最近発売のBTOパソコン3月前半分。
2月の後半はまともなプレスリリースが1枚もなかったけれど、今回は9記事分も流れており、ネタ切れだったのか波があるのか。もしくはグラボの確保が難しそうなので新製品は厳しいのか。
適当に見て参りましょう。
最近発売のBTOパソコン(2021年3月前半)
5メーカー9記事分。画像は意味のあるモノだけ。リンクは一部を除きほぼPC Watch。
パソコン工房(2)
拡張性/エアフロー重視のクリエイター向けミドルタワーPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1310044.html
どうエアフロー重視なケースかは、前面に5インチベイなどが一切無くフロントパネル全体がメッシュ状になっており、サイドパネルには全く穴が無いので、風が完全に前から後ろへ抜ける設計なのだろうと推測。天板と底が見えない。
最安モデル。
Core i7-10700、16GBメモリ、GeForce RTX 3070、500GB M.2 NVMe SSD、DVDスーパーマルチドライブ、700W 80PLUS Bronze電源、Windows 10 Homeなどを搭載。価格は19万7,868円。
今、RTX 3070搭載で税別18万は良心的な方。グラボは品薄で値上がりし続けているため、次の在庫から税「別」20万円超えてもおかしくない。クリエイター向けでもありゲーミングPCともいえる構成。
対して一番高い機種。
Core i9-10940X、64GBメモリ、Quadro RTX 4000、500GB M.2 NVMe SSD、DVDスーパーマルチドライブ、800W 80PLUS Titanium電源、Windows 10 Homeなどを搭載。価格は36万7,378円。
こちらはゲーミングには向かないQuadro仕様なのでガチなクリエイター、OpenGLの使い手向け。Quadroはいくら価格がバカ高くてもベンチマークの結果が良くともゲームには向かないのでご注意あれ。
GeForce GTX 1650 Ti搭載15.6型ゲーミングノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1310674.html
ここでGTX 1650 Tiなノートを出せるパソコン工房のセンス。
グラボ不足はデスクトップ用だけではなく半導体不足でモバイル版も不足しており、かと言えども価格を釣り上げないところもパソコン工房らしいところ。
共通してCPUはCore i7-10750H、安い方はメモリ8GB、SSD 256GB NVMe。高い方は16GB、500GB NVMe、+HDD 1TBで差額は税込1.1万円なので長い目で見ると高い方がコスパ良くなりそう。
インターフェイスは共通で、USB 3.1 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6、Bluetooth 5、HDMI、Mini DisplayPort、
Mini DPポート付、しかもHDMIもあるのでノート本体合わせてトリプルディスプレイできるのだろうか。知らないので買うなら事前に問い合わせましょう。
マウスコンピューター(1)
約16.9mmの薄型軽量LTE対応ビジネスノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1310799.html
これは珍しいと思いきやオプション扱い?
オプションでドコモ/au/ソフトバンクの3キャリアに対応したLTEモジュール搭載モデルも用意
ビジネス向けでカスタマイズはわかりにくいのでやめろと思いつつ売り場へ行くと、LTE無しが12万、LTE対応が13.5万円の標準構成になっており納得。
SIMスロットが付くと1.5~2万円高くなるものなので、+1.5万でメモリが+8GBにもなっており価格も納得。
ただし最近マウスは12万円以上の機種が全体的に高めなため、10万円を超えるパソコンを買う際は他のメーカーとも比較を。LTE対応は希少なので対抗馬探しは難しそうだけれども。
ツクモ(2)
GeForce RTX 3060/Ryzen 5600X搭載ゲーミングPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1310804.html
引用。
CPUにRyzen 5 5600X、GPUにGeForce RTX 3060を搭載(中略)価格は17万9,800円。おもな仕様は、メモリ16GB、ストレージに500GB NVMe SSD、
パソコン工房はRTX 3060より2ランク高い3070を搭載し、ツクモに合わせて税別表記にすると179,880円、差額+80なのでいかにパソコン工房が良心的かわかるでしょう。
これはツクモがボッタクっているのではなく、今のご時世ならパソコン工房の方が3万円盛っても良いくらい。
