Windows入り販売が標準の量産系BTOパソコンの話。
Windows7がいつ終わるのか不安な日々を送っているのは私だけかも知れないけれど、2013年4月現在、どの程度の割合で7が残っているか、各BTO PCメーカーの販売状況を一通り見て来たので報告。
量産系BTOに興味が無ければ飛ばし、まとめだけでもどうぞ。
左の一覧より上から。
個人向けのデスクトップとノートを適当に見た程度でゲームPCなどは見ておらず。また、全ての7と8 PCの数をカウントし率を出しているわけではございません。おおよそ、目安として。
ドスパラは「約2/3がWindows7」
ドスパラはOSの種類別に抽出可能なのでノートとデスクトップでやってみると、67.7%くらいがWindows7となっておりました。
ニュースリリースでは一時期8を推していた時期が有ったけれど、売れる物を売るは商売の基本。5割くらいと思っていたけれど意外と多かった。
ドスパラに限らないけれど、各社の通販ページ右上に「(社名やブランド名) がお勧めする Windows 8.」と載っている理由はマイクロソフトが書かせており、メーカーの本心や方針では無い為、鵜呑みしないようご注意有れ。
OEMとかDSPを入れてPC販売する際の契約か何か、という噂としておきましょう。ドスパラはサイトのリニューアルでこのフレーズを入れ忘れておりますな。
私が見たタイミングが連休中なので、ドスパラのページ制作担当、または制作代理店が休みなのか。
マウスは「半々くらい」で販売中
マウスはOS別で機種を分けておらず、上のように7と8を併売。
一見すると青が多く8寄りに見えるけれど、オフィスがセットになっているだけ。一般ユーザ向けに案内しているのでしょう。
マウスのクリエイターモデルなどでは7の割合が高い為、実際には半々とは言えないけれど、今回はその辺りは見ておらず割合に入れておりません。一般的なデスクトップやノートという事で。
パソコン工房は体感「7が8割」
声を出して笑ったのがパソコン工房の売り方。
ページ上部のリンクでWindows8を特集していたり、8仕様のノートを画像でリンクしており、一見するとWindows8を推奨しているように見えるけれど、全体を見ると7の割合がやたらと高く、ノートに限ると9割以上が7、8は1機種とかえらい事になっておりました。
てっきり8推しで8が多いだろうと想像していたものの、実はWindows8特集と名付けただけのWindows8の隔離では無かろうかと邪推。いや、違うと思うけれどそう見えてしまった。
今回見たメーカーの中では7の割合が最多。正直でよろしいかと。マイクロソフトの圧力に負けておりません。
DELLの7率は「約3割まで低下」
ここ数年のDELLは特に安くは無く、全然気にしていなかったので、おそらくHPのように8ばかりになっているだろうと思いきや、意外と7仕様は残っております。
ドスパラのようにOSの種類で抽出が可能となっており、デスクトップとノートを合計し割合を出すと31.2%がWindows7。
海外ではDELLの身売り(株式非公開化へ、マイクロソフトなどが買収に参戦)が話題になっているけれど、2~3ヶ月で良いから7へ戻す実験をすると良さそう。
しかし、DELLはマイクロソフトとの繋がりが太いらしい為、出来ないでしょうな。MSと心中するようなものと見えてしまった。
HPは見た目で既に「8まみれ」
業績悪化のニュースが絶えないヒューレット・パッカードは、既に8へ乗り換えたかの如く8まみれになっており、7を選択したい人は時間の無駄になるので行かない方が良いレベル。
個人的に日本HPは高性能ノートに強いと感じており、過去のレビューでも高く評価しておりましたが、これではもう他人へ勧められない。
私が他人からPC購入を相談された際、コスパ(低価格)を重視しつつも高性能ノートが良いならHPか国内大手メーカーの型落ち、またはマウスを選択肢に入れるよう助言もどきをしておりましたが過去の話になったようで。
国内大手PCメーカーは、個人向けでは既に7仕様ノートを売っておらず、店頭や通販の在庫も少なめ。
マウスも高性能ノートになると安いとは思えず、コスパ重視の7仕様ノート選びは選択肢が激減しており難しくなっております。
フロンティアは「微妙に7が多め」
フロンティアは日本HPの次くらいに通販ページの構成が分かり難く、デスクトップの一覧を見ると全部Windows7で売っているのか、と思いとある1機種の中へ入ると5機種に分裂し7と8が選択可能。
