クレバリーのBTO PCを勝手に評価。
クレバリーは当ブログを開始した2年以上前よりBTOパソコンの一覧に入れているものの、1年前の集計では知名度がサイコムより下。
BTOパソコンはOS無しが多く、マニアックなパーツ屋と認識していましたが、昨日書いたBTOメーカー比較の際に改めて見ると分かり易くなっておりました。
クレバリーはOS無しが基本構成だった(過去形)
OS無しを基本にされてしまうと、他社と比較する際に価格が1万円以上安く見えてしまいカスタマイズを確認する羽目になり見づらい。
そして、PC初心者がWindowsは普通付いている物として購入すると、後々高額になる上にドライバインストールなど手間が多い。
パソコン工房、特にfaithの売り出しで良く見られますが、OS無しで安く見えても比較する際はOS込(有り)で再計算するため意味無し。
何故OS込にするかは、他のBTOメーカーではOEMなどの兼ね合いでWindowsを外せない事が有り、それに合わせるわけです。また、OS無しなら自作PCの方が安くなる事も有り。
どうしても「無し」にしたいならカスタマイズでOS無しが選べるようにしておけば良く、意味が無いわけです。
現在でもクレバリーはOS無し標準が各モデルに有りますが、見た所8割くらいはWindowsプレインストール済になっております。OEMでは無くDSP版にて。
適当にCore i5/i3コーナーへ突撃。2つ引かせてもらいます。
上はOS無し、下はWindows7のHomePremiumがインストール済。
Core i5/i3コーナーではOS無しが2種類、Win7インストール済が8種類となっており、以前と違う事はOS無し比率の減少以外に、OSを無しにしている理由が24時間以内発送という名目。
性能は画像(上)のCore i5が高め、価格は下のCore i3の方が高い。差額は5千円。Win7HPを付けると現在はプラス13千円の為、逆に下のCore i3機からOS無しを選ぶと41800円になります。
なぜOS無しが24時間以内に出荷可能かは、赤いボタンがカートに入れるとカスタマイズの違いで、要するにOS無しの24時間以内~は完成品。
Windowsを入れるのみでOSやドライバインストール以外に検査工程も後付になる為、すぐには出せず。クレバリー規模ならラインに入るのかも知れません。
クレバリーのカスタマイズは結構凄い
BTOメーカーのカスタマイズを分類すると、このようになります。
- DELL、HP
- マウス、フロンティア
- ドスパラ、パソコン工房系
- サイコム、その他ショップブランド
DELLなどは電源不明、マザーどころかチップセットも不明。マウスコンピューターなどは、チップセットまでは書かれるけれど、ほぼパーツ型番は不明。前者は自社に近い下請の製造、後者も下請のような中国の企業が製造するOEM多し。
ドスパラなどもフロンティアに近い所は有りますが、金さえ出せば電源を型番明記で選べたり、WindowsがDSP版、OS無しも選択可、AMDのCPUやグラボも混ぜて幅広く扱っております。
サイコムやテイクワンなどでは基本、型番有りが普通で市販品が多く自作ユーザやメーカー、型番にこだわるマニアに好まれます。
前置きが長くなりましたが、クレバリーは良い所取りが多い。上の一覧で言うと、サイコムとドスパラの中間プラスアルファという感じにて。
上で出したWin7HP込のCore i3パソコンよりカスタマイズ画面。
先の説明通り「OSなし」にしており、標準54800円が43300円(内、送料1500円)まで試しに下げました。OS有りなら当然ながらWindowsはインストール済。ドライバ類も入っている事でしょう。
ここまではドスパラなどでも有る事。次にCPUからメモリまで。
右の価格を見てピンと来たならカスタマイズ変態です。お帰り下さい。
失礼。クレバリーのカスタマイズは上記に限らず何故か安めになっており、私が良く使う「カスタマイズしない方が安く標準構成がお勧め」が通用しません。
CPUの標準はCore i3 540で明らかに在庫をやらかしていますが、1ランク上げて550にしてもプラス1500円程度。その後の小刻みも大変上手い。アップセルというやつですな。
CPUクーラーは標準0円。付属と有るためCPUに付属という意味ならインテルのリテールとしてBOXを使っているのでしょう。差額と考えると高く見えますが、インテルクーラーを捨てると考えるとScytheの刀や兜など自作ユーザ向けのやや大きめな静音クーラーが選択可。
価格は単品より若干高めに見えますが、取付を考えるとBTOパソコンとしては格安と言えましょう。私なら数百円の工賃でクーラー交換なぞしたく有りません。
メモリはブランド不明ですが、やはり価格が良心的。単品の方が安くメモリ交換は技術的に簡単な方なので自分でやる方が良さそうですが、修理保証や相性も込と考えましょうか。
