知名度以外に、どのメーカーから選び始めるか、PC選びの際に最も重視する事は?という質問への回答をクロス集計。メーカー別で、消費者からどのように見られているかをグラフや感想文を入れてまとめてみた編。
後編として引き続きどうぞ。
前の記事より調査の条件を引用。
- 期間:2013年3月3日頃から3月24日頃まで
- 方式:一択または複数選択のみ、全3問
- 回答:1,511件
- 対象:当ブログ訪問者(およびその派生)
3問への回答(投票)結果はこちら。必要な部分は後で見易く変換する為、まじめに見なくとも結構。
1問目の知名度のみ複数回答可能、問2と3は一択方式。
メーカー別で見る「性能・機能」「価格」「品質」への期待
前回は円で率にしていたので、今回は横棒の投票数にて。何を最も重視するか一択、サンプル数1,511。
上位は、性能・機能、価格、そして品質。
続いて、PCはどのメーカーから探すかの質問。前回のグラフを流用。
この2つをクロス集計し、最重視するユーザの多い「性能・機能」からメーカー別に見て参りましょう。
「性能・機能」を最重視するユーザ最多は「パソコン工房」
ここでサイコムかと思いきや、パソコン工房がトップとなっております。
続いてドスパラは昔ながらの流れも有りそう。元はDOS/Vパラダイス。個人的にはIBM/AT互換機、自作PCのイメージ有り。
マウスは比較的新しく、4位でようやくサイコム。知名度が低い、言い換えると票数は少ない割にここで4位は高いと言えましょう。
デルやHPは性能より他の特徴が求められていると思われ、ツクモやフェイス、フロンティアは票数の少なさが低順位の原因かと。
1位のパソコン工房は特に性能が高かったり機能が多彩なわけでは無く、性能に関しては標準構成が幅広く、一般的な仕様で選び易いのか。
機能は量産系BTOパソコンなのでマニアックなものは無く、サイコムなどと比較すると少ない方。
上の票数は性能での投票が多かったとすると、性能と機能は分けるべきだったかも知れない。
「価格」を最重視するユーザ最多は「マウスコンピュータ」
私の場合、安いパソコンのイメージはDELLとマウス。
DELLは2年程前までおかしいほど安かったけれど最近はそうでも無く、下手するとドスパラより高い事も有り。
ノートはマウスが数年前から、パソコン工房は1年前のレサンセシリーズから安くやっており、日本HPまで混ぜるとDELLは最近安いとは感じず。
マウスの1位は勝手に納得。パソコン工房は私が3万円ノートを実際に購入していたり、レビューで安いデスクトップPCをレビューした事も多少は影響有るかと。
3位のドスパラも安いけれど、延長保証が激高で、数年やっていた送料無料を廃止するなど、私のように長くドスパラを見ている人には最近は高く感じるメーカー。
HPから下は、やはり票数の少なさによるものでしょう。ここでサイコムが低い辺りも、投票者はサイコムを良く知っていると思う。
自作代行系は量産系と比較するとどうしても高くなってしまうもの。OEM化が比較的難しく、仕入の数も少なめ、バルクかリテールかの違いも有り、サイコムが量産系より高くなるのは当然。
「品質」を最重視するユーザ最多は「サイコム」
品質は3位として重視されている項目。
全体的な票数が少ないけれど、その中で突出しているメーカーがサイコム。2chなどの口コミを信じてか、パーツの製造メーカーを信じて品質に期待しているのか。
ドスパラ以下は、ツクモ以外はマザーボードなどメーカーや型番の表記無しが標準。DELLやHPは電源のワット数さえ表記しておらず、気になる人はなるのでしょう。
以上、ここまでのグラフは最大値を180としております。
サイコムは比較的サポートに期待するユーザが多い?
最重視項目、上位3つ以外も一応見てみましょうか。票数が少なく最大値を落としているのでご注意有れ。
4番目に重視されるものがサポート。これもサイコムだけが突出し、他のメーカーは6以下となっておりサイコムの1/3以下。HPやフェイスは0。
サイコムに何のサポートを期待しているのか、元サイコムPCユーザとして想像すると、例としてメモリ抜きで購入し合うメモリを確認で問い合わせる、とかでしょうか。
量産系BTOパソコンは原則改造は禁止。サポートへ電話をしても教えてくれるわけが無いけれど、サイコムは答えてくれそう。
実際、私がPCメーカーの修理現場に入る数年前、まだパソコンの知識が一般PCユーザに近いレベルの頃、メモリの挿し方が判らず電話かメールで聞いた記憶がございます。
思い出した。DDR1とDDR2のスロットが排他仕様と知らず、同時に挿すと起動しないという問い合わせに答えてくれたはず。
私が3代に渡りサイコムPCという事も有り一覧に混ぜているけれど、サイコムだけは1'sやTakeOneのような自作代行系なので、改造や自作に興味が無ければ見るだけにした方が良いかも知れない。
OS無しどころかメモリやHDD無しとか、映像出力無しのマザーでグラボ無しも選択出来てしまい、起動しない状態でも購入出来る為。
BTOメーカー別PC選びで重視される事ランキング(まとめ)
最後に、性能、価格、品質、それぞれの1位を1.0とした比較。
価格はマウス、性能はPC工房、品質はサイコムを1としており、色が濃くなっている棒が基準。それに対して各社の長さが出ております。
対称的なメーカーはマウスとサイコムで、安さ重視で品質(パーツ詳細の事と推測)を気にしないならマウス。カスタマイズやパーツの組み合わせ重視で多少高くても良い人はサイコム、という感じかと。
安いという見方ではPC工房はマウスより票が少ないものの差は0.1も無く、性能が高いイメージ分ほど総合するとマウスに勝っているかも知れない。
マウスは、G-Tuneブランド(ゲームPC)でRAID1やIRST構成を積極的に出し続けており、個人的にはPC工房よりマウスの方が性能を重視しているイメージがございます。
というわけで、後編は以上。
今回のアンケート調査期間はWindows7がまだ販売されていたけれど、来年の今頃にはどうなっているか解らない。更に、来年の4月はXPのサポートが終了。そして売る側はWindows8へ仕方なく切り替えて行く時期。
今後、メーカーがPC事業をどう運営するかにより来年は変化が有るやも知れず。DELLの身売り以外に国内のPC、BTOパソコンメーカーもどこか破産や買収が有るかも知れませんな。
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