久々の価格対決。
数年前まで本当にBTOの方が自作するより安いのか?を時々やっていたと記憶しており、ここ2~3年くらいは比較した覚えが無く、税別表記OKや為替相場も昔とは違うので改めて勝負。
先になぜBTOの方が安くなるか。
なぜ完成品の方が自作するより安くなる?
BTOパソコンは大きく分けて2種類。
- 量産系・・・パソコン工房、マウス、ドスパラ、DELL など
- 組立代行・・・サイコム、ARK、ワンズ、レイン など
量産系はその名の通り大量生産するので仕入が何かと割安な上、同じ型のケースをオリジナルで製造してしまったり、OEMでコストダウンしまくるので全体的に安くなる感じ。
組立代行の方は市販パーツを中心に自作PCを組立代を取り仕上げるものの、規模は小さくともショップなのでパーツは仕入値なので組立でぼったくらなくとも利益があり、自作と同程度の価格かその前後に。
というわけで安さで比較するなら量産系。その中でもマウスかDELLが安いけれどDELLは詳細が判らない事があるのでマウスを例に試算してみましょう。
マウスVS価格コム最安の自作パーツ同等品
スリムケースでは自作が明らかに不利になるので一般的なデスクトップPCと言えそうなミニタワー(Micro ATX)ケースにて。その中でも私が「これおすすめ」と思った物がこちら。
CPUがCore i5になってしまっているのでやや値が張るけれど、標準でSSD搭載な機種の最も安いやつがこれだった&2ストレージ構成に目がない。オフィスは無しとし、Windows 10 Home仕様で税別79,800円。
自作PC用パーツの条件は以下にて。
- 同等の性能または上位互換で最安ならば可とする
- メーカーの好き嫌いや個人的な価値観は無しで
- あまりにも評判の悪いものは除外(星3以下とか)
同等の性能や上位互換とは、SSD 240GBより256GBの方が安いならば最安重視。メーカーの好き嫌いを言うと、私が選ぶとSeagateやKEIANを抜くのでフェアでは無し。星3以下は今回の選定内には無かったので関係無いけれど一応。
ではOSから参りましょう。価格は2017年7月18日深夜現在、送料も含めた合計での最安にて。
OS:Windows 10 Home 64bit パッケージ版:14,494円
自作を知る人には意外かも知れない、Windows 10のDSP版はパッケージより高額なのでパッケージの方にした。
ドスパラを例にすると正確にはPCIe拡張用USBボードが付いて14,781円なので287円でこのカードがセットと思えば割安か。
否。そういう割安とかいう問題では無く最安を目指しているわけで、マザーに付いているであろうUSB3.0端子を背面へ2個追加する価値は無し。
最安はパソコン工房、送料無料。
CPU:インテルCore i5-7400 BOX:21,870円
Core i5-7400は2万円オーバー。
source:価格.com - インテル Core i5 7400 BOX
クロック3.0-3.5GHzでもちろん4コア。
自作した事が無い人は知らないだろうから一応書いておくと、一部のインテルCPUを除き、BOXならば通常はインテル純正のCPUクーラーがセットになっております。よってクーラーを別途買う必要無し。
最安はドスパラとパソコン工房でいずれも送料無料。
メモリ:CFD D4U2400PS-8G(PC4-19200、8GBx1枚):7,646円
価格コムの人気ランキングで10位に位置していた4GBx2枚で8GBのDDR4が安いと思いきや、最安はAmazonなものの問い合わせになっており在庫無し。人気では無く最安重視なので改めて検索すると、同じくCFDの8GBx1を発見。
最安は送料無料のグッドウィルとツートップなのでパソコン工房の事。
SSD:AFOX AFSN25BW256G(256GB):8,704円※内52円手数料
最安は2種類あり3番めに安い設定から32円安いものの、KingFastはSSDにしてはシーケンシャルが遅く300MB/sとなっているのでマウスと同等品とは言いにくいとして除外。同価格のPNY製品は性能に問題は無いとしても送料が高いので9千円超えてしまう。
AFOXとは聞いた事が無いけれど、ショップの説明によると中身は東芝製NANDフラッシュ採用品とのことでプチ安心。
最安はネクサスというショップだけれどもカード決済が無いので振込手数料が加算される。代引き手数料は不明、一応カード決済といえるPayPalは手数料3.5%こちら持ちであり、2番めの安値はNTT-X Storeで+330円。
