BTOに限らないとは思うパソコンの修理現場の話。
パソコンをメーカー修理に出すとパソコンのメーカー修理依頼の流れ(前編)のように、様々な業者や部署を通り、最終的にPC所有ユーザの手元へ戻ります。その中でも修理現場ピンポイントではどのような事をしているのか。
私が居たメーカーなどを例として可能な限りで書いて参ります。
元ネタはこちらのコメントより。
1番目の質問、新人に教える作業の件は最後へ外し、恒温槽はヒートガンや冷却ガスにまとめて10項目プラス1まとめと致します。
- PC付属の検査ソフトは修理現場でも有用か
- 出荷用ハードウェアテストと負荷の掛け方
- 現場で使うデュプリケータの性能や信頼性
- SystemBIOS書き換え失敗マザーの修理手順
- ヒートガンや冷却ガス、恒温槽は使うのか
- ユーザの申告以外に見つけた不具合の対処
- HDDの物理フォーマッタの出番はあるのか
- ODD(光学ドライブ)のレンズ掃除の極意
- ネジロック剤の塗りなおしや除去について
- SMTのハンダクラックを見つけたらどうする
専門用語は翻訳しつつ行くので、自称PC初心者の方もどうぞ。
BTOパソコンの修理工場でやる作業など回答10個
見出しを質問、直後の行に回答(解答では無い)を入れて参ります。
PC付属の検査ソフトは修理現場でも有用か
A.物によるかと
いきなり曖昧ですが、有名な物ではドスパラのPCに付属したりインストールされている検査ソフト。DELLも自動検査ツールなるものがございます。
それをメーカーが並用する事は有れど使わない可能性が高く、別の診断ツールが有るでしょう。やはり曖昧ですな。
BTOメーカーや大きめのショップブランドで採用が多いと思われるダイアグ(診断や検査)ソフトはウルトラエックス製品とか。有名メーカー(NECや富士通)などは自社開発していると思われます。
ドスパラのユーザ用ダイアグソフトは、私が借りたガレリアにはPC-Doctorが入っており、PC付属用としてライセンスをドスパラが購入しているはずです。
ちなみに私が居た修理現場では、1ライセンス数十万円の検査ソフトを現場のセル(修理作業枠)数と生産ライン数分まとめてリースし、若干安く利用できていたとの事。単純に計算すると、年間かどうかまでは知りませんが、リース料は数百から数千万円。
ソフトウェアでの検査で有効な診断は、メモリとハードディスク程度。マザーボードが故障すると電源が入らなくなったり、CPU不良の場合はメモリエラーが多発するなど有り、ソフトウェアでの検査そのものがアテにならなかったりします。
出荷用ハードウェアテストと負荷の掛け方
A.ひと通りの検査後、2~24時間程度は負荷テスト(をしているはず)
出荷前のテストは修理に限らず生産でも同様で、修理の場合は修理完了後、生産は梱包直前という言い方が分り易いでしょうか。
交換用パーツのテストは、パーツが入荷した後に抜き取り検査をしており、それが修理PCの交換パーツとして搭載。動作確認後、最終の負荷テストへ。
有名な物では一般向けにも販売されているW.S.T.のようなソフトウェア。フリーソフトのようなCPU負荷以外に、同時にグラフィックはOpenGLやDirectXに分けて何%という設定も可能。
時々見かける「PCが納品直後から動かず初期不良、メーカーは検査していないのか」という噂が有りますが、動作確認せずに出荷するわけが無い為、運送中に何か有った可能性が高く、次にユーザとメーカーの運が悪かった可能性がございます。
現場で使うデュプリケータの性能や信頼性
A.数万円程度の市販品より高速で頑丈、信頼性は普通
最近は安いデュプリケータが市販されており、私も3680円という激安デュプリケータに飛び付きましたが、業務用はこんなやつで20万円前後。
source:HDDコピー機・ハードディスク デュプリケータならYEC
明らかな違いは速度で、私が持っている安物とは比較にならない速さ。そして一昔前に出ていたマニア向けの市販品デュプリケータ(3~5万円)と比較すると故障しづらい。
信頼性については、条件さえ間違えていないならコピーに失敗したという話は聞いた事が無し。条件とは、コピー元HDDのLBA(HDDの厳密なサイズ)がコピー先より大きいなど無理の場合。
基本的にリースなので故障したなら交換。当時はIDEとSATA、ノート用などコネクタを頻繁に取り替えていた為、1年過ぎると消耗して交換されておりました。
