10年前は2006年頃。
という事は私が現役でPCメーカーの修理現場に居た時期で、当時を思い出すは容易。その後にやめており、自分以外のパソコンをほぼ知らないので記憶している時期がちょうど良さそう。
主に自作を久々にやる人用ですな。
10年前と比較しデスクトップPCはどう変わった?
元ネタはこちら。
ここ10年位で自作パソコンってどうなった? : PCパーツまとめ
http://blog.livedoor.jp/bluejay01-review/archives/49727749.html
1の用途がアレにて、Google先生に怒られそうなので引用は自粛。おおよそ10年前とし、私の脳内歴史の教科書がソース。文字まみれ、専門用語満載注意。
CPU
最も変わったパーツがCPUでしょうな。
- 2コア->4コア/HT対応、ハイエンドは10コア/HTなども
- GPU(グラフィック機能)がCPU内蔵になった
- 標準で4GHzを超えるCore i7も普通に存在
- Celeronでさえ2コア、モバイル用で4コア
- 5千円程度でPentium(2コア)が市販
- AMDが瀕死で市場がほぼIntel
3次キャッシュやプロセスルールなど言い始めるときりが無く、自作ユーザとして知っておくべきは上記の通り。当然ながらソケット(LGA)は775から何度も変わっております。
今時はCeleronでさえデュアルコア、その高クロック版がPentiumと考えて良く、昔のCore 2 Duoが現代のPentiumくらいかこれ以下という感じ。Core 2からPentiumに乗り換えると性能差の体感は出来ないかも知れないけれど、リテールのクーラーでも圧倒的静音を体感出来るはず。
境界線としてはCore i3までが一般ユーザ向け、Core i5や7はゲームやエンコードが趣味とかで無ければ無意味に高性能過ぎるといった、昔の感覚で2万以上出すと簡単にオーバースペック出来るのでご注意あれ。
マザー(チップセット)
これもLGAと同様にソケットとチップセットは変わりまくっているので省略。
- チップセットはインテルかAMDの2択 ※VIA、NVIDIAなどは無い
- サウスブリッジがノースブリッジへ統合され1つに
- PCIが廃止となりPCI-Expressで統一された
- PCI-Express(Gen1)->PCI-Express(Gen3)
- グラフィック機能非搭載 ※オンボとか無い
- Dsub+DVI-> + HDMI、DisplayPort
- SATA(1.5Gbps)->SATA3(6Gbps)
- USB2.0-> + USB3.0、Type-C
- IDE、FDD端子が消滅
- DDR2->DDR4
他には有るのか無いのか存在が空気なIEEE1394はUSBの高速化により使われなくなった。M.2スロット追加、NVMe(PCI-Express x4)対応などもあるけれどまだまだSATAが主流。
デカい変わり方としてはグラフィック機能が非搭載になった事。CPUに内蔵されるようになり、サウスブリッジが必要無いのでノース1つ、最近は南北は付けず単にチップセットと称されております。
全体的にインターフェイスが高速化されており、今時IDEやFDD端子が付いているマザーボードなど見かけず、PCIは数年前に廃止されたので、PCI用サウンドボードとか在庫しているなら迷わず捨てましょう。
メモリ
- DDR2->DDR4になり高速化 ※クロック基準で3~5倍くらい
- 相性問題がDDR3頃から出なくなった
- 512MBx1枚6千円->4GBx2枚4千円
- 市販品は永久保証の物が多い
- 盛れども4GB->最低4GB
速度に関しては、10年前のDDR2がPC2-4200ならば現代はPC4-21300という桁違いな速さになっているけれど、体感出来ているかは不明。DDR3で1万を超えた辺りからおそらく違いが判らないレベルだと思う。
最もデカいところは価格でしょう。私が無理して1万円以上出してメモリを1GBまで上げていた時期が10年くらい前。当時4万円は下らなかった4GBが今や2千円くらいまで値下がりしているという大暴落&超大容量化。
メモリが最高4GBだった原因はWindowsが32bit版なので4GB未満しか認識せず、しかし現在は64bit版が主流であり、アホのように安いので1枚4GB未満のメモリが消滅しかけております。2GBはまだある、サイコムなどに。
