妙なPC修理業者を発見。
パソコンの通販風詐欺サイトが増殖しており、まとめ状態にしようと検索していたところ発見が困難。その際に見かけた広告が日本語が不自然だと思い行ってみたところ意味不明な状態。
詐欺では無いと思ったが何かと変。
結局いくらと言いたいのか曖昧な料金形態
その妙なサイトはこちら。リファラ残したくないのでリンクしないURL貼らない。
トップページ |とうきょう修理|パソコン修理のインターネット宅配専門会社
「とうきょう修理」というネーミングセンスが日本人ではありえないと思いつつ、広告用のランディングページより。通常は人の顔入り画像は載せないけれどフリー素材のようなので例外。
どんなに複雑作業でも約5千円は凄い。
私も適当に修理受付窓口を設置して一律価格1万円で受けたなら5千円抜けるのかと思いきや、右下に部品別と書かれており当たり前。
それでも5千円なら安いと思いきや、部品別の横に1作業毎と書かれております。修理1箇所につき5千円という意味なのだろうか。2箇所同時に故障するとか滅多に無いので実質5千円か。
ところがスクロールするとからくり判明。
左上、どんな修理でもOKな割に右上では余裕で5千円オーバーしており、どういう事なのか推測すると、部品交換しない修理ならば1作業あたり5千円で、パーツ交換の場合は話が別になるのかと。
そして下段が意味不明、上限があるとしつつ6,900円~とはどういう事なのか。このページだけでは意味が解らない。
なるほど、中古部品を使うので安いと言いたいわけか。という事は、ヤフオクなどで落札したジャンク品などのパーツを部品取りして交換してくれるのだろうと予想。
そしてやたらと急がせる概算見積りクリック。もう少し下へ行く。
日本語が怪しくなって来たか、データ技術とは何なのか。は、この際どうでも良いとして、2016年度の実績がある点を記憶しておきましょう。後で出る。
ランディングページ突っ込みラストはこちら。
極小文字の一部を引用。
一方的なキャンセルなど一部ご条件により費用が発生する場合があります。
なにそれ怖い。
修理代の一例。PC本体が高くなればなるほど高くなる。
わけがわからない。
「とうきょう修理」は本当に実在するのか?
実在は一応しております。概算見積もり送信した後、結局いくらなのか教えてくれなかった挙げ句、「電話番号が違う」とメールがあった。電話での問い合わせ窓口が無いから安いのでは無かったのだろうか。
本サイトの方へ行くと電話番号あり。どこへ繋がるのだろう。
テキストを引用。
お知らせ 2017年12月1日より旧運営会社よりすべての経営権を取得いたしました。 旧運営会社による問題があったことを認識しておりますが、
昨年12月より前に何かあったのでしょうな。運営会社はオルネスホールディングス、法人番号を調べると8010601042119(リンクは国税庁)となっており実在する会社。
先程から何を疑っているかは、オルネスホールディングスの法人サイト。
オルネスホールディング株式会社
http://www.olnes.co.jp/
ロゴはトウキョウ修理と同じなのでこの会社で間違い無いでしょう。
ところがこのサイト、下部の2014年10月のお知らせを最後に更新された気配が無く、その内容もきな臭い。
当社と関連性がないインターネット上の記事において当社名が使用されており それに関するご連絡をいただきますが 当社とは関係がないことを改めてお知らせさせていただきます。
ポイントまとめ。
- co.jpドメインは法人でしか登録できない
- Flashが使われており放置されている
- 更新が止まっていると思われる
- ドメインは更新されている
最後のドメインに関しては、2017年11月に更新されており、更新には更新料が必要であり、技術者情報は原宿の業者名になっていたので代行して支払っていると予想。
ところがオルネス~のトップ画像左下を見ての通り、この会社はホームページ制作もしており、制作例の中に自社サイトがあるのだから不自然。Web屋ならば真っ先にFlash消すかHTML5へ置き換えるはず。
だいたい私が問い合わせても返信無かった。
サイト放棄どころかメールも放置されている、もしくはこの手の問い合わせには答えない事にしているのだろうか。ちなみに文字化け部分は「詐欺をはたらく無法者」と書いた。
法人番号で検索していると社長発見。
source:ハローワークインターネットサービス - 求人情報詳細
フルネーム全く同じ、法人番号も同じ、この求人は先日受理。
- 受理日 平成30年2月2日
- 有効期限日 平成30年4月30日
- 受理安定所 日光公共職業安定所
企業全体10人、うち就業場所5人、という事は他の事業所は5人という事になり、それが東京だとしても住所が違う。
- オルネス~:東京都港区赤坂6丁目16番5号 KUH赤坂ビル
- トウキョウ~:東京都渋谷区南平台2-12
オルネス本社が空だとしても修理現場は5人。社長の名前は男性のようなので日光5人全員女性ならば東京側に居る事になり、こんな狭いビルで5人以下で毎月1,000台のパソコンを修理できるか?否、無理。
source:渋谷南平台久保ビル(渋谷) - ベンチャーオフィスナビのSOHO賃貸物件
広いオフィスでも約20坪では月間稼働日数20日とすると1日50台のパソコンを5人でこなす計算となり1人10台。10台担当は可能だけれどもそれはデスクトップPCならの話で、私がノート担当していた頃は5台が限界。
というか、1日50台入荷したなら1日で出荷しなければ2日目は100台、という感じでどんどん増えて行ってしまうわけで、広さ的にあり得ない。
オルネスホールディングスに一体何があったのか?
