国内PC出荷台数なぜか終わらぬ前年割れ(by.JEITA)

2015年9月15日

JEITAが7月のPC出荷数や金額を発表。

6月以降はXP終了祭りの反動から立ち直る予定がそうも行かず、7月も引き続きの前年割れ。2ヶ月連続で予想外の出荷減少が続いており、一体何が起こっているのか考えてみる次第。

適当に見て参りましょう。

国内パソコン出荷台数の前年比推移

ソースはこちら。

JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/2015/

JEITAのコメントより。

旧OSリプレースの反動減から脱却し前年実績より伸長が期待されたが、台数、金額ともに14ヶ月連続で前年同月を下回った。

全くもってその通りで有り、12ヶ月なら解るというか当然と言える期間が2ヶ月も延びている件。

12ヶ月間は一昨年の出荷数が異様に多く、昨年が前年を割るは当たり前。しかし、その割った前年を今年は再び割っているという意味不明状態。

出荷台数の前年比をグラフ化。期間は8発売以降。

前年比(全体)

XP終了祭り終了の6月から12ヶ月、そして最新の6~7月も減少。

7月を例にすると、昨年は約8割なので2割減、今年は約7割として3割減。という事は、一昨年を1とすると2割減後の3割減なので56%程度しか出荷されていないという事に。

「なるほど法人向けデスクトップの影響ですね」と思ったなら、やや違うと思うグラフがカテゴリ別。

カテゴリ別

右端の2つを御覧有れ。

6月より復調の兆しが有ったものが7月には低下。その下がっている物はノートの2種類で、割れ方はデスクトップの方がひどいもののノートは5月レベルへと逆戻り。

前年比では無く台数や金額で見た方が判り易い。上は台数、下が金額。

5年分の台数と金額の推移

色の付いている年の線へ補足。

  • 赤:2013年度・・・XPサポート終了までの12ヶ月間
  • 青:2014年度・・・XPサポート終了からの12ヶ月間
  • 緑:2015年度・・・その後

2011や2012年度を見ると、4~7月は1ヶ月あたり800~1000万台規模で出ていたものが2015年度は500~600万台まで減少。半分とは言えないものの、6割ほどまで落ちております。

2013&2014年とも比較する為、この2年間を平均化。グラフの種類が違うだけで、上で貼り付けた折れ線と元データは同じ。

平均化

XP祭りと祭り終了後の2年間を平均した紫は2012年までとそう変わらないと言えるけれど、日本式2015年度の緑は明らかに数値が低い。

但し、この「平均する」という表現は、前年と比較出来ないのでやっているわけで、年度毎の推移で見ると、2014年度から単純にパソコンの出荷台数、言い換えると買い替え需要が以前ほど無いと考えられる気がする。

もしかするとApple Watchの影響かも知れない(棒読)

嘘は置いておき、JEITAはDELLなどレノボを除く外資系や、ユニットコム(パソコン工房系)を除くBTOメーカーが統計に入っていない為、もしかするとDELLやドスパラ、マウスなどへ需要が流れている=NECなどの出荷が落ちるという可能性も考えられるけれど、その影響は計り知れる程度と思われ別の理由でしょう。

これまた同じデータで出荷台数の数値一覧。

7月の比較

7月がこの5年の最低を記録。

タブレットかスマホかApple Watchの影響に違い無い(棒読エクストリーム)

 

2015年9月も割れるのかが見どころ(まとめ)

なぜ6~7月が割れたかは、

  • 法人のリプレース特需が終了
  • 一般向けPCの買い替え需要が低下
  • JEITA統計にはDELLなどが入っていない

も有るかも知れないけれど、おかわりすると

  • 10リリース前なのでNECや富士通などが夏モデルを出し控えた

これが有力と見ており、夏モデルをいつも通り出さなかったのならば、秋冬で取り返す可能性が有るとするなら出荷は9月から回復。(JEITAの9月分入力が10月下旬で、ネタにするのは11月の記事)

「10が出た後の8月なら上がるのでは?」と思ったならそうも行かない。夏モデルを出し渋ったならば新製品の在庫が無く、無い物は出荷出来ない。

しかも10はマイクロソフトがメーカーをガン無視で見切り発車した為、8月に10仕様で出せたメーカーは結構少なく、NECなどが間に合うわけも無し。

JEITAはNECと富士通が濃く出る為、次のいずれかになるはず。

  • 10仕様なら売れそうなので秋冬は頑張る(9月は前年割れない)
  • 無償アップグレードの影響で新製品売れなさそう(9月も割れる)

9月も割れたならばNECなどはマイクロソフト、Windows PCをしばらく軽視するやも知れず。そうなると事業としてどうなのかという疑問が湧くと思われ、レノボのような盾の無い富士通と東芝がどう出るか。

今すぐ撤退は無いとしても、その準備をし始める大手PCメーカーが出る可能性は余裕で有ると感じております。

一行にすると、マイクロソフトが自分勝手過ぎる。

コメント(3)

>JEITAはDELLなどレノボを除く外資系や、ユニットコム(パソコン工房系)を除くBTOメーカーが統計に入っていない
Appleは外資系ですが。
まあ、ここはBTOパソコン.jpだから関係ないからでしょう。

価格コムを参考にすると、

デスクトップPC
Windows 10 搭載のPC……188台
Windows 8系搭載のPC……714台
Windows 7系搭載のPC……391台

ノートPC
Windows 10 搭載のPC……224台
Windows 8系搭載のPC……1,188台
Windows 7系搭載のPC……562台

という販売状況ですから(2015年9月15日現在)、Windows10が統計には大した影響を与えていないことには納得。

>9月も割れたならばNECなどはマイクロソフト、Windows PCをしばらく軽視するやも知れず。そうなると事業としてどうなのかという疑問が湧くと思われ、レノボのような盾の無い富士通と東芝がどう出るか。

東芝、パソコン家電から撤退の可能性wwwwww : PCパーツまとめ
http://blog.livedoor.jp/bluejay01-review/archives/46273884.html
現時点で最もパソコン事業から撤退しそうなのは東芝かも知れないw

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

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性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

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10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

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コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

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昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

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※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。