CPUはツクモのRyzen 5がパソコン工房のCore i7より約1万円高いけれど、この組合せでボトルネックになるのはCPUではなくグラボの方なのでi7で問題ございません。
NVIDIA RTX A6000を標準搭載したハイエンドWS - ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2103/05/news114.html
いわゆる作ってみた系。
NVIDIA RTX A6000搭載グラフィックスカードを備えたデスクトップWS「WA9A-I210/WT」を発表、本日販売を開始した。BTOカスタマイズに対応、標準構成価格は139万8000円だ。
昔はドスパラが年に何度かやらかしていたけれど、最近はツクモとパソコン工房が時々やる程度に。パーツ在庫するなら遊びでできるレベルではなし。
ツクモとしては「うちはこういうのもできるぞ」に対し、私ら消費者は「こんなモノもあるのか」と両者で はぇ~ するスタイル。
QuadroでもGeForceでもないRTX A6000のVRAMは48GB、単品価格は税別60万円くらいなので、いくら25万円のRyzen Threadripper 3970を盛ろうとメモリを64GBにしようと140万、税込154万は買うなよ絶対買うなよと言っていそう。
サイコム(1)
GeForce RTX 3070搭載デュアル水冷ゲーミングPC - ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2103/02/news104.html
昔のサイコムは他の自作代行系BTOと大差なかった印象あるけれど、ここ数年で頭1つか2~3個抜き出ましたな。
勝因はおそらくサイコムが厳選した(ように見える)パーツの品揃え、カスタマイズできる数を昔より絞りわかりやすくなった、そして今回のデュアル水冷のような特徴ある構成での提案が多く存在感が他メーカーやショップとは違う。
公式サイトのリニューアルで、CPUから選ぶ方式がケースから選ぶ形となり「アホか改悪するな」と過去書いた記憶があるけれど、結果としてそれは私がアホで改善だったと今は思う。
また、ケースから入る、見た目で性能や価格が違うなと何となくわかる、更にOSなし標準をWindowsが外せるカスタマイズへ変更した、これらはマニアではなくある程度PC詳しい人でもわかりやすくハードル降下。
今回の製品は標準RTX 3070搭載で約28万円から。量産系BTOより5~7万円高い気がするけれど、サイコムPCが良いなら価格は後回しでしょう。だいたいグラボまで水冷化は自作ユーザにさえ難しいプレミアム感。
ドスパラ(3)
GeForce RTX 3060搭載15.6型ゲーミングノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1309470.html
税別13.3万円は込で14.6万円くらい。
モバイル用のRTX 3千番台搭載は初めて見た気がするのは気のせいか。価格設定が高いとは言えないため、デスクトップでは中途半端な性能と言われる3060のもっと中途半端版な予感。
それは良いとして、ロゴデザインは良い割にノートPC本体は相変わらずダサい。ドスパラに限らず他のメーカーもダサい、その原因はどのメーカーも台湾CLEVOのベアボーンだからか。
全部ではないとしてもCLEVOのベアを採用しているメーカーはドスパラ、マウス、パソコン工房、フロンティア。SSDとメモリ何にするか程度の違いしかないのでどのメーカーも同じようなノートと解釈してよろしそう。
DTMスクール監修の制作向けPC
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1310272.html
source:Sleepfreaks
直訳すると眠りキチガイ?
それは良いとして、DTM特化な構成は他のメーカーも時々やる上手い提案。バカ売れするはずはないとしても需要に対してピンポイントなスリーwinというやつだと思う。実際、Sleepfreaksのトップページ右にドスパラPCが表示。
- ドスパラ・・・少しでも増販になれば
- Sleepfreaks・・・公式サイトへ誘導できる
- DTMユーザ・・・PC詳しくない人も安心して買える
特徴としては4モデル共通してグラボが搭載されているため、DAWやるならグラボが要るのでしょう。やらない私にはなぜ音楽編集にグラボ要るのかわからないけれど。
最低限でCore i5、メモリ16GB、SSD 512GB。上は全体的に性能や容量が盛られて行くため、ゲーミングPCと似た感覚で選ぶと良さそう。
メモリ倍増の8万円台14型モバイルノート
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1311660.html
リリースタイトルでその表現はおかしかろうという理由は、リリースは第三者向けでありメモリの倍増はドスパラ内部での話。価格も少し変。
