気温上昇でうるさくなるパソコンについて。
夏になると室温が上がり冷却が厳しくなり、冬場よりファンの回転数が上がりうるさくなるのは当然。そこで熱対策と称して訳の判らない物を売ったり、間違った対策が良く出るので突っ込みを入れておく次第。
放熱効果のほぼ無い方法から。
夏のパソコンの間違った熱対策5つ
間違いとまでは言えないものも有るけれど、効果が薄く意味が無いに近いと感じる方法から。
1.クーラーパッドをノートに敷く
こういうやつ。
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ノートパソコンの下に設置するだけならまだしも、ファンが付いておりUSBから電源を取ってまで何をしたいのか判らない代物。
サーモグラフィなどで冷却効果有りと提案する絵を良く見るけれど、更に良く見てみましょう。温度はパソコンの外側が2~3度下がったという結果で、中の話ではございません。
パソコンの外でファンを回して何の意味が有るのか。室内の空気の流れを変えるほどのでかいファンならまだしも、12cm程度のケースファンでノートが冷えるわけがございません。
ファン付きの台なら、そのファンの騒音にノートのファン音がかき消されて静かになったと感じているのでは。
本当に冷却効果が有ると思っているのなら、BIOS設定画面やWindows上でCPUやマザーの温度が何度下がったか確認してみましょう。
2.ノートを浮かせても横排気なら意味無し
私が所有している富士通のノート(T90/P)の裏側。
本体右上に丸い吸気口が付いており、ここから空気を取り込み循環し側面から排気する仕組になっております。
これならノート本体を少し浮かせると吸気し易くなり冷却効果は上がるかも知れない。かも知れない理由は、今やってみたけれど何も変わらなかったので、もしかすると底面吸気でも浮かせる意味が無いのかも知れない為。
ノートPCは底面から吸気するとは限らず、中には奥と側面で吸排気する設計になっている物も珍しくなく、それなら底面を浮かせても意味はございません。
回転パーツが斜めになるので不安。
3.デスクトップPCで側板を開けておく?
開けっ放しにする人はエアフローという言葉を知らないのでしょう。
上の画像、4番はこのケースが特殊なので無視にて。普通のパソコンケースの場合、1の前面から吸気して3の背面から排気するよう設計されております。
なぜかは1で取り込んだ空気がストレージ(HDDなど)を冷やしつつ背面へと回りCPUやグラボ、電源を冷やして出て行く流れが有る為。そしてCPUやグラボが高性能なら2番のように横からも空気を取り込む事が可能。
側板を外すと前面ファンが無ければストレージへ風が送られず、難点として3つの支障がございましょう。
- 危ない・・・ファンは700~3500回転/分くらいなので危険
- 汚れる・・・ホコリを側面全体で取り込んでいる
- キモい・・・見た目がオタク過ぎる
側板を開けてCPU温度などが何度下がるか、今やってみたけれど1度も変わらなかったので疑うならお試し有れ。
4.パソコンの外で扇風機を回し風をあてる
人間が扇風機の風を受けて涼しいと感じる理由は、汗が気化して体温を下げる効果が有る為で、鉄とプラスチックの固まりに風をあてても意味はございません。
下手にケース背面の排気ファンへ扇風機の強風を送ると逆になっており、ケース前面へ風を送るくらいならフロントにファンを付けるか回転数を上げましょう。
しかし、ケースファンの回転数を上げてCPUなどの温度が下がるのなら、多くのオーバークロッカー達が高速回転しまくるケースファンを搭載しまくっているはず。
空気を撹拌させる意味で室内の上下の温度を均一にするなら意味は有るかも知れないけれど、風呂あがりに扇風機へあたるような事をやれども意味はございません。温度下がらないのはやらなくても判る。
5.CPUクーラーのグリスを塗り直す?
塗り直すと温度が下がる可能性はございます。何故か?
