グーグルがChrome(クローム)ブラウザの拡張でOSを発表しました。
Androidをパソコン版にするのかと思いましたが、別モノのようです。
一見、BTOパソコンとは無関係のようですが、これはヤバイ。
Google Japan Blog: Google Chrome OS のご紹介
http://googlejapan.blogspot.com/2009/07/google-chrome-os.html
- Google Chrome ブラウザを発表してから 9 ヶ月が経過
- オープンソースの軽量オペレーティング・システム
- 2010 年後半には Google Chrome OS 搭載ネットブックが市場に登場
- 非常に高速で軽量の OS を設計中
- ユーザーエクスペリエンスのほとんどはウェブ上で提供
- x86 とARM 両方のチップで作動する予定
- Android とは別の新しいプロジェクト
どう収益化するのか気になりますが、2行目を見て下さい。オープンソースと書いてあります。ということは、Google Chrome OSを基に技術者達が好き勝手に開発できる環境になるということ。
Windows(Microsoft)は、ドライバを信頼や承認しているだの制限をかけまくり、色んな所から金を取りますが、Googleにはそれがありません。これは、私達が良く使う検索エンジンからも見て取れます。
検索シェア1位と言われているYahooは、検索がYahooの中の一部であり、本体はYahoo.co.jpそのもの。ヤフオクやニュースやメールがはっきりと分かれており、広告も検索以外に枠を買うものがあります。Yahooは検索だけではなく、全体で売っています。
検索シェア2位と言われるGoogleは、検索がGoogleで有り、ニュースや画像検索はその一部。使い易さを追求する技術者集団とも言えます。APIなどを積極的に公開したり、敷居を下げて誰にでも使える技術も提供する「収益は後」の考え方。
シェア1割に満たないと言われるMicrosoftも、最近Live SearchからBingという検索に変わりました。日本ではベータ状態ですが、海外では徐々に利用者が増えている様子。マイクロソフトのやり方は、自社が主役でお前らは付いて来い。
Yahooは一旦無関係としますが、Microsoft(Windows)がGoogle(Chrome OS)にシェアを奪われることで、NEC台頭の終焉を思い出します。PC98様規格で殿様商売していたものが、自由なPC、IBM互換機(DOS/V)に取って代わられました。
これがなぜBTOメーカーがヤバイに繋がるのかは、OEMのうまみです。
OEM(Original Equipment Manufacturer)は、そのメーカー用に作られたOSという名目で格安に仕入れることができます。普通のパッケージが3万するならば、私の予想ですが1万円を切るのでは無いかと。ネットブック(ミニノート)や、中古PC専用のXP(Home)は更に安いと思われます。
私の空想ですが、3万円が1万円としても2万円の差額。DSPがいくら安いと言っても差額1万円以上はあるはずです。この辺りはメーカーの生産数や契約内容によって違うのでしょうけれど、自作より安くなる要因として、この差額が大きいはずです。
インテルやAMDとの契約、パーツなどをバルクで大量に仕入れることも安くなる理由ですが、OEM OSの利益は大きいはずです。2万円の差額として10万円のPCならば20%。そこまでは無いと思いますが、これが事実上の「OS無し」となるわけです。
つづく
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