとも外せない為。送料まで入れると差は3,826円まで近付くという。

マウスとサイコムの具体的な違いがお判りになられたかと。

 

同じBTOでも量産系と組立代行は少々別物(まとめ)

自作する人や以前から当サイトへ訪れているPC変態ならば知っているだろうけれども、最近の若者用として簡単に言うと、

  • 量産系(マウスなど)・・・ほぼ標準構成での購入が前提
  • 組立代行(サイコムなど)・・・あらゆるカスタマイズ前提

量産系は完成品として販売しており、どうしても変えたいならパーツを変更する事「も」可能と思えばよろしいかと。量産系はカスタマイズすればするほど割高になる為、主要パーツ変更するくらいなら別のモデルや他のメーカーも見た方が良い感じ。

組立代行は文字通りパソコンの組立を代行しているような感覚なので、例としてサイコムの標準構成は完成では無いとするが正解。カスタマイズしても損も得もしない価格設定のショップが多いので好きだなけパーツを変更した方が良い感じ。

質問掲示板や匿名掲示板、SNSなどではこれらをBTOパソコンとして一括りにして「サイコムが鉄板」とか言う人が居るけれど、それはカスタマイズしまくりたい人の言い分。

逆に当サイトでは私が、「PC初心者向けにはマウスなどが良い」と言うのは、カスタマイズしなくとも良い標準構成ばかりなので予算と性能を合わせやすい、いじる必要性は皆無に等しい、イコール買い易い為。

もう一度、別の言い方をしましょうか。

  • 量産系・・・用途と予算に合わせて全体の性能を決める
  • 組立代行・・・必要な性能に合わせてパーツを変更する

量産系にはカスタマイズが必要無く、比較的総額が分かり易い。組立代行は予算を後回しにしており、先に性能を決めて行き盛ったり削ったりが基本。

私が量産系を勧める理由は、「どのBTOパソコンが良いの?」と聞くような人ならば自作やサイコムでのカスタマイズが無理なのだろうと判断する為。自作や組立代行でパーツ選べる人は、「どのBTO~?」とか聞かないはず。

というわけで量産系BTOパソコンおすすめ。自作やサイコム系は勧められなくても自分で判断出来る人用。

コメント(2)

当時無線LAN搭載という特殊な条件が必須だったので、サイコムにしましたw
i7/RAM16GB/SSD256GBとi5/RAM8GB/SSD128GBのどちらがいいか迷いましたが、前者にしましたw

その結果…
・無線LAN…早々と使わなくなった
・i7…現在の主な用途がネットと文章入力なので、持て余し気味
・16GB…タブを複数開くので重宝、ただし使い切ることはない
・256GB…容量不足でもう一つSSDをおかわり

パソコンを掃除するついでに電飾を付ける予定ですw

>GTX 1080搭載BTO PC
ちなみにドスパラだと「Monarch XG」が送料税込で「234,338円」ですね。仕様はマウス機とそう変わらず。

ドスパラ:Monarch XG
http://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime.php?mc=5949&sn=2060

>OSはLinuxを入れてしまえばとりあえず3Dゲームが出来ないわけでも無い
Steamを導入すればある程度は遊べるようですね。9万円も掛けておきながら、OS代をケチってゲームを遊ぶのは勿体無い気もしますが、そこは道楽という事で。

PC Watch:Steamを利用して無料OS「Ubuntu」で3Dゲームを楽しむ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/590839.html

スラド Linux:SteamのLinux向けゲームタイトルが1,500本に到達
http://linux.srad.jp/story/15/09/22/0519254/

>サイコムが普段使いしているインテルの純正では駄目という意味
そうでは無く、i7-6700KにはボックスでもCPUクーラーが付属していませんから、単に「付属のクーラーは無いから市販品を選んでくれ」という事でしょう。サイコムが無償で取り付ける義理は無いですし。

ちなみにSkylakeでCPUクーラーが付属しないのは「Core i5-6600K」と「Core i7-6700K」のK付き2モデル。

TSUKUMO:遂に登場!第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake(スカイレイク)」
http://shop.tsukumo.co.jp/special/150805i/

>クラマスのクーラーにグリスが付属しているならば
レビューを読む限りだと、Hyper TX3 EVOにはシルバーグリスが付属していますね。画像を見た限りでは粘土のような安っぽい質感で、あまり良さそうなグリスでは無さそうですけれど、薄く均一に気泡を入れず塗ってくれるなら、少なくともIntel純正クーラーの粘土グリスよりマシなはず。

>サイコムが鉄板
OEMパーツに家を爆破でもされた経験があるのか、各パーツの詳細が分からないと、ひたすら叩いて貶す方も居ますね。

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

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初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

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コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

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昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

フロンティア

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フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

高性能: ★★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作したくない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。


※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。