日本HP「Elite 1012 G1」性能をベンチマークで評価(2/3)

2016年6月 1日

HPの2in1レビューその2。

その1では見た目や質感など。今回はWindowsを起動し性能を見たりベンチマークスコアを他のPCと比較して参ります。主にPCの中身の話になるのでやや難しいやも知れないので解らない所はスルー推奨。

先に実測や体感での性能について。

日本HP「Elite 1012 G1」性能をベンチマークで評価

Windows 10起動後、スタートボタンを押した画面を撮影。

Windows起動

電源ボタンを押してHPロゴが表示され、ようこそ(サインイン)画面が出るまで11秒、Windowsが完全に起動するまで16秒なので私のメインPC並に起動は高速。さすがSSDですな。

ベンチマークソフトなどを詰め合わせたUSBメモリ棒をElite 1012 G1のUSB3.0端子へ挿し、データをデスクトップ画面へ移動。

コピーも速い

こちらも速い。

USB2.0ならば軽く10秒以上は要するサイズのファイル群が4秒で移動完了。USB3.1タイプCやThunderboltも試したいけれど対応機器を持っておらず計測不能にて失礼。

CPU性能はどの程度のものなのか、まずはPassMarkを参考。

passmark

source:PassMark CPU Benchmarks - High Mid Range CPUs

周辺に分かり易いCPUが無かったので縦長になってしまった。

切れていない最下段は私が事務用として使用中のデスクトップPCのCPUでCore i3-560、同じく切れていない最上段は同じ初代Core iシリーズi5-650となっており、これらのスコアに近いくらい。

モバイル用のCore i3クラスとして普通の性能、個人的にはCore 2 Quadに勝っている辺りが微笑ましいと思った。

ベンチマークその1はMacでも計測可能なGeekbenchの3で。

geekbench

これだけでは多くの人が意味不明と思うので、比較対象として過去に色々と計測していたグラフを流用。

Surfaceシリーズと他のCPUのベンチ比較

シングルコアではAtomを蹴散らしCore i3を超えるもののCore i5-4278Uほどでは無し。マルチコアでも似たような位置付けとなっており、Core M3はCore i3と同じくらいな印象が深まる。

シングルコアで勝負するならスーパーパイ。

スーパーπ

やはりこれでは良く判らないので過去計測したCPUと比較。

比較グラフ

勝負相手らがばらつき過ぎですな。関係無いけれどCeleron G530の優秀さが目立つと思った。このグラフは今後も使うので自分用メモ>super-pi.xlsx

やはりデスクトップPCのCore i3と同じくらい。Core M3~のクロックは0.9-2.2GHzなので2.2GHzで計算しまくったのでしょう。

グラフィックはどうなのか、無謀ながらドラクエベンチで計測。

ドラクエXベンチ

ウィンドウを小さめにして標準画質なら行けそう。

動いている映像を見ていたところ、一度もラグる事無く完走。ちなみにこの後、更に無謀なフルHD最高画質を試したけれど音のみで映像が出ず断念。

ストレージはCDMでベンチマーク。

CDMでベンチマーク

さすがSSD、と言いたいけれどWriteがやや遅い。シーケンシャルのリード400~500出ているところはSATA3の限界までは行かないものの最近のSSDとしては普通~優秀。但しライトが155ではHDD並。

しかしSSDの真価は主にランダムへ掛かっており、充分な高速さを確保しております。実際、SSD搭載のデスクトップPC2台を常時使う私の体感で違いが判らないレベル。

WIN SCORE SHAREも試そうとしたけれど動かず。以前もWindows 10では動いたりエラー出たりしたのでソフト側の問題でしょう。

 

必要最低限のBIOS設定変更と分かり易い情報表示

ゲーム用でも無ければノートPCは通常オーバークロック出来ないのが普通。これはどうなのだろう?と電源を入れた直後にF2とDELキーを連打しているとUEFIが起動。

hpdiagnotics 

したけれど見た事の無い、まずは言語選択から。

最下段に日本語が有ったので選択すると右の画面へ。ここから何か設定変更出来るわけでは無く、仕様詳細やテストツールが使える模様。

system

テストは実行するとログが残ってしまうようなので自粛。レビューなのだから好きにすれば良いと思うものの、ハードウェア内を変更して良いとまでは聞いていない為。

BIOS設定は無いのか?と思いつつ終了すると、画面が切り替わり英語表記のBIOS設定らしき画面へ遷移。下の画像。

bios

性能としてかろうじて変更出来る箇所はCPUの機能の有無程度で、クロックを変えたり倍率上下させたりは当然のごとく存在せず。CPUクーラー換装したりは無理なので無くて当然といえば当然。

