2in1ノートが立て続けに発表や発売。
スペインでMWC2017(Mobile World Congress 2017)というイベントがあったらしく、海外メーカー各社が2in1を色々と発表しているので、どのような物が今後出るのか5記事ピックアップして紹介。
適当に見て参りましょう。
最近発表や発売された2in1ノート色々
上から4本はMWC2017での発表、最後1つは実機レビュー。
1.サムスンより着脱式2in1のWindows PC
Samsung、LTE対応Windows 2in1「Galaxy Book」発表 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1046432.html
私が知る限りでは、サムスンのWindows PCは初な気がする。知らないだけで実在するのかも知れないけれど。
サムスンは元からタブレットやスマホ作る技術はあるのだから、それにキーボード付けるくらいはお手のものでしょうな。
種類は2機種で12型2K解像度と10.6型フルHDもどきで、価格や日本で発売するかは不明なので、ああそうですか状態。
問題は爆発しないのか?とか、するなら破壊力がどの程度なのか以外、サムスンはWindows PCに最適な構成を知って作っているのか。その点もパクり大陸なので大丈夫なのか。
上位モデルとなる12型の方は、CPUにCore i5-7200U搭載、メモリ標準4GB、SSDは128GB、無線はacの2x2対応とBluetoothのLE版、そしてLTE対応モデルも出るらしいので、もし日本に来たならドコモが10万くらいで売りそう。
本当にドコモに来るなら、もちろんSAMSUNGのロゴは隠すべきでしょうな。
タブレットになる点が特徴なので、加速度センサー、地磁気センサー、環境光センサー、GPSも標準搭載。単なるパソコンとして使う、LTEしないならタッチスクリーンなど含め無駄に高額化しているわけで、モバイルやタブレットとして使わないなら普通のパソコンがよろしそう。
2.Porsche Designは着脱&回転のハイブリッド
Porsche Design、着脱かつ360度画面回転可能な2in1 - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1046808.html
その発想は無かった、どちらでも2in1な設計。その無理が反映されているのか価格がえらいことに。
希望小売価格は2,495ドル(約28万円)で、4月からドイツを始めとする17カ国で発売されるものの、残念ながら日本はその中に含まれていない。
国内メーカー大好きな日本人はノーブランドのような扱いを受けそうなパソコンへ28万円も出さないはずなので来ない方が良いと思った。
タブレットが着脱可能であるのに加え、ヒンジが360度回転するので、好みのスタイルで利用できる。
なぜこの発想が無かったかは、する必要も、作れども需要が無いからだろうと思われ、外す人は外すだろうし、しない人は回転させるか普通のノートPCとして使いそう。
14万円で着脱と回転の2種類出した方が良かったのでは?と思いきや、28万円は納得行かないものの、高額化してしまった理由がここ、性能。
CPUにはCore i7-7500U(2コア/最大3.5GHz)を採用し、メインメモリは最大16GB。ストレージはPCIe接続のIntel 512GB SSDを搭載する。
CPUのTDP15W、コンフィグラブルTDP-up25Wはまだ良いとしても、着脱可能という事はモニタ側にCPUや発熱するタイプのSSD、そしてバッテリが内蔵されているはずであり、サムスンよりバッテリ地雷本命な予感。
13.3型QHD+(3,200×1,800ドット)IPS液晶ディスプレイを搭載
モニタ外れる割にサイズはかなり大きめ。モニタ側に何かと色々内蔵するのだから、スペース的には10型などより大きい方が作りやすそうと思った。
3.レノボは着脱と回転を分けて数種類
Lenovo、LTE対応10型フルHD 2in1「Miix 320」など - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1046400.html
売れているのか意地なのか、Yogaの新製品が尽きること無く出まくり。
加えて今回の着脱式はレノボ製品としては初では無かろうか。今まではYogaシリーズで2in1していたところへのおかわり。
その着脱式2in1なMiix 320のスペック。
SoCはideapad MIIX 310と同じCherry TrailのAtom x5だが、ストレージが最大64GBから最大128GBになっているほか、Wi-FiもIEEE 802.11acへ、Bluetoothも4.0から4.2へと細かくスペックアップ
外れるのだから性能や容量は低め、価格も低めな設定。
キーボードドックが標準で付属しており、Wi-Fiモデルは269ユーロ(1ユーロ=120円で32、280円)、LTEモデルは399ユーロ(同、47、880円)
日本に来たなら4~5万と6万円前後という辺りか。
着脱しない従来の回転式なYogaシリーズは性能高めな720が2種類、モニタのサイズが15.6型と13型という大きさはもはやタブレットというよりお絵描きパネル。片手で持って使う端末では無く、15.6型はモバイルとしては苦しい。
