先日実施したアンケートの結果発表。
今回は主にSSDとHDDについて皆さんがどう思われどう扱われているかを全10問でお聞きしており、読者の皆様以外にPCメーカーやSSDメーカーの中の人にも知って欲しい実態が明らかに。
投票数604件、ご協力ありがとうございました。
ストレージに関する調査結果
私の感想文が不要なら結果のみはこちら。
ストレージに関するアンケート
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc2E89Pelxivb4-YtmGKDSBOMONDa1XfWzxzEhN4i5FJKf2ZQ/viewanalytics
クロス集計なしで10項目。多いのでアンカー、全部読むならスルーで。
- 速度はライトよりリード性能重視派が4倍
- シーケンシャルよりランダム重視は6.5倍
- ストレージの速度を計測しない人は約3割
- ベンチマークする種類は約9割が2種類以下
- ストレージ1台の予算は1~2万円が過半数
- 予算1万で買うなら3人中2人がSSDを選ぶ
- バックアップ先にSSDが不安な人は約6割
- バックアップ先にUSBメモリ不安は約7割
- HDD人気順はWD>HGST>東芝>その他
- 速度はライトよりリード性能重視派が4倍
1.速度はライトよりリード性能重視派が4倍
意外?な結果。
てっきり両方重視という当たり前的な結果になると思いきや、両方よりもリード重視する割合の方が高く、3人中1人はリード、それ未満で両方。
リードとライトを相対的に比較すると見出しの通り4倍もの差があり、別の言い方をするとライト重視する人は少なめで全体の1割にも満たない。
意外ではない結果だとするならば、だいたいSSDからの読込が速いからこそ皆さんSSDを使用しているわけで、書込が速くて快適になる場面はそうない。エンコードしたりクソでかいファイルを保存やコピーしたりなど用途が限られる。
2.シーケンシャルよりランダム重視は6.5倍
圧倒的ランダムですな。
数値が見えていないシーケンシャル重視な割合は6.3%であり、相対的に見るとシーケンシャルの6.5倍もの人がランダム重視なため、SSD新製品の速度自慢あるあるな最大何MB/sは意味が薄い。
これも用途次第で、リードとライトで分かれたようにシーケンシャル(連続)アクセスが必要となる場面や用途が限られるためと思われ、巨大ファイルの変換や保存くらいにしか役に立たないならランダム重視が多めは当然。
そのランダムもSSDという時点でクソ速いため、いくらNVMeがシーケンシャルとランダム共にもっと速かろうとも、コスパで疑問がまだまだ余裕。
3.ストレージの速度を計測しない人は約3割
最多は3割を超えて計測しない派がトップ。
僅差で購入時に一度、次いで年に数回、年に1回以下、の順。要するに皆さんあまりベンチマーク遊びはしないというという意味になりますな。私も年に1回やるかどうかで、それも記事のスクリーンショット用だったりする。
本当はもっと頻繁に、3ヶ月に一度くらいはSSDあるあるな速度の低下を気にしなければならないとも思うのだけれども、前回の実測値を覚えていないので意味が薄い。特にランダムは覚えきれない。
あまりにも速度が落ちたなら体感で判るかも知れないけれど、そこまで低下したなどとは聞いたことがなく、計測しない=気にしない、が最多は何となく納得。
4.ベンチマークする種類は約9割が2種類以下
これも1つ前の問3から派生しそう、関連ありそうな種類の少なさ。
何種類使おうとも自分が知りたい情報はたいていは1種類のベンチマークソフトがあれば事足りるだろうし、足りるからこそその1種類だけを使用する感じだろうか。
私ならば基本的にCrystalDiskMarkだけで、SSDベンチをネタに1記事書くならば尺稼ぎのためにCDM以外にもATTO、SSDならばAS SSDも使うことがまれにある程度。
というかこれら3種類くらいしかベンチマークソフトを知らないのだけれども、5種類以上と回答した人が2票存在。
5.ストレージ1台の予算は1~2万円が過半数
最多は1~2万円で過半数。
次いで1万円以下、決めていない、3~4万円と続いており、消耗品といえるストレージごときに金をぶち込む人はマニア限定、または金持ちくらいなのでしょう。
私は1~2万円の中に含まれるけれど、考えてみるとブログ書いているからネタ集め用に色々なソフトを入れて消し忘れるため500GBクラスのSSDが必要なわけで、そうでなければ0.5~1万円になる。
しかも現在はSSDの500GBクラスが1万円を割り、HDDも4TBあればまだ数年は充分であろう点からやはり予算は1万円で良さそう。
