2020年12月号ノートPC編。
BTOパソコンは種類が多すぎて選べない、自分の用途に合うモノがわからない、文字が小さすぎて読めない、そんな貴殿へヒツジ先輩が厳選したPCをエアコンシェルジュする月刊情報。
デスクトップは別記事にて。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCノート編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けノート
いつの間にか値下がり。下は前回、11月号の画像。
しかも打ち消し線(51,980)ではなく素で48,980円の表示なので期間限定ではないはず。まさかな「パソコン工房、きさま、見ているな」を前回記事より。
安さ重視の基準は4万円台であることと先月書いておきながら5万円台、パソコン工房の製品を今月は1番として。
という妄想は置いておき4万円台に文句なし。と言いたいけれど、11/30までの期間限定で本体価格5万円以上で5千ポイント還元から外れてしまった。
もし会員登録して5千ポイント欲しくて、そのポイントを1年以内に使うところまでが面倒でなければカスタマイズは以下を提案。
- SSD:240GB -> 480GB
- メモリ:4GB -> 8GB
デジカメや動画撮影が趣味とかならSSD、ブラウザ使用頻度が高いならメモリ。いずれも+3千円なので高くはないものの、使わなければ無意味かつ12月からは5千ポイント付かないはずなので、使わないor12月入ったならばカスタマイズは無しでよろしいかと。
話を戻し、なぜ5万円台でもこれを安さ重視として勧めたかは11月号で書いた通りで、すごく・・・大きいです・・・ではなく単純に17型で5万円少々は希少種なためで、これ逃すと安い17型がいつ出るかわからないから。
安い、デカい、但し性能は必要最低限なので動画編集とかエンコードのような使い方は無理がございます。
クソ性能なAtomやそれ系ではないとしてもCPU全体では比較的非力なCeleron、メモリは4GBなのでChromeでタブ開きまくるような使い方にも難がある、但し年寄りが使う程度ならば問題ないと推測。
パソコン工房はこの形で売れるようなら引き続き17型の格安ノート出し続けた方がいいと思う。こちらも前回参考にした少子高齢化な人口分布図。
source:統計局ホームページ/人口推計/人口推計(2019年(令和元年)
人口多い世代は団塊とそのジュニアなアラフィフとアラセブン、40代後半と70歳少々。40後半になれば老眼になる人も多いかと。70ならもっと多いか。
また、自称年齢不詳な私でさえ最近23.5型フルHDで文字が以前より小さく感じるのでノートPCが良いならば17.3型は割と大きめなのでそういう人に良さそう。
デスクトップPCという手もあるし、それでも良いなら画面サイズ自由自在なデスクトップ勧めたいけれど、使う人が年寄りならばと想像すると、若い世代とは同居していないのでは?と想像した。
年寄り関係なく私がよくやる買い方は、友人Aがノート買う際はAが機種を決定し私が監修して発注して私の自宅へ届き、セットアップ含めChromeブラウザ入れたりGoogle日本語入力入れたり。
必要ならその他フリーソフト詰めたり、希望ならストレージの異常を知らせるCrystalDiskInfoを入れてメールの宛先を私にしたり。その後にAへ現金代引。
ちなみに通販時に自己購入アフィリ通して私のカードで決済するのでキャッシュバックあり+ポイント付くので手間賃にはなるし、何かあれば私が無料サポートセンターになる特典付。
これを別居の田舎住み高齢者に当てはめると、その子どもが東京で発注してセットアップとかして、(個人なら)無料で遠隔操作できるTeamViewerを入れたり、LINE IDを作りアプリ入れて帰省で持参するか宅配で送れば、親も気軽にパソコン使えそう的提案。
今や年賀状さえスマホやタブレットで作成/印刷できてしまう時代なのでパソコン要らないかも知れないものの、YouTubeで将棋の対局見たりゴルフレッスン参考とかするならやはりデカい画面が良いのでは。
もちろん高齢者以外にもおすすめ。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
