JEITAが5月分のデータを公開。
出荷台数は前年比で93.4%なので1割も減ってはいないものの、2011年1月以降の6年2ヶ月の中では過去最低となる約40万台にまで台数減少。なぜかは大手が夏モデルをまだ発表さえしていないからだと思う。
いつも通り前年比から。
国内パソコン出荷台数の前年比推移
ソースはこちらの2017年。
JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/
先月までのリンクが2015年へ接続されていたけれども古いページに価値があるとは思えないので修正は見送り、今回から修正済み。※ご指摘有難うございました>庶民Aさん
JEITAコメントより。
5月は、企業向けが低調であり、台数で前年を下回り、金額も前年を下回った。
PC買い替えの余裕ある企業は決算前に処理した為と予想。
台数のみで前年比推移。
前月も割れているものの4月は1年前の101%に対して99%なので安定して来たかと思ったけれど、5月は84%に対する93%なのでかなり悪いという事に。
%では分かり難いので台数の数値一覧。
冒頭で書いた通り過去最低の月。min関数で範囲指定したので間違いなく。
カテゴリ別では全体的に100%行かず。
オールインワンは分母が小さいので上下に振れまくるのは自然として、デスクトップ単体が昨年と比較し割れて行く方向へ。
XP終了時に7へ移行した企業はまだ3年少々なので買い替え時期では無く、10でも良い企業の置き換えが終わりつつある、と見るべきかそうでもないのか。
XP終了後から安定して伸びない出荷台数
比では無く実際の台数と金額。
青い線の左辺りまでがXP終了特需によるPC売れまくった時期。
その後の青は緑などの2015年以降に近付き、緑以降の年は安定して以前の6割くらいの出荷台数へ。金額は円安の影響や無駄機能の搭載、用途の限られる2in1設計により単価が上がっているのかと。
ひらめいたのでグラフおかわりにて作成。
単純に金額を台数で割り算した結果。
これを見るに2011年と2013年よりも2012年の方が安くなっており、何が原因かは皆様心当たりがございましょう。過去10年くらいの米ドルと円のレート。
source:米ドル/円 - FXレート・チャート - Yahoo!ファイナンス
図の中央辺りが2012年まっただ中。
最安当時は7万円前後の単価になっていた物が昨年度は8~9万円くらいまで上昇。この調子ではドル円のレートの影響はあるとしても、更に単価は上がり続けそうな予感。
また、青いグラフの後半から単価が上がり始めている原因は、こちらは為替相場では無くWindows 7が市場から消えて行き10の1本化へ進んだ為と見ており、やはりムダ機能アホ設計が主流になりつつ単価上がったのでしょう。
高いから売れないのか、売れないから単価上げるのか、どちらもか。
ちなみに金額は出荷であり販売額では無いので、実売はもっと高いのかも知れない。さすがにNECと富士通が集計の半分くらいなのに実売平均10万円以下はおかしい。
XP終了祭りと後を平均化。
季節モデル出荷時期を除くと、もはや80万台売れていた時期は昔話となり、現在は40万台くらいというところですな。
過去比と称した、パソコンがまだ売れていた時期との比較。上が昨年、下が今期。
これ、前期との比較として良さそうなので今後も2年分で行きましょうか。
前期と比較し4月も5月も悪い数値。出荷台数はパソコンが売れていた頃の半分くらい、金額は3~4割減。マイクロソフトのせい。
夏モデルを出さない大手と国内大手を目指すマウス
毎年この時期はNECや富士通などが夏モデルを発表、出荷する頃だけれども、今年はどのメーカーも音沙汰無し。NECが法人と文教向けに16シリーズ78機種を発表しているけれど、それはまた別件で季節モデルではございません。
ところで富士通とレノボの最新と思われる6月6日付の情報がこちら。
両社のシナジーをどう出すかを最終的に詰めている段階であり、話し合いについては、悪い状況にあるわけではない。早晩まとまると考えている。その時期は、そんなに遅い時期ではない
しかし経営と生産は関係無いと思われ、この件が夏モデル出さない理由にはなっておらず、富士通のみでは無くNECも出していない辺りが気になるところ。
関係ないけれど、相乗効果と言えば良いものをシナジーとか言ってしまうおっさんを見ると痛い。頭悪いのだろうか?シナジーの意味知ってる?日本語大丈夫?とか想像してしまう。「両者が相乗効果をどう出すか~」でよろしいのでは。
話を戻し、例年ならば早ければ5月の後半、遅くとも6月までにはバラバラと新作祭りをしており、ITmediaをチェックしていれば嫌でも何度も細切れにプレスリリースがあるところ、今年はまだ。
