日本のパソコンメーカー人気ランキングと言い替えると強引かも知れませんが、MM総研より国内のパソコン市場占有率が公開されております。
タイトルは2009年分の出荷数としていますが、正確には2009年4月から21010年3月まで。Windows7発売後の期間は約5ヶ月と1週間。どこのPCメーカーが売れているのか見て参りましょう。10分でわかる、パソコン国内市場占有率2009(から2010年)。
私のレベルで解説する為、頭のレベルが低くともご安心下さい。
2009年から2010年の国内パソコン出荷台数
先に結果、メーカーのグラフから。
前年とほぼ変わっておりません。と言っても、これを見てそんな事が分かる人間はまず居ないと思うので、2008(~2009)年のデータも戴きます。
角度を調べるとおおよその数値は出ますが、必ずグラフでと書かれている為やりません。ここは報道サイトでは無いため無関係と言いたい所ではありますが。
上下を見た目で比較するとNECと富士通の占有率に変化無しと見えますが、デルが広くなり東芝や日本HPを減らしているようです。
2008年(から2009年)はネットブックが大量に売れまくり、世界市場シェアではAcerに抜かれ一時的に3位へ落ちる始末。Windows7という助け船も有り国内でも復活したと見ます。世界シェアは1位から、HP>DELL>Acer>Lenovo>東芝の順。
国内の占有率ではレノボとエイサー(Acer)が入れ替わり。世界の5強を抜いているNECと富士通では、NECは日本国内のみと言える程に海外には出しておらず確か過去2年以内に撤退済。家電製品の一部として扱いつつ、パソコンとしての基盤有り。富士通は海外でもがんばっているようです。5つに混ざっているソニーも大健闘と言えましょう。
NECは法人に強く、古くはPC98時代より顧客を持っており、それが強いというより根強いという表現が合っているでしょうか。
海外では、コンパクトで無くとも良く、頑丈で安いパソコンが売れる傾向が有るようで、そう考えるとDELLとHP、Lenovoには納得ですが東芝がなぜ5位か良く解らない。東芝が海外にも力を入れており、他のメーカーが弱過ぎるという考えも有りでしょうか。
MM総研が教えてくれる2009年のポイント
4項目に分かれており、そこから引かせてもらいます。
個人向け出荷は、出荷台数689.8万台、前年度比8.3%増と3年連続の増加となった。また出荷台数は95年の統計開始以来、過去最高だった2000年の670万台を上回り過去最高を更新した。
年間約700万台が個人用パソコンとして出荷。月平均60万台とすると1日2万台出回っている計算に。
日本の総人口は総務省のデータによると2010年の国内総人口は1億2742万人。689万8千台を割り当てると1年間で18人に1人、日本の人口の約5.4%がパソコンを買っている、または買い替えたりしている事に単純にはなりませんが結構な数ですな。パソコンの複数台所持も普通になって来ている為、数値はいくらか下がるでしょう。
法人向け出荷は、前年度比1.5%増の701万台なった。半期別前年比を見ると上半期は14.6%減と大幅なマイナス成長となったが、(中略)特に民需・製造業での回復が遅れており、 本格的な需要回復は10年度下期以降となると見られる。
国内の法人数統計が無いか調べようとしましたが無駄。1法人に1台では無く、学校やお役所など1組織で数十から数百の出荷になる為です。
個人同様の台数ではあるものの大人買いが多く、ここがNECや富士通のシェアを上げている要因でしょう。個人向けに限る国内シェアでは無いため、ここが面白く無い所です。DELLとHPも法人が強い為、個人のみにすると東芝がかなり良い所まで行くのでは無かろうかと。
ソニーも下へ追いやられていますが、これも法人無しのデータなら東芝に続き出荷台数は多いはずです。
次は富士通をハイライト。
全体シェアでは、順位変動こそなかったが、2位の富士通が首位のNECを猛追しており、シェア差は0.1ポイント、ほぼ互角となっている。(中略)法人向けに限れば、前年の3位から1位に躍進した。
法人向けPCに限ればと来ました。
シェア差0.1ポイントを単純に0.1%と考えると、法人パソコンの出荷が701万台。NECと富士通のパイ面積が各20%に見えるので20%と仮定すると約1400台の差。NECの基盤を700台分以上富士通が取ると逆転という、良く考えなくとも私らには何の関係も無い事。
個人的にNECにはマイクロソフト同様の煮え湯をがぶ飲みさせられた過去が有るため、NECから富士通への乗り換えいかがでしょう。富士通、良いですよ。中身はほぼ同じですが。
2009年から2010年の国内サーバー出荷台数
サーバーも上がっている為、一応拝見。
