JEITAが2016年5月のデータを公開。
先月は前年比101.2%というギリで上回る数値を出していたところ、今回で再びマイナス。99%などという生易しい数字では無い余裕の二桁%割れにて83.5%。ここまで減るともはや清々しい。
いつも通り前年比から。
国内パソコン出荷台数の前年比推移
ソースはこちらの2016年。
JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/
5月のJEITAコメントを引用。
個人向けにおいて低い水準となり、台数・金額ともに前年同月を下回った。
という事はJEITAの中では法人と個人が別れているのでしょう。手抜きせず公開とし表に出して欲しい。
出荷台数全体の前年比。
前年割れ再び。
てっきり今後はギリの100%超えで推移すると思っていたところ、やはり普通に割れてしまうという事は年々PC市場は小さくなっているという事。
カテゴリ別。
デスクトップ単体が跳ね上がっている点は前年と比較すれば100%超えだけれども、ノートと比べると分母が比較的小さいのでブレ易い。
過去5年間で台数・金額ともにワースト2を記録
実際の出荷台数と金額の推移。
2015年度と似た形になるかと思いきや本年度は5月で下降。
5月の単月で過去6年分見ると過去最低。2011~2012年度は約80万台、2013年70万、2014年90万、そして2015年は50万と来て2016年は40万台。
祭りを薄める為に2013&2014年を平均化。
2016年、6月がどうなるかでしょうな。
過去の数値を見ると4~5月で上下しても6月は確実に4~5月を上回っており、要因は大手PCメーカー夏モデルの投入時期のひとつな為。
NECレノボは平常運転、しかし東芝は海外から撤退したり中国の工場を売りたがっていたり。富士通も縮小したと思われどうなるか。
パソコン売れない原因の一つはWindows 10無償アップグレード。これが7月で終わるならば8月以降は売れ始める、と見るか、または10の評判の悪さからして引き続き売れない=出荷台数絞ると考えるか。
私がメーカーならば夏モデルは一旦絞り、10月の7/8.1 PCの出荷終了後需要に向けて9月出荷分から様子見がてらやや本気出す。
PC市場の低迷は祭り終了の余波か10の影響か(まとめ)
前年比が邪魔なので出荷の台数のみ。
左端がXP祭り開始直前、6月からNECと富士通が本気出した時期。濃い棒は国内大手の春夏秋冬モデルチェンジ。
祭り期間ほどの復活は無いとして、2015年は反動があるのでまだしも、2016年度がこれでは先が思いやられる出荷台数。
ところで、「本年度のJEITA統計は東芝と富士通入っていないのでは?」疑惑の答えが出ております。
2015年度自主統計参加会社の「(株)東芝」が2016年度は「東芝クライアントソリューション(株)」になっており、富士通は会社変更無しなので引き続きデータ貰えていると考えるべきでしょう。
2014年以降は2015年度からソニーが抜けているものの、ソニー製VAIOは2014年度の春モデル(1~2月頃発売)が最後なのでJEITA上2014年度には影響無いはず。
という事は、DELLやHPなどが入っていない点はスルーし、相対的に見てPC出荷台数は減少傾向であり、JEITA上では2012年頃の月80万台規模が40万台まで低下したと言えるかも知れない。
JEITA統計では判らないところは、もし国内メーカーからDELLやマウスなどBTO、ASUSやAcerなどの完成品ノートへ消費者が流れている場合。
しかし現状、最新のWindows 10が無償アップグレードとか、XP祭りで7へ買い換えたPCがまだ2~3年しか経過していないわけで、買い替え需要が高まるわけが無かろうと。
とりあえずマイクロソフトのせい。
Windows10がたとえ良いモノでも、前年比を恒常的にプラスへ転じさせるのは難しいでしょうね。
>金額
4月が464億円に対し、5月が392億円ですか。出荷台数は「478,000台→430,000台」と約10%ダウンのところ、金額は約15%のダウン。単価が大きく下がったのでしょうか。
>東芝
未だに東芝と言えばサザエさんが浮かびますけれど、スポンサーは何とか続ける模様。
J-CASTニュース:東芝、白物家電手放しても「サザエさん」継続 不正会計のイメージ回復はこれしかない?
http://www.j-cast.com/2016/04/03262601.html
BTO系のPCなら、5月末に発売したGTX 1080の影響で、6月の統計は少し上向く可能性もあるにはありますが、ユニットコム以外にはあまり影響が無さそうですね。