ネクサスはJNB口座があるのでJNB同士の振込手数料52円を加算し最安という事にしましょう。
HDD:WD20EZRZ-RT(2TB、SATA3):5,919円
ここでSeagateを引くかと思いきやWDのBlueシリーズが最安。満足度平均4.22/40票となっており問題無さそう。
最安はノジマとイートレンドで送料無料。
マザー:ASRock H110M-DVS R3.0:6,100円
MicroATX最安はASRock先生。やたらと小さく見えるのは気のせいだろうか。
source:ASRock > H110M-DVS R3.0
メモリは1枚なので2スロットで充分、グラボは挿さない、USB3.0はもちろん搭載しており、インテルの純正クーラーが載らないわけも無いでしょう。映像出力はDVI-DとDsubの2種類な超節約構成。
最安はツクモとNTT-X~でいずれも送料無料。
マウス&キーボード:バッファロー BSKBW100SBK:1,600円
キーボードの最安はエレコムやサンワサプライが600円台で出ているものの、送料追加や形が変とかテンキー無しなど何かとケチが付くので面倒になりこれで。
source:無線(2.4GHz)キーボード&マウスセット| BUFFALO
最安はAmazonながら送料350円。ヨドバシ、コジマ、ビックカメラがポイント相殺すると最安と同じになるので約1,600円として。送料無料。
電源:KEIAN BULL-MAX KT-F500-12A(500W):3,600円
「恵安は嫌だ」とか今回は言わない約束なのでこちらで。80PLUS BRONZEで検索した最安、500Wなので容量的にはマウスより上。
source:価格.com - KEIAN BULL-MAX KT-F500-12A
ソフマップで送料無料。
ケース:AeroCool QS-240 Window(ミニタワー):4,433円
ラストはケース、マイクロサイズの最安はエアロクール製品。安い割に中々頑張っているようで、マイクロなのにアクリルウィンドウが気に入った。
- 5つの120mmファンと240mmサイズの大型ラジエータ搭載に対応
- 通気性に優れたメッシュパネル採用
- 最大320mmを確保した拡張カードスペース
- 高さ155mmまでのCPUクーラーに対応
- 電源ユニット部にダストフィルタを採用
- カスタマイズ、ドレスアップに最適なアクリルウィンドウ
ATX(ミドルタワー)なら2,980円が最安だけれども、自作PCのケースとしてはATXの方が上位互換、しかしマイクロのコンパクトさに価値があるとするなら上位互換とは言えない。
ツクモ最安、送料無料。
結論:BTOパソコン(マウス)の方が高い
ここまでの総額は74,298円、税込、送料無料、振込手数料52円含む。
マウスは79,800円なので差額は5千円少々、ではございません。これに3千円の送料がプラスされた後に消費税8%乗るので総額は89,424円となり、見た目より1万円くらい高く、自作最安構成よりも15,126円も高くなってしまった。
これはこの機種だけの話では無く他のモデルも割高。
そしてマウスのみの話でも無く他のメーカーでも自作パーツ最安より割高。キーボードとマウスをもっと安くすれば、ケースをマイクロにこだわらなければ更に差は広がる。
というわけで、「自作よりBTOパソコンの方が安い」は過去の話なのかも知れない。税込表記が義務化され、1ドル100円切るくらいまで円高になれば安くなりそうだけれども、それは自作用パーツの相場も似た感じなので差が縮まるとは思えない。
「BTOより自作が安い」は誰にでも通用はしない
手のひらを返さなければBTOパソコン.jpでは無いので一応書いておくと、「BTOよりも今は自作PCの方が安い」は、最安パーツで構成したなら、自力で組み立て、セルフサポート可能ならばが条件。
まず最安で構成する自作ユーザは皆無と思われ、自力で組み立てはまだしも、不具合が出た時にどうするのか。電源が入らなくなった場合は最低でも予備の電源が1つは必要。
手のひら返しというよりいつも通り感が半端無いですな。
BTOの方が安いからと自作PCやめてしまった人は改めて自作前提で見積もってみた方が良さそう。きっと電源に恵安は嫌とか、ケースはもっと良いやつにしたいなどで値上がって行き、結局完成品で買ってしまう気がするけれど。
ところで自作している私に言わせると、自作がBTOより高くなった時期は一度もございません。自作とは最初に1つPC作った後はパーツを流用しつつ組み替えて行く事が出来るので昔から自作の方が安くつく。