 

モバイル用Core M3は結構馬鹿は出来ない高性能(まとめ)

デスクトップ用Core i7でヒャッハーしている人には納得行かないだろうけれども、モバイル用CPUとして考え他のWindowsノートと比較すると結構性能は高いと感じた。

特に私が所有しているノートはCeleron、スティックPCがAtomなど一律低性能。ノートはSSDへ換装しているとしてもCPU性能の違いで微妙に負けている事を体感した次第。

同じく所有機、富士通のFMVのCPUはCore i5-4200U(1.60-2.60GHz、2コア/HT、3MB、15W)なのでクロックではHPのElite 1012 G1には勝てているものの、ストレージがNANDフラッシュとのハイブリッドとはいえHDDなので全体的にはElite 1012 G1よりやや重い。

今までに無いCPUと感じた部分はCore MがCore i3-560並の性能、にも関わらずElite 1012 G1はCPUファンレスな点。性能を取れば騒音性が上がり、低発熱を取ると性能が落とされるジレンマが無い。

私が事務用デスクトップPCのCPUをCore i3にした理由は、事務用途にこれ以上の性能は必要無い、オーバースペックになると判断した為で実際に事足りているように、Elite 1012 G1のCore M3は事務用として充分なスペックを持っているはず。

CPUの仕様をいつものように書いてみましょう。

  • Core M3-6Y30(0.9-2.2GHz、2コア/HT、4MB、TDP4.5W)

パソコンに詳しい多くの人がクロック900MHzの箇所に引っ掛かると思う。私は掛かった。良く考えるとモバイル端末でハイパースレッディングどころか2コアフル稼働で使うような用途はそう無いと思われ問題も無さそう。

というわけで、ここまでの見た目や設計、性能などはノートPCとしてケチの付け所が特に無く、同様にタブレットとしても文句無し。

お約束、HP Elite 1012 G1のページはこちら。

Elite x2 1012 G1 製品詳細・スペック - 日本HP
http://h50146.www5.hp.com/directplus/notebooks/elite_x2_1012/icon

当サイトは単なる宣伝で終わるような記事で締めるつもりは無い為、明日の最終回では利点と難点を正直に感想文する予定。

外観、性能、次回のラストは使い勝手を含めた総評にて完結予定。

コメント(3)

今のところ3in1である良さがわからないけど次に期待。

特にメーカー宣伝のデスクトップ並の拡張性ってところが?

>Windows 10起動後、スタートボタンを押した画面を撮影。
ピン留めされたアプリ中の「コードを切断する アイテムを自動的に同期します」とは何の機能ですかね。「切断する」と「同期する」の意味が繋がりません。デバイスマネージャ関連でしょうか。

>CPU性能
私が使用している「Core i3 2100T」のスコアは「2814」ですから、hp機の方が高性能ですね。日常用途では問題なさそう。

>更に無謀なフルHD最高画質を試したけれど音のみで映像が出ず断念
本体内部にファンが無く自然冷却に任せているなら、高負荷をかける事で内部の温度が上昇し、CPUとGPUのクロックが落ちたせいかもしれません。中身がタブレットと同じなら、高負荷時のCPUクロックは最低クロックまで落ちていても不思議では無し。

>ストレージはCDMでベンチマーク
ランダムは確かに速いですけれど、シングル読込(Q32T1がマルチ。4Kがシングルキュー)がやけに遅いですね。最近のSSD、かつ新品同様で15MB/sを下回るとは驚き。


モバイル用途の向きが強いですから、低性能であっても仕方ないと割り切って使う気なら、良い意味で期待を裏切られる結果になりそうですね。モニタが12型ですから出来る事が限られる点は良し。

というかコレ、Surfaceの対抗馬か何かですかね。用途が被るような。

>Core M3-6Y30
新しいノートPCの購入を検討しているけど、Chromeでのブラウズ中心ならCore M3でも問題なさそうw

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