余談ですが、デュプリケータは故障したHDDをコピー出来る事が有ります。クラッシュや電源が入らない場合は無理ですが、エラーによりイメージに出来ない場合でも強引にクローン化出来る可能性有り。
SystemBIOS書き換え失敗マザーの修理手順
A.基本的に製造メーカーへ修理依頼
例外的にやるかも知れない方法は、CMOSクリア->製造時(またはそのPCの型番用)のBIOSを上書き->無理なら製造メーカーへ(BTOメーカーが)修理依頼。
パソコン起動時にDELLとかVAIOなどロゴが出る場合は、そのPCメーカー専用の(OEM)BIOSが使われていると考えた方が良く、勝手にBIOSをアップデートすると保証規定から外れる改造扱いで有料修理の可能性大。
PCメーカー側もユーザに請求出来るなら、製造メーカーへの修理依頼で有料の交換になれども問題無し。
修理工場では出荷当時のBIOS(バージョン)を使う事が基本ですが、より安定するとして新バージョンの許可が出ているなら、不具合が無くとも修理のついでに新バージョンに上げる事が稀に有ります。
BTOパソコンは基本的にBIOSの上書きは禁物。特にPCメーカーやブランドのロゴが出るなら、下手に上書きすると動作しなくなる事も有りましょう。
これまた余談ですが、BIOS書き換えに失敗して起動しなくなった場合、申告を忘れるユーザが居られるやも知れません。メーカー側は起動しなければマザーボード故障として、保証期間内なら あとはわかるな。
ヒートガンや冷却ガス、恒温槽は使うのか
A.修理現場ではまず使わない
修理手順やマニュアルには載っていないという意味で、修理現場の責任者などが臨機応変に使う事も有るとして。基本、そのような設備や検証は品質管理部門がやる事で、修理現場は正確に修理交換し早くユーザにPCを返す事が目的。
ヒートガン(ドライヤーのようなもの)は主にシールの貼り替え用。冷却ガスは私が居た現場には無し。恒温槽(室温や湿度を上下する実験室のような設備)は修理現場にはございません。品質や採用(技術)部門には有ると聞いてはいたものの、私は現物を見た事が無し。
ユーザの申告以外に見つけた不具合の対処
A.保証期間内なら交換し事後報告、有料ならユーザへ問い合わせ
修理担当の仕事は、出荷時のように正常動作するパソコンを返却する事。
保証期間内なら、申告が無くともエラーや故障を発見したなら部品を交換。有料の場合は、申告以外にエラーを発見したと連絡し、修理交換するか回答待ち。保証期間内(無料)修理でも申告以外にHDD故障やWindowsがぶっ壊れていたりでデータを消す事になればやはり問い合わせ。
ここで私が勝手に作った修理依頼書が役に立つかも知れません。
逆に申告症状以外のエラーを無視して返せば、いずれまた不具合が出るやも知れず問題に。有り得ない事ですが「ここがおかしいけど修理していない」という報告で返却するとクレームになりましょう。
HDDの物理フォーマッタの出番はあるのか
A.皆無
ローレベルフォーマットで不具合が直ると個人的に推測しても、診断でHDDにエラーを検出したならハードディスクのエラーとして交換が基本。メーカーと個人ユーザの違いですな。
PCメーカーとして万全を期すと言えば格好は良いものの、実際にはHDDを知り尽くしていたりはせず、物理フォーマットで直ったとしても後で何か有った場合に怖い為。
自作ユーザや小規模なショップなら、ローレベルして直ったかも知れないからOKとするやも知れませんが、大規模なPCメーカーでは可能性や確率などの不完全な作業はせず。
交換したパーツ(HDD)はロットやリビジョン管理されているとして、あまりにも多く同じ型や時期のパーツが飛び抜けると、品質にうるさい人間が大騒ぎします。良い事。
ODD(光学ドライブ)のレンズ掃除の極意
A.知らない
冗談では無く本当に知りません。私個人のやり方は、湿式のクリーニング用ダミーを回して掃除する程度。
ODD(DVDやブルーレイなどの光学メディア)もPCメーカーは分解せず、製造メーカーや代理店を経由して修理に出してしまいます。要するに丸ごと交換。
例として、レンズの汚れが原因でDVDの映像が乱れるとして、修理現場で申告の症状を確認すると、ODD不良として交換。有料修理なら丸ごと代と交換費用など請求されるので、クリーニングは重要。