新作が出なければ出荷も増えないわけで、次回の出荷台数が見もの。
毎年6月は棒グラフを濃く塗る月、夏モデルが出荷されるので年に4回ほど台数増加して当然という意味を表しております。
推移を見ると、いくら法人が減少しようと今年4月と5月は前年割れ、5月は過去最低の出荷台数だったのだから6月は昨年よりは上がっても良いはずなものの夏モデルやらないならプラスに期待出来ない流れ。
店頭に新製品が無ければ在庫処分も値引き祭りも出来ないわけで、季節無関係に出しまくるDELLなどが文字通りに売り場で幅を利かせる事になるのだろうか。
またはマウスの時代が来るか。
source:(株)MCJ【6670】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス
なぜ最近マウスが来る来る言っているかは株価や前期決算を見ているのみでは無く、どうやら東証一部へ上場するのでは無かろうかという噂がある為。
東証1部昇格の確度が高いとみられる銘柄は以下の通り。
ワークマン<7564>、MCJ<6670>、(略)
投資している人が書き込む掲示板を見て来ると、どうやら二部から一部への申請は既にしているらしく、もしそうなら条件は全てクリアしているはずなので時間の問題。
一部へ上場すると何が変わるかは主に資金調達力、そして一流企業としてのブランド力の向上。現在のテレビCMや街頭ポスターはその準備期間のようなものなのか。
PC市場での富士通とNECの力が弱まり、DELLやマウスがパワーアップすると困るのはJEITA、そして私。MCJの内、パソコン工房はJEITA統計参加しているけれどマウスは無し。
「JEITAはNECなどあれどもマウス無いので前年割れして当たり前」になってしまうと、マジでJEITAのグラフ化やめなければならない。アホに加えてただのバカになってしまう。
JEITAがどのくらいしょぼいか、スマホ出荷台数のひどさが分かり易い。
2017年度 参加会社 京セラ(株)、シャープ(株)、ソニーモバイルコミュニケーションズ(株)、富士通(株) 計4社
source:JEITA / 統計データ
AppleとSAMSUNGが無い時点で国内スマホ出荷台数とは言えないかと。データ半分も取れていない。JEITA的には国内企業の産業の実績としてなのだろうけれども。
以上。NECらはマジで夏モデルやらないのか、秋冬はどうするのか。そして年内に富士通レノボ爆誕か、MCJ(マウス)が東証一部行ってしまうか、辺りが今年の見所だと思う。
結果のみ見るなら選択せず投票ボタン。※2017.07.04 締めて画像へ差し替え
一般的に夏のボーナス支給日は6~7月。法人はもとより個人でも、5月にあえてPCを買う方は少ないはず。
>5月は84%に対する93%なのでかなり悪いという事に
2014年の5月に記録した 875,000台 を100%とすれば、2017年5月の 401,000台 は46%と半分以下。長い目で見ても悪いのは確か。
>過去10年くらいの米ドルと円のレート
改めて見るとなかなかキレイなV字ですね。
>高いから売れないのか、売れないから単価上げるのか、どちらもか。
問題は「使える機能が少ない割に価格が高め」→「要らない機能を減らして価格を落とせよ」の印象が強いことでしょうか。Windows10を快適に使うには、無為自然の境地が必要やも。
>シナジーの意味知ってる?
エバーグリーンが出しているバス釣り用の竿ですかね。
エバーグリーン インターナショナル - シナジー
http://www.evergreen-fishing.com/goods_list/goods_list_22rod.php?vctt_no=1&vcts_no=58&r=2&s_no=58
>「両者が相乗効果をどう出すか~」でよろしいのでは。
私なら「両社の持ち味をどう生かすか詰めている段階。話し合いの状況は悪くないため、合意にいたる時期はそう遠くない」で短く締めます。
だいたい「その時期は、そんなに遅い時期ではない」と書くのは妙。「その球速は、それほど速い球速ではない」と書くのが当たり前だというなら、それでも良いですけれど。
>DELLなどが文字通りに売り場で幅を利かせる事になるのだろうか
私宅の近所にある家電量販店、DELLのスペースは広くないですね。富士通が5台ならDELLはせいぜい2台。マウスは3台。NECは4台。Lenovoは5台くらいの印象。
>スマホ出荷台数のひどさが分かり易い
とりあえず代表的なスマホのシリーズ
京セラ……DIGNO、URBANO、TORQUE
シャープ……AQUOS
ソニー……Xperia
富士通……Arrows