自宅のNAS、LinkStationのHDDがついに故障。
型番LS-WXL-R1の500GBx2台搭載の機種で、購入時期は忘れたほど昔なので調べると2009年11月発売となっており、おそらく2010年頃に買ったと思われ、そうなら今から約6年も前。
NASとかLinkStationとは何かの簡単な解説から。
BuffaloのNAS「LinkStation LS-WXL/R1」とは?
これ。
source:リンクステーション : LS-WXL/R1シリーズ | BUFFALO
中はこうなっております。
source:LinkStation (LS-WXL/R1)のレビュー・評判と口コミ - BTOパソコン.jp
主にデスクトップPCに搭載される3.5インチHDDが2本入っているだけで、本体背面に電源スイッチが有り、有線LAN接続してサーバーのように扱う代物。
単なるケースに見えるけれどLinuxというWindowsでは無いOSのようなものでHDDが制御されており、RAID1(ミラーリング)という方法で2台のHDDへ同時に書込する状態。
source:ミラーリング機能搭載 USB2.0/IEEE1394用 外付けHDD|HD-WIU2/R1シリーズ
NASとはネットワークHDDとも言われております。
ネットワークHDDとは、その名の通り、ネットワーク(LAN)上に接続することができるハードディスクです。 ネットワークに接続された記憶装置という意味で「NAS(Network Attached Storage)」という略称で呼ばれることもあります。
source:ネットワークHDD(NAS)とは? | IODATA
さて、ある日のこと、帰宅するとLinkStation LS-WXL/R1(以下、NAS)のフロントパネルにて見慣れない赤の点滅が発生。おそらく何らかのエラーだろうと思い点滅のパターンを覚えて検索。
点滅をモールス信号風に書くと「-・・・・・」、長x1、短x5。バッファロー的にはエラー15と読むらしい。
E15 Diskエラー。弊社修理センターに修理をご依頼ください。
source:エラーコード表示(Errorランプ)
弊社修理センターへご依頼すると超ボッタクられる予感しかしないので自力でHDDを修理交換する方向で。
確か2.5万円くらいで丸ごと一式購入したと記憶しており、今時500GBのHDDなぞ4~5千円が相場だろうと予想しつつ。
LinkStationのHDD故障で違うメーカー型番の物へ交換
まずはNASへログインしてどちらのHDDがぶっ壊れてしまったのか確認。
左舷甲板に被弾を確認。
パソコンを起動するとご丁寧にNASからお便りが着弾しており、「ディスク2がおかしいやで」のような報告。
NASのフォルダを開くと何事も無かったかのように正常動作しており、このまんまディスク1も故障するまで使い続けても良いのだけれども、それやるくらいならパソコンに内蔵してしまった方が後々楽。
というわけで、純正らしきバッファロー直販のこのNAS用HDDの価格を見て焼酎吹いた。
source:リンクステーション対応交換用HDD : OP-HD/LSシリーズ | BUFFALO
市販品の約4倍。
空調無視の廊下で6年も24時間稼働していたのだからもう1台も寿命は近いとするならば、これ2本買うと当時の本体購入額を超えてしまう。
企業なら経費で安全にこれ買うのかも知れないけれど、NASの管理画面にはWD製WD5000AAKS-00V1A0という型番が出ているのだから、それを買えばよろしい。
しかしパソコン市場、そう甘くはござらない。
source:価格.com - WESTERN DIGITAL WD5000AAKS (500G SATA300 7200)
9年も前のHDD、今時SATA2のHDDとか在庫あるわけ無さそう。
私がなぜHDDの型番にこだわっているのか、同じ物を買おうとしているかは、通常RAID1などミラーリングする際は同じ容量、普通は同型番のHDDやSSDを同時に購入するものな為。
別のHDDを2台購入するという手もあるけれど、500GB中数十GBしか使っていないのだから大容量は無駄。そして疑問が2点ございます。
- NASが別型番のHDDをRAID1用に許可してくれるか?
- 別型番HDDはバッファロー製品の仕様としてアリか?
おそらくNAS使い共通の不安点。
NASが型番を読み取り違うHDDだからRAID1は無理としてくれる可能性、バッファローが制限を掛けており純正の型番以外を弾くよう仕込んでいる可能性。
しかし無い物は無いわけで、2本買うのも馬鹿らしい。かと言えども市販最安の4倍、2本買うと本体価格を超える直販はあり得ない。
本当にHDDは故障しているのか?