こちらは普通のノートPCのヒンジ(キーボード側とモニタ側を支える2箇所の蝶番)が360度対応しただけなので性能は高く、CPUは第7世代Core iシリーズとか、15型はGeForce 1050が選べるなど中々凄い。
価格もレノボのくせに生意気な日本円換算13万と12万円くらいとなってはいるものの、このレベルになると、もし日本のレノボ公式で発売されたなら発売当日からEクーポンで30%引きとかやらかしそう。
もう一つ、14型のYoga 520は日本円換算7万円少々。GeForce 940MX選択可で外付などと良く解らない事が書かれているのでスルー。
なお、Lenovoの日本法人となるレノボ・ジャパンの広報によれば、いずれの製品も日本での投入や投入時期、価格などは未定とのことだ。
数撃てばどれか当たりそうなのでNECの米沢工場で作ればよろしいかと。
4.HPはキックスタンド式キーボード後付タイプ
ASCII.jp:HPがビジネス向け2in1 PC「HP Pro x2 612 G2」発表
http://ascii.jp/elem/000/001/442/1442893/
MWC2017の新作発表会ラストはHP製品。
Surfaceのようなキックスタンド方式で、他の画像を見るとどうやら背面のスタンドは、折りたたみ収納もケースごと取り外し可能なタブレットにもなる形。
価格は日本円換算で11万円くらいからとなっており、盛ろうと思えばCPUをPentiumからCore i7-7Y75へ変更可能や、M.2対応SSDへアップグレードしてどんどん価格が高まって行くHPの平常運転。
個人的にはHP製品のノートPCは悪くないどころかセンス良いし作りもしっかりしているので高くとも売れるのだろうと感じているけれど、今回の製品はプラスチック感やキーボード側のしょぼさにより、いつものHP製品ほど好印象では無し。
書く事が無くなったので次。
5.DELLの「XPS 13 2-in-1」レビューby.価格コム
3万円高で2in1化を果たした「XPS 13 2-in-1」の実力は? - 価格.com
https://kakakumag.com/pc-smartphone/?id=9730
どうやらDELLが大手メディアに評価機をばら撒いたようで、本当はPC Watchの方が詳しかったけれど提灯(宣伝)臭く、個人的に辛口好きなのでこちらにした。
タイトルの時点でDELLに媚びないと判る、普通のノート型XPS 13を2in1化すると3万円高くなってしまったというピンポイント爆撃。
7万円が10万円くらいになってしまったのかな?と思いきや焼酎吹いた。
同モデルの直販価格は199,980円(税別、2017年2月3日時点)
DELLで20万円のパソコンとか買う人居るのだろうか。
なぜ高額かは、まずモニタを360度回転させる代が3万円弱、その他は削り出しアルミ合金、3K(3200x1800)解像度モニタ、Windows Hello(生体認証)対応、2048段階の筆圧検知モニタが特徴。
性能はCore i7-7Y75というTDP15Wながら最大3.6GHzまで上がる高性能CPU、メモリ16GB、そしてSSDがNVMe対応(PCI-Express接続)の512GBと盛りまくりなので高価なのでしょう。SSDの熱対策大丈夫なのだろうか。
個人的に気になった箇所は、最近のテレビやノートPCはベゼル(モニタのふち)が狭い方がクールとされるのか、どんどん無いに等しくなっているものの、これはタブレットとして使うのだから狭すぎると持った際に反応してしまうのでは。
しかし、初代iPadの約700gでさえ片手で持ち操作する端末では無いと感じたので、1.2kgは持って操作では無く置いて操作するならば問題無いのか。
大問題は価格ですな。
一般人向けとは思えず、法人にしては高価、モバイルユーザにはレッツノートと比較されそうな価格設定、デザイナやプログラマがこれを選ぶとも思えず、どこ層がターゲットなのだろう。
最近の2in1ノートPCから読む各社の傾向
MWC2017で日本のメーカーによる製品発表は無し。
なぜかは海外で宣伝しても意味がほぼ無く、NECは元から、東芝と富士通とVAIOは海外市場から撤退または縮小により国内重視へと切り替えており、マウスとかドスパラも元から国内での販売のみ、だと思う。
というわけで、日本でもDELLやHPとかレノボなど海外メーカー製品の2in1が目立つものの、ゲーミングPCのように海外と日本ではセンスが違う以外、Linux系とMacのシェアの違いもアリ。
海外では日本ほどMacは使われていないというか、10%か7%か程度なので大差は無く、Chromebookも北米ではMacを超えるかどうからしいのでまだまだ少ないけれど、この話が気になる。
Chromebookは主に米国のK-12(幼稚園から高校まで)向けではあるが、学校に新規導入されたデバイスの50%以上を占めている。
source:米国におけるChromebookの出荷数、Macを初めて上回る。2016年第1四半期報告 | スラド IT
