Ivy Bridge搭載のウルトラブックが立て続けに新発売。
ドスパラからウルトラブックが新発売と書いた直後、ソニー、レノボ、デルも発表。富士通は5月に発売していたけれど、面白いほど値下がりしているので新しくは無いけれど富士通のウルトラブックを主に見て参ります。
全て実売約8万円以下と中々の安さ。
富士通のウルトラブック「LIFEBOOK UH55/H」は約7万円
アスキーなどが宣伝していた発売当時、5月中旬は約10万円。
安定の富士通、平常運転過ぎて華麗にスルーしていたけれど、5月下旬からの価格は最安7万円切りの送料無料。
富士通やNECは約3ヶ月で半値くらいになるものの、2週間くらいで31%の値下がりはかなり早い方。
しかも元が10万円は富士通らしく無い安めな設定で、通常なら12万円スタートで発売直後に10万円強、この時期なら8万円さえ切らないくらいが普通。
値下がりの原因が何かは分からないけれど、宣伝不足か富士通PCを買う属性にこれの良さが伝わらないのか、ランキングは100位圏外で口コミやレビューは無し。
source:価格.com - 富士通 FMV LIFEBOOK UH55/H FMVU55HR
仕様は悪くは無く、これで7万円なら富士通ファンにはよろしいかと。
- OS:Windows7 Home Premium 64ビット
- CPU:Core i3-2367M(1.40GHz、2コア/HT対応、3MB)
- グラフィック:Intel HD Graphics 3000
- メモリ:4GB(2GBx2、DDR3 PC3-12800)※交換不可
- ストレージ:HDD約320GB+高速処理用SSD
- 光学ドライブ:無し
- 通信:有線LAN無し、無線IEEE 802.11b/g/n、WiMAX
- モニタ:13.3型ワイド液晶(解像度:1366x768)
- オフィス:マイクロソフトOffice Personal 2010
- その他:USB3.0x2 など
- バッテリー駆動:約6.5時間
- 重量:約1.6kg
- 厚み:高さ18mm
CPUは省電力優先か動作クロックは低め。ウルトラブックでメモリスロット2枚は珍しいかも知れない。ウルトラブックの要件でLANの無線(WiFi)対応は有るけれど、有線は無いので問題無し。当然USB3.0は標準搭載。
このウルトラブックの特徴を赤文字にしており、ストレージは320GBのHDD以外に高速処理用と書かれたSSDが載っている模様。どこを探しても容量の記載は無し。注意書きを引かせてもらうと
HYBRID PC(Intel Rapid Start Technologyと富士通独自のクイックスタートとの組み合わせで消費電力を抑えながらも高速スタートを実現)
インテルSRTは、SSDをキャッシュ(データ転送の中継)としてHDDの動作をSSDに近付ける技術。それと富士通オリジナルの何かで高速化しているとの事。簡単にいうと、SSDそのものはドライブとして見えず、HDDなもののやけに速いと感じる仕様。
WiMAXはナショナルブランドでは良く有る標準搭載。公衆無線を契約しつつサービスエリア内で使わなければ意味無し。
私が悪くないと言っている理由がMSオフィス入りで、これだけでBTOのカスタマイズ価格2万円の価値とするなら本体は実質5万円。やはり使わないなら意味は無いものの、オフィス無しで5万円のウルトラブックは現状ではまず無い。
どうしてこれが売れないのか不明。富士通PCの購入ユーザは富士通の直販へ行くものなのでしょうか。
source:http://www.fujitsu-webmart.com/pc/ui016?WEB_STYLE=FMVU55HR
94千円なら要らない。
話を戻すと、この仕様でオフィス付きなら充分安い。気になる事はSSDキャッシュ、SRTの設定で高速化の種類がどちらになっているか。
拡張では無く最速モードになっているならHDD故障時のデータ復旧が難しいと思われ、バックアップ=外付けは必須となりモバイルとしてはどうかと。いずれにしてもバックアップはしておいた方が良いけれど。
また、仕様詳細にメモリは交換不可と記載有る為、オンボード(マザーボードに直接くっついている)可能性が考えられ、メモリ故障=マザー(またはベア)交換=修理代が購入額を超える、のパータンも考えられましょう。