「もしかして何か運悪く認識していないだけかも知れない」という現実逃避を開始する為、RAIDアレイ1のディスクチェックをしてみる。
処理開始から数分で完了。
現実逃避終了。
別のHDDを1本購入し博打してみる
現在の価格コム最安3.5インチ500GBはこれ。
source:価格.com - 東芝 DT01ACA050 [500GB SATA600 7200]
最安のツクモで買ってみた。
バルクのようだけれども保証は1年付いております。
NASに入っていた故障HDDとの比較。
もし駄目ならば、いつの日かメインPCのSSDを256GBから500GB級へ換装した後のバックアップ用として使うつもり。
結論:使えた
NASへ突っ込み電源を入れてログインすると DT01ACA050 を認識したので修復作業へ。
エラー出たまんまなのでRAID1にて再構築(リビルド)開始。
リビルド完了後、ついでにファームウェアを1.71へアップデートして終了。
以上より、型番が違えども認識する上にRAID1を構築可能。
そしてこれが出来てしまったという事は、大容量HDDx2でも認識すると思われ、必要ならば市販のHDDをぶち込めば使えてしまうでしょう。
OSの仕様が解らないので2TBに壁があるかも知れないけれど、このNASは4TBまで出ていた製品なので2TB超え行けると思う。
おまけ:ポイントはHDDのLBAを確認した
私が何となく最安のHDDを購入したように見えたかも知れないけれど、実は根拠というか行ける可能性を感じた箇所がございます。
それはLBA(セクタ数)が同じ。左がWD、右は東芝。
いずれもLBA976773168になっておりましょう。
実は買う前に調べたので知っていた。
source:Amazon.com: WD WD5000AAKS-00V1A0
東芝はこの資料。
source:http://storage.toshiba.com/docs/product-datasheets/dt01aca.pdf
例としてクローニング(全く同じ内容のHDDを作るコピー)の際、同じ500GBでもLBAが違う場合は小から大は可能でも大から小のクローンは無理。
RAID1の仕様は良く解らないけれど、ミラーリングというくらいなので双方が全く同じLBA数ならば双方向可能、リビルドも可能なのでは無かろうかと思った。
根拠は無いけれど似たような事をされるならLBAを気にした方が良いかも知れない。ちなみにこの数値、重要視されないのか調べても中々出て来ない事があるので、片方のサイズが解ったなら以下のようにする。
- 「LBA WD5000AAKS-00V1A0」で検索
- 「LBA DT01ACA050」で検索
- ※WD側のサイズが解ったなら、
- 「DT01ACA050 976773168」で検索
サイズを調べるというより、同じか確認する感じ。
なお、違う場合は使えないとは断言出来ないし、同じだからと使えるとは限らないのでやるなら自己責任にて。
NASによるRAID1バックアップの安心感は凄い(まとめ)
私はバックアップ変態なので、ローカルのドキュメントフォルダ+NASでバックアップしているので合計3台のストレージでデータを保管している事になり、パソコン故障しようとNAS2台、NASの1台が今回のようにぶっ壊れようと残り2台のストレージが生き残っている事に。
もう少し詳しく言うと以下のようになっております。
- Cドライブ->Dドライブ(バックアップ)->NAS(一部バックアップ)
- E->Fドライブ(バックアップ)
いずれか1つ故障しても別の1台以上が生き残り、その生き残りが故障する前に換装して再構成するので相当運が悪くなければデータは吹き飛ばない。
LS-WXL/R1のような2ストレージでRAID1可能ならばNASのみでバックアップは完成しており、最近はスマホやタブレットでNASへアクセスする人も居るだろうから、写真などのデータはNASのみで保管しても大丈夫。RAID1ならばNAS内のHDDが1台故障しても生き残る。
普通はエラーが出ていたなら、HDDが故障したと知ったならあせるところ、「ようやく壊れたか、良くもったな」と全く不安無し。
RAIDはパソコンやサーバでやると少々知識が必要になるけれど、NASはネットワーク接続して設定ツールを使えば準備完了。
しかし2.5万円で購入し5年で故障し修理すると再び2.5万円必要とすると、1年あたり5千円。月400円くらい出せるならクラウドの方が手軽。
- OneDrive・・・200GB:380円/月
- iCloud Drive・・・200GB:400円/月
