サイコムが新製品を限定販売。
特徴的な何かが有るBTOパソコンでも無く、単に安い構成を200台販促しようと思われる物なのでどうでも良いけれど、ネタとして1記事ひらめいた為、マウスコンピューターのBTOパソコンと比較する事に。
BTOパソコン、カスタマイズ初心者向け。
サイコム新製品のプレスリリースはこちら。
サイコム、3万円台から買えるBTO対応デスクトップ「E1000H77」 - ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1304/22/news045.html
低価格CPU搭載、ビデオカード(グラボ)無し。HDDやメモリ容量を抑え、標準構成の価格は38,870円との事。
比較はマウスで無くとも良いけれど、最近パソコン工房ばかりなのでマウスで。
なお、本記事の例は2013年4月現在の価格や構成なものの、時間が経てど似たような結果になる為、未来から来た人は適当に脳内変換どうぞ。
サイコムとマウスコンピューターを標準構成で比較
サイコム、「Radiant E1000H77」の標準構成。真剣に見なくとも結構。
- CPU:Intel Celeron G1610(2.60GHz、2コア、2MB)
- マザー:H77チップセット搭載 ASRock H77 Pro4/MVPJ
- メモリ:4GB(2GBx2枚、DDR3 SDRAM PC-12800)
- HDD:500GB(7200rpm、16MB)HITACHI HDS721050CLA362
- DVD:スーパーマルチドライブ LG GH24NS95 BL
- ケース:ミドルタワー SilverStone Redline SST-RL01B-W
- 電源:500W(80PLUS) SilverStone SST-ST50F-ES
- OS:なし
サイコムのような組立代行系はOS無し標準が多く、価格を比較する際は重要。Windowsは別売り、カスタマイズで追加するもの。またはユーザ手持ちのOSを流用。
緑で塗っている文字はパーツのメーカーや型番で、何が使われているかメモリなど一部を除き一目瞭然。
マウスで似た構成と価格を探すと、最も近い機種がこちら。
明かるい部分だけ何となくどうぞ。
Windowsは8でも7でもどちらでも良く、いずれも価格は37,800円。但し期間限定の2100円オフなので通常は39,800円。
標準構成をサイコムの一覧と似たように書き出し。
- CPU:Intel Celeron G1610(2.60GHz、2コア、2MB)
- マザー:B75チップセット搭載
- メモリ:4GB(4GBx1枚、DDR3 SDRAM PC-10600)
- HDD:500GB(7200rpm、SATA3)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- ケース:ミニタワー
- 電源:350W
- OS:Windows 7 Home~ または8
赤文字を上から行くと、
チップセットの違いは拡張性や機能。BTOパソコンは改造しない前提とするならB75でもH77でも大差無いけれど、サイコム側は改造前提とも言える為、それぞれのメーカーに合っている感じかと。
メモリはサイコムが2GBx2、マウスは4GBが1枚なもののPC10600へ低下。サイコムは2GBの在庫処分、マウスはPC-10600の在庫処分でしょう。Celeron G1610は最大1333MHzまでなのでPC-12800の意味は無く10600までの対応。
ケースと電源の容量はサイコムが大きくマウスが小さい。拡張性を取るか、省スペースにするかでしょうな。私はデカいケースを好むけれど、普通の人はミニタワーでも大きいと感じるかと。
最大の違いはWindowsの有無。DSP版の単品販売に換算すると、Windows7と8いずれも1万円くらいなので、マウス側はPC本体部分が実質3万円を切る事に。但し、OS無しモデルのようにそこまでは下がらず5千円引きになる程度。
サイコムの構成を自作PC用パーツで見積
マウスは分からないけれど、サイコムの型番は(メモリを除き)全部市販品のようなので、価格コムで最安調査。
source:価格.com - パソコン
全て送料込の最安、発送先は東京都に設定しており、総額は30,899円。
サイコムは(メモリ以外)全く同じ物の組み合わせで38,870円なので約8千円高額。マウスコンピューターは通常39,980円なので約9千円高額。但し、マウスはWindowsが標準構成に入っている為、Windows代が1万円とするなら千円安価。
売り切れているけれど、DSP版の最安と思われるNTT-X Storeより。
