最近発売のBTOパソコン12月前半分。
2020年後半はAMDの新CPUに加えてAMDとNVIDIAの新グラボ祭りとなっており、今回はNVIDIAのGeForceミドルハイな3060 Ti、そしてAMDはRadeonハイエンドのRX 6900 XTがデビューしております。
適当に見て参りましょう。
最近発売のBTOパソコン(2020年12月前半)
12月前半はGeForce RTX 3060 TiとRadeon RX 6900XTが出たので先にそれらをまとめて。ここからのリンクはすべてPC Watch。
RTX 3060 Ti(12月2日23時解禁&発売)
- ユニットコム、RTX 3060 Ti搭載ゲーミングパソコン4機種
- TSUKUMO、RTX 3060 Ti搭載のミドルタワー/ミニタワー
- FRONTIER、RTX 3060 Ti搭載デスクトップ3モデル
- ドスパラ、RTX 3060 Ti搭載のゲーミングパソコン
1番のユニットコムはパソコン工房のこと。10月のRTX 3070発売時と同じ4メーカーなっており当然価格や仕様は違いアリ。グラボは全部3060 Tiなので省略。
- 125,980円:i5-10400、16GB、500GB NVMe
- 152,800円:Ryz 7 3700X、16GB、500GB SATA
- 122,800円:i5-10400、8GB、500GB NVMe
- 159,980円:i7-10700、16GB、512GB NVMe
凄まじいデッドヒートに何か笑ってしまった。
各社素晴らしいバランス、かつ最安を目指しているとあっさりバレてしまうスタイル。量産系BTOメーカーはこれで正しい。今でも量産系は中身がクソだとかいう知ったか先生がいるけれど、中身がクソではないのは元量産系BTO工場で修理していた私が墨をつけたい。
価格差で一目瞭然、1と3のPC工房フロンティアはCPUを1ランク落とし価格を抑えた、対して2と4のツクモドスパラはコア/スレ数を落としたくなかったので15万円台になっただけ。
1と3を比較するとメモリ容量の違いで税別3,180円差はいつも冴えないフロンティアにしてはお見事なバランス。ながら気分的にメモリ8ではなく16GBが良ければ工房PCでよろしいかと。個人的には8GB(フロンティア)でいい。
2と4の比較ではツクモのSSDがNVMeではないので7千円「も」安いという感想はこれまた私個人のもので、後はIntelかAMDかで好みが分かれる程度だろうか。市販単品はいずれも税込4万円を切れるくらい。
- Ryzen 7 3700X(3.6-4.4GHz、8コア/16スレ、TDP 65W)
- Core i7-10700(2.9-4.8GHz、8コア/16スレ、TDP 65W)
フルなマルチコアでどこまでクロック上がるのか、ゲームによるだろうから優劣はつけ難い。一応PassMarkを見て来るとRyzen~は22,815、Intelの方は17,446だけれども単なる(1つだけでの)参考値でしかございません。
グラボ同じならどちらでも良さそう。SSDがNVMeでもロードがやたら長いゲームでなければ体感差不明、逆に言えばFFなどロード長めならNVMeは有能。
ツクモがRyzen 5に落とさなかった=RTX 3060 Tiでさえ7が必要なのか、と思った。昨年春からのツクモの中の人は多分私よりも構成詳しいしバランス感覚凄い。
RX 6900 XT(12月11日19時解禁&発売)
- TSUKUMO、Radeon RX 6900 XT搭載のゲーミングパソコン
- FRONTIER、Radeon RX 6900 XT搭載デスクトップ11日発売
- ドスパラ、Radeon RX 6900 XT搭載ゲーミングパソコン
こちらはユニットコムなし。見落としたか?と思いつつ調べるもパソコン工房では単品販売のプレスリリースはあるけれど完成品BTOのお知らせは無かった。
最安にするとバランス悪くなるので敢えてフロンティアは上位モデルで。
- 369,800円:Ryz 9 5900X、32GB、1TB NVMe
- 339,800円:Ryz 9 5950X、16GB、1TB NVMe ※CPUクーラー水冷
- 419,980円:Ryz 9 5950X、32GB、1TB NVMe、2TB HDD
おそらくフロンティアは価格設定を間違えていると思われ、1と3がまとも。Ryzen 9の5900Xは約7万、5950Xは10万なのでツクモやドスパラが高く見えてしまっている。
また、ドスパラは良くわからないけれどツクモがRyzen 9決め打ちして来たということはRyzen 9未満ではRX 6900 XTが役不足(ムダに性能高すぎる)になってしまうとも解釈できるのでフロンティアは何かと間違えていそう。
6900 XTの市販単品は約15万円でGeForce RTX 3080~3090の間か、ゲームにより3090を超える場合もあるのでツクモとドスパラのハイエンド縛りに納得。
但し(これを書いている)12月16日の午前2時頃現在、CPUの5900Xも5950Xもグラボも全て価格コムにグラフが出ていないいくらい在庫無いようなので自作派ならば入荷を待つしかございません。
そう考えるとパソコン工房は「CPUもグラボも品切れで納期延長待ったなし」として完成品のプレスリリースはあきらめたのかと憶測。私としても30万円超えるゲームPCが飛ぶように売れるわけがないと思うのでもしそうなら正しい気がする。
ここからはいつも通り、5メーカー7記事分。画像は意味のあるモノだけ。