サーバー=法人では有りますが、先の法人向けPCとは違う社内に大規模なネットワークが有ったり外部に提供しているデカイやつです。
NECは相変わらず1位なものの、富士通とデルが落ちて日本HPが上に。5位はレノボでは無く日本IBMとなっております。
サーバーのシェアというより、法人向けPCが個人と混ざっているとしてシェアを引き算する為のグラフとして引かせてもらいました。
先の個人と法人用PCに法人が50%近く混在している為、東芝とソニーの個人用PC出荷台数は比率として多いと見ます。サーバーが上のグラフに混ざっているという意味では無く、サーバーがNECなら社内全部NECで統一したり営業が頑張る為。
その他、調査日がやや古く過ぎてしまっているものの夏のボーナスによる家電の購買意欲という調査も有るため、メーカーや家電店長殿はご参考有れ。
先日ふらりと解析を見てしまい、某大手企業からの閲覧が多く盛大に焼酎を吹く所でした。二階堂まみれになって液晶が壊れたら1個下さい。
国内ではNECとと富士通が人気というわけでも無い
全体で見ると国内の出荷台数シェアはNECと富士通が見た目4割程度を占めており、いかにもな感が有るものの、法人を混ぜて書いた通り彼らは国内に法人顧客の基盤を持った上にサーバーも力を入れており、単純に今売れているパソコンや人気の有るパソコンメーカーとは違うと言えましょう。
売れているノートPCは体感では有りますが、今年の春から夏まではどう見てもdynabook(東芝)、価格コムの広告宣伝入りランキングではVAIO(ソニー)が上位3機種全部など異様な状態になっておりました。
しかもこれはナショナルブランド、ノートパソコンの売れている台数シェアで有り、高性能や安くしようと思えば人気という測りでは選択を誤ります。
国内で需要多い、人気の有るメーカーで購入を考えるならNECや富士通、DELLなど。法人という業務用途を抜いた人気順で言えば根拠が薄いものの東芝やソニーも有り。
どうしてもノートが良いなら止めはしませんが、地デジテレビやブルーレイの映画鑑賞という付加価値を考慮すると大画面が有利。そういう使い方はテレビやレコーダでやれと個人的には思うものの、デスクトップも選択肢に。
しかしこのデータ(国内PCシェア2009-2010)、アップルまでは良いとしても次がASUSと来ております。サードウェーブ(ドスパラ)やユニットコム(パソコン工房など)はASUSより下という事でしょうか。または分母として入っていないのか。
昨年7月の決算でドスパラは売上291億円。今年は300億行っていそうです。
ユニットコムは昨年3月で約412億円となっております。
個人用デスクトップPCの平均単価が11万円(BCNランキング2009年調べ)とすると、ドスパラは26万4千台。37万4千台。ノートが混在しパソコン以外の売上が有あるとして半数としてもドスパラは13万台、ユニットコムは19万台。
失礼。どちらも1%前後になります。
以上。凄いよアススさん、という話でございました。
<2010/08/18>
法人PC(クライアント)で富士通がNECを抜いたようです。
2010年第2四半期国内クライアントPC市場実績値を発表
http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20100817Apr.html
第二四半期は4~6月。0.数%差の為NECが抜き返す可能性は有るものの、今までの勢いで推測すると富士通が突っ走るのでは無かろうかと。
>1年間で18人に1人、日本の人口の約5.4%がパソコンを買っている
ということは、残りの方はキーボードとは無縁の方たちと捉えることができるかと。
iPadのような形態の製品はまだまだ売れるということかも知れませんね。
海外ではJ3100以来、ラップトップ=東芝のイメージが有るのではないでしょうか。
> さわちよ さん
年間の購入数(率)というだけで、過去に購入し所有している数が入っておりません。国内のパソコン普及率は約64.5%、こちらの記事の中央付近にて。
http://bto-pc.jp/btopc-com/select/tablet-pc-japanese-share.html
iPadやタブレット売れて欲しいですな。
Appleがどうこうでは無く、タブレットが普及するとサードパーティが増えて金も突っ込むと考えると、新しい使い方やパソコンの補助装置として便利になるかも知れない。もちろん価格も安く、に期待。
> 通りすがりの偏屈もの さん
型番知らず検索。
約20年前とは、ノートの歴史も古いようで浅いものですな。
http://www3.toshiba.co.jp/pc/museum/history/hi_89.htm
デザインを見てふと思った事。ワープロは未だ販売しているのか気になります。どう考えてもノートとプリンタ買った方が使い勝手が良いだろうと。