バッファローより新サービス。
名称は「みまもり合図」というもので、タイトルの通り外付HDDの故障を予測するそうな。そんな事が本当に可能なのかは故障の状態によるものの一部の壊れ方の前兆ならば予測は可能。
タダなので対応製品なら入れて損はしないかと。
外付HDD故障予測サービス「みまもり合図」とは?
プレスリリースよりも説明ページの方が解りやすい。
バッファロー正規 故障予測サービス「みまもり合図」|BUFFALO
http://buffalo.jp/products/catalog/storage/mimamori-aizu/
実にシンプル。Eを除くA~FまでのランクでHDDの状態を教えてくれるだけなので誰にでも解りやすい。色から察するに黄色は注意、赤いFはヤバい事を伝えているのでしょう。
どうでも良いけれど、A~Cが緑では無く青な理由は確実に故障しないわけでは無いのでグリーンは避けたと予想。
電子部品の不良など突然起こる故障を保証するものではありません。また、S.M.A.R.T.情報の精度等により、故障予測は100%保証するものではありません。予めご了承ください。
S.M.A.R.T.情報とは何なのか、もっと詳しく知りたいならこちら。
ハードディスクドライブの障害の早期発見・故障の予測を目的としてハードディスクドライブに搭載されている機能である。
source:Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology - Wikipedia
昔から付いている機能で、それを簡略化しつつバッファローのオリジナルなサービスとして提供。S.M.A.R.T.の情報を見てHDD故障を予測出来るなら誰も困らない点も昔から同じ。
仕組の図も分かり易い。
バッファローのクラウドへ随時S.M.A.R.T.のデータを送信し、異常を検出したならみまもり合図が教えてくれるのでバッファローへ問い合わせ、どうすれば良いかを聞けばよろしいという流れ。
同ページ内からみまもり合図をダウンロード出来るので入れてみた。
ダウンロードしたファイルを実行し、次へを押して規約に同意などして行くと3クリックくらいでインストール完了。
作られたショートカットから起動。
もちろん私が割高な外付HDDとか持っているわけが無いので対応製品無しと出た。HDDの型番では無く、バッファローのインターフェイスで自社製品を認識しているのでしょう。
というわけで、バッファロー製品では無くとも、みまもり合図とほぼ同じ事が出来る無料のソフトウェアが昔ながら存在しているので紹介。
フリーソフト「CrystalDiskInfo」もみまもり合図可能
PC変態御用達ソフト、CrystalDiskInfo(以下、CDI)がそれ。
CrystalDiskInfo - ソフトウェア - Crystal Dew World
http://crystalmark.info/software/CrystalDiskInfo/
みまもり合図でいうところの黄か赤と思われる状態がこちら。
source:Seagate製HDD「ST3000」の故障はヤバい壊れ方をする - BTOパソコン.jp
このソフト凄く良く出来ており、簡易的に見ようとするなら色と大きな文字だけ見ていれば良く、詳しく知りたいなら詳細も知る事が出来る。
常駐させタスクバーへアイコン表示可能。
私はHDDの温度とか気にしないので普段は表示していないけれど、3番の東芝製HDDの温度表示をオンにしてみた図で、常時アイコンにて温度を見る事も出来るという。
温度表示していなくとも、設定した上限を超えたなら警告を出してくれたり、高温では無く2つ上の画像のような異常を検出したならやはり警告を出してくれる。
ちなみに私は他人のPCをいじる際はこれおすすめするか、良く解らないなら了解をもらい入れております。但し、温度設定は高めへ変更。これやらなければエアコン嫌いな人とか室温の暑さに耐えてしまう場合に何度も警告が出てしまう。
というわけで、自分が見るだけならCDIでもOK、と言いたいけれど、私は他人のHDDの異常も受け取る事が出来る、セルフみまもり合図をしております。
CDIの警告をメールで受信する方法
どのような機能があるのかメニューを見ると発見可能なメール設定。
