IPv6 IPoEへの対応と確認について。
IPv4アドレスの枯渇問題に続き、日本国内ではNTTのフレッツによる光コラボ作戦の影響か夕方から深夜までのネットワーク速度が低下したりで、IPv6でもIPoE対応で低速化から抜け出したい人が多いかと。
今すぐしなくとも知識だけでもどうぞ。
IPv6 IPoE対応で確認することとその方法5つ
IPv6対応はルータの設定を変更すれば良いというものではなく、端末であるパソコンからアクセス先まで全てがIPv6になった時がパーフェクト。以下、目次。
なお、当サイトはアフィリエイト目的でもなければ他サイトの記事をパクるようなインチキもしないので、そういうのに辟易しているならご安心あれ。ありがちなムダな画像も入れない。
NTTやISPの情報を元に正確さを求めつつ知識のおすそ分けが方針。
1.Windowsが対応しているか確認
「そこから?」と思ったなら私も思った。
参考:Windows の IPv6: よく寄せられる質問 - マイクロソフト
対応しているWindowsは XP(SP1)以降、7以降なら最初から有効になっており、Vistaより前は無効が標準設定というかサポート終了したのでネットに繋ぐな。と言いたいけれど、そんなことは自業自得なのでコントロールパネルから確認してみましょう。
行き方は画像の上部に出ている通りネットワークの設定へ行き、現在接続しているLANの情報を開いて左の赤枠のようにIPv6がインターネットになっていればOK。
インターネットアクセスなしになっていたなら左下のプロパティを押して右の窓を出し、下へスクロールしてIPv6にチェックを入れてOKボタンで有効に。
どうでも良いけれど、私のパソコンはLAN端子が2つあるのでローカルエリア接続「2」になっているだけで、有線LANなら普通「2」とか付いていないはず。
これでパソコンはIPv6に対応。
2.ルータにIPv6通信機能があるか
ルータとは光回線の終端装置のことで、屋外から屋内へケーブルを引き込み接続されている最初の機械のことで、特にこだわりがなければフレッツの場合レンタルが多いだろうからNTTのマークが付いているやつ。
今回は神戸にお住まいの友人PCを遠隔操作で設定画面撮らせてもらったので、NTT西日本から借りているのだと思われるPR-400NEで説明。
source:ひかり電話対応機器|Web116.jp|NTT東日本
ブラウザのURL欄へ以下3つのいずれかを打てば管理画面行けるはず。
- 192.168.1.1
- 192.168.0.1
- 192.168.11.1
デフォルトのIDとパスワードはどちらも user で、やはり変更していなかったのですんなりハッキング成功。IPv6の文字を探そうと思いきや、いきなり左のメニューにあった。
管理画面で探すかマニュアルを読むか。この時点でIPv6対応していなければルータを買い替えることとなり、安い物なら数千円なので終端装置はNTTへ突っ返すべし。
ちなみになぜかこのPR-400シリーズはレンタルのみなはずなのにヤフオクで5千円前後で出ております。特に高性能でもない、いわくつき製品だと思うので落札はおすすめ不能。
これでパソコンからルータまでが対応完了。と言いたいけれど、ルータは準備ができただけでISPの開通待ち。こちらの記事、中の上辺りにNTTルータの設定変化が書かれているので参考に。
@nifty「v6プラス」を試してみた - INTERNET Watch
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/1082052.html
3.フレッツで手続きが必要な人も
ここ数年くらいはNTT側で最初からIPv6を有効化してくれるらしく、NTT西日本でも設定されておりました。ネットからの手続きなら初期費用も月額も無料らしい。
未契約になっていたなら、右にある詳細・申込・変更のボタンを押せば変更可能で、概要ボタンを押した先の説明によるとすぐできるらしく1時間使えない覚悟が必要。
フレッツ・v6オプションの工事時に、最大1時間程度、各種サービスや通信機器が利用できなくなる場合があります。
source:NTT西日本 | フレッツ・v6オプション
但し、見出しで「手続きが必要な人も」と書いた通り、DTIの場合はDTIがフレッツの設定もしてくれるらしい、正確にはDTIが友人宅の終端装置へIPv6 IPoE接続用ソフトを入れてくれるらしいので下手にいじらない方が良さそう。
仕組としては、現在の友人宅の終端装置はPPPoE設定用の管理画面であり、IPoE用は管理画面がなくなりDTI側の管理になるため、PPPoE用管理画面はグレーアウトし使えなくなる予定。
これでパソコン、ルータ、そしてフレッツまで対応できたので、次はISPがIPv6でもIPoEできるかが問題。
4.ISPが対応していなければムリ
まれにIPv6対応していない業者があるらしく、友人ISPのDTIはしておりグッドタイミング。
「v6プラス」を用いたインターネット接続サービス「IPv6(IPoE)接続サービス」を9月3日から提供する。
9月3日とは今年のことなので始まったばかり、なのはv6プラスを用いたIPoE接続のIPv6であり、DTIは以前から、2011年6月にはPPPoEのIPv6接続はできていた模様。
- PPPoE・・・DTIの以前からあったIPv6
- IPoE・・・※ISPでは使われていないはず
- IPoE(IPv4 over IPv6)・・・9/3から
1はIPv6ながらIPv4と同じ方式なので高速化は期待できず、IPアドレスの枯渇問題を解決するための仕様と思われ、3がガチ高速なやつ。2はIPv4接続ができないやつなのでISPでは使われていないはず、としております。
なのでこの画面の上の赤枠が9/3の方、下の赤枠は2011年開始PPPoEの方。
なぜ戻るボタンしか無いかは私が申し込みボタン押した後だから。
開通したならメールが来るらしいので教えてくれと伝えた翌日が本日で、まだ連絡ないけれどDTI公式ページには2日くらいで行けると書かれておりました。
これでローカル(友人宅側)の対応と準備はOK。開通した後にルータの設定をしてすべて完了する予定。
5.サイトがIPv6でなければ無意味?
