ウィルス対策ソフトの比較2011年版が公開。
海外の第三者組織、AV-Comparatives.orgが比較したデータをGIGAZINEが翻訳してくれており、それをネタに脱線し余計な事も書いて参ります。昨年、2010年版と評価(ランキング)が変わっている為、今回も参考程度としてどうぞ。
簡単にいうと、今使っているアンチウィルスで満足ならそれで良し。
海外での調査とは言え、インターネットはワールドワイド。国内外問わずパターンファイルは同じ物、日本語版はインターフェイスが翻訳されているだけとして日本でも同じ結果と見てよろしいかと。
2011年10月時点で最強のアンチウイルスソフトが決定 - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20111014_anti_virus_comparatives_detection_aug2011/
タイトルの最強は定義不明な煽りなので気にせず。何をもって最強というかは人それぞれで、私の例では
- ある程度(9割以上)の検出率、結果の詳細を表示
- 滅多に使わない手動スキャンは速度など重視しない
- Windows起動時間、常駐時の重さ、設定の容易さが重要
これらの条件を全て満たすガード方法はコーポレートエディションなどとされる企業用のアンチウィルス。私のPCも1台はサーバーが監視しており、意識せず守られております。
ウィルス対策ソフトのランキング(2011年10月現在版)
昨年の記事では偏差値を出すなど面倒な事をしておりますが今回は簡単に。
検出率のトップはG-DATA。
上のグラフは検出出来なかった率になっており、数値が低いほど精度が高く、大きくなるほどにザルという意味。しかし上記の中でも20位中15位の右端、K7でさえ85%を超えており悪いとは言えない数値。
約15%は検出出来なかったという言い方が普通かと思うけれど、私に言わせるとその15%の内容が重要。
- マイナー過ぎてほぼ流通が無い
- 時限式の期限が過ぎて作動しない
- 感染しても被害らしき被害とは言えない
このような物が多くスルーされているなら支障は少なく、逆に流通量が多く感染すると確実に損害が出る物が通ってしまうとまずいでしょう。
ウィルス(トロイなど)別に凶悪度を付けて測定したならなるほどと納得出来るけれど、率のみでは良く判らない。
もう一つ、誤検出の数。
最も優秀なMcAfeeは何と誤検出0。素晴らしい結果と言いたい所では有りますが、一つ前のランキングでは10位となっており検出率は96.8%。3.2%を見逃したものの、ウィルスでは無いとAV-Comparatives.orgが決めた物は検出しなかったと。
ここでも屁理屈をこねてみると
- JWordのようにいつの間にかインストールされている物
- JWordのようにユーザの許可無く勝手にデータを送信する物
- ユーザの確認をせず自動的に外部サーバへ接続許可する物
これらをウィルス関係として扱うか否かも有りましょう。誤検出が多いという事は、全くの白では無くグレーな動作をするものを一応「怪しい」と判断し安全に警告している可能性も有るわけです。
AV-Comparatives.orgのビジネス戦術
比較にはもう一つ、オンデマンドスキャン(手動検査)の早さも有るけれど、私の例では手動でチェックなど滅多にせず、やっちまったかと思った時に動かす程度。年に一度有るかどうかなので、そんな物をランキングにされても意味が無いという。
そしてランキングには私が個人的に重要と思う項目が無し。
- 常駐(監視)時にOS(Windows)がどの程度重くなるか
- 標準設定の監視状態で警告が出る鬱陶しい度
- その警告の範囲や意味を誰もが判るよう設定変更出来るか
例として、私はノートン派では有りますが、一般向け版はインストール直後の標準設定で右下の窓がパカパカ開きまくり大変鬱陶しく邪魔と感じております。
この点に関してのみで言うと、本当に監視しているか判らない程に意識しないマイクロソフト様のSecurity Essentialsが優秀。時々、常駐(監視)しているか気にする程の軽さ。但し、検出率などは低めという。
今回のデータを鵜呑みする人が確実に居ると思う為、敢えてケチを付けた次第。AV-Comparatives.orgが良いと評価すると上位のソフトウェアには星マーク満載のロゴが使える為、そこで金が動いていると見るが妥当でしょう。
ウィルスなどに感染する方法と絶対しない方法
現在はネットワーク変更の都合でMicrosoft Security EssentialsをメインPCに入れておりますが、昨年まで私はセキュリティソフトを意図的に入れておらず大変危険な状態で数年間作業をしておりました。
何故かは古い常連殿ならご存知の通り、ウィルスやトロイを入れたフォルダが有り消されてしまう為。そして定期的に手動スキャンを掛けつつ、感染したらしたでその時に対処していた為。現在は家でも仕事をしており、他人からの預りPCも有るので危険な事はしておりません。
話を戻し、絶対に感染しない(被害を受けない)方法は
- ネットワーク(有線や無線LAN、Bluetoothなど)に接続しない
- 外部機器(USB接続のストレージ、プリンタなど)を接続しない
- 外のデータ(他のPCのHDDなどの記録装置)を持ち込まない
完全に独立させたオフラインゲーム専用PCなら大丈夫でしょう。インターネットやメールどころか印刷さえ出来ないけれど安全。
感染する方法はこの逆で、ネットワーク接続し外部機器を繋げたり外のデータを持ち込む事。当然のようにやっている事が当然のように危険という意味。
しかし私は過去10年以上で感染被害に遭った事は2~3回。すぐに気付いて対処しておりますが、なぜ被害に遭う確率が低いかは。
- メールの添付や出所を良く知らないファイルは危険
- 知らない人や企業からのメールは初めから疑って掛かる
- アンダーグラウンドやアダルトサイトには行かない(特に海外)
- データをもらう際は相手を良く見る(本格的なPC初心者は疑う)
- 直感
パソコンのウィルスという物はコンピューターやネットワークが自動的に生み出している物ではなく、全て人為的なプログラム。感染経路となる人のセキュリティ意識が低い、または詳しくなければそこも疑う。
疑い慣れているなら別ではありますが、普通はそこまで考えずにパソコンを使えるようにする為にセキュリティソフトが有るわけですな。
未だに何もしていないなら何か入れましょう(まとめ)
バランスを取るためにとりあえずAV-Comparatives.orgを鵜呑みしないようにとは書いたものの、グラフやランキングに有るソフトウェアはいずれも有名な物ばかり。
個人的には無料版でも有料と大差無いと思っている為、Windowsが起動しないなどのトラブルが有れど自己責任と思えるなら無料をお勧め。
最近はISP(インターネット~プロバイダ)がMcAfeeを月額数百円でセットにしたり、BTOパソコンならノートンやウィルスバスターなどまともなセキュリティソフトの体験版も入っている為、年に数千円程度を惜しまず楽をしましょう。
体感なので確実とは言えないけれど、最近のバージョンはどれも昔のように重くなるソフトウェアは少なくなっております。
昔の感覚で、起動が遅い、動作が重い、価格が高いと思っているなら体験版からお試し有れ。私のお気に入りはノートンですがお勧めはしないので他もあたってみましょう。
一般向けのノートンは設定を理解して変更しなければ大変鬱陶しい。役に立っているというアピールかと思われる「このファイルは安全です」は余計な世話、無くてよろしい。
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