レノボのゲーム用PC、Erazer(イレイザー)Xシリーズ700実機レビュー。
Erazerはレノボ日本初になるゲームPC。当サイトでは3月頃にニュースを見ただけの勝手な評価をしており、Erazer X700が本物のゲームPCか?などと適当な事を抜かしておりましたが、本物が届いたので実機を評価。
いつも通り連載にて参ります。
借りてしまった経緯はこのような感じ。
- Lenovoのダイレクトメールを受信しPC貸出が目に留まる
- リストにYogaを発見(Windows8、タッチ対応、変形ノート)
- 「BTOパソコン.jpだけど貸して」とダメ元で問い合わせてみる
- 「今無いから無理、ゲームPCのErazer見てみない?」と返信
- 以前間借りした事務所の場所提供を確認し「OK」と返信
流れは以上。当然ながら本当は事務的にやり取りしております。
私はWindows8ノートを持っているけれど、タッチ操作は店頭で数分しか触っておらず、変形するYogaを貸してもらい、それでもWindows8はダメなのか、実はタッチ有りなら使い易いのかを知りたかったものの、なぜかゲームPCへ。
ゲームPCのレビューは数年前にドスパラから借りて以来。あれからモンハンどころかPCゲームはボンバーマンを10分程度しかやっておらず、マニアックな人がやるほど詳しい記事にはならないと思う為、いつも通りで参ります。
毎回ながら、今回も宣伝や広告をする気は無く消費者視点にて。リンクを張る約束なので各記事に入れるけれど、リンク先へ行くか否かは私の知った事ではございません。
レノボ「Erazer X700(-57315153)」を開梱し軽めに分解
納品されてまず驚く事が大きさ。
箱の上に載っている物は私のiPod Touchで大きさの比較用として。小さめなスマホくらいのサイズ。
箱の最長は80cmくらい有り、宅配の伝票を見るとヤマト運輸の宅急便では無く、ヤマト便になっておりました。宅急便サイズを超える場合で保険も付けられるやつ。
移動する際は私一人では持ち上がらず大人2人で運ぶほどの重量。たかがデスクトップPCと思っていたけれど本当に異様な重さで、重量などがラベルに書かれておりました。
全体の重さは24.5kg、中身は16.4kg。但しこれはケースのみと思われ、実際にはプラス2~3kg加算され中身だけでも20kg近いという。
箱が8kgも有るのかと疑うかも知れないけれど、ダンボールは分厚く、更に二重になっており、緩衝材も合わせるとそのくらい行くかも知れない。
ラベルには仕様も書かれておりますが後で詳しくやるとして、下の辺りへ香港とか中国とか書かれております。レノボは中国の大企業。他のPCメーカーもだいたい中国か台湾製なので特に変わったものではございません。
公式の直販サイトより、正面やや斜めからの画像。
これを見るとガンメタリック、つや消しブラックのように見えるけれど、実際はつや有りテカテカの光沢ブラック。
フロントパネルの扉を開けた所。
仕様を確認すると、このPCは「Erazer X700(製品/保守番号:57315153)」標準構成のようで、上からカードリーダー、DVDドライブ、そして見慣れぬドライブベイが2つ搭載。
ロックを外すとトレイが登場。中には簡単な解説図が有り、3.5インチと2.5インチのストレージ(HDDやSSDなど)の搭載方法が書かれております。
ケース内はセルフサービスで接続する増設用かとマニュアルを見ると挿すだけの設計。また、ホットスワップに対応しているらしく電源を入れたまんまドライブの抜き差しが可能。但し対応HDDなどに限る。
※2013.05.04 訂正。Windows7からAHCIならSATA接続も普通にホットスワップに対応しているらしく、打ち消し部分は誤りにて失礼。
続いて向かって右側。左の扉が見えている方が前。
一般的なデスクトップPCは向かって左から内部をいじる構造が多いけれど、これが逆になっております。理由は後ほど。
次、背面。
上から、電源、ビデオカード(以下、グラボ)、マザーの端子類が見えており、左下のファンはCPUクーラー、ラジエータのファン。
ケースの真上は変わった構造になっており、メッシュ状のパネルを押すと5~10度ほど下がる設計。