できるならやれば良く、できないなら完成品。PC変態向け自作パソコンではなく、大手メーカーと比較すると安いのでBTOパソコンおすすめという予定調和のような違うような。
二重価格かな思ったらガチで破格で草
http://alfalfalfa.com/articles/192407.html
限定品なんだけれども(小声)
>「これおすすめ」と思った物がこちら。
少し性能を落とすなら、パソコン工房の「Miyabi-EJ3M-i3-HNR」が1万円くらい安いですね。
価格.com - iiyama Myb-EJ3M-i3-HNR
http://kakaku.com/item/K0000944358/
CPU:Core i3-7100、RAM:4GB×1、SSD:240GB-SATA
HDD:1TB、電源:450W 、OS:Windows10 Home
以上で送料税込み 76,658円
>Windows 10 Home 64bit パッケージ版
ちなみにAmazonでも10,000円を切っている安いモデルは、基本的にAnniversary Update適用前の旧版なはず。手間が掛かっても安いほうが良いならお勧め。
Amazon - Windows 10 Home 32bit/64bit 日本語版 (最新) | USBフラッシュドライブ
https://www.amazon.co.jp/dp/B071NNDTLR
>Core i5-7400は2万円オーバー。
それでもKaby Lakeの中では恐らく最安。TDPは65Wと低いですから、リテールクーラーでも問題ないでしょうね。
>KingFastはSSDにしてはシーケンシャルが遅く300MB/s
コントローラはSilicon MotionのSM2246E、NANDフラッシュはMicron製なんだとか。Silicon Motionに関しては、OEMメーカとしての方が有名っぽいですね。SM2258なんぞPlextorにも提供しているようですし。この「SM2246E」とやらが遅いだけなのやも。
Ark Tech and Market News - PlexNitroテクノロジーとSKhynix 16nm TLC NANDを組合わせたエントリークラスSSD「Plextor S2」シリーズ
https://www.ark-pc.co.jp/news/article?id=300921
AKIBA PC Hotline! - 容量256GBで7,980円の2.5インチSSDが登場、KingFast製
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1069277.html
>MicroATX最安はASRock先生。やたらと小さく見えるのは気のせいだろうか
小さいことが特徴らしいです。Micro ATXなことは間違いなく。個人的にSATA×4は心もとない。
ASCII.jp - Mini-ITXマザーみたいなコンパクトMicro ATXマザー
http://ascii.jp/elem/000/001/255/1255167/
>80PLUS BRONZEで検索した最安、500Wなので容量的にはマウスより上。
むしろマウスの「350WでBRONZE」がレアですね。低出力で高効率とは、かなり良い電源なのやも。
>二重価格かな思ったらガチで破格で草
グラボどころかCPUとマザーの時点で17万円行っていそう。
話題作りなのかな?感。軽トラで長野県まで行ってどうぞ。
「1人1台限り」とは書かれていない件(小声)
>Amazon - Windows 10 Home 32bit/64bit 日本語版 (最新) | USBフラッシュドライブ
説明に「ダウンロード版になります。」が激しく矛盾している気が(白目)
楽天とAmazonでWindowsを買ってはいけないの法則が発動していそう。
※ライセンス違反が多いので私はPCメーカー以外ではWindows買わないという意味
>Windows 10 Home 64bit パッケージ
amazon で購入したいときはamazonが販売、発送のものが正規品です。多分
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B013I9SWMC/ref=cm_cr_arp_mb_bdcrb_top?ie=UTF8
写真のパフォーマンス比較が気になりますが。
>グラボどころかCPUとマザーの時点で17万円行っていそう
実際どのくらいマジキチ価格なのか概算で妥当価格との差額出してみればいいじゃない(適当)
少ない労力で1本いけるやろ(小声)