もちろん、クリーニングするだけで直るなら現場でも試みますが、それも専用ツールが有るわけでは無し、分解もするわけも無し。私が個人でやるような方法で掃除してみます。駄目なら交換。
検査としていい加減な印象が有るやも知れませんが、汚れにより動作不良が起きているなら、レンズ以外の部分も消耗していると考え、やはりドライブを交換。汚れがひどい場合はユーザ過失として修理が有料になる事も有りましょう。
ネジロック剤の塗りなおしや除去について
A.PCメーカー生産時のネジ止め手順に基づいて作業
デスクトップでは自社の生産ラインで決められていた通りに元通りへ。ネジ止め剤も同じように塗り、印が付けてあるならネジも交換し付け直し。
問題はノートで、主に台湾で製造されており、同じネジ止めは手に入らず。分解修理する場合にはきれいに拭き取り削り取り、塗らない場合も有りました。これは私が居た現場での話で昔のノートの場合。
ノートは基本的にベアボーン(本体部分丸ごと)交換の契約になっている事が多く、PCメーカーが勝手に分解すると製造メーカーから修理を断られたりします。
ベア以外の搭載パーツ、HDDやCPUなどのネジ止めはPCメーカーが生産時に施す為、やはり同じ物が修理現場にも有ります。
PCメーカーのネジ止めは、ネジを固定するというより分解した痕跡の有無を確認する意味の方が強いと思われ、分解に目をつぶるメーカーなら塗り直さない事も有りましょう。
SMTのハンダクラックを見つけたらどうする
A.(見つけたら)修理現場の責任者へ報告
発見した場合を前提とするなら普通に報告。責任者によるかと思いますが、常識で考えると交換しユーザへパーツ交換を報告。但し、ハンダのクラックが有ったなど詳細を報告する意味は無いとしてそこまでは言わないかも知れません。クラック基板は修理現場を離れ品質管理担当へ。
なぜカッコを付けたかは気付かない可能性が高いと思う事。正直そこまで細かく見ておらず、例としてHDD故障で交換し再インストールして完了ならマザーボードの裏など見ない。
マザーボード交換でSMT(基板の表面など)のはんだ付け部分も毎回真剣に見ているとは言えず、言い方は悪いものの「直感」でしょうな。
修理現場では故障パーツ以外に担当者が新品の正常品も多く見ており、PCの中を見た際に「何かおかしい(不自然な気がする)」と思えば、修理担当者により見るかも知れない程度かと。
コンデンサが膨れていないか、足が浮いていないかは、昔ながらの修理担当者なら必ず見ます。笑えない話。
メーカーの修理現場は自作PC修理+α程度
残るひとつ、「新人に教える修理作業の流れや難易度」について。知識が全く無い人間が入った場合の順序。
- 交換部品の移動や在庫管理、診断ツールの操作や結果の記録
- 交換作業の補助として、リーダー的な担当者に付き手伝う
- 全部自分で出来るようになる
漠然としており分かり難いでしょうか。
1は、どれがハードディスクで何がシーピーユーか判らない場合、まずは部品を移動したり棚卸をするなどで覚えます。その他、ユーザの修理品に直接触らない検査ツールの操作などを担当しつつ、作業を見つつ覚える。
2では、メモリやマザー、グラボ、電源ユニット、CPUの交換など。ユーザのデータに直接関わらない修理作業を体験。BIOSの工場出荷時の設定まではやったります。メモリよりCPUの交換が難しいとかは無関係。
3で、HDD交換やWindowsの再インストール、有料修理など、ユーザの修理品に関する全てを担当します。私が居たメーカーでは、と付け加えておきます。また、ユーザへの問い合わせはコールセンターが担当し、修理現場から電話の受発信は出来ない環境。
1の部品が判らない時点では問題外で、自作PCマニアや改造オタクで無ければ覚えるだけで数ヶ月、場合により1年以上要します。
私は2から入っており、パーツをぶっ壊しても作業者が怒られて責任者が泣きながら始末書を書けば終わり。
3では、お客様のデータまで預かるという重要な受け持ちになる為、ここでプロのメーカー修理担当と言えましょう。
しかしやっている事は自作PCユーザと変わらないパーツ交換や再インストール程度。検査や診断、デュプリケータなどは業務用ですが、作業は本当に自作PCとほぼ変わりません。マザー溶かしたりHDD分解とかしないし出来ない。
明らかな違いは、メーカーの信用とユーザのデータを受け持つ事。有料修理では交換や検査に金まで取る為、プロとして働かねばならないわけです。