奥を見るとUSBのB端子。そしてよく見えないけれど、その右へS/PDIF(光デジタルの音声用端子)が搭載。下の写真右上へすっ転がしている物はこれらのカバー。
どこに何が有るかはマニュアルにて図解。
逆側、向かって右側面のイメージを公式より拝借。
このケースは見ての通り普通の直方体では無くカーブしていたり足っぽい何かが付いていたりで良く判らない。
背面のネジ2本を外した後、どのようにして開けるのか分からず、おそらく足から外すのだろうとてきとうにやろうと思ったけれど、ケースを壊すと高そうなのでマニュアルを参照。
斜めに持ち上げ引くだけだったというわけでセーフ。足は取る必要無し。
様々なギミックが付いていたり変形してはおりますが、立てた状態でもサイドパネルは外れる為、掃除やパーツ交換など倒す必要はございません。
メッシュ入りパネルを開き斜め上空より撮影。
真横からの撮影はボケまくっていたので、やはり公式より拝借。
向かって右が開く理由は、一般的なデスクトップPCとは違い上下が逆になっており、右下にCPU、グラボはその上に位置しております。上下逆にすると私が今これを買いているPCと同じ配置になるという意味。
特徴的なパーツは簡易水冷で、先に背面をの下部に見えていたラジエータがここに取り付けられております。
CPUクーラーを外してグリスがどうだとか難癖を付けたりしたいけれど、簡易水冷をいじった事が無い為、気にならなかった事にして次。
天井部分、右が電源で左は青く光るケースファン。
内部左側(ケース前側)、ドライブ類。写真は右がケース上で左が下。
上の写真の右はDVDドライブ、そして左の2つは上で見たホットスワップ対応の増設用ドライブとなっております。ストレージを固定し奥まで挿すとSATAと電源が繋がる仕組。
実機を見る前から気になっていたグラボの上部分を撮影。
私の頭が古いのか、マニアックな人は問題無いと判断するのか、グラボが上下逆になっており、上にファンが来ております。
しかし、この Erazer X700 はNVIDIAも提携のような何かをしていた為、問題は無いのでしょう。個人的には単純にホコリやゴミが落ちて来ないか気になる所。頻繁に掃除しろという事でしょうな。
左がマザーボード、右はグラボの裏側。
マザーボードやグラボに型番らしき記載は無く、メーカーも不明。
レノボなのだからマザーはレノボが作っているのでしょう。グラボまでは知らないけれど、どこにも型番やメーカー名らしきラベルやプリントはございません。
マザーボードの裏側、ケース向かって左を開けた所。
裏配線は電源、スイッチ、LEDランプのケーブル程度でスッキリしております。
左下に見えている窓はCPUの裏側なので、簡易水冷のヒートシンク(この場合は水枕?)の付け外しに必要。
写真右の黒いプラスチックが付いているように、ドライブ類の交換などはこちら側を開き、ロックを解除する設計。
付属品も一応。
貸出PCなのでこれで全部かは不明。他には電源ケーブルが同梱されていたけれど、返却するまで存在に気付かず撮影からは漏れております。
Erazer Xシリーズ、見た目最大の特徴はここ。
デカい逆三角形のスイッチを押すと、何故かエンジンスタートと書かれた部分が点灯し、普通にビープ音が鳴りPCが起動。
電源スイッチの上部はオーバークロックボタン。マニュアルはこれ。
ニュース記事で見た際は、再起動せずボタンのオンとオフでクロック周波数が上下するのかと思っていたけれどそんなわけは無く、一度シャットダウンして再設定される模様。
ソフトウェアによるオーバークロックでは無く、BIOS設定から倍率を変更する方。というわけでも無く、従来のBIOSでは無くEUFI BIOSのご様子。
電源を入れてDELキーを叩き続けても設定画面には行けず、Windows上の専用ツールから変更する事になっておりました。
電源を入れるとLenovoロゴが出た後、普通にWindows8が起動。拡大画像はそのまんまフルHD(横1980ピクセル)なのでご注意有れ。
プリインストールはレノボのツールが2種類、オーバークロック用とリカバリ用。その他、キングソフトオフィス、マカフィー、Amazonやヤフオクへのショートカットなど。
「何故ここに買い物のショートカット?」と疑問に思いプロパティからURLを見ると、アソシエイトタグが入っており感心。さすが中国、商魂たくましい。
