タブレット所有率が頭打ちの気配。
2010年春にAppleの初代iPadが発売され早6年。世間の評判とは裏腹にiPadは売れまくり、Androidタブレットも順調にシェアを伸ばし続けたけれど、MMD研究所の調査によると今年は前年と所有率が変わらないそうな。
どうなっているのか適当に見て参りましょう。
タブレット所有率2016年で早くも頭打ち(by.MMD研究所)
ソースはこちら。
タブレット端末所有率は32.4%、昨年と横ばい - MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1548.html
定点調査なので毎年、但し左2本は時期がややずれております。
3月を基準とすると、2013年は6月なので3ヶ月遅く高めに出ており、2013年は1ヶ月早いので微妙に低めな可能性有り。
総務省調べによる2015年3月頃のタブレット世帯普及率は26.3%なのでMMD~の数値はやや高めか。しかしこちらは世帯では無く個人単位なので単純な比較は無用。
2013年から順調に伸び続けていたものの2015-2016年の数値を見るとほぼ停滞しており、天井は33%付近で頭打ち。3人中2人はタブレット要らない人達とも言える。
機種はiPadが46.7%らしいのでAndroidも同じくらいと思われ数%がWindowsと予想。2014年からの3年間でシェアを伸ばしているのはiPad、Nexus、GALAXY Tabだけれども伸び率はいずれもわずかとなっており勝負有った感。
この調査の本命と思うグラフがこれ。
(現在)所有しているタブレットの購入時期、なので買い換える前の初タブレットなどの意味ではございません。買い替え含め今持っている端末を買った時期。
緑色の全体のみで見ましょうか。合計98.9%となり1.1%足りない原因は四捨五入による誤差かと。
元の記事の見出しより。
タブレット端末所有者の3割が2015年に購入
という事は、2015年3月の所有率33%を分母とすると9.9%なので非所有者含む全体の約1割が新規または買い替えで新たに購入。
MM総研調べ2015年度タブレット出荷台数は943万台。出荷と販売にはズレが有り、国内1億2千万人の1割となる1200万人の内、0歳児などタブレット買うわけが無い年齢層や属性を除くとおおよそ数値が重なるので精度は高いと見てよろしいかと。
そして2016年は1~3月の世界風第1四半期。単純に4倍し仮想1年分へ変換すると31.6%になるので、やはりMMD研究所の頭打ちという言葉は正しくなるとしか思えない。または需要が低下傾向ならば2017年所有率は下がるやも知れず。
そしてタブレット非所有者のタブレット欲しいか否か。
欲しい率が年々減少している原因は購入した所有者は含まれない為。
「購入したい」は希望で有りするとは言っていないわけで、「やや~」を含む買いたい人は約3割、この内本当に買ってしまう人は一つ前で計算した通り9.9%の内の何割かを占めるわけですな。
但しここまで全て、
- 有効回答:6,497人
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:20~59歳の男女
という、ネット接続していなければ回答出来ず、なぜか60歳以上は対象外という偏りがございます。これが割合の大小どのように影響するかは不明。
パソコン有りスマホ無しの人が回答したなら、スマホで何でもやってしまう人が回答したなら、という条件によりタブレットに対する印象や所有率は変わる可能性。
タブレットでの電子書籍の利用率は?
タブレットといえば電子書籍、といえるかは微妙だけれども、スマホより画面が大きいので電子書籍用端末として使われているイメージが少なからず有るとして、このような調査結果も。
2016年電子書籍および紙書籍に関する調査
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1529.html
前年とほぼ変わらず。概要が分かり易い。
- 電子書籍利用率、無料コンテンツは22.9%、有料コンテンツは16.5%、昨年と横ばい
- 紙書籍で読書している人は83.0%、購入先は「書店」が85.5%
- 紙・電子書籍の両方で読書している人の54.0%が「紙書籍のほうが多い」と回答
下から行くと、過半数が紙書籍の方が多い、関連グラフによると電子書籍の方が多いと答えた率は約26%なので紙優先の傾向。
紙で読書の83%の意味は、普段から紙の何かを読んでいるかと置き換えると本が好きかどうかを示しており8割超えは高いと思う、本好きな人が電子版も利用しているのでしょう。
そして利用率が無料でさえ22.9%という事は、タブレット所有率が33%とすると全体の7.6%くらいなので100人中7~8人が無料なら、有料は約5.4%なので5~6人が金払ってでも電子書籍を利用。
- 紙と電子を比較すると紙好きな人の方が多い
- 電子書籍利用者の8割以上が紙でも本を読んでいる
- タブレット有無無関係なら全体の5~8人が電子書籍を利用
これらの数値が高いかどうかは不明ながら、個人的な印象としては結構低い水準で停滞してしまったと見ております。
ポストPCは誤り、多くの人はポストタブレットでは?(まとめ)
タブレットの普及率がゼロからスタートし順調に伸び続けていた頃、同時にPC普及率が8割くらいから少し下がった為か大手メディアはこぞってポストPC(タブレットがパソコンに取って代わる)祭りを開催していたけれど撤収済。