もしかしてオルネス~トップページの関係無いとはこれの事だろうか。
source:「オープンリペア」及び「オルネスホールディング株式会社」に対して差止請求の申入れを行いました。 | これまでの是正申入れ等の状況 | [COJ]消費者機構日本
オープンリペアは廃業したらしく閉鎖しており、とうきょう修理に書かれていた2017年12月とだいたい合っております。
何があったのかはこれらかと。サイト内の日本語おかしい点も納得。
中国人を名乗る担当者からtelがあり「こちらは廃棄後保管料も合わせて請求するとの事」←担当者名名乗らず、脅すやくざのようでした
比較的安く済ませようとするとB級品パーツで修理するらしい。
最低33,371のものは部品をB級品 (経年劣化・一部能力低下有)を使用するとのこと 最高50,271のものは新品を使用するとのことです
source:オープンリペアの口コミ・評判 | みん評
今年の話、とうきょう修理ネタも出てきたところ。コメント欄より。
匿名2018年3月20日 14:25
急いでいたので、PCを送り届けたら、見積りに有料6900円、承諾しないと先に進めないシステムで見積額70000円。キャンセル意思表示すると事務手数料3240、送料、、、12000円の請求。できなかったら送料無料は、直す能力なかったら無料らしい。ぼったくりにあいました。
私がこれを書いている数日前にも被害報告。
#とうきょう修理 さんに、パソコン修理出したら修理出来なくて返金の上に、返ってきたら起動出来なくなった。パソコン詳しくないからよくわからないけどこれって普通?この後どうすればいいんだろう。3ヶ月の時間と送料と振込手数料を捨てた。いつ返金されるんだ、、、。 pic.twitter.com/yTiFFHnSqi
— るいっち (@ruittitti) 2018年4月6日
以上より黒と判断。パソコン修理で詐欺は初めて見た。
というわけでドスパラ頑張れ、超頑張れ。
Googleの広告は関連性と入札額の高さで上へと表示される仕組。
PCメーカーで修理しないなら有名店を推奨
一般的には有名では無いのかも知れないけれど、私に言わせるとこれら2つは有名店と言えどもよろしいかと思う。
- パソコン工房(あなたの街のパソコン修理屋さん)
- ドスパラ
知っている人ならいずれもBTOパソコンメーカーだと判るだろうけれども、メーカーだからと自社製品のみ修理をしているわけでは無く、他社製品も普通に受け付けております。
パソコン工房の方は以前見積りを試してみたのでこちらを参考に。
「あなたの街のパソコン修理屋さん」を勝手に評価 - BTOパソコン.jp
https://bto-pc.jp/repair/unitcom-pc-repair-13.html
本当に故障か不明なら、近くに店舗があるなら持込500円で診断は良心的。店舗が無いならウェブ受付もしているので送ればOK。
ドスパラなぞ概算見積もりチェッカーがございます。
パソコン(PC)修理はドスパラへ!
https://www.dospara.co.jp/service/share.php
デスクトップPCのHDDが故障しWindowsが起動しない事にして診断したところ、適正な判断となり修理費用は妥当だと思う。NECなど大手メーカーのパソコンで保証期間過ぎたなら、電器屋持込やメーカー直送では無くこちらの方が良さそうと思うほど。
未確認ながら、HDD故障の場合は取り外したHDDは返却され、Windowsのみ入れ直しの場合でもHDD交換を依頼すればやはり返却してくれると思われ、データと関係ない部分(電源やメモリなど)の故障でデータ消す必要は無いので消されたりはしないはず。
可能な限り安く修理したい気持ちは解るけれど、安さに釣られて妙な業者への修理依頼はやめておきましょう。
安く見せかけるパソコン修理は無くならないのか?
