10GBASE-T対応のハブや拡張の予算は?(2019年6月)

2019年6月25日

ジュウギガベース・ティーについて。

2017年頃から10GBASE-Tが一般家庭にも普及すると言われて早2年、私の周囲では一向に導入したとは聞かないのだけれども、と思い調べてみた。Gを赤にしたのはガチで10BASEと勘違いしそうなおっさん多そうと思ったため。

結論、高いモノはまだ高価。

実験用目次。

 

10GBASE-Tとは?

PC変態率の高い常連の皆様ならば釈迦に説法ながら知らない人用に少し解説しておくと、現在主流のLAN端子の規格は1000BASE-T、安いノートなら100BASEかも知れない。

10GBASE-T10,000BASE-Tのような1桁上の転送速度。

  • 100BASE・・・100Mbps
  • 1000BASE・・・1,000Mbps(1Gbps)
  • 10GBASE・・・10Gbps

MB/sに直すとこう。

  • 100BASE・・・12.5MB/s
  • 1000BASE・・・125MB/s
  • 10GBASE・・・1.25GB/s(1,250MB/s)

なので10GBASE-TになるとSATA3の600MB/sを超えるほどの速さ、は最大であり本当に10Gbps出るわけではなく、「まで」という表現が正しい。

具体的には私の自宅を例にすると、これら全てが10GBASE-Tに対応していなければならず、いずれも非対応な環境。

  • マザーボード:Z97 Extreme6(1000BASE-T x2)
    ※同時使用で2Gbpsとかにはならない
  • LANケーブル:CAT 5e(最大1,000Mbps対応)
  • スイッチングハブ:LSW3-GT-5EP(1000BASE-T)
  • NAS:LS-WXL-R1(1000BASE-T)
  • 無線LANルータ:Archer C7(1000BASE-T)

全部1000BASE-Tな理由は年代物が多い以外、これら購入時に10GBASE-Tとか無かった。10Gbps対応しようとすると、これら全てを対応させねばならないので、やるとどうなるか調べた2019年6月現在。

 

10GBASE-T対応拡張用LANカードの価格

10GBASE-T対応のマザーボードもある、正確にはあった。

いずれも2017年の製品で現在は終息。しかもマザーボード丸ごと交換は現実的ではないため、ここはLANカード増設の方向で行くとすると今ならこれが最安なはず。

XG-C100C

source:価格.com - ASUS XG-C100C

2年くらい前の10GBASE-Tな拡張カードは平気で4万とか5万していたと思えば安い気がするものの、1000BASE-Tの基板が千円くらいで販売中と思えば速度に比例し値段も10倍ですな。

 

10GBASE-T対応CAT6Aと7(以降)の価格

長さ5mに合わせて人気ランキング上位より3種類。

CAT 5と6Aと7の価格比較

source:【価格.com】LANケーブル

左からCAT 5e、6A、7の順。6Aの時点で10GBASE-T対応なので価格は5e(1000Mbps)の2.5倍くらい、7だと4.2倍程度。

倍率でいうとデカい気はするものの、一般家庭で100mとか要らないだろうから価格差が数百や数千円と思えばまあ納得といったところか。

CAT 6Aと7の違いは周波数がほんのり違う以外、6AはSTPとUTPの2種類あるけれど7はSTPしかないらしく高額化してしまうだけで、一般家庭ではシールド入りは無意味、アンシールドなツイストペアでOKとは以前の配線アンケートで学んだ通り。

 

10GBASE-T対応スイッチングハブの価格

こいつが意外と高い、多分これが現在の最安。

GS110MX-100JPS

source:価格.com - NETGEAR GS110MX-100JPS

ハブに2.6万とか会社用か自宅バブルかよ感が大アリすぎる高級品。

1000BASE-Tまでの対応ならば2千円くらいで購入可能とするとこれまた価格も10倍になるスタイル。

ハブなぞ使わない人は良いとしても、私はメインとサブのデスクトップ以外、ノートも有線LAN優先、誰かのノート故障したらそれも有線で接続するので部屋に必須でございます。

また、この後に出る終端装置も10GBASE-T端子は1つしか無く、無線LANルータ本体もバカ高い上やはり10G1本なので10Gbpsを有線で複数本にするのは高くつく。

 

10GBASE-T対応無線LANルーターの価格

無線LANルータも高い、4.5万円とかマジキチプライス。

AD7200

source:Amazon | NETGEAR WiFi 無線LAN ルーター AD7200

価格コムの検索条件が10GBASE-T非対応なので探しづらい、おそらくこれが最安と思うだけで不明。無線LANルータというくらいなので有線の端子の速度が軽視されており、よく見なければわからない。

10Gbpsの端子を分岐できないのならば無理に無線LAN親機は10GBASE-T仕様にする意味は薄い。

 

10GBASE-T対応の光回線や終端装置

ラストはインターネットも10Gbps対応にしなければならない。

NURO光10Gbps

今、10Gbpsに対応している業者は以下2つ、だと思う多分。

いずれもエリアが限られており、関東の一部とか都市部のみなのでエリア外ならここでアウト。てきとうに台東区で検索するとアウトだったので実験状態なのか。

終端装置は購入できるような機種が見当たらず、auを例にするとホームゲートウェイのAterm、BL1000HWを月額レンタルしてくれるので大人しく拝借するべきでしょう。

