パソコン工房より新製品。
インテルがAMDのRyzenに対抗したと言われるCore iシリーズの上位製品なCPU、Core Xシリーズを搭載したパソコンが標準構成4種類にて発売。価格は余裕で10万円超えから50万円オーバー。
適当に見て参りましょう。
パソコン工房がCore Xシリーズ搭載PCを販売開始
PC本体の画像を見ても意味無いので仕様一覧を拝借。
source:ユニットコム、Core X搭載PCを4機種発売 - PC Watch
左から、ゲーム用、ゲーム用、デザイナー向け、良く解らない。
STYLEシリーズのやつは軽めなゲーム用と思われるもののCPUがi7-7800Xなのでこの時点で既に5万円オーバーしており、X299マザーは6万円以上であり合計が20万円を突破。
LEVEL~は12万円を下らないCore i9搭載かつマザーボードは同じくX299なのでこの段階で18万円以上。グラボは現在最強に近い1080 Tiであり、ゲームに人生や命をかけているなら50万円でもアリなのでしょう。
SENSE~がデザイナー向けとはビデオカードにQuadroという特殊なグラボが載せられており、これでゲームしてもクソ性能だと思われ、デザイナーの中でもイラストレーターの3Dでロゴ作るとかそういう職人向け。2Dには意味皆無。
良く解らないとした右端のSLUTION~は構成したパソコン工房の中の人も意味が分からなさそうなビジネス用とされており、映像出力の為だけにGT 730が搭載。なぜCPUが7800Xなのか、どうしてメモリ16GBなのか、その割にストレージがHDDなのはなぜか、説明出来なさそう。
Core Xシリーズ搭載と言いたかっただけ、またはCore X出たので話題作り用に構成してみた感が強い。
同じグループの企業でもマウスは用途への提案に対し、パソコン工房は用途に合う物を選べ的な見せ方なので、パソコン工房の方がややハードル高い気がする最近。
マルチコアすぎるCore Xシリーズは本当に凄いのか?
アスキーがOC(オーバークロック、定格より性能アップ固定)にて無茶をしている記事がこちら。
ASCII.jp:Core i9-7900X&Core i7-7800Xレビュー (1/3)
http://ascii.jp/elem/000/001/514/1514627/
CINEBENCHはCPU性能の総合的なスコアを出してくれるので、OC状態の超マルチコアな7900Xが圧倒的に優勝。OCしていない状態でも旧型といえる6950Xよりもちろん上。
但しシングルコア、赤い棒はいずれも大差無し。これはCPUのクロックが4GHz台で進化が停滞している、10年以上も前から3.7GHzは普通にあったので仕方の無いところ。
ウォッチドッグス2というゲームのコマ数での勝負。
こちらはマルチスレッドが無関係に近いのか、いずれも大した差が出ておらず平均75前後となっております。
CPUの温度は凄い事に。
OC状態では7900Xと7800Xの温度は110度まで上昇。100度を超えても動くとは知らなかった。
7900Xのクロックは通常3.3~ターボブースト時4.3GHzなのでOCしていなければギリで平熱といえるくらいなものの、さすがに全コア4.5GHz固定では無理がありそうな結果に。
OCしなければ良いのだけれども、という事は処理速度より処理本数が多い作業には適しているけれど、本数より速度が必要ならば不利になる、または意味が薄いとも言える点は1つ前のゲームのベンチマークで見ての通り。
コスパ重視なパソコン選びならばCPU選定は慎重に
本当にCore i9-7900Xが必要で10コア20スレッドを使うような用途ならば、世の中にはXeonというインテルのCPUが存在しており、しかもCPUは1つのPCに1つという概念をスルーしたマルチCPU仕様という物もございます。CPU2個搭載とか。
そうなるとどうなるかは、2017年現在ならば最大でソケット8個まで行ける24コア48スレッドなXeon E7-8890 v4をガチで8個載せたなら最大192コア384スレッドになるわけで、そこまで必要か?という話に。
CPUの性能は全スレッド使用のベンチマークスコアで語られる事が多いものの、4と8スレッドの違いが体感出来ない人間もここに居るわけで、もっと言えば10年以上前のCPUの2スレと最近の4コアの違いさえ私の用途では判別不能。
金があり職人の仕事用ならば上を目指せば良いけれど、おすすめなPC選びは先にそこそこの物を使用してみる。その後に高めな物へを買い替えてみる。
体感では無く秒単位で変換や保存などの作業効率が上がるならば、その秒に対していくら出せるか、時給計算が合うか試算してみるべきかと。
自動車の100万円と1千万円は明らかに性能や快適性が違うだろうけれども、パソコンの5万と50万円で大差無い用途ならば金の無駄遣い。
最大48スレッド3.3GHzよりも4コア3.7GHzの方が速い場合もある。エンジン16気筒でうるさい割に時速100km/hまでの車と、普通に200kmくらい出る6気筒の車のような。
別の置き換え方にすると、積載量1トンか8トンか。8トン積む用途なら大型のトラックが必要だけれども、大量の物を積まないなら1トンまでの車の方が速いし快適、な感じ。
>ゲームに人生や命をかけているなら50万円でもアリなのでしょう。
私ならSSDの容量が250GB×1しか無いPCに、50万円は出しませんね。フラッグシップモデルなら1TBが当たり前。せめて512GBでしょう。
>STYLEシリーズのやつ
該当のモデル、パソコン工房のサイトで構成を見たら、電源は「BRONZEの700W」でした。PC Watchの表記は間違っている模様。
GamersPC.jp:ゲーミングPC スペック診断 - STYLE∞ Q-Class STYLE-Q029-i7SX-RNJR
http://gamerspc.jp/spec/style-q029-i7sx-rnjr/
ASCII.jp:最新Core X搭載ハイスペックデスクトップPCがパソコン工房で販売開始
http://ascii.jp/elem/000/001/512/1512755/
>映像出力の為だけにGT 730が搭載
せっかくですから、レア物のGT 1030でも搭載したら良かったですのに。GT 730の2倍以上の性能で、価格差は3,000円くらいしかありませんし。今更Kepler搭載のビデオカードはどうかと。
IGVR:ローエンドでもVRしたい NVIDIA編「Geforce GT 1030」ベンチマーク、VRゲーム性能レビュー
http://indiegame-japan.com/2017/06/06/post-2945/
>CPUの温度は凄い事に。
7900Xと7800Xの性能差は大きいですが、OC時の温度は大差がないですね。性能を10%上げるためにCPU温度を30℃も上げるのはロマン溢れますが、確実に寿命が縮むでしょうから、金が余っていない限り無茶は止めた方が無難。
>Core Xシリーズ
Core i9-7900Xは12万円を超えていまがグラスバーガー仕様。これは理由がわからない。
http://gigazine.net/news/20170620-intel-core-i9-7900x-review/
>OC状態では7900Xと7800Xの温度は110度まで上昇。
お湯を沸かすことができますね。