ロジクールの高級トラックボールが時々故障。
症状は定番の左クリックのチャタリングで、6月頃から何かおかしいな?まさか?と思いつつ使い続けていたところ、ついに使い物にならなくなるほどチャタリングが頻発してM570tへ出戻り。
買い直す理由は全くないので二度と買わない。
MX ERGOが約1年でチャタリング発生
先に関連リンク。
上から2017年12月購入、2018年2月故障、2019年4月故障の流れで、今回の故障は2020年6月頃発症。
故障するまでの期間は、2ヶ月、1年2ヶ月、1年2ヶ月となっており、最初の2ヶ月はアタリを引いてしまったとするとこいつのスイッチの寿命は14ヶ月といったところ。
しかし人によりクリック数の違いはあるとして、昔ここの常連の皆さんで統計した貴重なデータを。
source:クリック数とタイプ数のカウント結果発表後編(個人別)
中央値よりはやや上ながら、極端にクリック数が多すぎるわけでもなく、毎日数時間PC前に居る人ならばだいたいこのくらいな結果。
1日平均4,315クリックx1年2ヶ月=約340万回となり、このスイッチがM570tと同じ10M(1千万回)ならば半分も行っておらず、「MX ERGOはM570tより寿命長いスイッチ」と聞いたことがあるので20Mの方ならば17%にしかならない。
一応、チャタリングとは。
可動接点などが接触状態になる際に、微細な非常に速い機械的振動を起こす現象のことである。
source:チャタリング - Wikipedia
専門的すぎてわかりにくい。
簡単に言うと、左クリックを押しっぱなしにすると通常はONの状態を維持するところ、チャタリングが発生すると一瞬途切れてオフになりすぐONに戻る感じ。
この動画がわかりやすい。チャタリング起こりまくる25秒から再生。
常に左クリックはドラッグの状態、にも関わらず一瞬オフになるのでそこからテキストを選択し直してしまう。
これが起こると何に困るかは、テキストを範囲選択しようとしても途中で外れる、左ドラッグでアイコンをゴミ箱へ入れる途中に外れるため、道中にあったフォルダへハンカチ落とししてしまい、落とした本人もどのフォルダに入ったかわからない無理ゲー。
アイコンクリックからドラッグしようとするとダブルクリックになり、フォルダやファイルがくぱぁしてしまうことも。
私はブログを書く際は頻繁に文字を選択してコピペして引用とかやるのでストレスがひどい。6月頃に発症し、8月に入った現在は使い物にならないほど頻発しまくるのでM570tへ戻した。
保証は2年なので購入から2年半経過しており余裕のアウト。
本当は2回めの故障交換の新品が到着した時、ヤフオクで5千円くらいで売り払おうと思っていたのだけれども、+送料、しかも無保証になるモノを売りつける、多分1年2ヶ月くらいで故障する、それはひどいのでは?と思い直した。
また、「今度こそスイッチが良いやつかも知れない」という何の根拠もなくギャンブルに走ったため、ハードラックとダンスっちまったわけですな。
私がはんだ付けできるようになるまで、こいつは押入れで一生目覚めない可能性もあるコールドスリープへ。
フリーソフトのChatteringCancelerを試す
しかしその前にやることがある。そう、これである。
「ChatteringCanceler(マウスチャタリングキャンセラ)」マウスの“チャタリング”と呼ばれる誤作動をソフトウェア的に修正できるソフト - 窓の杜
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/chattecancel/
ダウンロードして展開(解凍)後、x64フォルダを開くと上の状態になり色付きアイコンの実行ファイルをダブルクリック。
以下の左がデフォルト、右がカスタマイズ後。この設定画面はタスクバーのチャタリングキャンセラアイコンを右クリックで行ける。
左クリック以外の遅延は不要なので全部オフにして他はデフォルトの状態で様子見、をする間もなく普通にチャタる。
なので40msecの数値を大きめ、100にするとチャタらないけれど今度は間が長すぎてダブルクリックができなくなってしまう。