source:人気のDSP版コーナー!! - NTT-X Store
話を戻し、メモリは現在4GBあたり2500円前後が最安の相場なので、計算に大きな狂いはございません。
以前からデスクトップパソコンは自作するより安いと言われておりますが、それはマウスコンピューターやドスパラやパソコン工房のような量産系ならの話。サイコムに限らず、小規模なショップPCは自作より高くなるもの。
但し、それはカスタマイズしなかった場合の話。
サイコムとマウスコンピューターをカスタマイズで比較
サイコムの「Radiant E1000H77」を適当にカスタマイズしてみましょう。好き勝手に選ぶとマウス側の選択肢に合わなくなるのでマウスに合わせております。
変更したパーツのみ。
- CPU:Intel Core i5-3570K(3.4-3.8GHz、4コア、6MB) +20,730円
- メモリ:16GB(8GBx2枚、DDR3 SDRAM PC-12800) +7,560円
- グラボ:NVIDIA GeForce GT620 / 1GB +4,740円
- SSD:256GB SAMUSUNG SSD840PRO MZ-7PD256B/IT +17,290円
- HDD:4TB(7200rpm、16MB) +9,700円
サイコムでのカスタマイズのプラスは計66,320円。
同じようにマウスもカスタマイズ。
- CPU:Intel Core i5-3570K(3.4-3.8GHz、4コア、6MB) +19,950円
- メモリ:16GB(8GBx2枚、DDR3 SDRAM PC-10600) +10,500円
- グラボ:NVIDIA GeForce GT620 / 1GB +5,250円
- SSD:256GB SAMUSUNG SSD840PRO MZ-7PD256B/IT +29,400円
- HDD:2TB(7200rpm、16MB) +5,250円
プラスは計70,350円。※HDD 2TBの価格が安すぎるので設定を間違っていると思う。
マウスでやったので4千円程度の差額しか出ていないものの、このようにカスタマイズするほどマウスのような量産系は割高になり、サイコムなど組立代行は割安に。
エプソンダイレクトやフロンティアでやると、えらい事になるので暇ならお試し有れ。5箇所くらいカスタマイズすると、市販パーツ単品合計と比較し1.5倍くらいの総額になる事も有り、量産系でカスタマイズするくらいなら、組立代行でやった方が安くなるのは昔から。
「組立代行」と「量産系」BTOパソコンの違い(まとめ)
カスタマイズ後の比較では軽く2万円以上の差が出ると思ったものの、マウスが頑張り過ぎておりやや失敗、失礼。
なぜこのような差が出るか、経験と勘に基づき比較すると。
- 量産・・売筋の主力パーツをOEMかつ大量に安く買い安く売る
- 代行・・パーツ単品を普通に仕入れ、受注が有ると一から組立
サイコムは一般ユーザが購入する物を仕入れている事が多く、パーツの利益プラス組立費用が乗っている感じ。
マウスの場合は、パーツの仕入が安い以外にWindowsもマイクロソフトと契約しライセンスを安く入れたり。
どちらを選ぶかは、下の画像を見て良い(または分り易い)と思う方をお勧め。
マウスコンピューター。
サイコム。
ちなみに現在のサイコムのグラボ選択は、私のモニタ(フルHD)の解像度なら1.5画面分くらい(41種類)。
私は自作PCに自信が無かった頃サイコムで半完成品を何度か購入しておりますが、主な理由は以下の5つ。
- マザーとCPUの組合せが分からない
- マザーとケース、マザーとCPUを接続する自信が無い
- メモリやHDDなどは持っているから安く買う為に流用したい
- (当時は)パーツ単品通販よりサイコムの組立代行が安かった
- サイコム以外の組立代行を知らなかった
グラボ、メモリ、光学(CD-R)とハードディスクドライブ、Windows(XP DSP版)は持っていた為、ケース+電源+マザー+CPUのみで発注。
話を戻し、(量産系)BTOメーカーは
- パーツの種類が少ない
- 詳細の記載が無い
- カスタマイズが高い
これが駄目とか悪いと言う人は自作した方が安いのでやれば良く、普通の人はサイコムのような大量の選択肢は意味が分からないはず。
量産系の型番不明状態は、大量仕入によるパーツの切替の都合以外、普通の人でも選択肢など比較的分り易く作られております。
以上、私が(普通の人へ量産系)BTOパソコンを勧める理由。
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