- インテル純正のような熱伝導の悪いグリスを普通の物へ変更した
- 塗り直した人の薄塗りする技術力が上がった
- CPUクーラーを外した際にヒートシンクを掃除した
私のPCはアイネックスの安物を塗っており、銀や銅へ変更すると温度は数度下がるはずだけれども、同じグリスを塗り直しても意味は無く、高級品へと変えても効果は気休め気のせいレベルと判っているので変更しておりません。
グリスにこだわるのは、高性能CPUとかオーバークロック遊びする人が最大限温度に気を遣う為。普通の人は普通のグリスで問題無いはず。
夏場の正しい冷却=エアコン+クリーニング(結論)
パソコンのファンがうるさいと感じるなら何と比較しているか。
買い替えてうるさくなったなら性能が上がったのだろうとしてスルーするけれど、購入時より騒音がひどいなら放熱不良が原因かも知れないので掃除しましょう。
そして扇風機とかクーラーパッドなどと訳の解らない事をするくらいなら、素直にエアコンで室温を下げた方がスマートかつ正解そしてパーフェクトに王道。
極端な例として、室温3度での私のデスクトップPCの温度。
CPU12度、マザー8度という凄まじい冷却効果。
エアコンは電気代とかエコとか言って設定温度を1度下げると何%の節約という、あれ以外に室温が1度下がればCPUなどの温度低下は1度では済まないはず。測っていないので知らないけれど。
夏になりパソコンがうるさい、冷却効果が落ちたというなら、それはクリーニング不足か室温が高過ぎるわけで、パソコンの中を掃除して部屋を丸ごと冷やしましょう。
>1.クーラーパッドをノートに敷く
いやまぁ底面が熱くなるということは確実に中はもっと熱く、底面を冷やせば熱は温度差があればあるほど伝導しますから、「どれほどの効果があるか」はともかく、間違いとは言えないんじゃないでしょうか。
>2.ノートを浮かせても横排気なら意味無し
これも上と同じで、まぁ机に直接触れているよりは熱が逃げるので良いかもしれません。1.以上に効果の程は分かりませんけど。
>3.デスクトップPCで側板を開けておく?
場合によっては、と言っておきますけど、これは確実に効果ありますよ。
重い処理を動かすとPCが固まる、という熱暴走が疑われるケースで、ケースの側板を外したら固まらなくなったことが何度もあります。というかそのケースで側板を外す対応で直らなかったことがない。
私の場合元々エアフローとかあんまり考えずに自作しているからかもしれませんが。
>4.パソコンの外で扇風機を回し風をあてる
これはかなり無意味に近いと思います。ただし、1.と同じで、PCによっては、側板が熱くなるようなら、そこにあててやれば意味はあるかもしれません。
それにしても
>ケース前面へ風を送るくらいならフロントにファンを付けるか回転数を上げましょう。
これは完全に「どちらが簡単か」を間違えてますね。フロントファンをつけてみたり、あれこれ設定するよりは扇風機を当てるほうが簡単に決まってます。
>5.CPUクーラーのグリスを塗り直す?
素人が塗り直すと悪化する可能性もあるのでは…ということで、「間違いとまでは言えないものも有る」どころか、間違ってると言えなくも無いのは5だけ、他は悪くても効果なし程度でしたね。
>エアコンで室温を下げた方がスマートかつ正解そしてパーフェクトに王道。
いやそりゃそうですけど、それを言ってしまったら身も蓋もないというか…。
>3.デスクトップPCで側板を開けておく?
エアフローの悪い窒息ケースか、ファンの能力が発熱に追いついていない場合は効果はあるでしょう。
逆に言えば、この場合はエアフロー、もしくはケースから考え直した方が良いかもしれません。
>4.パソコンの外で扇風機を回し風をあてる
側板を外して扇風機なら効果はありますけど。
逆に側板を外すなら扇風機かなにかで風をあてないと意味が無い。
上の3と同じで側板開放で改善される場合は元から見直した方がよろしいかと。
先輩が書いているのは、あくまで外さずに扇風機という事でよろしいですかね。
>温度はパソコンの外側が2~3度下がったという結果で、中の話では
いいんですよソレでw そもそも触って熱いから気になるとかいうレベルの感覚的な話で、パーツの温度が~とかいう視点で情弱の皆様は考えてませんから
プラシーボいいますかピュアオーディオまでいかないまでも、それで経済がまわるのならエエことじゃないですかw
>もしかすると底面吸気でも浮かせる意味が無いのかも知れない
いや、とりあえずホコリは間違いなく吸いやすくなるな(確信)
>開けっ放しにする人はエアフローという言葉を知らないのでしょう
それは開けたままで何もしないならの話しであって、開けたところへ扇風機やサーキュレーターで風当て続けるなら効果絶大ですよ