下手に分解すると、ユーザがPCメーカーの保証や修理を受けられなかったり有料になる事と同様、PCメーカーも製造メーカーから同じような対応をされるわけです。
富士通とかは自社で修理するかも知れませんが、それでもマザー故障なら修理現場では一旦丸ごと交換し、別の部署が原因を探りパーツを修理するでしょう。台湾でやるか自社(下請け)でやるかの違い。
多種規格のパーツを持っており、Memtest86+と適当なHDD検査ツールを使えるなら、修理交換作業については自作ユーザも(BTO)メーカーと大差無しと個人的には思います。
私個人で言えば、自作ユーザ程のマニアックな知識は無く、しかし不具合の症状を見て改善した経験が数千台有り、種類が多いわけです。それが役に立つかは別の話では有りますが。
ちなみにMemtest86+は、私が知る中で最もチェック精度の高いメモリ検査ソフト。商用ライセンスがどうなっているかは私は知りませんが、利用しているメーカーは少なくないでしょう。
>DELLも自動検査ツールなるものがございます
DELLやHPなんかで法人の保守契約をしてあって、不具合が出たからとコールしてCEさんなんかが修理に来るわけなんですけれども、基本的に付属の専用DIAGツールでエラーが検出されれば問答無用で即交換で話が早いのですが、なぜかDIAGパスしちゃったりするとこれがまた交換を渋る渋るw
きっとアレ、実績上、交換に至った根拠が無いと怒られるのでしょうなw
>条件とは、コピー元HDDのLBA(HDDの厳密なサイズ)がコピー先より大きいなど
HDD→SSDは無理そうですな。
そうなるとパーティションアライメント補正などは論外なんでしょうな。
>デュプリケータは故障したHDDをコピー出来る事が有ります
ここで寿命が来てもReadOnly化するTOSHIBA製SSD最強伝説。
>起動しなければマザーボード故障として、保証期間内なら あとはわかるな
黙ってろってことだよ。言わせんな恥ずかしい。
>有り得ない事ですが「ここがおかしいけど修理していない」という報告で返却
ワロタ ナニそれシュールで素敵。
>湿式のクリーニング用ダミーを回して掃除する程度
レンズはいいです。トレーが開かないので助けてください。
毎回極細ドライバーを指すのに疲れましたw
>ネジ止めは、ネジを固定するというより分解した痕跡の有無を確認する
白、いや青が多いな。よし青いパテかなんかでうまく偽装するんだw
>Memtest86+は、私が知る中で最もチェック精度の高いメモリ検査ソフト
基本は最低3パスなw
検査精度以外に16GBくらい盛ってあっても意外に早く終わるのが素晴らしい。
>DELLも自動検査ツール
購入後しばらくしてノートのキーボードがおかしくなった時、起動するたびにコレが働いて「キーボードが認識できない」と警報を発しました。3回ぐらい修理に出してCPUやマザー等々部品を交換しても直らず、結局組み立て不良でキーボードのフラットケーブルがいかれていたのが原因だったようです。
その埋め合わせかどうか知りませんが、保証期間切れでマザーが逝った時、無償で修理してくれました。
>ユーザの申告以外に見つけた不具合の対処
機械のメンテナンスの仕事をしていますが、基本的に依頼された内容以外ネジ一本触りません。不具合箇所に気がついた場合は別途見積もりを出して修理という形になります。
この点はPCも同じようですね。
>Memtest86+
コレでエラーが無くてもPCが不安定で、手持ちのメモリと交換したら直ったという経験があります。
個人的には「Memtest86+でエラーが出るようではだめ」程度の認識ですね。
画像で例に挙げられている業務用のデュプリケータ、転送速度が1GB/7秒とは凄まじいですね。試しに適当な動画ファイルを集めて1GBのZIPファイルを作りコピー(全てSATA2.0で回転数は5400rpm)してみたところ、同一HDD内の同一パーティション内で1~2秒、同一HDD内の別パーティション間で12~14秒、別HDD間で10秒程度でしたから、ケーブルで接続しているそのままに近い速度が出るようですね
ども、ネタ元です。
全網羅してもらえたんで、もっと盛っておけばよかた、などとw
1. セルあたりの人数
セルと言うと生産側では1名が主流ですが、修理セルも親方1名に見習いがぶら下がる感じですか?