マウスの見せ方と似ているけれど、選び易く分り易いマウスとは対称的に、きれいに仕上げたかった感がひどい。昨年のサイコムリニューアル並の制作担当の自己満足でしょう。HPの迷路のような導線よりは良いけれど。
上の画像のように、各機種で8なしの機種が時々有り、微妙に7が多いかも知れないという割合。
フロンティアもセール時は、最近は他社と同じくらい安い機種も有る為、フロンティア1本で行くならメルマガを見ておきましょう。
ツクモは体感で「6~7割が7」
他社と比較しツクモは全体的に機種が少なめで、7有り8も有り。そしてツクモ独特と思われる上の画像のように7と8が混在、選択式になっております。
量産系でなぜツクモだけが7と8をカスタマイズとし混在しているか、推測というより妄想に近いけれど予想すると
- 他社が7と8を分けPCの種類を多く見せたがっている
- ツクモがマイクロソフトとの契約を守っていない
- ツクモのDSP版は市販の単品を使っている
1は分けない方が分り易く、売り方や見せ方が上手い(と私が勝手に思っている)マウスが選択にしていない為、違うかと。
2は、OEMやDSP版のWindowsをプレインストール販売する際、マイクロソフトが書き方を決める事が有り(という噂として)。しかしツクモが忘れているとは思えず、8発売直後から延々放置は無いでしょう。
考えられる事は、組立代行系のBTO PCショップのように普通のDSP版単品を組み合わせている可能性。だからどうしたと言われても答えようが無いけれど気になっただけ。
サイコムはOS無しが標準なので7の割合も何もございません。
7メーカーの7比率を無駄にグラフ化。7の割合が多い順。
販売状況を知りたく7と8の割合としておりますが、メーカーによりPCの機種数は違う為、相対的な比較は意味無し。
例として標準構成が、A社200機種、B社10機種。A社は7率50%、B社90%とすると前者の7PCは100、後者は9種類になり比較の意味は無し。
それ以前に7の割合そのものに意味が有るとは言えないけれど、Windows7のパソコン、ノートはまだ販売している、と記事にしてみたかった。
Windows7は本当に終わる事ができるのか(まとめ)
Windows8発売から今月で約7ヶ月。
マイクロソフトによると、Windowsは新バージョンの発売から2年で旧バージョンの販売を終わると謳っており、Vistaは本当に2年で終了。
source:Windows ライフサイクルのファクト シート - Microsoft Windows ヘルプ
XPはVista被害者を増やさない為、マイクロソフト様が数回も延命しておりますが、7がVistaと同じ日程で終わるならこう。
- DSP版やパッケージ・・2013年10月26日(約5ヶ月後)
- 7仕様BTO PC販売・・2014年10月26日(1年5ヶ月後)
パッケージは馬鹿高いだけなのでスルーし、問題はDSP版とPCへ入れて売られるプリインストール販売。
具体的にいうと、自作PCユーザ以外にサイコムやレインなどは市販のDSP版Windows7と思われ、5ヶ月後に仕入終了。BTO PCメーカーはその1年後に出荷終了、言い換えるとマイクロソフト様から販売禁止にされるはず。
違いは、(XPの時と同じなら)市販DSPはマイクロソフトの代理店からの出荷が終わるという意味で、ショップやメーカーが代理店から買い溜めておけば延々と販売は可能。但し、仕入れて在庫する為、資金やキャッシュフローに限度が有りましょう。
PCインストール版はマイクロソフトが10月26日で終わりと言えば、27日の0時以降は発送できなくなり、逆算すると生産や決済確認などの都合で数日前には販売終了になるかと。
Windowsの今後の予定を噂も含め流れにすると
- 2013年 晩夏・・Windows8.1(Blue)発売またはアップデート(噂)
- 2013年 10月・・7のDSP版終わり(見込)
- 2014年 4月・・XPサポート終了(確定)
- 2014年 10月・・7完全終了(見込)
XPの時のようにPCメーカーやユーザを助ける為、7を延命させるか。自社の8アプリビジネス優先で7を殺し、PC業界を衰退期へ突っ込むか。間を取り、8を7化するか。
延命や7化であって欲しいけれど期待はしない方が良さそう。
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