機能から通知機能のメール設定へ。
Toは送信先、Fromは送信元のメールアドレスを入れ、Gmailの場合は上記の通り入力すれば行けるはず。
Subjectはメールのタイトル、Bodyは本文。この2箇所は空白にしておくとCDIの標準テンプレートのような内容が自動で入ってくれるので何も入れなくとも大丈夫。
テストメールが無事に届くならばOKボタンを押して完了、では無く、2つ上の画像の「メール通知」をクリックしてチェックを入れてメール通知機能を有効にする。
これで他人のPCだろうと自分用だろうとCDIが常駐している限り、メールが有効ならば異常を検知すると毎回メールを送信してくれる状態となり、バッファローのみまもり合図とほぼ同じ状態に。
「みまもり合図」はなぜ無料?そもそもアリかナシか
先にアリナシで言えば大アリでしょう。
誰もがCDIを利用しているどころか知っているとは限らず、HDDのS.M.A.R.T.を知らなければHDD情報の存在さえ知らないはずなので検索さえ不可能。
「みまもり合図」という分かり易い名称、何ができるかソフトを入れてみれば判る上に今後のバッファロー製品の外付HDDへ普通に入れて来るはずな万人向けサービス、タダなので使わない理由が全く無い。
なぜ無料なのかは主に3点だと思う。
- 「故障しそう」と知らせる事で外付HDDの買い替えを促す
- あわよくば有料のデータ移行サービスの利用へとつなぐ
- この無料サービスをいつやめても文句言われないように
これらが本当に販促や利益に繋がるならば、S.M.A.R.T.のデータを受け取るクラウドサーバの維持費も出るはずなので製品が高額化するわけでも無く、もし外付HDD丸ごと値上げしようものならI/Oデータなどの競合に負けるのでしないでしょう。
というわけで外付HDD買うならバッファロー、とは個人的にはやや思わない。
HDDの故障を詳しく知らない人が「故障予測サービスがあるから大丈夫」と勘違いされるやも知れない諸刃の剣であり、そうなるとバックアップの重要度が落ち、クラッシュなどでデータ吹き飛んだ際の痛さを味わってしまう可能性。
ハードウェアに詳しくないなら、CDIの見方が解らないレベルならば利用しない理由は無い。但しバックアップは今まで通り普通に必要。これらを理解してこそ安全にデータを延命させる事ができる。
ちなみに私は「いつか使うかも知れない」という絶対使わないフラグを立てつつの軽く10年以上前のデータ、Windows 95の頃なので20年くらい前のファイルなどを今でも持っております。バックアップしていたから。
今は昔のように1MBレベルのフロッピーを何分もかけてコピーしたり、最大640MBとか最高2倍速でCDへ焼いたりせず、HDDという物が安くなったり、クラウド無料とか安価に利用できるのだからバックアップは簡単になっております。
送付した外付けHDDのバックアップを有償で請け負ってくれる、データ移行サービスとやらは便利そうですね。HDDの本体料金とバックアップ作業量を合わせると、1TBあたり1万円以上は取られそうですが、HDDの選定、ソフトの選定、バックアップ成功の確認作業など考えると、あまり詳しくない方は依頼した方が確実やも。
BUFFALO - データ移行サービス
http://buffalo.jp/support_s/mimamori/migration.html
>Eを除くA~FまでのランクでHDDの状態を教えてくれる
なぜEを飛ばしたのか、取扱説明書にも書いてありませんでした。まさか「Eだと『良い』と取り違えるから」なんぞトンデモな理由ではありませんよね。
「みまもり合図」で全く警告がでなかったのに故障したぞ!というクレーマーが発生する可能性を考えて、有料よりは無料としておいた方が良いという判断もあったかもしれませんね。
私がバッファローの営業マンだったとしたら、他社との差別化ができるので歓迎すると思います。「他社とは違うのだよ、他社とは!」と言うかはわかりませんが。
CrystalDiskInfoは外付けHDDの中身が気になって使ったことがあります。amazonのレビューにもその写真がありました。
CrystalDiskInfoで確認してみたところ、私の外付けHDDは正常でした。