全体的な月額は1Gbpsとそう変わらず、6千円台/月のようなので6Gや10G対応しているなら、今auやNUROなら切り替えるべき、かも知れない。

 

10GBASE-T対応NASの価格

おまけでNAS。これも最安は目視なのでアテにせず。

TS-431X2

source:Amazon | QNAP(キューナップ) TS-431X

ハブとか無線LANルータがクソ高すぎてこのNASが安く見えてしまう。

ただ、個人的には用途から考えるとNASを高速化する必要性はあるのか?という疑問がわく。

 

10GBASE-T普及は価格と需要のバランス次第

通信速度変態記事、イニシャルBシリーズがauで実測されております。この人(清水氏)の本文はバチクソにマニアックなはずなのにわかりやすく読み物として面白くて好き。

auの10Gbps実測

source:フル10Gbpsの接続はやっぱり速かった - INTERNET Watch

下り2.2Gbps、上り5.1Gbpsくらい。MB/sにすると下り275、上り688という、HDDを余裕で上回るスピード、上りはSATA3(SATA接続SSD)超え。

しかし確かに速いイコール良いには違いないけれど、いきなりそう言われても用途がわからないし何より価格に見合う使いどころがわからなすぎる。

個人的にこのくらいあればOKな最高速度、数値は実測として、で。

  • WAN(インターネット)・・・50Mbps(約6MB/s)
  • LAN(家の中、NASとか)・・・300Mbps(約38MB/s)
  • キャリア回線(スマホとか)・・・5Mbps(約0.6Mbps)
  • クラウド系サービス全般・・・どうでもOK

速い=上位互換=正義ではあるものの、上記スピードを超えられても価格も比例して上がるならば要らない。

光回線は1Gも100Mも体感でわからないし、クロスケーブル知らない世代に近いほどローカルでパソコン同士繋げる意味も理由も今はないのはLANやWANが発達したため。

10GBASE-T系の価格が1Gでも10Gでも変わらない時代が来たなら10GBASE-Tが標準化するとしても、価格差が無くとももうこれ以上速くなる理由はないと思うのだけれども皆さんどうお思いか。冷静に。

10Gbps必要とする人は今のところ少数

投票後に経過表示、投票せず経過のみ見るなら View Results をどうぞ。※2019.07.29 締めて画像へ差し替え

コメント(2)

たまたま先日、会社のネット環境をそれまで使っていたADSLから光1GBに更新しました。
理由はADSLが終焉間近でキャンペーンをやっていたため。
光は100Mだと思っていたのですが話を聞くと1Gとの事。
もう100Mの新規は無いのかも知れません。
ADSLとはいえ元々20M近く(ADSL利用者が減って、トラフィックが無くなった?)コンスタントに出ていたため、仕事で使う上ではそんなに体感的に速くなったような気はしません。
大概ネットの接続先でボトルネックが有るのでそこの速度で縛られてしまいますから。
ちなみに光の端末がルーターになっていたため、PCは端末に直結、プリンターやスキャナー等は速度を必要としませんから100Mのハブを介して接続しています。

インターネットでは、いくら自分のところの速度を上げても、結局細いところの速度で落ち着く訳で、100Mでもその速度がコンスタントに出るならそれ以上は要らないと思います。
むしろ自宅で家族共用データをNASでバックアップ・共用するなら速い用が良いような気はします。

ADSL時代は5Mだ10Mだウチは25Mだ40Mだ遂に50Mだと、年を経るごとに目に見えて通信速度が上がっていきましたが、100Mに到達してから徐々に上がることは無くなりましたね。似たような進化は無線の規格でしょうか。aだbだgだnだacだaxだ2.4だ5.0だ60だとか、契約している回線速度より高速通信ができるルータなんぞ珍しくない現代な訳で。

>LANカード
これまで取り付けたPCは2台しか使ったこと無いです。5年くらい前まで自宅PCでもIntel製NICばかり選んでいましたが、最近はRealtek製でも不満は無し。

あまり話題に上りませんけれど、Killer製のNICは安定性が高いのですかね。付属の制御ソフトを含めまったく使った経験が無いためよく分からず。

パソコンSHOPアーク(ark)|LEADTEK WinFast Killer Xeno Pro Gaming NIC
https://www.ark-pc.co.jp/i/22100122/

>6AはSTPとUTPの2種類あるけれど7はSTPしかないらしく高額化
私が出始めのカテゴリ7ケーブルを気まぐれに買った時は、確か1mで1,500円くらいだったはず。なお価格コムで探した訳ではなく家電量販店の店先。メーカはエレコムだったような。

>10GBASE-T対応無線LANルーター
この手のアンテナが付いたルータを見るたび、トゥーラ遺跡みたいな石柱遺跡を思い出します。向きを変えると通信速度が激変することも多いため、私はアンテナ付きのルータは嫌いです。調整が面倒ですし、最適な場所から外れると何となく損している気分になるため。

>個人的にこのくらいあればOKな最高速度
一般的なPCユーザはLAN速度をそこまで追求しないでしょうね。イントラネットなんぞ知らんネットワークといえばインターネットだ、という印象。私もLAN速度は重視しませんからその範疇。

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