用途や予算が分らない時のパソコンの選び方。
通常は用途と予算から構成を決めるので個人的には有り得ない考え方だけれども、そういうメールを受信し気が向いたのでネタとして。2012年8月現在、入門用とでもしましょうか、デスクトップPCの選び方。
ドスパラは最近何かと高いけれど、一応選択肢に入れて参ります。
公開OKとの事なのでメールより一部引用。
PCを初めようと思っていますが何をすればいいのかもわかりません。軍資金は20万円はありますがムダに高価なPCはどうかなぁと思っています
何やらマルチメディアという言葉が流行った頃の人に質問されているようで納得行かないけれど、何用として使うのかさえ分らないなら、最初はインターネット(メール)程度でしょうか。用途はウェブブラウジングで他はフリーソフト並に軽いプログラムとしましょう。
予算は今時20万円も有れば何でも買えてしまうけれど確かに無駄。それなら10万円のパソコンを2回転、7万円を3回転した方が高性能なパソコンを長く安く使えましょう。インターネット程度なら予算は5万円に絞り、外せない機能(地デジとかブルーレイなど)を付け足し予算を上げると良いかも知れない。
以上を踏まえ、色んなメーカーで探してみましょう。ではこの後雑談を4千文字くらい書かねばならないので真面目に調査。
価格昇順=性能の低い順に3種類。予算は5~8万円にて。SSDが安くなって来たので全機種SSD搭載で行きましょうか。
パソコン工房:インテルSSD 180GB搭載で約5万円
パソコン工房は最も安く抑えられたのでこれで。
安さ優先ならレサンセが更に安いけれどレサンセは即納、カスタマイズ(パーツの変更)が出来ない。
いつもなら標準構成が最も割安なのでいじるなと言う所では有りますが、現在パソコン工房ではSSDを安めに売っており例外が起きているご様子。
標準構成で主な仕様を書き出すと
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:Celeron G540(2.5GHz、2コア/HT無、2MB)
- マザー:インテル B75 Express チップセット搭載
- グラフィック:Intel HD Graphics(CPUに内蔵)
- メモリ:2GBx1(DDR3 1066、PC3-8500)
- HDD:500GB(SATA2)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 電源:450W
- ケース:ミニタワー
スリムケースで電源容量を落とすと以前販売していた3万円レサンセに近い構成。この仕様で気になる所は、メモリ容量がやたら少ない。
軽めの用途なら2GBでも多いと思うけれど、今時のPCなら標準4GBが多いので増やしましょうか。
2GBを1枚追加するとプラス3千円。もう数百円出せば市販品の4GBx2枚が買えるけれど、それを言い始めると終わらなくなるので敢えてこのまんまで。
今回はSSDを載せる方針なので500GBのHDDを切り捨てSSDへ。
一行上の120GBでも良いけれど、差額3千円なら180GBの方が微妙に割安。市販なら120GBが9千円弱、180GBは12千円強な為。
これによりHDD 500GBは外れたので、市販価格と比較するとHDD 500GBは約3千円で下取って貰ったような物。量産系BTOメーカーのカスタマイズ差額としてはかなり良心的。
これへ更に2ndドライブとしてHDDを追加すると高くなってしまうので、SSD1台構成でストップ。但し、外付けケース入りHDDを接続するならケース代が高くなるので内蔵の方が高速で安くなる可能性はございます。しかしHDD 500GBが7千円、1TB9千円は高い。
変更後の構成を改めて一覧。
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:Celeron G540(2.5GHz、2コア/HT無、2MB)
- マザー:インテル B75 Express チップセット搭載
- グラフィック:Intel HD Graphics(CPUに内蔵)
- メモリ:2GBx2(DDR3 1066、PC3-8500)
- SSD:180GB(インテルSSD 330シリーズ)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 電源:450W
- ケース:ミニタワー
価格は49,960円。
CPUをCore i3にしたいなら別の機種が有り7千円で上がるけれど、HDDを残すよりSSDにした方が体感では数倍速くなるのでCeleronで上等。
SSDの180GBの内、30GBくらいはWindowsが使うとしても残150GBも有るので、余程でかいファイルを頻繁に保存しまくらなければ充分かと。
無改造前提なのでチップセットやケースにこだわる必要も無し。1年前は5万円なら上の構成はメモリ2GB、HDD500GBくらいになっていたでしょう。1年で1万円以上は全体的な価値が下がっております。
パソコン工房は送料が安く、保証の延長も安いので付け足すと
- 送料込(630円)・・50,590円
- 送料込+3年保証(5,250円)・・55,840円
個人的には2番めを推奨。パソコンのハードウェア部分に興味を持ち、後々自作PCや改造出来るくらいやるつもりなら、パソコン工房では無く次のドスパラでも良いかも知れない。
ドスパラ:CPUをCore i3、SSD+HDDとして約6万円
ドスパラはマグネイトシリーズが低価格。
余談、ドスパラが延長保証を大幅値上げする以前は、私の周りはマグネイトまみれになっておりました。
価格は今なら約43千円なものの、この基本構成はSSD無しなのでスルーし、同シリーズのSSD搭載モデルを選択。主な仕様は以下。
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:Core i3-2120(3.30GHz、2コア/HT対応、3MB)
- マザー:インテル H61 Expressチップセット搭載
- グラフィック:Intel HD Graphics 2000(CPUに内蔵)
- メモリ:4GBx2(DDR3 PC3-10600)
- SSD:120GB(インテル 520シリーズ)
- HDD:500GB
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 電源:350W