2. セルに親方の色がでたりしますか?
修理セルは親方1名として。それとも時間交代制として複数の親方でセルを共用しますか?
いあ、部屋持ち泡姫みたいに「ここは俺の城だっ」みたいなことになるのかなぁ、とか思って。著名ブランドのスクリュードライバ置いたりなんかしないのかな「俺はコイツでないと組んだ気がしねぇ」みたいな。
修理テクとは無関係なとこで調子に乗ってみました。
>TakaQさん
>よし青いパテかなんかでうまく偽装するんだ
偽装しなくても本物はそこらへんに売ってますよ、ホームセンターとか。
その、なんだ、パテを売ってるとこなら置いてあるっぽい。
少量パッケージが欲しいなら、プラモ屋、ラジコン屋にあります。赤も青もあります。でかい500mlボトルとかでもいいのなら、バイク屋とかオートバックスにもあり。
>余談ですが、デュプリケータは故障したHDDをコピー出来る事が有ります。
>クラッシュや電源が入らない場合は無理ですが、エラーによりイメージに
>出来ない場合でも強引にクローン化出来る可能性有り。
CENTURYの『これdo台PRO(KD25/35PRO)』を、自宅と会社の両方で使用しています。
オプション設定で『AUTO SKIP』を『ON』にしておくと、不良セクタをスキップして読めるところは全部コピーしてくれます。
コピー完了したら、正常にWindowsが起動できるパソコンからエラー修復してやると、運が良ければほとんどのデータが救出できたりします。
会社のパソコンで、何台かそれでデータの復活ができたりしましたが、自宅で使っていた、『熱暴走で勝手にリビルドしたミラーリングハードディスク』の中身は完全に上書きされていて無理でした。
ちなみに、普通にパソコンに接続した時に、『このディスクはフォーマットされていません』のようなメッセージを出すハードディスクでも、数日放置しておくと何とかコピーが完了してくれたりしますが、普通は時間がかかるほど修復率が下がり、エラー修復して得られたデータ(ファイル)も(一部が化けていたりして)中身が怪しいということになります。
こちらも「そんな事を知りたいのか」という新鮮な気分で書けておりネタ振り有難う御座います。既に約3年前の話な為、今の現場は違うかも知れず。
1. 基本1セル1人、手伝いは複数セルに1人や1セル3人など色々
現場責任者の方針や担当の性格によるかも知れませんが、基本は1人で全てやり、同時進行する修理はデスクトップでは1セル10~20台、保留含め30~40台程度。
オタクな担当は職人顔をしたがる為かヘルプは居ない事が多め。私は効率重視で最高計3人体制。同時進行30~40台、保留入れると70~100台くらいとややハデになります。
ノートは分解修理の場合1人が基本で、分解途中に昼休憩とか行く事が有り、滅多にバラさないベアはネジの位置を忘れない内に戻るなどの例外も。ベア交換は誰でも出来るのでアルバイトが担当したり。
2. セルに親方の色がでたりする人間も稀に在籍
ここに来るコメントで私が嫌う属性として「自作歴」とか「PC使用歴」でレベルを測ろうとする人間。そのような者が現場にも居り、パソコン歴25年以上+自宅サーバ複数台+アニオタという自覚無き嫌われ者が居られました。アニオタは無関係。
誰も彼には近づかないものの、やたらと話し掛けて来る為鬱陶しく、専門用語を並べて知識を自慢して気が済めば戻るの繰り返し。禁止されている私物持込みなどやっていたと思いますが目が合うと面倒なので詳細不明。
メーカーの修理現場をPCオタクの天職と思い込み満足し続けるか、歯車として時給を稼ぐか、処刑係が嫌になるかの違いでしょう。私は処刑(データ飛ばし)が嫌になった次第。
処刑係から見たパーソナルコンピューターは
バックアップ最重要、クリーニングも重要、パソコンは故障して当たり前
が基本。=随時データコピーして掃除して長期保証がお勧めなわけです。