Apple信者の方以外も暇ならどうぞ。
購入や進呈されたわけでは無く、図書館で偶然発見した絵本。私は文字が嫌いなので滅多に本を読まないけれど、漫画は好きなので絵本なら良いかと思い手に取った次第。Macも一応BTOパソコンなので選び方として。
ネタ切れでやけくそになっているわけではございません。
故スティーブ・ジョブズ氏の生涯を語る(絵)本
本の内容はジョブズ氏(以下、敬称略)の生涯を書き描かれた内容。
特徴的な点は、ジョブズ氏が一人称で語り続ける口調の表現。絵本かつ子供向けとされていると思われ「その頃のボクはね」のような感じ。
目次とか無いので、あらすじを書き出すと以下。
- スタンフォード大学卒業式のジョブズのスピーチを紹介
- 自分はアイフォンなどを考えた人という自己紹介
- 幼少期はいたずら好き、学校は嫌い、工作好き
- 高校でウォズニアックと出会いブルーボックスを作り販売 ※1
- 大学を辞めるも授業には出て芸術が好きと気付く
- 雑誌の付録、世界初の組立式パソコン「アルテア」に出会う
- ウォズニアックとアップルコンピュータを設立し「アップルII」発売
- ジョブズが社長になった後、IBMがパソコン業界へ参入
- IBMなどが安いPCを販売し経営状況悪化でジョブズがクビに
- ピクサー買収、ディズニー映画「トイ・ストーリー」が大ヒット
- アップル経営危機、ジョブズが戻りiMacがヒット
- iPod、iPhone、iPadを発売し2011年に56歳で死去
※1・・電話交換機の信号を騙しタダで長距離電話できる装置
著作権などの問題が有りそうなので文字をぼかし、雰囲気を伝えるために4番のページを紹介。
良く有る文字が大きく少ない、絵が中心の絵本では無く、文字の面積が20~40%くらい。このページが最も文字数が多いと思うけれど、他のページも結構多め。
本のサイズは縦横275x215mmなのでかなり大きく、モバイルしたり色々な意味で電車などで開くものでは無いでしょう。
Welcome IBM, Seriously(ようこそIBM、いやマジで)
ここから感想文。
まずこれは子供向けの絵本では無いだろうと、その理由は文字の多さ。振り仮名は有るけれど、小学校中学年程度の文字サイズ。
絵が親しみやすく、語り口調は子どもに教えるような感が有る為、私が勝手に絵本と解釈しているのかも知れず。対象年齢は小学校高学年から大人向けと感じております。
内容は、スティーブジョブズの一生を自慢する、と感じる人も居るかも知れないけれど、私は純粋に「ジョブズのような大人になる事も不可能では無い」と子どもへ教えている、または大人に諦めるなと言っていると思えて感心。
全体的に文字量や行間が上手いと思われ、私でも3回さらりと読めたほど。1回10分程度で読み終わってしまうので文字好きな人は損をした気分になるかも知れないけれど、絵本と割り切れば良いと思う。
ジョブズは勉強が出来る方の頭が良いも有ったと思うけれど、それよりも芸術性や創造が好きで優れており、数年前にピクサーをジョブズが買収しディズニー映画で成功したと知り驚いた経緯がございます。
私はアップル信者でもアンチでも無し。Macには過去累計で数時間ほどしか触れた事は無く、古くからのWindowsユーザなので今も買おうとは思わないけれど、Macを含むアップル製品がデザインにこだわっていた理由に納得。
確かジョブズの方針では、パソコン本体の外だけでは無く中の設計、パーツの配置などまでデザインに厳しかったとどこかで読んだ記憶有り。
本文で最も印象的な場面は、アップルが考えたパソコンという物の市場へIBMが参入した所。規模は当時で10倍も大きいと紹介されていたので、BTOパソコンをサイコムが独占していた所へユニットコム(パソコン工房軍団)が乗り込んで来たようなもの。
普通ならやばいと判断し別の事業を探すかも知れないけれど逆の発想。「ようこそIBM、いやマジで(Welcome IBM, Seriously)」と喧嘩を販売。それが宣伝になり、アップルは生き残ったというより成長して行ったとするなら凄いと思う。
書評というか小学生のような感想文にて失礼。
Think different(他人と違う考え方をしてみよう)
この見出しは絵本の本文最後に出る言葉。
ジョブズが凄い人という印象操作では無く、自分の時間の使い方は本当にこれで良いのか?などと考えさせられたり、アンパンマンマーチの歌詞が良く聞くと凄く深いと似た感覚。子ども向けに作られている割に大人も感心したり感動するような。
短時間で読めてしまうので一気に読了し(私は)感動した名作。あまりにも称賛し過ぎると、手に取られた際に期待はずれになりそうなので、この辺りでやめておきましょうか。
絵本の裏表紙を開いたページより引用。大学でのスピーチを子ども向けに翻訳しておられます。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日する予定の事は本当にしたい事だろうか」と33年間毎朝自分に聞いている。もし「違う」と答える日が長く続くようなら、したい事は違う事なのかも知れない。
スピーチ全体の日本語訳はこちらがおすすめ。
「スティーブ・ジョブズってどんな人?」は汐文社から2012年1月に初版発行。1500円もするので私の感覚では高いと思うけれど、購入するならAmazonなどで普通に販売中。
こういう発想や思考だからAppleのMacやiPhoneがヒットしたと納得。ジョブズファンやApple信者以外の人も機会が有ればぜひ。
今、引きこもってこれを読んでいる人には特にお勧め。図書館は無料なので外に出る良いチャンスかも知れない。
時間は限られているのに、誰か他の人の人生を生きるなどという無駄遣いをしてはいけない。(中略) 君が本当になりたいものは、自分が知っているのだから。
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