今でもタブレットをパソコン代わりにするという、必要性を感じないどころか罰ゲーム感さえ有る記事を書く人も居るけれど、Surfaceのような2in1は使う人を選ぶわけで、タブレットはタブレットでPCはPCとして使う人が多いと思う。
MMD研究所を基準にすると所有率は約33%、しかし33%の人が持っているとしても使用しているかは別の話。
私も7型タブレットを持ってはいるけれど現在は絶賛放置中。
- 2012年春、会社が導入しカーナビとして活躍
- 2014年春、カーナビ専用機が搭載され私が引き取る
2013年春にiPod Touchを買っていたのでいきなりお蔵入り - 2015年春、DMMの格安SIMを入れ、ほぼLINE専用として大復活
- 2016年春、Windows Phone購入、デカくて重いタブレットは再び眠りへ
という感じでカーナビのような専用機が導入されると機能の中途半端なタブレットは引退し、モバイルとしても中途半端にデカくて重いので引退させられ、個人的には一体どのような用途に最適なのか未だに不明。
電子書籍にしても映画を観るとしても、何でもパソコンでやってしまうので分からないのでしょうな。
MM総研調べによるとタブレットの約8割がWi-Fi専用(SIM無し)なので室内で使われるとし、電子書籍を読まないならばスマホ代わりにアプリを使っているのか、PC代わりにブラウザ利用しているのか。
ここでも所有率を調査しつつ、利用についても聞いてみましょう。結果のみ見るなら選択せず投票ボタン。
タブレットの定義は投票者お任せ、利用頻度も特に決めないので使っているといえるかはご自身で判断を。※2016.06.30 締めて画像へ差し替え
一体どのような用途に最適なのか未だに不明
そりゃチェーン店の注文用に決まっている
>タブレット端末所有率は32.4%、昨年と横ばい
3割を超えれば御の字といったところ。むしろ、スマホ以上パソコン未満の中途半端な端末が、10人中3人も持っているのは快挙。
>機種はiPadが46.7%
その辺が出ているのは「所有しているタブレット端末の種類(N=2,105)」のグラフですが、これは全て足すと100%になるため、複数回答ではありませんね。タブレットの所有台数が1台だろうと10台だろうと1票。ですから実情とはやや異なる結果なはず。
>緑色の全体のみで見ましょうか。合計98.9%となり1.1%足りない
別にどうでも良い事ではありますけれど、緑棒の合計なら「99.9%」では。小数点以下第2位で四捨五入したとしても、7項目ですから0.7%以下しか誤差は出ないはずですし。
>タブレット非所有者のタブレット欲しいか否か
タブレットを買うのは非所有者だけでは無し。所有者が今後も買い続けるかを調べるためにも、所有者には「今後も買い換えてタブレットを使い続けるか」のアンケートを採って欲しいものです。商品を買い支えるのはリピーターですし。
>電子書籍
電子書籍はKindleでしか読んでいません。内訳は有料8割、無料2割ほど。読み返したくなる本は年に1冊もあれば良い方ですから、電子書籍のメリット「数千冊が1端末に」は体感できていない状況です。
個人的には
・絶版本を電子書籍化で復活
・海外小説は翻訳家毎に別本として扱い、最低でも3訳は揃える
辺りを希望。
>タブレットでの電子書籍の利用率は?
私はKindleとebook(最近おそ松くんを大人買い)を利用していますねw パソコンでしか読みませんがw
>ポストPCは誤り
戸田覚のIT辛口研究所 - iPad Proを購入したらWindowsパソコンの出番が激減した:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/051900125/041100059/
戸田先生はOfficeファイルの編集もiPad Proで十分と申しておりますがw
【ニュースの視点】国内タブレット所有率の頭打ちをどう見るか ~大河原氏、笠原氏、山田氏の視点 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/howtoreadnews/20160415_753148.html
>欧米に比べても、タブレットの普及率は低い状況にある
>タブレットやスマートフォンに共通する頻繁なアップデートの存在である
>こうした頻繁なアップデートを受け入れることが一般化しているという
アップデートすると使いづらくなることもあるしw
>タブレットならではの特徴的な使い方が見いだせないことも、歯止めがかかった理由の1つと言えそうだ
これは同感w
>プロダクティビティタブレットに取り組んでいけば、市場に魅力的な製品が出揃い、ユーザーの選択肢が広がっていき、市場が拡大することになるだろう
これも行き渡ったら頭打ちになるのではw
>購入意向が減少傾向にあるのは、早期に入手した層がPCの代替にならないことを知ってしまったからなんだろう。
「PCの代わりになる」って煽っていたのはメディアなんですがw
>ちなみに調査会社に無料の会員登録をして入手できる資料では、「タブレット端末を持たない理由」についての調査結果も公開されていて、複数回答ながら「PCがあるから必要ない(58.3%)」、「スマートフォンがあるから必要ない(37.2%)」といった値が出ている。
詳しい資料が見られるらしいですよw
>この部分を「××があるから、それに加えて△△が欲しい」に転じさせなければ業界的にも、さらに日本という国のスマートリテラシー向上の面からもまずいのではないだろうか。
必要のないものは無理して買わなくていいでしょw