>危ない・・・ファンは700~3500回転/分くらいなので危険
フリー状態にしてコンプレッサーで吹くと15000回転は目指せるで(迫真)
ワントリガーでベアリング死ぬけどな(白目)
>側板を開けてCPU温度などが何度下がるか、今やってみたけれど
>1度も変わらなかったので疑うならお試し有れ
扇風機で風当てると 声だして笑えるくらい下がるからお試し有れ
>汗が気化して体温を下げる効果が有る為
>鉄とプラスチックの固まりに風をあてても意味はございません
まさか空冷のヒートシンク全否定する気ですかソレはw
気化熱はより冷却効果を増大させるけれども、金属で気化熱自体は無くとも風当てれば表面積に応じて相応の熱は奪われるでしょう
実際、ファンレスのHDDケースなんかだと風当てる効果は絶大で、CDF値で50℃台後半が20℃台後半くらいまで下がりますよ
そういうのはファンレス設計だけにガワのケースがアルミ製になっていてヒートシンク兼ねてたりしますから
もっとも、PCケースの場合はケースにヒートシンクの役目させてるような特殊な設計でもない限り確かに意味ないですね
>インテル純正のような熱伝導の悪いグリスを普通の物へ変更
確かに良くはないけれどもアレで普通であって悪くは無いんじゃねw
だって一応TDPに合わせてリテールクーラー設計してんですから、性能悪かったら冷却性能の仕様満たせなくなりますよソレはw
>塗り直した人の薄塗りする技術力が上がった
量産系BTOとかですと、塗りがテキトーで1㎜厚くらいで固形化してるとか普通にあるので、塗り直す意味は確かにあるw
>CPUクーラーを外した際にヒートシンクを掃除した
目詰りしてたレベルなら一番効果あるのはコレでしょうな
いや、まずは目詰りさせんなって話ではあるのだけれどもw
>購入時より騒音がひどいなら放熱不良が原因かも知れない
自作モノで経験したことあるのはLGAプッシュピンの脚折れ
何年も使ってた古いのは劣化して硬化しとるんで、ピン部分はケチって使いまわさずに新しいのに交換せんとイカンねw
>CPU12度、マザー8度という凄まじい冷却効果
液体窒素要らんなコレはw
あ、うちのスリムさん、数年前に連日35度越えが続いた夏にですね、挙動不審になりましてwww
側板外して、20cmの小型扇風機の爆風当てながら作業しましたら、それ以降、ぴたりと治りましたwwwww
その夏はずっと側板外して、扇風機あてて稼働させてました。
当時、おっしゃるようにエアフローとかよくしらんかったですけどw
ただ、ホコリがよく見えるし掃除したくなっちゃいますよね週一くらいでw
だからパソコン的にも良かったんじゃないかと。
私の場合、特異な例で参考にはならんと思いますが。
ちなみに、明日業者がエアコンをパソコンある部屋に取り付けに来るんです
(´∀`人)
>明日業者がエアコンをパソコンある部屋に取り付け
ヒートポンプやペルチェでも使わない限り,たとえ完璧にエアフローを確保しても、また水冷であっても室温次第では熱暴走は免れませんから、やはりPCの置いてある部屋はそれなりの空調が必要かと思われます。
昨今の異常な暑さは昔とは違いますから、PCが熱暴走しなくても人間が熱暴走する事も十分考えられますし。
>PCが熱暴走しなくても人間が熱暴走
まったくそう思います。
いや暑くて死んでしまいかねないですわここ数年の暑さ。
ちょっと仕事の手が空いたので、こっそりスマフォから。
富士通ノートの背面写真をみて「ほー、さすが高級機。背面にロココ調の飾り彫りか」と思ったらルマンドだった件。
このやりばのない気持ちはどうすれば…。
閑話休題
現在わたしのi3-2105ですが、グリスなしに純正クーラーという過酷な環境におかれています。
(手持ちグリスがないことを忘れて掃除してそのまんま)
この季節につけっぱかつ、エアコンなしで仕事にいっても熱暴走も起こしてませんね。
Pem4の時代と違って、いまはファン音さえきにしなければ、大丈夫なんですかねー?
ただ、いつ不具合でるかわからないので、Pemtium anniversary edition 用意しました(キリッ
ヒツジ先輩からバックアップの重要性を刷り込まれてますのでー。いやー、不本意だけど仕方ないなー。
データだけじゃなくてハードのバックアップも重要ですよね(^-^)
ノートPCの底面はやたら熱くなりますね。私のCeleron機でも消しゴムを溶かすくらいには熱くなりますが、熱くなっている箇所的に、主犯はCPUの模様。
負荷を掛けると50度を超えるため、しょうがないと言えばしょうがないのですが。
>危ない・・・ファンは700~3500回転/分くらいなので危険
20,000rpmとか恐ろしいファンもありますから、危険。
AKIBA PC Hotline!