問題はNVMeで、こちらの500GB級が1万円を切れそうな流れにならない。1.2万の新製品を先日見たが、PCIe x2で萎えた。※一般的高性能なやつは4倍、私のマザーもx4対応なため。
6.予算1万で買うなら3人中2人がSSDを選ぶ
用途による、と言われると何とも言えないけれど単純な2択ならば500GBのSSDを選ぶ人が3人中2人、HDD派は4人中1人くらい。
1万円のストレージは買わない人は、SSDならばNVMe、または容量500GB超え、HDDならば6TB超え、といったところか。
HDDの6TB超えに興味ない人多そうなのでHDDの相場を書き出すと以下の通り、カッコ内は1TBあたりの単価、価格コム人気ランキングより。
- 2TB・・・0.6万円:WD
- 3TB・・・0.8万円:WD
- 4TB・・・0.9万円:WD(2,250円)
- 6TB・・・1.3万円:WD(2,167円)
- 8TB・・・1.9万円:東芝(2,375円)
- 10TB・・・3.9万円:WD
- 12TB・・・4.4万円:Seagate
コスパ重視なら主流が4~8TBの範囲まで上がっており、現在は6TBが中央に収まっている感じ。上の一覧は変に安すぎるSeagateを抜いたので、Seagateでも良いならもう少し安い。
7.バックアップ先にSSDが不安な人は約6割
意外に多い気がする、SSDでは不安な人が過半数を突破。
当サイトでのアンケート=常連率100%近い=パソコン詳しい人多め、なので世間一般でインタビューしたならここまで高くはならないでしょうな。
SSDの故障は多くの場合で即死。症状は認識しないが多く見られ、次いで多い不具合は認識はするが0バイトになってしまうなど、USBメモリとほぼ同じ壊れ方になるらしい。
いいえと回答した3割の人は、おそらくSSDもHDDのような消耗品と考え、バックアップしているのだからその先がHDDでもSSDでも関係ないとされているのかと。
私も別にSSDでも良いけれど、コスパ悪いし高速不要なのでSSDではない方が良いとして。不安かと言えば「HDDよりは」になるくらいで差はわずか。
8.バックアップ先にUSBメモリ不安は約7割
SSDよりも大きく上昇した不安率は7割を突破。
やはりSSDもUSBも同様、上で書いた壊れ方が不安要素の元と思われ、更にはUSBメモリの方がSSDよりも貧弱な印象があり、しかもUSBメモリ棒は歴史が長いので故障経験者も多めなのかと。
そういう私もUSB不安ながら、他人のノートPCのバックアップ用としてUSBメモリを挿しっぱなし前提でバックアップ用とする事が多々あり、理由は主に3つ。
- 容量あたり割安
- 内蔵しなくて良い
- 故障した時わかりやすい
他にも、差分バックアップならUSB2.0でも速度的に問題ない点でもUSBメモリを多用。但し、保存データ少ない人専用。
3番だけは使用者本人に注意してもらうとしており、バックアップ時にUSBメモリのドライブ開けるか時々確認。故障するとドライブ消えたり、中が見えない。それ以前にFastCopyが終了しないのでシャットダウンもしないはず。
9.HDD人気順はWD>HGST>東芝>その他
正確には、WD>HGST>東芝>その他>こだわらない>Seagate。
Seagateの不人気ぶりがハンパなく、非表示な数値は3.6%なのでWestern Digitalの1/10という低さ。
現在はWDが最も無難と思われ、数千円高くても良いなら安定度はHGST、東芝は特徴がなく、悪い噂が耐えないのがSeagateなので仕方ない。
アンケート協力者属性が常連ばかりだとするならば、私が過去に書いたST3000シリーズ同時多発故障記事が効いたのか、またはGIGAZINEが時々翻訳するBackblaze社の故障率を参考にされているか。
価格の高さ順では、HGST>その他>Seagateといえるほど割安なのに不人気とは、ヤケクソでHGSTに合わせてみるというのはどうだろう。そんなことするともっと売れないか。
10.SSD最重視はブランドの信頼性が過半数
圧倒的ですな、ブランドの信頼性が最も重視され過半数は凄い。
意図して択一式にした理由は、複数回答にすると全部選ぶ人が多いと思われ、私もほぼ全部だと思ったので「最も」として限定。
ランキング形式で上位5つ。
- メーカーなどの信頼性:52.2%
- チップやコントローラ:12.9%
- コストパフォーマンス :10.3%
- 公称での耐久性・寿命:8.6%
- 売れ筋・予算内(同率):3.5%
信頼性を重視する人もチップやコスパを気にするだろうとしても、今年は6月頃から中華SSDのリマークや廃棄チップ流用問題が話題となり、私もどれか1つなら1番と回答。
