ドスパラよりノートPCの新製品。
デスクトップ版GTX 10シリーズとほぼ同等の性能としてGTX 1070/1080搭載のゲーム用ノートがいくつか出た話は記憶に新しく、ドスパラはクリエイター向けと称してGTX 1060搭載で発表&発売。
どのような物か適当に見て参りましょう。
ドスパラがクリエイター向け?GTX 1060搭載ノート発売
プレスリリースをPC Watchより。
ドスパラ、GTX 1060搭載のクリエイター向け15.6型ノートPC-PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1024357.html
税別で約19万円。
主な仕様は、15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶ディスプレイ、Core i7-6700HQ(4コア、2.6GHz)、GeForce GTX 1060 6GB、DDR4-2133 16GB×2、250GB SSD+1TB HDD、OSにWindows 10 Homeを搭載。
全部のせ感が凄い。
GeForceの10シリーズはデスクトップ用とノート用の性能がほぼ同じ、とはいえそれはGTX 1080の話であり、1070と1060はノート用がやや下。
青がノート、赤がデスクトップ用。
980 SLI>1080>=1080>1070>1070>980>1060>1060>980M
それでも980Mは超えているのだからゲーム用としては最適でしょう。いや、ゲーム用では無いのだけれども。
GTX 1060搭載デスクトップPCと価格など比較
ノートとデスクトップの比較は無意味であり、ノートが良い人はノートだからそれを選ぶのだろうけれども、同じくらいの性能ならばデスクトップPCにするといくらなのか?
モニタは別売りなので、24型クラスとし+2万円くらいで見積もってみましょう。
ドスパラのモナークXTシリーズは約12万円、モニタ入れて14万円くらい。CPU性能はこちらの方が上。
- Core i7-6700HQ(2.6-3.5GHz、4コア/HT、6MB、TDP45W)
- Core i7-6700(3.4-4.0GHz、4コア/HT、8MB、TDP65W)
上段がノート、下はデスクトップ。
GHzは処理速度で数値の大きい方が高性能、4コアは処理可能数でHT対応ならば最大8スレッド、MBはCPU内の超高速なメモリのような感じ、TDPは消費電力とか発熱の目安。
CPU性能では勝っているものの、GTX 1060のVRAMが3GB版なので半分。6GB版よりほんのり処理能力は下ながら大差無しという話がこれまたPC Watchにて。
3GBというメモリ容量が、GeForce GTX 1060 3GBのGPU性能に対して、過不足無いメモリ容量であると見ることもできるだろう。
他にはメモリが16GBと負けているのでカスタマイズ。
モニタ代込で約15.1万円くらい。32GBも盛って何するのかは置いておくとして、これでノートPCよりやや性能が上になりつつ4万円くらい安くなる。細かいところまで言えばHDD容量が2倍。
どうしてもVRAMが気になるなら6GB版もございます。ゲーミングPCで。
モニタ代入れて約16万円、メモリ32GBにすると17.1万円くらい。
メモリは同等クラスとなり、CPUとグラフィック性能はノートより上、SSDとHDD容量はいずれもノートの2倍となりつつノートより2万円ほど安くなる計算。
一応、他社も見てみましょうか。マウスの1060搭載PC。
約12万なので+モニタすると14万。
画像の最下段に書かれている通り6GBは完売らしく、マウスの売り場全体を見ると3GBのみとなっていたので6GBはやめたのでしょう。
メモリを32GBへカスタマイズすると約+1.3万円となりエア見積もり合計15.3万円。HDD容量は2倍で他は同等かノートよりやや上。
逆に19万も出すならどこまで行けるのか、マウスのゲーミングPC。
左下のGTX 1080搭載にモニタ2万足すと約19万円ですな。
メモリは16GBと半分ながらVRAMは8GBなので1.3倍に増加。GTX 1060と1080の差は左下の3DMarkのスコアを見ての通り大差。
「キーボードとマウスは?」と言われるならば、ノートでもマウスは使うだろうから条件は同じ、ノートのキーボードで良いような人はカスタマイズで追加出来る2千円のやつでも、秋葉原のワゴンにすっ転がっている500円くらいのキーボードでもよろしいかと。
クリエイター向けでノートやGeForceが意味不明(まとめ)
タイトルで「?」を付けた通り、なぜこのノートがクリエイター向けなのかドスパラの意図が良く解らない。
クリエイター用は全てQuadroを搭載しろとは言わないし、制作者の誰もがOpenGLを利用した3D CGを作成しているわけでは無いと思うけれど、GeForce搭載して意味があるのだろうか。
中にはGeForceでも有効なソフトウェアがあるのかも知れないけれど、メインメモリ32GBも搭載しつつVRAM 6GBを必要とする何かがあるのだろうか。
GeForceシリーズがOpenGLやCLに無意味とは言わないものの、本気で3Dを描いているならQuadroの方が良いだろうし、平面ならGTX 1060の有無は関係無いと思うのだけれども。
インテル公式を見た際に気付いた、「メインメモリはVRAMとして最大2GBくらい取れるのか?」と思いきや進化しており驚いた。
グラフィックス・ビデオ・メモリー最大容量 64 GB
source:Intel® Core™ i7-6700HQ Processor (6M Cache, up to 3.50 GHz) 仕様
CPUがOKでもWindows側がどうするか不明なので何とも言えないけれど、ビデオカード無い方がむしろクリエイター用では無かろうか。
また、ノートPCである必要性も不明。長時間作業するならデスクトップPCの方が快適で効率が良く疲れにくいはず。ノートは出先で何らかの修正をする程度でしか使わないとするならば、ますますGTX 1060搭載の意味が不明。
私はクリエイターでは無くソフトの種類も良く判らないので、クリエイターの皆様におかれては、自分が使用しているソフトでGeForce搭載して何か意味あるのか調べるか問い合わせにて確認をおすすめ。
最近はパソコン工房、ドスパラは2~3年前から的を外して来るので油断してはいけない。
AUTOCADに関してはAUTODESKの推奨になっていないので業務では使えないでしょうね。
頂点の一致が最たる理由(らしい)ので下手こいたらエラーで止まる可能性まである怖くて。
1070で閲覧できるかどうかは確認したけど、描画が速くなる訳でもなくパーツ数が多くなると3Dオービットはやっぱりカクカク。
たしかにどのクリエイターソフトに対応(推奨認定)くらいの補足説明は要るんじゃにゃい?
PC Watchによると「3D や VR環境の開発向け」な様ですね。VRエディタだと、私が知っているのはUnityくらい。作った経験はもちろん無し。
Unity - Game engine, tools and multiplatform
https://unity3d.com/jp/unity
CGWORLD.jp:日本にもVRの波が本格的に到来。開発環境はどのように変化する?「Japan VR Summit」レポート
https://cgworld.jp/feature/201605-jpn-vr-summit.html
>15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)液晶ディスプレイ
仕様を見ると非光沢ですね。映像作成も視野に入れているだろうPCで、非光沢とはミスマッチ。このPCで事務作業でもする想定なのでしょうかね。
>グラフィックス・ビデオ・メモリー最大容量 64 GB
フルHD解像度なら、重量級のゲームでも専有するVRAM容量は4GB以下なはず。4Kでも6GB程度で収まります。2枚刺しなら消費量も2倍ですが、64GBには程遠く。
AKIBA PC Hotline!:GTX 980 TiのSLIで最新ゲームも4K/60fpsが現実に、夢のゲームPCを構築
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/711792.html