マウスコンピューター(2)
モバイル用RTX 2千番台グラボの在庫処分が始まりましたな。
いずれもゲーミングPCとは言っておらず、どちらもDAIVブランドなのでクリエイター向けのノート。1番は税込で40万円を突破し、2番でさえ20万円の壁を乗り越える高級品。
ゲーム用としてももちろん使える、CPUやグラボの型番をそのまんまゲーム用として解釈すれば良いのだけれども、20万円や40万円を超えるゲーミングノート需要あるか?としてクリエイター向けとしたのでしょう。マウスのマーケティングの上手いところ。
パソコン詳しくないクリエイト職人の人向けに簡単に説明すると、VRAM(ビデオメモリ)やRAM(普通のメモリ)大量に要るか?でご判断あれ。
1番は4K解像度の17.3型なのでノートとしてはデカい、解像度はフルHDの4倍の面積なので表示は小さい。2番は15.6型フルHDなのでモバイルとは言えない大きさと重量ながら職人向けに性能を上げるとこうなる的な。
携帯性とバッテリ駆動は最初からオマケ程度として。
DELL(1)
ALIENWAREシリーズなどBTO注文時にRTX 3070を選択可能に
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1294112.html
量産系BTOの割に「選択可能」は意味不明。カスタマイズすると割高になるのだから標準構成で語るべき。
価格はR11が23万980円、G5が16万6,580円(いずれも税別、配送料込み)。なお、R11はRTX 3080/3090も選択可能で、それぞれ価格は27万3,980円、39万8,980円となる。
現場を見てきたところ、同じ価格の機種が無い時点でワケガワカラナイヨ。DELLはクーポン適用とかまぎらわしいことをして自分で何を売っているのか、何をプレスリリースしているのか本人も理解していなさそう。
ケース代がムダに高そうなのでコスパ重視ならスルー推奨。
日本HP(3)
- Ryzen 4000シリーズ/第11世代Core搭載の13.3型2in1
- Comet Lake搭載の13.5型2in1タイプのChromebook
- 3K有機EL採用の13.5型2in1「Spectre x360 14」
1番はHPらしいノート作りで、価格も売れ筋な10万前後に抑えた見た目もよろしいENVYシリーズ。その見た目を気にするならば国内大手のNECや富士通以外のWindowsノートはHPだと感じる。
2番はWindowsではないChromebookで13.5型2in1もこれまたHPらしい提案。しかしChrome OSな割に10万円を軽くオーバーはさすがに意味不明。見た目を重視するなら、でしょうな。コスパは最悪。
3番が割と冒険しすぎており、Spectreシリーズで13.5型2in1までは良いとしても、3K解像度の有機EL液晶でアスペクト比3:2は上の画像の通り比率に違和感ありまくる。縦が広いと感じるか、横が狭い印象あるかは人それぞれでしょうな。
ツクモ(1)
Ryzen 5 5600X搭載のFPSゲーム向けパソコン
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1293221.html
ツクモがそういうのならばそうなのかも知れない的な。
Ryzen 5 5600XとRadeon RX 5600 XTを搭載し、高フレームレートでのFPSゲームのプレイを実現したとする製品。加えて、16GBメモリ、500GB M.2 NVMe SSD、
価格は税別14万円なので中途半端な気もする。
Radeon RX 6千番台の今の所の最下位は6800、品薄、実売8万円なのだから3万円台の旧グラボを在庫処分しているとも思えず。6800より下が出るのだろうか。
ドスパラ(1)
13.3型級サイズに14型パネルを採用した安価なモバイルノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1293057.html
税別7.5万円。
Core i5-1035G1(中略)メモリ8GB、ストレージに256GB NVMe SSD、ディスプレイに1,920×1,080ドット表示対応14型非光沢液晶、OSにWindows 10 Home
まあそんなところでしょうな的なので画面サイズ、ベゼルの幅を狭くしたアピールは今どきのノートPCあるある。
※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件ありなのでご注意あれ。
DELL製品ツクモ販売のミクノートが約半値へ
独断と偏見で勝手に評価。
- 途用次第で大アリ・・・マウスのDAIV
- 納得の構成・・・ドスパラの平凡なノート
- ワケガワカラナイヨ・・・DELLのAlieanware
DAIVはコスパが良いとは言えないものの、他のメーカーが少し手を出しては引っ込めるクリエイター向けPCとして存在感あり。使用中のCADやグラフィック編集用のソフトがどこまでを求めているか、マウスは知っていて出している感。
ドスパラはSSDの詐称問題を盛大に誤魔化したり、多くのアフィリエイター(取引先)を裏切った事実があるので信用できないものの、それらを抜きにすると平凡ながらアリな製品。
DELLは価格があって無いようなものなので、私でさえ投げ出すことがあるという例として。
今回のオマケはハードウェアでキャラ商売は厳しそうな在庫処分。
Dell×初音ミクコラボノートPCの期間限定セール - AKIBA PC Hotline!