グラボ
- PCI-Express第三世代(Gen3)の製品まで出ている
- 市場がほぼNVIDIA、最近は通夜を見かけない
- 10年前の高性能グラボは現在のCPU内蔵並
- DirectX 12対応製品も出始めている
- 高性能グラボは簡易水冷モデルも
メモリの大容量化並に進化している物がグラボ。昔のGeForce 6600とか、今のインテルやAMDがCPUに内蔵しているオマケなグラフィック性能の足元にもおよばないと思われるほど。
性能はNVIDIAがここ数年圧勝しまくっており、AMDが最高峰とか称する物を出してもそれはNVIDIAの上から3番目程度。価格は幅広く、上は10万クラス、下は数千円から。
いくらグラボの性能が上がれども、逃げるかのように3Dゲーム側が無茶振りして来るイタチごっこも相変わらずで、今が最高性能のグラボでも3年も経てば中程度な辺りも10年前とだいたい同じ。
ストレージ
- PCI-Express接続のM.2スロットやSATA Expressがある
- デスクトップPCでも2.5インチ(SSD)を搭載
- HDD容量が数百GB->数TB単位
- HDD->SSD+HDDの時代
- SATA->SATA3
ここ数年で劇的な進化を遂げたストレージは、HDDがSSDへと置き換わる事でボトルネックとなっていた転送速度が桁違いに速くなっており、まだ主流とは言い切れないけれど、自作ユーザならまずSSDを搭載するほど当たり前状態。
それだけでも凄い変わり方なところ、インテル9シリーズのチップセットからはM.2スロットなどが搭載され、SATA3の3倍の転送速度を叩き出すPCI-Express接続の時代になりそうなところ。
まだSSDはHDDと比較して高額なので、SSDは容量が少ない起動(Windows+アプリケーション入れる)用ドライブと割り切り、データは別のドライブ、大容量HDDを使う方法が一般的だと思う。
光学ドライブ・カードリーダー
CDに書き込める、DVDも書き込めるようになった、しかしブルーレイで失速。もはや過去のデバイスとなりつつあり、バックアップは安価になったHDDに取って代わられ、リッピング違法化、ソフトウェアはダウンロードが主流となり役割皆無。
カードリーダーはデジカメがスマホに取って代わられ、SDカードがクラウド経由に代わり、デジカメが趣味とか一眼レフ使う人くらいしかカードリーダー使わないのでは無かろうか。
ちなみに私はどちらも内蔵しておらず、DVDもカードリーダーも外付。1年に1回使うかどうかなので、内蔵してしまうと無駄にホコリをかぶらせたり、タバコのヤニでレンズ汚れるだけと判断しております。
電源
電源は大容量とか高性能というより明らかに品質が良くなった。私に言わせるとKEIANさえ避けておけば安物でも普通に動くし故障もなかなかしない。
例として私が利用しているメインPCの電源は5千円程度で余裕で4年以上故障せず、今でも予備として保管中。サブPCの4千円電源は6年近く現役。
80PLUS認証という変換効率の保証が登場した辺りからと感じており、クソのような製品を出すわけには行かなくなったのかと。変換効率が最初高ければ経年劣化や消耗により効率低下しても大丈夫な印象。
ケース
ケースはそう変わっていない、しかし種類が凄く増えた。自作が本当に流行っていないならメーカー側もここまで気合入れないだろうと思うほど選り取りみどり。
ちょっとした扇風機のような20cmファン搭載とか、12cmを天板に3個載せて簡易水冷のラジエータ用にもなるとか、側板がアクリルで透明な上に14cmファンも取り付け可能など。あと良く光る。そういう見方をすれば機能面では良くなっております。
最も変わったと言える形はキューブPCで、昔のキューブは「これ素人に組み込み出来るのか?」なほど上級者向けだったけれど、今は多分私でも楽勝。
グラボを搭載しない自作PCが面白くなさすぎ(まとめ)
今でも家庭内財務省に財布を管理されている人も居るだろうけれども、昔の若い頃は給料が少ない割に外食など遊ぶ金が必要でパソコンに使える金が少なかった。