「THIRDWAVE F-14IC」のメモリ16GB版を発売した。価格は8万900円(税別)。(中略)なお、8GB版の価格は7万2,900円(税別)。
メモリ+8GBで8千円は市場価格の2倍、しかも税別なので8,800円は高すぎ。
安い方の8GB版でメモリを16GBへカスタマイズすると+8千円なのか?と確認するとカスタマイズそのものが無く仕様変更できない仕様。
せめて8万円切り、迷えそうな設定として76,900~77,900円辺りが妥当かと。また、このノートのバランス(Core i5-1035G1、256 NVMe)なら8GBで良いと思う。
ツクモが初音ミクPCセットを叩き売り中
独断と偏見で勝手に評価。
- 途用次第で大アリ・・・ドスパラのDTM向けPC
- 納得の構成・・・パソコン工房のGTX 1650 Tiノート
- ワケガワカラナイヨ・・・ドスパラのメモリ倍増ノート
ゲームやクリエイター向けはどこでも普通にあるけれどDTM用は初な気がする。ある程度高性能なグラボが必要な点は勉強になった。
パソコン工房のゲーミングノートは中身が盛られた高い方でも税別12.3万円で、どうしてもノートでゲームをしたいならこの辺りが最低限。
ドスパラの倍増ノートに関してはなぜこれをプレスリリースしたのか意図がわからない。8GBの方を廃盤にするつもりなのだろうか。
さて、今回のオマケはこちら。
source:バーチャルショッピング限定セット ミクノート|TSUKUMO
なぜ数量10でカートへ入れようとしているかはこれやると在庫がわかるためで、フィードチェック中にリアルタイムでこのページが届き、在庫見たところ「4」でございます。※2021.03.17 午前1時頃
元の価格を2019年の記事より。ノート単体。
発売日は7月12日で、販売価格は12万7440円
税込14万円が10万まで値下がりしつつ価格不明な24型モニタと4千円もするマウスパッド、オマケでぬいぐるみがセット。
ViewSonicの24型を1.5万円相当、強引にぬいぐるみを千円とするとノートPC単品は何と8万円、発売当初の価格から何と43%オフ。NECかよ。
中身はCore i5-8265U、8GB、256GB(NVMe)、14型フルHD、CPUが少し古い点を考慮すると8万円ならば妥当かと。ミクブルーノートが欲しいなら今がチャンスかも知れないとしてもタッチパッドが激しくウザい。
モニタ裏にも同じロゴあり、目立つ変わった色の本体色、そしてこのタッチパッド、しかも起動時のメーカーロゴが「初音ミク」なので、おっさんがネカフェでドヤるには攻めすぎでしょうな。
ミックミクにされるのではなく職質されそう。
>DAWやるならグラボが要るのでしょう
AI歌声合成は、もう人の歌声と区別できないレベルに。東北イタコも追加されたNEUTRINOの新バージョン、0.400が無料でリリース | 藤本健の “DTMステーション”
https://www.dtmstation.com/archives/31713.html
DTM用パソコンに必要な「スペック」ってなに?!猫でもわかる解説! - 梅田ロフト店 店舗情報-島村楽器
https://www.shimamura.co.jp/shop/umeda/dtm-dj/20190207/5415
音楽制作自体にはグラボはいりませんが、AI歌声合成やMV用の動画編集をする場合、3Dゲームもする場合にはグラボがいるようです
>ミクブルーノートが欲しいなら今がチャンス
ミクブルーなのは魅力的ですが、すでにノートPCを持っている上に新しいデスクトップPC用に軍資金をとっておきたいので買えませんw
アイリスオーヤマ、初のノートPC。14型フルHDで49800円 - Impress Watch
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1313541.html
https://twitter.com/ueyasu/status/1373863672297091072
ヒツジ先輩はアイリスオーヤマのノートPCはこのコーナーで取り上げる予定ですか?
>フロントパネル全体がメッシュ
隙間を完全に塞ぐのはほぼ無理なため、サイドパネルの継ぎ目なんぞにホコリが溜まりますね
>アイリスオーヤマのノートPC
心配しなくてもこのようなおいしいネタを放置するわけはござらず、昨日書いたので本日3時に起爆予定。
>サイドパネルの継ぎ目なんぞにホコリが
これ、普通の人は経験しなさそう。
私が現場に居た頃は窒息ケースのような設計はなかったけれど、前も横もホコリでふさがれるとケースのサイドパネルの継ぎ目にホコリが溜まり一体何が起こっているのかわからなくなる。内情バラすのはご法度ながら、一番ひどかったのは依頼者の名前が中国の人名で「半年でここまでなるか?」と衝撃だった。
それを考えるとデスクトップは内蔵の空冷をやめて全部水冷にして、ラジエーターは外にすっ転がしてフィルタ付けておき「ここ掃除しろよ」とした方が良いと思う。ケース内にエアフロー存在しない、天板から熱が逃げるくらいで。