パソコンのクリーニング、デスクトップ編。
パソコン内部の掃除は定期的にやりましょうという話は良く有り、私も賛成しておりますが、今回はサブPCを意図的に掃除をせず1年以上放置し、クリーニングを実践。汚い画像が満載なのでご注意有れ。
PC初心者向けで参ります。
サブPCとは、私の自宅に有りながらも所有者は友人の会社。
仕事手伝い用として借りており、クリーニング記事をやりたいから放置して良いかと了解を得ております。協力、有難う御座いました。
使用頻度は週3~4日、1日2~3時間程度なので、月40時間くらい。ちなみにメインPCは月200時間以上使っており、偶数月の最終土日いずれかにクリーニングしております。
なお、今回はPC初心者用としている為、CPUクーラーを外すなどの分解はせず、エアコンプレッサーも未使用。それ以前に持っていないけれど。
目次。クリックすると飛んでしまう為、全部見るならスルーにて。
PCクリーニングの前に準備する物など
道具を揃える前に、掃除の効果を実感したいならCPUの温度やファンの回転数を見ておきましょう。ややマニアックなのでやらなくても結構。
下の画像はBIOSの設定画面というもので、パソコンの電源を入れた直後から「Delete」キーを1秒間に2回くらいのリズムで連打すると行けるはず。行けないなら調べるか諦めましょう。
キーボードの「→」キーでPowerのタブへ移動し、「↓」キーでHardware Monitorへ移動し「Enter」キーを押すと画面が遷移。
上の説明はこのマザーボードの話なので、ハードウェアモニターはPowerという名前では無いかも知れず、H/W Monitorとか書き方も違うかも知れない。
判らないならやめておきましょう。この設定画面は中~上級者向きの為。
室温22度で湿度は関係無いと思うけれど40度くらい。電源を入れて10分後のアイドル(何もしていない)状態。
- CPUの温度・・55度
- マザーボードの温度・・37度
- CPUファン・・1,757回転/分
- ケースファン・・1,188回転/分
騒音の原因は、主にCPU温度の上昇とCPUクーラーのファンの回転数による影響が大きく、この数値が後で変わるので、実際のクリーニング前にはメモしておくか写真を撮っておきましょう。
ついでに電圧も確認を。重要な所は12Vと5Vで、12や5ボルトを大きく切っていないか。11.8Vとか4.9Vなどは良く有るけれど、あまりにも下回っているなら、電源ユニットが劣化しているか、近い内に故障するかも知れない。しないかも知れないけれど。
BIOSの設定画面から抜ける際、操作が良く分からないなら電源ボタンを押して切りましょう。ここはWindowsでは無い為、電源ボタン長押しなどで終わって大丈夫。「Esc(エスケープ)」キーからも終了出来るけれど、下手にセーブしない方が安全。
掃除の際、私が準備する物はこれら。
割り箸から上は必須、下は必要なら。上から
- エアダスター・・最低3本は有った方が良い
- プラスドライバー・・ケースの側板(サイドパネル)を開ける時に必要
- 割り箸・・ファンの固定用 ※後述
- マイナスドライバー・・CPUクーラーを外し掃除するなら
- 軍手・・ケガや汚れ防止用
- 掃除機・・家庭用の普通のやつ ※写真なし
エアダスターは1分くらい使うと温度が下がり風圧が低下するもの。温度が上がるまで温めるつもりなら1本でも良いけれど、私は効率厨なので常時3本は在庫しております。
ケースのフタを開ける方法は、PC向かって左の側板が開く設計が多い為、奥のネジを2本外すとスライドなどして開くはず。
これはケースにより違い、特にスリムケースの場合はフロントパネルと一緒に前へ外れるなど特殊な物も有る為、説明書をご覧あれ。
また、頻繁に掃除する気が有るなら、サイドパネルのネジをこのような手回しの物に替えておくとプラスドライバーさえ不要。
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検索キーワードは、ハンドルネジまたはローレットスクリュー。
PCケースのサイドパネルのネジはだいたい同じ物なので、適当に購入しても合うはず。保証はしないけれど。
1年以上掃除せず放置したパソコン画像
掃除するPCの現物、PC向かって左より。
結構ホコリが積もっております。
CPUクーラーやケースファンはホコリまみれ。
電源ユニット背面より。これは想像ほどでは無し。
下のケースファンは、左は背面より、右は前面ファンをケース内側から撮影。
フロントパネルを取り外すとえらい事になっておりました。
良く有る汚れ方で、このレベルの汚さは私が修理現場で見たPC数千の内、汚い度MAXを10、きれいを0とするなら7くらい。
月40時間以上、1年以上放置しているならこのくらいホコリが積もれどおかしくは無い為、気になるなら次の休日にでも掃除してみましょう。
掃除機やエアコンプレッサーを使う前にファンを割り箸で固定
クリーニングの際に注意する事は風圧でファンをぶん回さない事。割り箸は固定用として使っており、下の画像をご参照有れ。