逆に票数の少なかったワーストで並べるとこう。
- メーカーの公称値:0.3%
- 保証期間の長さ:1.3%
- ベンチマーク実測:3.3%
普通に考えてメーカー公称値を最も重視する人はほぼ居ない。アレはおおよそどのくらいを知る程度で実測と差が出るモノは普通にあるため、だいたいを知る用として。
今年の秋頃からDRAMとNANDフラッシュメモリの原価が落ちており、メモリ以上にSSDの低価格が進むのは2つの良いことがございます。
1つは単にGBあたりの価格が安くなる、もう1つは下がるところまで下がれば安さだけがウリで性能が微妙だとか品質に問題あるSSDが入り込む余地が狭まるところ。
いずれにせよ、いくら安かろうとKingから始まるメーカーや、やらかして有名になったColorful製品は自作PCユーザには好まれないかと。売るなら買ってくれるPCメーカーへ大量に卸し、良くわかっていない一般PCユーザが掴んでしまうくらいか。
以上。この手の調査結果は発表日をスルーしてしまえども独自調査結果のページからリンクするので見逃した際はこちらからどうぞ。
ご協力ありがとうございました。
>いくら安かろうとKingから始まるメーカーや
我が家の居間で使っているC2Dなサブサブノートに入っているSSDがKingstonの120GBだったはず(ノ∀`)
幸い速度的には地雷ロットではない模様
http://gigazine.net/news/20140618-switch-cheaper-parts-after-good-review/
って、King違いですか?
Kingstonはプチフリ事件とか仕様ごまかしていた程度で、廃棄とかリマークとは別なのでかろうじてセーフ(なのか?)<私としては充分アウト
消耗品なので気にせず。
>エンコードしたりクソでかいファイルを保存やコピーしたりなど用途が限られる。
ん?俺の事呼んだ?(;_;
>Seagateの不人気ぶりがハンパなく
だって壊れて買い替えたら結局高いし(爆)
自分のイメージでは
[東芝] ゴリゴリうるさい割に壊れない 比較的安価
[WD] インテリパーク止めると良い感じ 東芝より安いことも
[HGST] HDDのあるべき姿 本当に大事なデータはコチラ 価格は標準敵
[海門] HGSTの反面教師w 致命的なクラッシュが多い 安すぎて不安
HDD買うときは上3つからしか基本検討しないですね 価格コムでフィルタかけちゃうw
>SSD
メーカー名を全く知らない中華メーカーがmicronのチップとか積んでたりするからメーカー名だけでは判断つかないですねぇ。
でも大手のほうがファームウエアの出来が良さそうだし悩ましいですね
>コスパ重視なら主流が4~8TBの範囲まで上がっており
コスパ(GB単価)重視も良いですが、実際にそこまでの容量が要るかどうか。
8TBより2TB乃方が安い訳ですから、小容量より大容量の価格が安くなれば別ですが。
画像・映像をガンガン保存するならともかく、普通は1TBも有れば足りると思うので、2TBを1本逝くなら、バックアップ用含めて1TBを2本逝く方がよろしいかとも思います。
>ライトよりリード性能重視派
私が重視する順は「ランダムリード>>>ランダムライト>>シーケンシャルリード>シーケンシャルライト」ですね。体感できない速度は無視ですから、NVMeなんぞこだわりませんが。
>前回の実測値を覚えていないので意味が薄い。特にランダムは覚えきれない。
ベンチマークソフトに履歴機能があると良いですね。計測日時ももちろん添付で。私もいちいちスクショを撮って保存するのは面倒だと思っていますから。
>速度を計測するソフト
ほか「Windowsのコピー機能」も実測値を測る手段としてはアリですね。セキュリティソフトを変更した場合、前回までのデータが無駄になる点は注意。
the比較|セキュリティソフトの軽さの比較 2018年版
https://thehikaku.net/security/08hikaku2.html
>ストレージ1台の予算
3~4万円が10%とは予想の2倍。皆さんけっこう大容量or高速なストレージを使ってらっしゃる。
>バックアップ先にUSBメモリ
今まで物理的に壊したのは1つ。紛失が4つ(全力で探せば2つくらい出て来るやも)。読み込みや認識しなくなり使えなくなったのが2つ。
USBメモリは一時的なファイル保管場所として扱っています。少なくとも1週間以上はデータを保存しておきません。確固たる理由はありませんが、何となく「頻繁に書いたり消したりする用途の製品」=「重要なデータの保存は非推奨」という見解。