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/1292436.html
source:https://shop.tsukumo.co.jp/goods/4560394048805/
元の価格はこちら。
店頭価格は税抜き108,000円(税込116,640円)
主な仕様。
13.3インチIPSパネル(非光沢、1,920×1,080ドット)、Core i5-8250U、メモリ8GB、SSD 256GB、Windows 10 Home 64bit、(中略)重量は約1.4kg。バッテリー駆動時間は約8.5時間。
今となっては税込6万少々が妥当かと。
なぜそう思うかは、初音ミクが彫られていなければ6万円以上でも売れると思うけれど、ファンとかではない一般PCユーザには特典がアダとなるような足かせとなり、せっかくモバイル仕様なのに彫り物のせいでヤバイ人認定されそうで外へ持ち出せない。
ツクモが初音ミク推しなのは以前から知っていたけれど、どうして量産主義なDELLがこの話を受けたのか、ツクモはなぜこれが売れると思ったのか、謎すぎるし在庫処分には納得。
※当記事は午前3時にリアルタイムで投稿しており、校正とかしていないので誤字などあれば失礼。
>M.2 NVMe
SSDの主流がこちらになりつつあるのは、勿論価格の低下もあるでしょうが取り付け・配線の手間が要らないのも要因の一つでしょうか。
補助電源無しのグラボ(内蔵も含め)なら、電源との接続は24Pと8Pだけで済みますからね。
1台・2台なら大した差は無いでしょうが、量産ならかなり差が出るんでは無いかと。
最近うちのノートのバッテリーが1時間半切りそうなので初音ミクコラボ買いましょうかね…
見た目が痛すぎて持ち運びたくないんですけど、そこはPCカバーでごまかすとして、テンキーないのが痛いところでしょうか…
それかやすりで削ってペンキでも塗ろうかな(無謀)
【速報】RTX3060Tiさん、GTX1060民の心を突き動かす : 汎用型自作PCまとめ
http://www.jisaka.com/archives/36715588.html
RTX3060Tiは買いなんですかね?
2020年の冬はゲーミングPCを自作するには時期が悪いという指摘 - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20201214-bad-time-build-pc/
今は時期が悪いと言えますか?
>Dell×初音ミクコラボノートPC
同じくAcer×初音ミクのほうなら6万円なら買いたいと思いますが、流石にこれは買いたいと思いませんw
>125,980円:i5-10400、16GB、500GB NVMe
コストパフォーマンスを求めるならこちらが良いですね。あくまで「今の状態で最適解」な構成。RTX2080と同等のパワーを持つ3060Tiを存分に活用するなら、メモリ8GBでは少し足りない。
>159,980円:i7-10700、16GB、512GB NVMe
将来的にグラボを換装して最新ゲームにも対応させたいなら、CPUがボトルネックになりにくいコチラが良さ気。
>市販単品はいずれも税込4万円を切れるくらい。
そう。今のAMDってIntelと性能が同じCPUなら価格もほぼ変わらないのですよね。コスパのAMDはどこへ行ったと。
>RX 6900 XT
私的に「RX」の後に「XT」と来る、XとXがダブる並びは少し格好悪いです。せめて「RX 6900 XT」ではなく「RX 6900XT」と、スペースを入れない方が見栄えが良いと感じます。あえて 6900 という数字を目立たせたかったなら成功と言えますが。
>339,800円:Ryz 9 5950X、16GB、1TB NVMe ※CPUクーラー水冷
>419,980円:Ryz 9 5950X、32GB、1TB NVMe、2TB HDD
いちおう他の構成も比べてみますか。
フロンティア
Ryzen 9 5950X、X570チップセット、水冷CPUクーラー
8GB×2、RX 6900 XT、1TB NVMe SSD、2TB HDD、850W GOLD
ドスパラ
Ryzen 9 5950X、X570チップセット、水冷CPUクーラー(Deepcool製 L240)
16GB×2、RX 6900 XT、1TB NVMe SSD、2TB HDD、1000W GOLD
価格差は「簡易水冷CPUクーラー」と「メモリ」と「電源」あたり。ケースは価格不明。これで価格差8万は確かに安すぎだなと思ったら、フロンティアの該当機は売り切れていました。