放置すると汚れまくるPC内部。
パソコンと家電製品との大きな違いは、吸気や排気用のファンが付いている割にフィルタとか付いていない事。なぜフィルタが無いかは推測になるけれど、ホコリが詰まると冷却不足になり故障する為と思っております。
過去最高に汚いPC画像が上がっていたので参考に。
いきなり画像が出ても困ると思うので前書き。
今回の汚れPCは私が見た中でも最上級クラスで、2chなどで自らの汚れPCを晒している人の比ではございません。
私が見た中とは、PCメーカーの修理現場でのデスクトップ数千台。率にすると100台中数台が今回の汚れPCと近い状況になっておりました。
パソコンを利用しつつもクリーニングを一度もした事が無いなら、他人ごとでは無いとして御覧有れ。
リンク先では複数の生物の死を目の当たりにする事になるなど、正直2度と開きたくないほどの閲覧注意レベル。
そういうハイレベルな写真は拝借しておりませんが、モザイクとか掛けないので自己責任でどうぞ。
汚すぎるパソコンの中身画像(by.DNA)
手が滑って飛んでしまうとトラウマになりそうなのでリンクは切断。怖いもの見たさで後悔したいならURLコピペでどうぞ。
[閲覧注意] カオスを極めた放置パソコンの中身の写真40枚 - DNA
http://dailynewsagency.com/2013/03/07/the-disgusting-things-found-inside-16e/
閲覧注意は脅しではございません。
比較的きれいかも知れない画像を7枚ほど拝借しつつ、何がどうなってこうなったのか推測しつつ解説。
1.フロントパネルの裏側でホコリ祭り
良くあるパターンで、購入から半年以上が経過している修理に入って来るPCの7割くらいは、フロントパネルの裏がこれに近い状態。
写真ほどひどい物は1年以上使い倒されたパソコンと思うけれど、決して大げさではございません。
主な原因はケースファンで、標準で1~2個付いていたり、オプションで前面へ追加で取り付けたなら要注意。
CPU性能が低め、時々クリーニングをする、そしてグラボ(ビデオカード)が無ければファンは付けない方が静音に繋がりホコリも溜まりにくい。
2.ケース背面ファンが無く電源で排気
昔のPCケースや、性能低め用の安いミニタワー(マイクロATX)ケースで時々有る設計。ケース背面にファンが無く、電源ユニットで排気するパターンと推測。
CPUファンが吸ったホコリが周囲に撒き散らされ、それを電源ユニットのファンが回収し、電源内部を汚してケースの外へ放出するわけですな。
Pentium4時代(6~7年前)辺りから滅多に無いと思うけれど、6年以上前から使っているPCなら、このようなPCケースはあるかも知れない。
ちなみにキューブPCの場合、基本的に電源がCPUクーラーの排熱以外にホコリも吸ってくれる設計が多い為、掃除しないならキューブは避けましょう。
3.CPUクーラーの分解が必要なパターン
写真はCPUの上に載っている冷却装置(ヒートシンク)で、CPUクーラーを裏から見たところ。銅色の部分にCPUが密着。
[2013/05/20 訂正]上の画像は「CPUクーラーを裏から見た所」では無く「ファンを外した上部だと思う」との御指摘。私もその通りと思うので訂正。嘘を書いており失礼しておりました。
頻繁に掃除していたり、湿気が少ないとか煙草を吸わないなら上のようにはまずならないと思うけれど、いずれかに当てはまると、冷却能力を取り戻す為に分解するはめに。
自作や組立代行ショップでなければ、CPUクーラーはインテルやAMD純正や原価数百円くらいの安物も有り、固定は写真のようなプッシュピンが多め。
ピンの取り外しや取付は誤ると足が折れてしまい再設置できなくなるので、自作や改造した事が無ければ分解で最も難しいと心得え、充分ビビりましょう。
分解せざるを得ない状況ならこちらの解説をどうぞ。
4.水冷のラジエータは詰まり易そう
私は水冷PCの現物を見た事が無いので勘になるけれど、写真はPCケース背面に取り付けると思われる溶液の冷却用ラジエータと推測。
写真の向こう側には空冷PCのような12cmファンが付いていると思われ、ラジエータ本体の隙間が細かい為に激しくホコリが詰まっております。
2年くらい前から簡易水冷も一般化しており、水冷ならラジエータの掃除は空冷より頻繁にやった方が良さそう。
ホコリが詰まっている部分はPCケースの内側。外側から取り外し出来ないなら、ケースを開いて掃除機で軽く吸うか外側からエアダスターなどで吹き飛ばしつつ内部の掃除も。
5.基盤に降り積もる綿ぼこり砂ぼこり
体感おおよそで数百台に一度はこのレベルの汚れまくったPCとお目に掛かった事がございます。
左は何をしてここまで汚れたのか解らないけれど、土足の事務所でPC本体を床置きしているなら納得、まではしないけれど有り得る状態。