アホかな?と思い50にするとチャタる、60でもダメ、80ではダブルクリックに支障、70ではチャタる。75でもチャタ&ダブルクリックが(略
だめかもわからんのではなくダメでございましてコールドスリープ。ダブルクリックの設定を長くする手もあるけれど、それはそれでストレスになるのでイヤ。
おまけ:M570tを放置するなら注意すること
というわけでMX ERGOが永遠の眠りについたところで、久々にM570tを取り出して使用して「え・・・」と気付いたことはホイールの劣化。
なぜまぎらわしいことをしたのか、玉が入れ替わっており、右がERGOで左がM570tでございます。
画像の奥、ボタン2つの間にあるホイールの違い。
右のERGOはプラスチック+金属(?)に対し、左のM570tは樹脂のような何かでできているようで、樹脂あるあるな何もしていないのにベトベトするが発生。
こうなるとウェットティッシュで拭いてもダメ。おそらく素材そのものが劣化している、輪ゴムを放置すると溶けるアレに似ていると思われ交換用部品とか売っていないだろうからどうにもならない。
ところがこんなこともあろうかと、スイッチ壊れたM570tを在庫しており、そのホイールと交換すれば生き返るはず。
しかし素人の私にそんなことできるのか?と思い、以前分解してはんだ付け失敗した時の映像を見て確信。行ける。
source:Logicoolマウスのスイッチを自力で交換し修理する方法
ホイールは本体上側のパーツに付いているため、フタの方を交換するだけでこの件は解決してしまえそう。
というわけで、M570tを放置するなら「何もしていないのにベトベトになった」にはご注意あれ。プレステのアナログスティックもなる、というかなった。
原因は湿気らしく、解決方法はこちらが詳しい。
加水分解という現象で「ブリード現象」ともいうらしい。
source:ゴムがベタベタ!劣化したゴム(樹脂)のベタつき除去
ただ、M570tの場合はケースから外せるかが問題なので、おとなしくカバー丸ごと交換する方向で。
> 私がはんだ付けできるようになるまで、こいつは押入れで一生目覚めない可能性もあるコールドスリープへ。
https://www.yodobashi.com/product/100000001001731791/
カバーが外せて、クリック用スイッチが見えているなら接点洗浄剤という手もありますよ。
「チャタリング 接点復活剤」で検索するとM570の分解記事とかが出てきます。
>何もしていないのにベトベト
ドイツVWやアルファロメオフェラーリなどのイタリア車のダッシュボードが総じてコレ。
なぜか日本車はならない。
とすると開発段階での素材選択が重要なのでしょうな。
>症状は定番の左クリックのチャタリング
ものすごく不思議なのですが、私は今まで4台(1台は会社デスク、1台は自宅で使用→摩耗で表面がテカテカになったため、それぞれ買い替えで計4台)のM570&M570tを使用していますが、どれもまったくチャタリングは起こしたこと無いのですよね。ヒツジ先輩のクリック方法が特殊なのか、私のクリック方法が特殊なのかは不明。たまたま外れ個体 or 当たりを引いたにしては事例が多いですし。
1.酒のせいでシングルクリックが頻繁に超高速ダブルクリックになる
2.ヒツジ先輩が帯電体質でトラックボールに電気的な不具合を発生させている
3.私のクリック速度がチャタリングを許さないくらい速い
これらが原因なら分からないでも無い。
>道中にあったフォルダへハンカチ落とししてしまい
それは Ctrl+Z で戻せるはず。
>フリーソフトのChatteringCancelerを試す
それでも駄目なら最終手段「左ボタンと右ボタンを入れ替える(Windowsのマウス設定)」はどうでしょう。右ボタンをダブルクリックなんぞしませんから、左右を入れ替えて左ボタン(見た目は右ボタン)はそのまま、右ボタン(見た目は左ボタン)は100msに設定すると、右ボタン(機能は左ボタン)のスイッチが死ぬまで使い続けられます。
慣れは必要。
すこし本筋と離れた話ですが、ダイ〇モンドオンラインにて「脱マウスで仕事が出来る人と出来ない人」といったネタ記事がありましたので、この際、マウスは窓から投げ捨てる方がいいんじゃないでしょうか(わら)