マウスから凄いノートが発売。悪い意味で。
SSD搭載にも関わらず34,800円という安さでモバイルノートPCを出しており、CPUは何とクアッドコア、バッテリ駆動6.1時間、重量1.3kgで無線LANやBluetoothはもちろん標準という携帯性を重視した構成。
適当に見て参りましょう。
マウスコンピューターSSD搭載3万円台ノート発売
物はこちら。
SSD搭載で34,800円は凄いのだけれども、良く見ると容量は32GBとなっており、当然ながらCPUはCeleron、メモリは2GBとケチられており、しかし他の部分は特に文句無し。
Windowsが64bitの割にメモリ2GBは少な過ぎるので、OSを32bitへ変更するかメモリを盛れというお告げかと思いきや、カスタマイズ出来ない件。
CPU含め何から何まで内蔵パーツのカスタマイズは無い為、ベアボーンというより完成品として仕入れた物をそのまんまで売っていると予想。
となると自力でメモリやストレージを交換できない可能性も考えられるけれど、それ以前にメモリスロットは1となっており空きは0。この様子では大容量SSDへの換装も難しいやも知れず。盛大な分解が必要となる可能性有り、の意味。
安いのだから妥協するとして、32GBのSSD(ADATA SP600)がeMMCでは無いのか気になったので検索すると、マジで2.5インチな普通のSSD。
source:ADATA Premier SP600 2.5" 32GB ASP600S3-32GM-C - Newegg.com
製品名にPremierが付いているので正確には違うのかも知れないものの、価格42ドル程度ならば約5千円。マウスのように大人買いするなら、下手するとHDDより安くなるのかも知れない。
性能が気になるので検索したところ、Premierに加えてProが付くという型番違いとなるものの、Premier Proが付いてもこの性能なので、無印は更に性能低いのかも知れない。
source:ADATA USA Premier Pro SP600 2.5-Inch 32 GB - YouTube
シーケンシャルの読込は最近の3.5インチHDDくらい、書込は壊れたHDDくらい。ランダムはさすがに桁違いに速いですな。
というわけで、この程度の性能ならばSSD搭載というにはおこがましい。見た目は34,800円だけれども、送料と税込にて40,824円という大台突破にて、3万円台という表現のタイトル詐欺感が我ながら凄い。
安さ重視の性能軽視ならば今はASUSの方が良い
ガチな3万円台のノートPCというかタブレットノートがこちら。
モデルチェンジで半額に!? ASUSWinタブT90 Chi - Engadget
http://japanese.engadget.com/2015/11/06/asus-win-t90-chi-win-10/
どのくらい半額になったかを引用。
注目点は、OSの変更点よりむしろ価格。市場想定売価は2万9800円(税別)で、3月に発売したWin 8.1搭載版の5万9800円からおよそ半額になり、キーボード合体式+Microsoft Office Mobileが付属するモデルとしてはかなり安価な製品
以前なら、Windowsとオフィスの時点で3万円行きそうなところ、全部入りで約3万円は凄い、と思ったなら違う。ASUSなのでWindowsはタダなOEM版なので良いとしても、このオフィスモバイルとやらはタブレットやスマホ用の無料アプリ。
モバイル向け Office - iPad、iPhone、Windows Phone、Android 携帯
https://products.office.com/ja-jp/mobile/office
画面サイズが8.9型なのでマウスの11.6型より更に小さく、個人的にはパソコンとしては使いたくない実用性の無さと感じており、ストレージは当然のごとくeMMC、しかもCPUは安物に定番のAtom Zなので処理速度はスティック型PC並。
棒PCが2万なら、液晶モニタとキーボードが付いて3万なので有りと言えば有りかも知れないけれどマニア向けですな。
実売は発売1週間程度で税込約3万円。
source:価格.com - ASUS ASUS TransBook T90CHI-3775
最安はEC-JOYで送料無料。
しかし私ならこちらにする。
source:価格.com - ASUS ASUS TransBook T100TAL-B-3735 SIMフリー
CPU性能とストレージ容量が下がるものの、クソ性能なAtom Zなら大差無く、32GBも64GBも低容量には変わり無し。Windows 8.1は10へ無償アップグレードで問題無いかと。
最大の利点は価格の安さとSIMフリー、しかもこいつLTEまで対応しており、気になる周波数帯をASUSの仕様一覧より。
- LTE ※7:2,100(1)、1,500(11)、800(18)、800(19)、1500(21)
- 3G ※7:2,100(1)、850(5)、800(6)、800(19)
source:http://shop.asus.co.jp/item/ASUS%20TransBook%20T100TAL-B-3735/
ドコモのSIMなら多分大丈夫、イコール現状の国内のMVNOのSIMなら行けるはず。レビューにJimdoとBIGLOBEのSIMが使えたと書かれているので間違い無いかと。
SSD搭載なら速いという意味にはならない(まとめ)
SSD搭載という表現が間違っていないと言えるストレージを大分類すると、2015年11月現在は3種類。
- 普通のSSD
- eMMC
- ハイブリッドHDD
普通のSSDは2.5インチやM.2スロットなどを利用する基板丸出しの高速ストレージ。eMMCもSSDという表現が使われるけれど、普通のSSDほどの速度は出ない、主にスマホやタブレットのような板状の端末で採用。