ちなみに買い物ショートカットは別として、キングソフトやマカフィーなども提供元からPCメーカーが金を貰って入れており、レノボに限った事ではございません。
私はいまだにWindows8でデスクトップやスタート画面からマイコンピュータへの行き方を知らない為、おもむろにゴミ箱を開きマイコンピューターへ。8でごみミ箱は便利。
HDD容量は全1TB。
パーティションが切られており、Cドライブ約100GB、Dドライブ800GBくらい。余りの100GB弱はリカバリ領域に使われているのでしょう。
ハードウェアとして見た目や設計、構造に特徴は有るけれど、当然ながらWindows8は同じなので、OS上で変わった所はございません。
Lenovo ゲーミングPC「Erazer X700」見た目編(まとめ)
とにかく驚く事が大きさと重さ。
PC本体のみで20kg近い物は珍しいという程でも無いけれど、高性能PCだけは有り、私が今これを買いているような中途半端な高低性能パソコンよりは重い。
そして外側に電飾が付いている為、ケースの飾り部分の追加で更に大きくなっており、奥行きは60cm、背面のコネクタやケーブル類の空間も考えると奥行きは70cmくらいは必要。
右のモニタは19インチ、では無く23インチの一般的なフルHDで16:10くらいの液晶モニタ。ミドルタワー+23型液晶モニタなデスクトップPCユーザなら、Erazer X700がいかにでかいか判りましょう。 箱から出した時、あまりのデカさに笑ってしまった。
これを購入するなら、まずは置き場所の準備からでしょうな。
正確なサイズを知りたく公式の仕様詳細を見ると、幅210 x 奥475 高455mm になっていたけれど、これはおかしいと思う。奥行き47.5cmなら私のPCケースと同じくらい。それどころではございません。
簡易水冷や光る電源とかOCボタン、ボタン以外にもケース前面下部や上部が光っており、特長としては増設ドライブベイなどの感想文が妥当かも知れないけれど、重さと大きさが特に印象深く感じ、他の事がどうでも良くなっております。失礼。
パーツはオリジナルっぽい物が多く、DVDとかHDDだけ見ても意味が無いと思ったので見ておりません。確かDVDはLG、HDDはSeagateと記憶。
今回借りた、Erazer X700(57315153)の仕様はこちら。
- OS:Windows 8(64bit)
- CPU:Core i7-3820(3.6-3.8GHz、4コア/HT、10MB)※OC最大4.3GHz
- マザー:インテル X79 Expressチップセット搭載
- メモリ:8GB(4GBx2、PC3-12800)※最大16GB、空きスロット2
- HDD:1TB(7200rpm)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- グラボ:NVIDIA GeForce GTX 660(VRAM:1.5GB)
- 有線:LAN 1000BASE-T対応、USB2.0x7、USB3.0x3 など
- ストレージベイ:3.5インチx6 ※空x5、5.25インチx3 ※空x2
- サイズ:幅210 x 奥475 x 高455 mm
- 重量:約18.5kg
こうして仕様を見ると普通のデスクトップと大差無く感じるけれど、特徴は赤い文字にした箇所で、メーカーPCでOC(オーバークロック)設定は珍しく、フルタワーは言い過ぎなものの、そう思えるくらいのドライブベイの多さ。
販売ページはこちらと言いたいけれど、製品番号や型番が変わっていたなら別物の可能性が有るのでご注意有れ。
ゲーミング・デスクトップPC|Lenovo Erazer Xシリーズ | Lenovo
http://shopap.lenovo.com/SEUILibrary/controller/e/jpweb/LenovoPortal/ja_JP/(略)
次回はベンチマーク編。
このPCはゲーミング・デスクトップPCの名の通りゲーム用。更にボタン式オーバークロックも特徴なのでベンチ編は2回に分けて参ります。
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