マイクロソフトの立場なら割と脅威と見ており、子どもの頃から利用していたノートPCがChrome OS、ならばそのまんま大人になれどもWindowsより慣れ親しんだインターフェイスになり得そう。
Chromeパソコンは高級機でも10万円程度、通常は4万円以下が主力で2万円くらいでも買えてしまう。Androidとの互換性を持たせるためにビデオカードや高性能CPU路線には行かないとするなら自動的に薄利多売へ。
AcerやLenovoのような薄利多売に合わせるメーカーならば良いだろうけれども、高級機を10~20万円で売りたいDELLやHPにはWindowsの方が美味しい、何とか2in1で対抗しつつWindowsを延命したいのだろうと憶測しております。
同じ2in1でも違う形状による利点と難点
今回取り上げた2in1を見ていると、何となく思っていた事がはっきりとした確信へと変わった気がした。
2in1の形状による違い。
- 360度回転の一体型・・・性能高め、重い、高額化
- クラムシェルな着脱・・・性能低め、比較的重い、高額化
- 着脱キーボード後付・・・低性能、比較的軽い、安い物が多い
※クラムシェル:普通のノートPC(貝殻のように開閉する)
別の見方で分類すると。
- 性能・・・一体型のみキーボード側へCPUなど搭載可能
- 重量・・・一体型のみキーボードが分離できないので重くなる
- 価格・・・着脱式はモニタ側へパーツ内蔵な為ので低性能で安い
大きさや重量で他の端末を入れた2in1の立ち位置。
- スマホ<タブレット=<2in1=<ノート<デスクトップ
ポイントはタブレットとノートの中間に位置しているところで、タブレットとノートPCでさえ中途半端すぎて要らないと言われ始めている今から2in1が本当に来ると思っているのかという疑問。
私は全種類所有しており、2in1は360度回転の13.3型。どう使用しているかは、年に数回の泊まりアリな出張時のみモバイルノートとして利用しており、タブレットへ変形させた事はレビュー以来一度も無い単なるクラムシェルとして使用。
普段はスマホ(私の場合はiPod touch+モバイルルータ)、仕事やブログなど気合入れて作業する際はデスクトップPC。ここにタブレットやノートは存在していない。なぜなら中途半端すぎてどっちつかず、要はスマホやデスクトップより使い難いから。
- スマホ・・・外
- デスクトップ・・・中
- ノートPC/タブレット・・・中でも外でも
- 2in1・・・?
その料理にはフォークとナイフが良いのか、スプーンだけで良いのか。使い分けが出来る人に一体型のフォーク付きスプーンとか、2in1なフォークとナイフが外れて食いにくい変な食器は要らない感じ。
以前2度もやった2in1に関するアンケートを三度目の正直で再び。
今回は価格設定を投票者にお任せ。2in1ならクラムシェルより高価になるとするか、同価格ならば2in1は性能が低下する、または同じ性能と価格とするかなど、どう考えるかは自由で。
レノボの2in1がNECのクラムシェルと性能と価格同じ、または逆転しているとかもあり得ない話では無いと思う為。
結果のみ見るなら選択せず投票ボタン。※2017.04.06 締めて画像へ差し替え
>MWC2017(Mobile World Congress 2017)というイベント
あちらさんとしてはどうでも良いでしょうけれど、個人的には公式サイトがWindows8のタイル画面そっくりで、どこをクリックすると何のページへ飛ぶのかパッと見で分かり辛いです。昨今のモバイルフレンドリーかつユーザーアンフレンドリーな仕様に似ていて、確かにモバイルワールドなコングレスなんだろうな、と思う限り。
Mobile World Congress
https://www.mobileworldcongress.com/
ワールドと名乗る癖に、中国語の表示にさえ対応していないのは笑いどころでしょうか。
>サムスンより着脱式2in1のWindows PC
10.6型の方、フルHDもどきと仰るよう、ノートPCとしては1,920×1,280、珍しい画面解像度ですね。7型のタブレット辺りに見られるタイプ。アスペクト比は3:2。フルHDより2割弱ほど上下に広いですから、10.6型という小ささを無視すれば、使いやすそうな画面解像度。
>HP
このノートPC、背面のアームが酷くダサいですね。タブレット自身が斜めに自立できるなら、キーボードをタブレットから離して置き、自由な位置でキータイプできる利点はありますが。
>2in1の形状による違い。
Surfaceはキーボード後付けタイプですけれど、割と高性能ですね。価格は高い。これは例外の異端児とも言えますけれど。
>サムスンのWindows PCは初
前から世界では販売していたようですw 日本では販売していませんがw そもそも日本ではサムスンのブランド力は皆無ですが…w
>タブレットとノートPCでさえ中途半端すぎて要らない
>普段はスマホ(私の場合はiPod touch+モバイルルータ)、仕事やブログなど気合入れて作業する際はデスクトップPC。ここにタブレットやノートは存在していない。なぜなら中途半端すぎてどっちつかず、要はスマホやデスクトップより使い難いから。
私も外出時はスマホ、自宅や職場ではPCを使っており、ノートPCは最近使っていませんし、タブレットが必要と思ったことはありませんw