メモリ1GB1万円、2万円出さねば満足行くCPUにならず、1万円以上出しても250GBのHDDが買える程度でバックアップまで考えると他のパーツをどこか絞らなければならない、そういう予算が苦しい楽しさがあった。
しかし、今は当時の若者が年を食って管理職などになっているだろうし、収入は上がれどもパーツの価格は年々下がるもの。性能や容量は逆に向上。
5千円のPentium、1万を切るマザー、メモリ8GBが4千円、SSD250GBが8千円、バックアップHDDが5千円、この程度でも普通に使うなら充分高性能なので5万も出せば一式、6万円でWindowsまで揃ってしまう。
また、相性問題などに気を使う必要も無くなってしまい、おそらく適当に揃えてもすんなり1台組めてしまうはず。私の現Z97なメインPC、1代前のX58、同時期に作ったH55サブ機、いずれも一発で正常起動。
オーバークロックするくらいなら1ランク上のCPUを購入した方が話が早いという、凄くつまらない状態。冷却足りないなら簡易水冷という便利過ぎる水冷が存在。
だいたいグラボ非搭載でトリプルディスプレイが出来てしまう時が来るとか想像すらしなかった。※私のメインPCが該当
今後はWindows 10、DirectX 12を活かしたCPUのマルチコア、グラボのSLIくらいしか性能向上はお楽しめなくなっており、非搭載なら自作PCは楽しむというより、パーツの流用による単なる金の節約程度。
というわけで、今後自作を楽しむならグラボ積みましょう。ゲームをしなくとも無駄にうるさくなろうとも、性能アップを体感したいなら無理にでもゲームしなければ面白くはございません。
そう考えると自作PCが趣味と言えそうな人、イコールゲーマーのような気がする。私は以前から自作を全然楽しめず、ただ面倒なだけ。パーツ選んでいる数日が少し楽しいくらい。
10年前といえば、PlayStation 3が登場したくらいですか。あれはBlu-ray再生機としてもよく売れました。Blu-rayの最盛期ともいえます。
>最も変わったパーツがCPU
ヒツジ先輩が挙げた以外ですと
・負荷に応じてクロックを上げ下げする機能が搭載
・消費電力が高負荷時でもアイドル時でも大きく下がった
>マザー
10年前だと、mini-ITX辺りの小型ボードは無かったはず。個人的に大きな点ですと、私は「PS/2端子の搭載数は1つか0が主流になった」を挙げます。
>メモリ
歴史で挙げるなら「メモリの一部をストレージ化するRAMディスクが流行るも、1年くらいで廃れた」ですかね。
>電源
私的にはサイズの電源も少し避けたい所です。OEM元が分かれば良いですけれど、特に低価格帯は何を使っているのか不安になるため。
>グラボ非搭載でトリプルディスプレイが出来てしまう
これは私もけっこう驚きました。一昔前までは、グラボ1つから映像出力は2つまでで、3画面出力にはグラボが2枚必要、なんぞの事態でしたのに。
>Blu-ray再生機
と言えば、10年以上前にプレステ2をDVD再生機として購入した事を思い出した。もちろん当時の私はバリバリのゲーマーだったので付加価値としてだけれども、DVDの映像のきれいさ(但しテレビがアナログなのでそうでも無かったはず)、何と言ってもチャプターの選択と早送り巻き戻しの速さには感動すら覚えた。
今でも時々PS2の電源を入れ、悪魔城ドラキュラ月下の夜想曲とGod of Warやっております。PS3以降は3DとかCGばかり力が入っており、4は買う気さえしない。ゲームが一番面白かったのはスーファミ前後だった。
>RAMディスク
私は3年前後やっていたと思う。消えてしまうので主にブラウザなどキャッシュ専用、どこまで速くなるか他人へ見せて俺TUEEしていた事を思い出すけれど、SSDが出て消えないRAMディスク状態になりどうでも良くなってしまった。
>トリプルディスプレイ
「ほんこれ」というやつで、デュアルまでならまだ何とか考えたり空想や妄想はしていたところ、ほんの数年でトリプル可能、ディスプレイも14型CRT10万円以上が24型液晶2万円以下も夢のような装備。それ3枚で、しかもまさか毎日ブログを書くとか想像したくもなかった現実が今。
2枚で充分、しかし3枚あるとどうなのだろう?と思い冗談で試したら減らせない。4枚ならどうなのだろう?と考えている私が効率厨なのは10年以上前から変わらないのだけれども、ブログ書いている暇があるなら正直寝たい。