ソニー(VAIO)は通販で約7万、デルも7万、レノボは8万円
富士通以外は3社から6月に新製品発表。全部PC Watchより。
- デル、69,980円からのDVD搭載Ultrabook「Inspiron 14z」
- レノボ、8万円を切るUltrabook「IdeaPad U310」
- ソニー、同社初のUltrabook「VAIO T」シリーズ
ソニーのVAIO Tシリーズ13は店頭予想12万円前後と有るものの、価格コムを見ると発売前からキャンペーン価格で69,800円。店頭モデルはオフィスが載っていたりCPUが高性能など、仕様が違うのでしょう。
source:http://store.sony.jp/Special/Computer/Vaio/T13/index.html
ソニーストア直販なので送料無料、標準3年保証。
- OS:Windows 7 Home Premium 64ビット
- CPU:Core i3-2367M(1.40GHz、2コア/HT対応、3MB)
- グラフィック:インテルHD~3000
- メモリ:2GB(2GBx1、PC3-10600)※オンボード
- ストレージ:HDD 約320GB(+ SSD 約32GB)
- モニタ:13.3型ワイド液晶(解像度:1366x768)
- その他:USB3.0x1 など
だいたい富士通と同じでメモリがネットブックかと突っ込める小容量、そして前述で危惧のオンボード仕様。
Bluetoothや有線LANなど富士通ウルトラブックには無い機能も有るけれど、オフィス無しなので単純に2万円くらいVAIOは高め。しかしソニーの割に発売直後からこの安さは珍しい。
カスタマイズや店頭販売が前提のような機種なので、ウルトラブック導入でどうしてもVAIOが良く長く使いたいなら2GBのオンボードメモリはやばいと思った方が良いでしょう。
DELLもVAIOと似たような仕様でメモリが4GBなくらい。最近安くないデルはソニー様と価格が同じくらい。DELLを選ぶ理由は無いでしょう。私に言わせるとソニーを選ぶ理由も無いけれど。
レノボはソニーやデルより1万円高く、CPUがCore i5-3317U、HDD容量が500GBになった程度。これら3メーカーいずれもインテルSRTでSSDをキャッシュにしていると思われ、富士通と似たようなHDDの高速化設定。
ソニーが7万ならデルやレノボは5万円くらいでやって欲しかった。その5万が現在なぜか富士通という良く判らない状態。
NECは出遅れており、終わりの始まり。
特長が軽いというだけでどのくらいぼったくり価格になるか。そして富士通のような価格推移になるかが見もの。
ようやくインテルの希望価格へ下がったウルトラブック(まとめ)
ウルトラブックはインテルの登録商標で、インテル自身がウルトラブックを広めようとしており、規定を満たしウルトラ~を名付けるなら支援金が出る仕組。
当初は製造側へ金を出すという仕組と聞いておりましたが、富士通PCの値下がりやVAIOを見る限りではPCメーカーにも金が出ているのでは無かろうかと推測。
富士通は国内工場での製造から販売が特徴と言われるものの、ソニーはベア(ノート本体)を海外から買っているはずなのでレノボやデル並の安さは不自然。
インテルは高性能CPUの製造販売が特長。板PCが普及しPC不要な人間が増えると不利。その対策としてウルトラブックを推していると予想しております。
見た目が格好良く、21mmを切る薄型でバッテリ駆動は最低5時間。CPUはCore i以上という決まりが有るので一律高性能。
10万円を切るなら良さそうと1年くらい前に書いた記憶が有るけれど、ここまで値下がりしたなら成功と言わざるを得ないでしょう。
インテルが「2012年末にはノートの40%がウルトラブックになる(キリッ」と言っておりましたが、ここまで価格を下げたなら無理とは言えなさそう。
私は効率厨なのでノート不要のデスクトップ派では有りますが、どうしてもノートが良いという人は周囲にも居り、ウルトラブック推奨も有りかと思っております。
ただ、私には「薄い」という価値が理解不能。そして万一の故障時のSSDキャッシュやオンボードメモリが怖い。
コメントする ※要ユーザ登録&ログイン