自走するほどの高風量、最大2万rpmの超高速4cmファンが発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/20140710_657251.html
>汗が気化して体温を下げる効果が有る為
気化熱か。良いこと思いついた。無水エタノールをPCケース内に噴霧する装置を付ければ、冷却に有利やも。ただし発火に注意。
>5.CPUクーラーのグリスを塗り直す
取り付けてから2年くらい経っているなら、ビデオカードクーラーのグリスを塗り直してみるのも有効かもしれません。グリスが硬化していた場合は自然冷却に近い状態ですから、塗り直すと効果が目や耳で分かる事も。
ペルチェ素子でも使わなければ室温以下の冷却は無理ですから、エコ精神よりもったいない精神で、無理せず室温は下げるべきですね。
>12cm程度のケースファンでノートが冷えるわけがございません。
まあ、CPUを冷やす程の効果はさすがに無いと思いますが、
CPUから放熱された熱がノートPCの中の空気を熱くし、
その熱くなった空気がノートPCの外版を熱くしているわけで、
気化熱と違ってCPUクーラーは、あくまでまわりの空気が
自分より冷たくないと放熱出来ないわけですから、
外版を冷やしてやることでCPUクーラーの周りの空気の温度を
下げてやれば、放熱の余地を作るという程度の効果はあるかと。
ただ、その電源をUSBでノートPC本体からとってしまっては、
その分バッテリーに負荷がかかってバッテリーの温度が上がり、
結局、差し引きでほとんど効果なし。という気がしなくもないですがw
>開けっ放しにする人はエアフローという言葉を知らないのでしょう。
常連さんは否定的な意見が多いようですが、
これに関してはまったくもってその通りかと。
水もそうなんですが、空気(風と言わせてもらった方が判りやすいかも)も
全開にするとかえって流れが起こりにくいという特性があるんです。
たとえば部屋の空気を入れ替えたいと思った場合。
すべての窓を全開にするより、風の通り道を作るように、
風の入口側と出口側それぞれの窓を各1枚だけ開けた方が、
勢いのある風が吹き抜けて行きます。
ファンや給排気口に何か問題が起きているならならともかく、
普通の状態なら、PCケースは外版を外して全開にしているより、
外版をはめた方が、冷却効率ははるかに良いはずです。
エアフローで思い出したのですが、私が現在使用しているデスクトップPCには前面ファンが付いておらず、側板から吸い込んで背面から排熱する流れ。
SSD+HDD2台の計3台で運用してますが、温度計はどれも40℃未満でございます。
この場合、エアフロー的に前面ファンは追加するべきなんでしょうか?
具体的に書き出すと
CPU:35℃
マザー:30℃
SSD:35℃
HD1:37℃
HD2:33℃
グラボ:34℃
こんな構成の場合、前面ファンはいりますかね?
>側板から吸い込んで背面から排熱する流れ
>エアフロー的に前面ファンは追加するべきなんでしょうか
背面排気でケース内負圧にして、サイドパネルのダクトからトップフローのCPUクーラーへ自然吸気させてんだろうと勝手に想像した上での話ですがw、確かにサイドのダクトから吸ってしまう分フロント付近の負圧は弱くなるので、自然吸気が期待できないフロントにケースファン増設する意味はあると思うんでけど、ケース自体がフロントファン増設可なように設計されてないならあえてやる必要は無い言いますか、自分でケース加工とかいう魔改造ジャンルになってしまうのでw、付けられるようならお遊びで増設してみようかな的な軽いノリでエエと思いますハイ
>こんな構成の場合、前面ファンはいりますかね
室温何℃の時なのかわかりませんが、25℃位でコレなら温度は拝見する限り優秀過ぎて冷却対策は不要ですねソレは
>TakaQさん
返信ありがとうございます。室温は書き忘れておりましたが、TakaQさんの想像通り25℃でございます(なお、エアコンは28℃設定です)。
前面ファンはケースの中身見る限り一応増設可能っぽいですが、冷却対策をしなくても十分みたいなので当面これで様子見したいと思います。