パソコン工房の7万円PCが復活したのでこれを推奨。
どうしても赤い天板が良いなら先月号のマウスのノートでも良いけれど、SSD容量が半分なのに1万円高いので赤いフタに1万円以上の価値を感じる人限定。
ところで先月なぜパソコン工房がこの価格帯を無くしていたのか。おそらくCPUまたはCPU含むノート一式の在庫処分が完了したのだろうと推測しており、こいつはCPUにIntel最新の第10世代Core i5-1035G1を搭載。
4コア/8スレ(処理本数)は豪華ながらクロック(処理速度)が1.0-3.6GHzという、本当に1GHzで動かれると何もできないのでは?と想像するも、ベンチマーク(性能スコア比較)で有名なPassMarkによるとこう来た。
source:PassMark Intel vs AMD CPU Benchmarks - High End
何と第4世代で最強だったともいえるCore i7-4790Kとほぼ同等のスコアを叩き出しており、ならばマルチコア(4コアや8スレッド以内の複数本)でも3.6GHzまで力を出し切れている可能性大。
なぜ驚いているかは、昔のターボブースト(この場合3.6GHzの方を指す)はマルチコアになると最大値まで出なくなる仕様が、最近のデスクトップ用CPUはマルチコアでも最大値まで出ると聞いた。それがノートにも適用されていそうと私が知らなかったため。
というわけで本当は1.0GHzが引っかかるので1035G1の「G」付は避けるべきかと見ていたものの、ベンチマークを見る限りでは単なる省電力で比較的安い高性能なCPUと判断。
メモリ8GBとSSD 500GBクラスはいつも通りの実用PCの基準。メモリ安いからとデスクトップに16GB以上盛る人からはケチが付きそうながら、普通の人がノートで16GB必要とする使い方はしないかと。デスクトップのフルHD3画面フル稼働で作業する私でさえ8GBで足りているのだから。
用途は、1番の低価格ノートと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲーミングノートPCでもコスパ重視
憶測ながらどう見ても在庫処分。
先月129,800円が期間限定で124,800円だったので今回は129,800円に戻っているだろうと推測し、それでもRTX 2060搭載ならばコスパ良いと思いリンク先開くと更に値下がり。
マウスがGTX1000シリーズを処分しているのは見ていればわかるとしても、モバイル用グラフィックとしてはまだ現役な2060搭載機を本当に処分しているのならばモバイル用RTX3千番台をぶち込む前兆か。
もしそうなら数万円値上がりしてもRTX 2060どころではなく2080以上の性能な3千番台でデビューする思われ、本当にそうなると2060で12万は何となく微妙な気がしないでもなし。
考え方としては、今すぐ必要だとか、ボーナス使い切る前にとか、正月休み長いのでコタツトップゲーミングしたい、帰省しても暇なのでゲーミングPC持参したいなどの今すぐな理由があるならこれでも別に後悔はしないでしょう。
待てるなら3千番台が本当に出ないのか出るのか、いつまでも待ち続けてみる方が安全といえば安全と個人的には考える。
性能や機能については先月号の同じノートをご覧あれ。リンク先はページも仕様も全く同じで違いは価格だけ。
用途はデスクトップPCでグラボ性能盛りまくっているゲーマーがサブ機として持つとか、どうしてもノートPCでもデスクトップ並な性能が欲しいと思うマニア向け。
使う人のイメージはPC変態あるいはゲーマー。クリエイターなどグラボ性能を要する職人が出先でプレゼンとかする用としても活躍しそう。
4.営業担当向きモバイルノートはこれ
前回に続きパソコン工房の不動で14型モバイル。
こっそり5千円も値上げしたかと思いきや5千円分どころではなくパワーアップしており、10万円を切るモバイルノートしては非の打ち所がないというフレーズがピタリと来るフルHDノート。
最大の特徴はBTOメーカーのくせに1kgを切っている点で、パソコン工房は0.99kgと表記しているけれど、私による実測では0.942kgでございます。