- ケース:ミニタワー
これで約55千円とは凄い時代になったものですな。
約1年半前に私がサブPCとして組立てた物が同じくらいの価格。2世代前のCore i3でメモリは計4GB、SSD 80GB、HDDは無し(持っていたので後で増設)。
話を戻し、上記構成に不満は無いけれど知っていてスルーする所はチップセットが古く明らかに処分品な事。
その為に安くなっているのだろうと想像し、メモリが微妙に遅いのも体感出来ないレベルとしても、USB3.0が無さそうなので使うならB75へのカスタマイズがぼったくり価格では無くお勧め。
HDMI端子が付くので、モニタ側の都合やアダプタが千円くらいすると考えると、初めから有った方がよろしいかと。
もう一つは期間限定なもののキャンペーンをやっておりHDD 2TBが安い。市販の最安でも2TBで5千円は無い。
何やらチートのような感が有り、500GBが外せず3ドライブになってしまうので2TBは見なかった事にすると。
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:Core i3-2120(3.30GHz、2コア/HT対応、3MB)
- マザー:インテル B75 Expressチップセット搭載
- グラフィック:Intel HD Graphics 2000(CPUに内蔵)
- メモリ:4GBx2(DDR3 PC3-10600)
- SSD:120GB(インテル 520シリーズ)
- HDD:500GB
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 電源:350W
- ケース:ミニタワー
総額は56,980円。特長はSSDとHDDの2ストレージ構成で、インテルSSDが若干高性能な520シリーズな辺り。
そしてドスパラは送料や延長保証が高い。
- 送料込(2,100円)・・59,080円
- 送料込+3年保証(9,980円)・・69,060円
送料込でギリギリ6万円を切るものの、保証を2年伸ばすと約7万円へ。価格を比較する際は、せめて送料だけでも込で考えましょう。
ここまでやれば大抵の人には充分な性能や容量と言えるけれど、金が余っていたり3Dゲームなどにも手を出す予定が有るならマウスコンピューターの構成が割安なので次で。
マウス:高性能CPU+中性能ビデオカードで約8万円
SSD搭載PCコーナーが有るので、その中から最安の機種より。
PC工房やドスパラを見た後では高額に見えるけれど、仕様がかなり高性能になっており容量も不足無いと思える構成。
主な仕様を書き出すと
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:Core i7-3770(3.40-3.90GHz、4コア/HT対応、8MB)
- マザー:インテル H77 Expressチップセット搭載
- グラフィック:NVIDIA GeForce GTX550 Ti(VRAM:1GB)
- メモリ:4GBx2(DDR3 PC3-12800)
- SSD:120GB(インテル 520 シリーズ)
- HDD:500GB(7200rpm、6Gbps対応)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 電源:500W
- ケース:ミニタワー
CPUは最高クラス、とりあえず付いている中程度の性能なグラボ、メモリは不足無く計8GBを搭載。SSDとHDDはドスパラと同じような感じで、その他は良く有る普通の構成。
これは下手にいじるとデタラメに高額になるだけなので、カスタマイズせず計79,800円でファイナルアンサー。
マウスはドスパラ並に送料などが高め。
- 送料込(3,150円)・・82,950円
- 送料込+3年保証(7,350円)・・90,300円
マウスの初心者向けとしての利点は子会社iiyamaのモニタがセットで選択出来、もし接続出来ない物なら教えてくれる(はず)なので安心なものの、モニタも別途送料が3,150円も掛かるので割高。
以上。入門用PCで安さ優先ならパソコン工房で保証を延長、安めでも高性能が良いならマウス。8~9万円が厳しいならドスパラ、という感じとなっております。
用途や予算不明で迷ったならノートを使い捨て(まとめ)
デスクトップとノートの大きな違いはモニタの差。サイズや解像度がデスクトップの方が有利という意味も有るけれど、基本的にデスクトップはモニタを使い回しPC買い替えをより安くする目的もございます。
例としてモニタの選び方を順番に書くと
- 接続方式や解像度はPCと合うか(HDMI、DVI、DisplayPort など)
- ナナオにするか他メーカーにするか(高級品か2~3万の安物か)
- 大きさは21~23型程度で良いか27型か(1~2万か3~5万か)
ノートならモニタがセットなのでPC買い替えと抱合せになり選ぶ必要が無し。モニタのサイズや性能、機能なども年々時々進化するので、モニタ代まで予算を詰めないなら普通にノートで良いかも知れない。
初心者用ノートの選び方は簡単。
- 安さ重視・・レノボ、エイサー、パソコン工房で3~4万円の物
- 機能重視・・NECなどで発売時期が4~6ヶ月前で6~8万円の物
最近のノートは普通に性能が高く、昔のようにメモリが足りないなどまず無し。NECや富士通などは発売から4ヶ月くらいで処分価格になり6ヶ月くらいで売り切れるので狙い目。オフィスや地デジなど余計な機能が満載なので入門用PCと言えましょう。
また、ノート最大の利点はパソコンを使わなくなった時に邪魔にならない事。最近は日常に溶け込んでいるので放置する人は滅多に居ないと思うけれど、でかいデスクトップを使わず放置するとかなり鬱陶しいのでそこも考えましょう。
個人的にノートは嫌っておりますが、PC初心者、入門用ならとっとと故障してPC本体+モニタ丸ごと買い替えた方が不満も無いと思うのでやはりノートでしょう。
極端かも知れないけれどデスクトップは、モニタ、キーボード、マウスなどにこだわりPC本体は数年で買い替え前提。マニアックな人はパーツ単位で買い換えるものなので、こだわりが無ければ無いほどノートで良いと思う。
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