- Googleドライブ・・・100GB:1.99ドル/月
今時NASとか、どうしてもオンラインストレージが信用出来ないという神経質な人間にしか必要無いかも知れませんな。またはNASへテレビ番組を録画し家中のテレビで再生したい人とか。
ちなみに上記3種類以外を含む大手のクラウドストレージもRAID1より更に安全なバックアップしまくり状態な為、データが消える事はまず無いと考えてよろしいかと。
>弊社修理センターへご依頼すると超ボッタクられる予感しかしないので自力でHDDを修理交換する方向で。
修理センターへ出したことがありましたが、私の場合、「HDD交換修理はいたしますが、データは消去します」との回答。再構築できる、できないにかかわらずです。万一再構築中にデータが消えても責任とれないからでしょうか。
ちなみに、業者に頼むと幾らくらいするのでしょうか。
3年位前にとある業者を調べたところ、再構築は4万円、軽度損傷の復旧は7万円より だった記憶があります。再構築は自分でやった方がいいですね。
交換用HDDの容量は大切でしたが、最近のHDDはAFTフォーマットが主なので、詳しいことを知らない私としては、基本動作やパフォーマンスに影響しないかそちらが心配でした。
ちなみに、壊れたHDD WD5000AAKS 500GB は非AFT。換装する東芝HDDのラベルには、AFTマークがあります。
>今時NASとか、どうしてもオンラインストレージが信用出来ないという神経質な人間にしか必要無いかも知れませんな。
オンラインストレージは、PCの手元のフォルダと同期するものですから扱い簡単。万一ネットがつながらない時でも、手元にもデータがあるから困らない。大量のデータに頻繁にアクセスするのでなければ、NASの代替として十分だと思います。
>おそらく2010年頃に買ったと思われ、そうなら今から約6年も前
私が使用しているHDDの1台も「WD5000AAKS-00V1A0」ですね。マウスでBTO-PCを購入した際に、搭載されていたメインHDD。使用期間は少なくとも6年を超えています。日常的に使用するけれど、速度は必要ないソフトのインストール場所として使用中。未だ壊れる気配はなし。
>E15 Diskエラー。弊社修理センターに修理をご依頼ください
仮に依頼したら、新品への交換ではなく、物理的な復旧という意味での修理は可能なのですかね。金に糸目をつけない前提で。
>純正らしきバッファロー直販のこのNAS用HDDの価格を見て焼酎吹いた
>これ2本買うと当時の本体購入額を超えてしまう
BUFFALO直販の「LS220D0202B」なら、容量2TB(RAID1時は1TB)で39,096円で買えますし、単品の500GBを2つ買うよりよほど得ですね。
LS220D0202B | NAS(ネットワーク対応) | バッファローダイレクト
http://www.buffalo-direct.com/directshop/products/detail.php?product_id=17570
>おそらくNAS使い共通の不安点
「LinkStation LS-WXL/R1 HDD 交換」辺りのキーワードで検索すると、ちらほらと一筋縄ではいかない様子が垣間みえます。癖の強いNASなのですかね。そもそも使えるフォーマット形式が実質FAT32とXFSのみという点で、初心者にはハードルが高いNASな気もしますが。
>HDDのLBA
各セクタに割り当てる通し番号、とでも言うモノでしたっけ。合っていないと、ミラーリング時に位置がズレる可能性もある訳ですか。
>source:リンクステーション : LS-WXL/R1シリーズ | BUFFALO
赤い見出しの8個目の「可能性が広がる便利な機能」のところに
※当社ではデータ復旧は行っておりません。データ復旧サービスの紹介をさせていただいておりますので「データ復旧サービス情報のご紹介」ページをご覧ください。
こうありました
データ復旧サービス情報のご紹介 | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/shuri/menu6.html
「データ復旧サービス情報のご紹介」のところが、こちらのリンクになっています
BUFFALOのデータ復旧 経済産業大臣賞 日本データ復旧サービスセンター RAID復旧30%OFF
https://www.data119.jp/?page_id=2992
データ復旧・データ復元のアドバンスデザイン |Buffaloデータ復旧(バッファロー)サービス
https://www.a-d.co.jp/buffalo/
上記2社に優待価格で、依頼出来るようですね