さて、必死こいてここまでIPv6対応を目指して来たけれど、実はまだIPv6に対応しているサイトはそう多くはございません。
コマンドプロンプト、Windows 10ならPowerShellでドメインを nslookup してみるとわかる。
上の赤枠は日本のヤフー、IPv6非対応なのでIPv4の見慣れた4種類の数値が出るに対し、当サイトは先月からIPv6に対応したので8種類に区切られた文字列が表示。
※さくらサーバ使っている人へ:管理画面の左下にあるSSL設定へ行くとIPv6有効化できるのでしましょう。IPv4が使えなくなったりはしない。
なのでIPv6対応環境から当サイトへアクセスするとIPv6同士になるのでより高速となり、対してYahoo.co.jpはIPv4なのでアクセスする側もIPv4となり従来通り。
と言いたいけれど、そうでもない理由を上で貼ったリンク先より。
そこで、v6プラスでは、従来のPPPoEによる接続先とは別の接続先を用意。言わば、渋滞を避けて、別の高速道路をバイパスすることで、高速な通信を実現できることになる(IPv6通信も分離できる)。
わかりやすく言うとこう(いうことだと思う)。
- PPPoE・・・IPv4アドレス枯渇問題解消
- IPoE・・・IPv6ネイティブ接続で高速化
大は小を兼ねる上位互換のようなものがIPv6 IPoE接続、空いているらしいのでIPv4接続も早くなる(はず)。
現在、世界のIPv6でのGoogleへのアクセス率は20-25%くらい。
source:IPv6 – Google
IPv6対応を急ぐ必要はないが上位互換
面倒ながらやって損は無いし、無料オプションならやらない手は無い、と言いたいけれど、私は自分の環境でIPoEの設定はしておりません。理由は「面倒」が勝つ。
友人の環境で劇的に速くなったという感想を聞いたなら自分もやってみるかも知れないけれど、面倒。
なぜか私の環境ではフレッツの割に速度は低下しておらず常に上下30~60Mbpsくらい、ISPの違いでそれが起こるのか、面倒が勝ってしまう原因がそこ。PPPoEでのIPv6にはなっております。
ちなみに当サイトへ来るコメント常連の皆さんは6割くらいがIPv6アドレスとなっており4割がIPv4のまんま。PPPoEかIPoEかまではわからない。
疑問なことは、無料オプションとしてフレッツでもISPでも手動でお願いしなければIPv6のIPoE対応してくれないところで、IPv6 IPoEを有効にしても対応していない環境ならば何も起こらないはずなのに不親切ではなかろうか。
というわけで上位互換、やってみたい人はどうぞ。
光コラボに注意
リンク記事より引用。
回線とプロバイダーサービスが一体化した「光コラボ」は意図的に避けてきた。
私も光コラボは意図的に避けており、今回ネタにした友人のISPがもしIPoE非対応のISPだったならこの記事は書かなかったと思う。光コラボならIPoEウリにしているところが多いけれど友人にも光コラボは勧めたくなかった。
最近はどこのISPもしきりに光コラボの方を推奨しまくり、従来のISPの役割的なNTTフレッツにかぶせるプランを隠すかのごとき勢い。価格コムもこれでは使い物にならない。
source:価格.com - プロバイダ料金比較 | 光ファイバー・ADSL
フレッツに戻る気がない、ISP変更はできず解約+新規になる、電話番号も変わる可能性ある、そういう覚悟のある人はご自由にどうぞ。
逆にいえば、IPoEしたいなら光コラボに乗ってルータを安くレンタルできると思えばよろしいかも知れない。
IPv6のv6プラス確認と速度測定
書き忘れるところだった。
v6プラス以外に2種類くらいIPoEの方式があるらしいので、確認はDTIや@niftyなど用。詳しくはご利用のISPを調べるかお問い合わせでどうぞ。速度の方はv6プラスではなくとも使えた。
v6プラスの場合 実質的に固定IPになるようです。NTT側の機器のメンテナンスか何かのタイミングで変わる可能性はあるらしいようですが。
私は特にv6プラスの状態で不満はないので詳しくは調べてませんが、ルーターを二台使う事等でPPPoEと切り替える事ができるようです。
今年の春にso-netが「DS-Lite」から「v6プラス」に切替わってから、実際に二か月ぐらい注意して見てましたが、ONUとルーターをリセットしてもIPアドレスは変わってませんでした。
さらに注意した方が良さそうな事もいくつか。
v6プラスでオンラインゲームをする前に
http://dotsukareta.blogspot.com/2017/12/v6upnp.html
IPv6パススルーを許可した結果..