BTOメーカーとしてはサイコムなどでしか見られないマザーボードの型番が有り、自作ユーザにはポイントが高いでしょう。ASUS P7H55-M/USB3は市販品なので検索すると簡単にヒットします。
上で4分類したドスパラから上はマザーボードに限らずバルクやOEMを大量に仕入れる為、型番を書けなかったり書いても意味が無い事から表記されておらず。
ストレージ(ハードディスク)の一覧では、HDDはメーカーや型番不明ですがSSDは詳細有り。以前、SSDの速度比較でも書きましたが、HDDと比較しSSDは機種により性能が大きく変わる事から型番は必須と言えます。
グラボの種類もそうですが刻み方が見事ですな。
どこまで予算を取れるか、ここまで上手い差額は見た事が無く。初心者で無くとも、どこで手を打つか迷えそうです。
種類は多ければ良いというものでは無く、ワンズのように大量に載せると私でもどう組むか判らなくなるもので、クレバリーでもやや多過ぎとは思います。ここは型番無しですな。
光学ドライブは普通は評価対象にしないものですが、価格を見るとやはり良心的。どのメーカーの何が付くかは不明ですが、DVDスーパーマルチの差額でブルーレイが4500円、書込有りでも11500円。工賃が入っていないレベル。無しが選べる所もパーツ流用ユーザには有難い。
ケースは普通選べないのでスルーしますが、次のケースファンもCPUクーラー同様に型番有り。やはり工賃はほとんど乗っておりません。
電源は上3つは普通にAbee、下はオウルテックの80PLUS、やはり価格の刻みが上手い。クレバリーは電源にこだわっているようで、パーツ単品ですが例としてトップページから「80PLUS」や「80PLUS GOLD」で検索してみましょう。GOLDが24種類ヒットし焼酎を吹きそうになりました。
面白い所ではオプションの銀グリス使用1000円プラス。自作ユーザで神経質なら、まずグリスを塗り替えるかも知れませんがクレバリーがやってくれると。普段は銀では無いとばらしている所も好感が持てます。
保証は後で書きますがラストは延長保証と送料。
送料1500円は普通かやや高め。マウスやフロンティアが3000円くらい、ドスパラやPC工房は1000円前後、但し彼らはキャンペーンと称して年中送料無料をやっております。
クレバリー、パーツは3千円以上で2個以上なら無料などやる割にBTOパソコンは頑なに1台1500円を割りません。サイコムでさえ最近は送料無料をやる事が有りますが大人の事情や企業秘密でしょうか。
クレバリーの延長保証は安め、但し罠付き
私が重視している、ぶっ壊れたら無料で長い修理期間になる延長保証。自分用PCなら付けるかは微妙ですが、自作せずBTOでPCを買うならまずお勧めです。
クレバリーは理由有り抜いていますが、以前やった一部BTOメーカーの延長保証の比較より。下の数字は雰囲気として、真面目に見なくとも結構。
クレバリーをこれに当てはめると、10万円のラインまでは5000円(税抜)とPC工房と同様に安め。10万円を超えると5%になる為、サイコムと同様にやはり安い方。
但し、ツクモも入っていないようにクレバリーも2年目から補償額が激減。
例が書かれておりますが構成が判らないので、先に引かせて貰ったCore i3のOS付きとしましょう。価格は54,800円、10万5千円行かないので延長保証は5,250円ですがこれは含まれず本体価格のみが対象。
- 1年目・・100% ※どこのメーカーにも有る普通の保証
- 2年目・・60%(32,880円)
- 3年目・・40%(21,920円)
2年目ならどこが故障しようとパーツ代が32千円を超える物は有りませんが、修理交換費用や検査、基本料が有るなら話は別。サイコムのようにパーツ代+5250円などわけの判らない事を未だにやっているメーカーも有りますが、そこまでは安くないでしょう。
3年目にマザーが故障したとすると、ASUSのP7H55-M/USB3は2010年12月現在約1万円。交換などに1万円乗ると限界です。
ここからが罠なわけですが、上記の金額は限度額となっており、保証限度額に達するまでなら何度でも修理可能とされているので達するとアウト。
HDDが故障しWindows再インストールを、HDD代が7千円、OS再インストールで5千円、交換や検査費用で1万円くらいとすると23千円。これ以上故障すると5250円で延長保証を先払いしても意味が無いわけです。
但し、救済のような仕組みも有り、パーツのメーカー保証が有るならそれを使うと書かれているので、やたら保証の長いメモリなどは作業や検査費用のみで行けるのかも知れませんが知りません。
また、保証内修理で同じパーツが無い場合は上位機種に変更すると有り、一見親切に見えますがクレバリー側も古いパーツを在庫する危険が無く上手い方法。古いパーツで当時の市場価格でやられるより、新製品の方が安い事が多い為。