エアダスターで吹く際は不要。風力が比較的弱い為、ファンを回しつつ吹いた方が作業効率アップ。
やばい物がエアコンプレッサーで、特に電源ファンのように直径が大きく羽の面積が広い物は、近距離で強く吹くと羽が曲がりバキッという音を立ててぶっ壊れる可能性有り。
また、掃除機も結構強い為、電源やCPUファンを吸う際は羽が回らないよう注意しましょう。掃除機の吸気口に羽が直接当たると破損の原因。
ドライバなどでは傷が付く為、エアコンプレッサー使用時は修理現場でも割り箸を使っておりました。
エアダスターと掃除機を使い分けるポイント
全部エアダスターでやろうとすると、ケースが大きく汚れがひどいほど風圧が弱くなる為、使い分けた方がよろしいかと。
- エアダスター・・CPUクーラー、電源内部、ケース内全体の仕上げ
- 掃除機・・端子や直接吸える場所全て
基本は掃除機、奥行きが有るCPUのヒートシンク(銀色の金属)や、中が広い電源ユニットの内部はエアダスター。最後はケースを立てて全体のホコリを吹き飛ばす、という使い分け。
ここまで汚れていなければエアダスターのみでも終わる為、掃除機を使うほどなら掃除の頻度を上げましょう。
掃除機とエアダスターでクリーニング後
掃除後の全体。
左はフロントパネルを外した所、右はケースリヤファン背面より。
CPUクーラー、ビフォー。
アフター。
電源などもきれいになっております。
但し、ケースのフロントファン内側の汚れは取りきれず。
砂埃のような物が付着し、吹いても取れない状態になっており、ここまでになると分解しウェットティッシュや綿棒などで拭くしか無くなる為、こうなる前に掃除を。
ちなみに私はそんな事までせず、故障したなら前面ファンは外し背面ファンは千円くらいの物と取り替える為、使い捨ての消耗品と考えております。
PC内部クリーニングはCPUの温度が低下し静音につながる
掃除後のハードウェアモニター。掃除前と同じくアイドル状態10分後。
室温は掃除前より2度上昇していたけれど、
- CPU・・前:55度、後:46.5度(-9.5度)
- マザー・・前:37度、後:34度(-3.0度)
- CPUファン・・前:1,757rpm、後:1,001rpm(-756回転/分)
- ケースファン・・約1,200回転でほぼ変わらず
CPUファンの回転数はASUSのQ-Fanが有効になっており自動なので、CPU温度が低下すると回転数も低下。体感で静かになったと感じるほど。
マザー温度は気持ち程度、ケースファンは安いマザーなので調整は無く、1200前後の固定。
CPUのサーマルグリスを銅や銀の高級品で塗り直し「76度から72度まで4度も下がった!」とか有るけれど、掃除するだけで約10度もの違い。
また76度から4度の低下なら5%程度。55度が46.5度は15%くらい下がっており、室温22度を基準とするなら、後者はかなり冷却効果が上がったと言えましょう。(22度以下になるわけが無い為)
原因はヒートシンクのフィン(銀色の金属)の隙間にホコリが詰まっており、ファンが回れど風が遮られ放熱不良を起こしていた為。
しつこいけれど、こうなる前にクリーニングを。
掃除後にPCが起動しない時の確認方法
掃除の後、電源が入らないなどの不具合が稀に出るはず。体感なものの修理現場では100台に1台くらい、特に古めなPCで時々起動しなくなる事がございました。
確認する事を3つに絞ると。
- 電源が入らない・・プラグがコンセントと電源ユニットに奥まで正常に挿さっているか。電源ユニット本体のスイッチがオフ(◯の方)になっていないか。※(-がオン)
- 画面が真っ暗で起動しない・・メモリを抜き差し。2本以上有るならそれぞれ1本にしてみる。
メモリの外し方と取付方法は動画を上げているのでYouTubeにて。ちなみに今回のPCののマザーボードは、片側のみロックされる仕組。
右は固定、空きスロットのみやや左へ傾けております。右へ引っ掛けて真上から押し込み、左でロック。外す時は左のロックを解除し右を抜く。
その他、本格的に古いPCで何かと劣化しているなら、掃除の衝撃で故障することも考えられ、ぶっ壊れても私は知らないので自己責任にて。
PCクリーニングは5月がオススメ(まとめ)
メーカー修理現場に居た当時、6月から7月にかけて何故かメモリ不良の修理交換が増加しておりました。
原因は湿気、梅雨時が関連していると思われ、静電気が発生し易い冬場より修理依頼は多く、特にメモリ不良が増加。
本当の原因は知らないけれど、これから夏に掛けてホコリが湿気を吸うと汚れが取れにくくなり掃除しづらくなり、果ては故障の原因にもなるやも知れず。
今の時期はパソコンのクリーニング時期として最適。
動作に支障が無ければ見えない所なので単に面倒かも知れないけれど、1年以上放置すると今回のパソコンのように汚れが取れにくくなるかも知れない為、30分程度のPC内大掃除をしてみましょう。
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