https://dotsukareta.blogspot.com/2017/06/ipv6pass.html
IPv6通信にNDプロキシを指定すると安全になるとはどういうことか
https://qiita.com/sumomoneko/items/fa56737f97beff3566f3
私自身ちゃんと理解している訳ではありませんが、一読して損はしないと思います。
ちなみに、DS-LiteはIPアドレスがコロコロ変わります。
>疑問なことは、無料オプションとしてフレッツでもISPでも手動でお願いしなければIPv6のIPoE対応してくれない
v6プラスの場合は日本ネットワークイネイブラー社、DS-Liteの場合はインターネットマルチフィード社へ使用料金を支払う必要があるはずなので、恐らくISPとしてはPPPoEで利用して欲しいと考えているのでしょう。
日本ネットワークイネイブラー株式会社
https://www.jpne.co.jp/
インターネットマルチフィード株式会社
http://www.mfeed.ad.jp/index.html
とりあえず「IPv6 確認」とかのワードで検索すると、現在IPv6に対応しているか確認できるサイトがいくつか見つかるので、取り急ぎ確認したければそれらサイトを利用すると便利やも。
ASAHIネット|IPv6接続確認ページ
https://v6.asahi-net.jp/
Yahoo! BB SoftBank|IPv6接続確認ページ
https://ybb.softbank.jp/member/yf/ipv6-4judge.html
So-net|IPv6アドレス対応について
https://www.so-net.ne.jp/common/IPv6/
>デフォルトのIDとパスワードはどちらも user
au光のルータはIDが「adm」でした。デフォルトのパスワードは覚えていません。
>速度測定 | v6プラス | So-net (ソネット)
この速度はさすがに嘘だろと。
https://i.imgur.com/h8D7yYL.png
上り 119.4Mbps(品質 52.6)、下り 927.4Mbps(品質 98.7)
神戸の友人よりIPoEでのスピードテストの結果が届いたので共有。
ISPはDTI、NTT西日本のフレッツ光ネクスト隼(1Gbps)を契約中。
=== Radish Network Speed Testing Ver.5.3.5.0 β - Test Report ===
測定条件
精度: 高 接続数: 1-16 RTT測定: 速度測定前後/速度測定中
データタイプ: 標準 測定クライアント: JavaScript
下り回線
速度: 466.8Mbps (58.36MByte/sec) 測定品質: 87.1 接続数: 16
測定前RTT: 21.8ms (21.7ms - 21.9ms)
測定中RTT: 31.9ms (20.9ms - 55.5ms)
上り回線
速度: 309.4Mbps (38.67MByte/sec) 測定品質: 93.4 接続数: 16
測定前RTT: 22.1ms (21.5ms - 22.4ms)
測定中RTT: 29.8ms (20.5ms - 74.2ms)
測定者ホスト: *************.v*.enabler.ne.jp
測定時刻: 2018/10/11 07:12:22
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測定サイト http://netspeed.studio-radish.com/
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https://fast.com/ja/
370Mbps 87Mbps
https://www.sokudo.jp/
306.63 Mb/s 101.37 Mb/s
Radish基準ならPPPoEの頃は上下30~60Mbpsが300~460なので10倍くらい違うものの体感での差は「ぜんぜんわからない」とのことで、やはりそんなものなのかと思った。
フレッツの低速化で困っていたり巨大なファイルを上げ下げする環境なら改善策になるのかも知れないけれど、フルHDストリーミングする程度なら数十Mbps出ていれば充分なのでしょう。
>NTT側の機器の
「JPNE側の機器の」に訂正します。
11/6早朝からお昼ぐらいまでv6プラスで障害が発生。
トラブル中はPPPoE接続に切り替えることでネット自体は使用可能でした。
会員サポート>各種サービスに関するトラブル / メンテナンス情報 @Nifty
https://support.nifty.com/support/supinfo/service.htm
そして、どうやら復旧後IPアドレスが変わったようです。
頭3桁と下3桁でしか判断してませんが、以前とは違う数字になりました。
日本ネットワークイネイブラー社(JPNE)がどういう対応をしたのか不明ですし、障害やメンテナンスの際に毎回同じ対応がなされるのかも不明ですが、「障害等の後、IPアドレスが変わる可能性がある」とは言えると思います。
ちなみに、私が利用しているSo-netではv6プラスで障害が発生した場合それを告知するページがSo-netホームページに存在しません。
勿論サポートには苦情を入れましたが。