source:パソコン工房の超軽量ノート実機簡易レビュー・評価
ACアダプタと電源ケーブルは合わせて205gなので、外部電源を同行させても1.147kgにしかならない。
そしてモバイルのかなめと言えるバッテリも実測。上の画像と同じ記事より。
満充電で11時間使える
余裕で10万円を切れているのでガチな業務用なら減価償却に優しい価格な上、バッテリ駆動のみでも毎日3時間は残業可能というブラック企業には嬉しい仕様。
当然ながら営業担当者だけに最適なだけではなく、通勤や通学で持ち運ぶとか、毎年会長が変わる町内会やマンション管理組合の会合用のようにモバイル以外に所有者が変わる場合も楽。
どうしても難癖をつけるならば「モバイルなのにLTE(ケータイのSIM)非対応じゃん」と言いたいけれど、それ実装すると安くて2万円値上がり、パソコンの通信量はハンパないので実用化できる人は限られる。
パソコン工房がこのベアボーン(ノート本体部分)でこの価格を維持するか下回り今後もコスパ良いなら、営業担当向けはしばらくこれだけになりそうなほどの完成度。
用途はモバイル、社内以外でもノートPC持っておきたいとか、頻繁に会議室への移動がありノート必要な環境。
使う人のイメージは、外出時にもノートPCが同伴する営業職や役員の出張用とか。ビジネス向けとはいえども経理事務など、そういった室内から出ない部署用ではなく、そういう事務系は最初の安いやつか実用的な機種がおすすめ。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOノートPC所感
ここ数ヶ月のコスパ勝負はとにかくパソコン工房が強い。
一応(問題児なドスパラとフロンティアは除き)DELL、HP、ツクモなど量産系BTOメーカーは全部見て決めているけれど、結局はマウスかパソコン工房に落ち着いてしまう上、春頃からマウスよりパソコン工房が全体的に割安。
今回のパソコン工房3機種の強みを3行で。
- 1)5万円を切れる17型は聞いたことがない
- 2)7万円でCore i5、8GB、480GBは優秀
- 4)9万円の1kg切でこの仕様は大盤振舞い
当然ながら他社よりコストを抑え利益を削り競合しているのだろうけれども、マウスのように特徴あるベアボーンの仕入れ方、ツクモのようなバランス感覚のセンスの良さが最近のパソコン工房では目立つ印象。2~4月頃責任者変わった?>パソコン工房、と聞きたいほど。
12年くらい前の量産系は(新製品パーツに食いつかないDELLとHPを除き)国内メーカーは性能も価格も横一線。それがどうしてここまで差が付いたのか、13年永々と量産系BTO見ている私にもわからない。
蛇足ながら、アホなメールが着弾したので返信すると「なぜ(このコーナーでは)良い評価ばかりしかしないのか?」と。これに対して「ケチの付け所満載なパソコンを勧めるわけがないだろう」という常識的なお返しをしておく。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>17型で5万円少々は希少種
基本的に「17型=ゲーミングPC」ですから10万円を切るのも珍しいくらいですしね。
>最近23.5型フルHDで文字が以前より小さく感じる
つい2週間前くらいに21.5型の激安フルHDモニタを買いましたけれど、それでも文字どころかアイコンもメニューも小さく感じます。ちなみに購入したのは以下のAOC製モニタ。
価格.com|AOC E2270SWDN/11 [21.5インチ]
https://kakaku.com/item/K0000912497/?lid=pc_ksearch_kakakuitem
イートレンドでは5,980円。
ひと言で表すなら白っぽくて色が薄い。メインモニタとしてオススメはしません。私は事務作業用に購入したためコレでも良し。
>だいたい何でもできる実用的本命機
i5-1035G1の希望小売価格が297ドル。つまり3.1万円くらいとけっこう高い。私なら状況によりCPU性能が高い「i5-10210U(1.60~4.20GHz。14nmのComet Lake。1035G1は10nmのIce Lake)」を選びたくなるものの、少しGPU性能が高い1035G1を選んだのは何の狙いがあったのか謎。