無くならないと思う。
- 詐欺で訴える・・・詐欺にあたらないので警察が動かない
- 消費生活センター行く・・・話を聞いて電話してくれる程度
- 匿名掲示板やブログ記事で腹いせ・・・名前変えて終わり
- 無料の法律相談・・・本気でやるなら赤字になる覚悟が必要
今回の場合は不正競争防止法として差止請求や損害賠償請求は出来そうな気もするけれど、それが可能なのは(もし社名を勝手に使われているなら)オルネス~が動かねば何ともならない。
なったとして和解してロゴ外せば終わり。サイト名変更すればリセット。内容証明や少額訴訟という手もあるけれど、労力に見合わないとするなら正解は泣き寝入りとしか思えず。
私のような昔ながらの人のようにネット上の情報は基本的に何でも疑うを徹底していれば今回私が調べたような手順により騙される事は無いはずが、釣られる人が多いので釣る方も増えたのでしょうな。
>「とうきょう修理」というネーミングセンスが日本人ではありえない
もしかしたら「到着次第早急に修理」→「到急修理」→「とうきゅう修理」の可能性が微レ存。
>上限があるとしつつ6,900円~とはどういう事なのか
パーツごとに上限があるんだろうと思ったら、細かいことは書いていませんね。条件は「OSはWindows、国内メーカのPC、製造10年以内で修理納期の期限なし、かつメーカ製のマザーボード修理は非対応」というもの。
適当に一覧を書くと
本体価格30,000円以下のPC……製造から6年以内なら9,900円、6年以上だと6,900円
本体価格45,000円以下のPC……製造から6年以内なら12,900円、6年以上だと9,900円
本体価格90,000円以下のPC……製造から6年以内なら14,900円、6年以上だと12,900円
本体価格140,000円以下のPC……製造から6年以内なら19,900円、6年以上だと14,900円
本体価格190,000円以下のPC……製造から6年以内なら24,900円、6年以上だと19,900円
本体価格240,000円以下のPC……製造から6年以内なら34,900円、6年以上だと29,900円
本体価格300,000円以下のPC……製造から6年以内なら49,900円、6年以上だと34,900円
以上。国内メーカがBTOメーカを含むとしても、4.5万円以下のPCは少ないでしょうから、基本的に修理料金の上限は1.5万円くらいになりそうですね。ちなみに上記の一覧、PC価格は税込み、修理料金は税抜きです。
ちなみに「以内」の反対語「以外」です。「以上」の反対語が「以下」と。
>修理代の一例。PC本体が高くなればなるほど高くなる。
単純に考えて、4.5万円のPCと14万円のPCを比べた場合、14万円の方が搭載するCPUの価格が高い、電源の価格が高い、メモリの価格が高い、だから修理パーツの値段も高い、ということでしょう。
ところで場合によっては14万円以下でi7-8700あたりが載ったPCも買えるのですけれど、CPUが故障したら作業費込み2.5万円くらいで修理してくれるのでしょうかね。
>オルネスホールディングス
もしかしたらとうきょう修理の方は「オノレネスホールディングス」かもしれない。
>それが東京だとしても住所が違う。
「約款」のページに住所変更について記載がありましたね。変更前の住所はオルネスさんと同じ。以下サイト文。
引用開始。
第19条【個人情報の取扱い】
中略
3 開示等のお申し出、ご意見、ご質問、苦情、その他の個人情報の取扱いに関するお問い合せは、下記にて文書で受け付けます。
名称:とうきょう修理
住所:東京都港区赤坂6-16-5 2018年3月1日以降東京都渋谷区南平台町2-12
引用終了。
>5人以下で毎月1,000台のパソコンを修理できるか?
・10人くらい役員がいる(役員は従業員としてカウントしない)
・10人くらい派遣社員がいる(派遣社員は派遣元の従業員としてカウントする)
>安く見せかけるパソコン修理は無くならないのか?
そういえばアンテナを張っていないせいか、スマホの修理詐欺なんぞ耳にしませんね。あれは修理に出す先が基本的に販売店で、詐欺るとしても修理代が高額になるiPhoneくらいしかターゲットにならないせいでしょうか。iPhoneの画面割れ修理を安くやりますよ、という広告はよく目にしますが、あれで詐欺られたとも聞いたことは無し。
>とうきゅう修理
東急の系列会社かなw
それなら東急グループにも風評被害が…