右は綿か砂ぼこりと思われ、綿なら吹き飛ばせば良いけれど、砂系なら基盤にくっついている事が有り、吹いただけではクリーニング出来ない事も。
右の基板(PCI接続の物、グラボなど)が故障していたなら、ホコリ積もりが原因で無くともユーザ過失=保証期間内でも有料修理、になる可能性。
更に通常の修理交換より高額になる可能性も有り、その理由は汚損するとグラボの製造メーカーが修理不可として全損扱いになる為。
グラボを搭載していたり、高性能な物を載せたならご注意有れ。基板が水平に取付られるので汚れが積もり易い部分。
6.タバコのヤニで褐色に固まる汚れ達
本当にタバコかは知らないけれど、この色はおそらくタバコ。
修理現場では色や形状以外に臭いまで判る為、ホコリが焦げたような独特の異臭を放っておりました。
ホコリが積もったり詰まった上、湿気やヤニが取り付いた状態。こうなるとエアで吹き飛ばしてもびくともしなくなり、拭き取るというか「こそぎ取る」という方が合っていると思う。
HDDやケース底面、ケースファンの羽程度ならまだ良いとしても、ヒートシンクのフィンの隙間、裏側、基板に積もり固まるとクリーニングはかなり面倒。
更に、ファンの中心部分にまでタバコのヤニが入るとボールベアリングの滑りが悪くなり異音の原因へ。
喫煙する環境で冬場など寒い時期にケースからブブブブという異音がし始めたなら、ケースファン内部に異常が有るかも知れない。
7.部屋の綿ぼこりを盛大に溜めた例
ラストはホコリの特盛。確か3台、これと同じかこれ以上のブツを見た事がございます。ぬいぐるみが入っているのかと思うレベル。
大きめの綿ゴミやホコリが内部に溜まり、綿あめのように巨大化。見た目はひどいけれど、一つ上のタバコよりは掃除は楽な事が多く、エアで吹けば新品と思えるほどきれいになる場合もございます。
だからと言って放置して良い状況では無く、寝室やこたつなど布団や毛布や座布団など有る部屋でPCを利用しているなら要注意。
パソコンの内部をクリーニングする方法
分離型のデスクトップは簡単なので省略しようと思ったけれど2例。画像はマウスコンピュータより拝借。
ミドルタワーやミニタワーのように一般的なでかいダサいケースは、基本的に向かって左の側板(サイドパネル)が開く設計となっております。
大抵は背面のネジを2本外し、側板を後方へ数cmスライドさせると外れるので、そのまま中身を掃除しましょう。
スリムの場合はやや違う事が多い。
写真のように天板と底面が一体化されている物が多く、NECや富士通などは面板(フロント、前面パネル)まで一体化も有り。
上の写真は内部を見せているので立てているけれど、PC本体を奥側へ倒して開けましょう。
大抵はでかいタワーと同じくネジ2本外してスライド。DELLやソニーなどはレバー式のロックを解除しスライドやバネで上へ開くものも有るので説明書をどうぞ。
ノートは例として私が所有している、パソコン工房のレサンセにて。
上の写真、右側面に排気口がございます。PC起動中、特に高負荷時に生ぬるい風が出ている箇所を探しましょう。
下は上の写真の角度を変えた右側面。
拡大。
レサンセノートはここから排気。
ネジを外して、大きい方のフタを開ける。
下の写真のように、ケーブルでフタと基盤が繋がっている事も有るので注意。
上の写真の茶色い湾曲した金属がヒートパイプ。右奥を拡大。
下敷きになっている緑の物がCPUで、その熱がパイプを伝わりフィン(羽状の放熱板)へ伝わりファンで冷却する仕組。
排気なので上の写真のフィン内側にホコリが溜まると思われるものの、ほぼ新品なのでホコリの付着は無し。
ファンは外へ排気しており、中央からの吸気。という事はこのファンの中心にもホコリが溜まるはず。判り難いけれど、ファンの右にほんのりホコリが付いております。
ノートの場合は分解が面倒かも知れない為、フィンの外から掃除機を使い弱めに吸うか、怖いなら分解出来る人に依頼、または数千円取られるかも知れないけれど、PCメーカーへ修理扱いで依頼してみましょう。
PC延命と静音維持は掃除から(まとめ)
電源やケースファン、CPUファンなど、やたらと静音にこだわる人が居るけれど、それは掃除をしている前提。
BTOパソコンでも静音ファンへのカスタマイズがメーカーにより有るけれど、掃除をしなければ騒音に繋がるもの。
また、PC内が汚れるという事は放熱不良以外、ホコリが付着し湿気を吸うと金属が劣化したりショートの原因にもなる可能性有り。
パソコンは家電並に普及したとは言え、冒頭でも書いたけれど家電製品のように完成はしておらず、メンテナンスが必要な電気製品。
使用環境や頻度にもよるけれど、最低でも年に一度、部屋が汚いとか布団など有るなら半年、煙草をやるなら3ヶ月に一度はPC内部を見てみましょう。
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