ハイブリッドはHDDにSSDがコバンザメ状態となっており、普通のHDDより多少は高速なものの普通のSSDほどでは無く、eMMCと良い勝負程度。ちなみに私は全部所有しているので体感でそう言っております。
- 普通のSSD・・・デスクトップ2台とノート1台に搭載
- eMMC・・・棒PC(Picoretta)がこれ
- ハイブリッドHDD・・・富士通様の御ノートの標準仕様
また、今回のマウスノートのように一見普通のSSDに見えても、安物で容量が少ない物は低速な物も有り、NANDフラッシュなのでランダムアクセスはHDDより速いとしても、シーケンシャルは大容量で高速なSSDほどでは無し。
現在は円安税別便乗値上げで3万円台のノートは罠が多い。税別4万、税や送料込で5万円程度の物で無ければ、仕様の細かなところまで見る必要が有り、安いからと飛び付くのはおすすめ不能。
安さ重視で仕様を見ても良く分からない場合は、近くのPC変態にお問い合せてみる、その意見が本当かよと思ったなら用途と型番やURLを書き掲示板質問で聞いてみましょう。
しかしここ1~2年の安物ノートはASUSが強いですな。頻繁にサポートが最悪というレビューを目にするので、アタリ(初期不良、要するにハズレの事)を引かない自信が有るなら、BTO PCメーカーで検討するより価格コムの方が良さそう。
>Windowsが64bitの割にメモリ2GBは少な過ぎるので、OSを32bitへ変更するかメモリを盛れというお告げかと思いきや、カスタマイズ出来ない件
うぁっ。カスタマイズできないのは、トッピング素材が売り切れてる某カレーライス店みたいなもの(意味不明お詫びします)。
SDカード挿してストアアプリをインストールして使ってくださいというお告げは聞こえました。いわゆるタッチパネル無、マウス必須、キーボード着脱不可のタブレットです。私は買わないけれど。
>シーケンシャルの読込は最近の3.5インチHDDくらい、書込は壊れたHDDくらい。ランダムはさすがに桁違いに速いですな。
SATA2接続で性能を発揮できてない俺のLaVieのSSD(Samsung SSD 850 EVO 250GB)の方が速い件wwww
5年前のオンボロノートなのにWindows10の動作は超快適wwww
元々の500GBのHDDはシーケンシャル読み込み、書き込みともにこの格安SSDパソコンのシーケンシャル書き込みより遅かったのでwwww
でもSSDが32GBじゃ、メモリが2GBじゃ、使えんwwww
>32GBのSSD(ADATA SP600)
確か128GBの古いモデルをサブPCで使用していました。半年くらいで突然死しましたけれど、速度は必要十分、安くて良いSSDでしたよ。
ドスパラ - 製品レビュー:ADATAのJMicronコントローラー搭載SSD「SP600」を検証
http://review.dospara.co.jp/archives/52086330.html
ドスパラ - 製品レビュー:ADATAのJMicronコントローラー搭載SSD「SP600」を再検証
http://review.dospara.co.jp/archives/52122439.html
>製品名にPremierが付いているので正確には違うのかも知れない
Premierが付いていないモノはやたら古く、当てはまるのは以下くらい。
ADATA S501 V2 SATA 6Gb/s Solid State Drive_500 シリーズ
http://jp.adata.com/jp/ssd/feature/121
http://tw.adata.com/en/ssd/feature/121
※1 上段日本語のページはあまり情報が載っていない。
※2 英語ページでも仕様に32GBモデルが書かれていないものの、販売はされている模様。
恐らく現行品のPremier SP600で間違いないかと。「Read 220MB/s、Write 37MB/s」な遅さに、32GBという小容量の限界を見ます。
Premier SP600 Solid State Drive_Premier
http://jp.adata.com/jp/ssd/feature/198
>送料と税込にて40,824円という大台突破
一応こちらの価格コム限定モデルなら、ギリギリ4万円を割りますね。
価格.com 限定モデル|パソコン・BTOパソコンの通販ショップ マウスコンピューター
http://www.mouse-jp.co.jp/abest/kakaku/index.html#lb-c240e-kk
ハードウェア構成は同じ、限定モデルは「Kingsoft Office 2013 スタンダード フォント同梱版」が付属で、価格は 35,800円。ただし送料が 3,240円プラスされるため、送料税込で 39,040円。
>安さ重視の性能軽視ならば今はASUSの方が良い
なら私は、同じ11.6型のノートPCという事でコレを推し。
価格.com - ASUS EeeBook X205TA Windows10搭載モデル
http://kakaku.com/item/J0000017400/
OS……Windows 10-32bit、CPU……Atom Z3735F、RAM……2GB
eMMC……32GB、重量……0.98kg、バッテリ……12.8時間
画面……11.6型(1,366×768)
その他……ファンレス設計、超小型(53mm×53mm)のACアダプタ、容量500GBのオンラインストレージ「ASUS Webストレージ」が2年間無料、32GBのSDカード付属
以上で価格は4万円を切るくらい。最安だと3.8万円ほど。
今回の「LB-C240E」ですが、メモリが4GBのモデル「LB-C240B」も有るには有るものの、価格がそれだけで1万円プラスのため、あまり買う気にはなりませんね。液晶がグレア、有線LANが100Mまでなのも地味に痛い。性能も価格も中途半端で、アピールできる魅力が少ないです。