もう一つ気になる事は、第4条に有るOSなどソフトウェア部分は免責という一文。Windowsの再インストールは保証外になるのか。
気になるので電話で聞いてみると、修理担当窓口では良く判らないそうで通販へタライを回され、電話し直すと回答が有り。再インストールも延長保証範囲内との事。
BTOパソコンの修理費用はソニーやNECのように普通に5万などは行かないとしても、自作ユーザなら軽く暴れる程度に高額です。
クレバリーのBTOパソコンの評価と評判まとめ
以前と比較し初心者でも結構簡単に選べるBTOパソコンとなっており、クレバリーをパーツ屋と認識していたなら一見の価値は有りましょう。私がそうでした。
延長保証が残念な上に、他社と比較すると標準構成価格が微妙に高い為、他のメーカーと比較は必須ですが、それ以上にカスタマイズの自作風は勝手ながら高く評価出来ます。
昨年の今頃、不況箱でイメージダウンという黒歴史は有るものの、福袋ならぬゴミ箱に期待した方が間抜け。期待させ過ぎた方も悪いとは思いますが、やられたと言って笑える粋な人間が購入する物です。来年は外さないか、やらないでしょうな。
クレバリーは秋葉現地や通販サイト以外にtwitterでは通販と1号店と2号店でアカウントが有りクマが絶賛大暴れ。開発こぼれ話ブログは、FF14ベンチやSSDベンチ実測など有り宣伝以外で役に立つ情報が結構有ります。
知名度は低いものの年商では軽くサイコムを上回っており、今後が楽しみですが趣味を出し過ぎてT-ZONEのようにならない事を軽く祈っております。
書き忘れる所でしたが、この記事はクレバリーから宣伝依頼などされてはおらず、私個人が勝手に評価し口コミの一つとして書いた日記の1ページです。
>取付を考えるとBTOパソコンとしては格安と言えましょう
実売3000円を切っている兜が5000円はちょっと高いような気がしなくもないw
せめて3千円台であってほしいというか、他のBTOメーカのカスタマイズで兜が4千円を超えてるの自体、見たことがないです。
>グラボの種類もそうですが刻み方が見事ですな。
これは思いました。なんというかゲフォとラデのイイトコどりな感じw
HD5770を軸にした前後の繋ぎは絶妙だと思います。
型番なしによる地雷の可能性としてはGT240が実はDDR3版とかですかねw
わたし的にはGT240~HD5770にもっとシングルスロット版が欲しいところです。
>普段は銀では無いとばらしている所も好感が持てます
いや、きっとクレバリー的には実はバラすつもりはなくて、指摘されて「あっ」って感じだと脳内変換w
キャラがあのクマじゃなくてクレたんとかなら萌えれたかも知れない。
てか既にネタでやってるしw
http://blog.livedoor.jp/y_kuma/archives/52461158.html
働けワロタ
>一見親切に見えますがクレバリー側も古いパーツを在庫する危険が無く上手い方法
他のメーカもコレ普通にやれよと思うのですよね。
いくら同じものでとはいえ陳腐化した何年も前のパーツに交換とか誰得w
>他社と比較すると標準構成価格が微妙に高い為
おそらく、それがキモになっていると妄想。
初期構成に載せてある分、各パーツをカスタマイズした際のアップセル価格が抑えられ、一見、BTOカスタマイズ時の価格が良心的に映るというw
>昨年の今頃、不況箱でイメージダウンという黒歴史は有るものの
いや、あれは最初からネタのつもりでやってて、買う方もそれを承知で中身を晒してネタにしてたような気がするので、また、やるのでは?
てか、実は毎年やってますよねw
昨年の惨状
http://fukubukuro2010.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=2819521
http://ascii.jp/elem/000/000/486/486925/index-5.html#eid486829
まとめブログも全力
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1372924.html
http://warasoku.blog18.fc2.com/blog-entry-1283.html
http://blog.livedoor.jp/eamkebndeyturo/archives/51346200.html
価格コムの評価が一気に最低になってるのフイタ
わたしにはネタと思わずに買ってる人が意外にいる事のほうが驚きですw
>趣味を出し過ぎてT-ZONEのようにならない事を軽く祈っております
某界隈では「次は暮だな」の声はよく聞きますw
次は暮だなに何故か納得。
クレバリーの年商40億だったかはサイコムの軽く2倍として凄いと思ったものの、ツクモが噴いた当時の負債が110億とか。PC業界は怖いですな。
修理の上位パーツ交換は確かにその通りでは有りますが、メーカーの修理現場から見るとやり過ぎは自爆が誘爆する可能性。
例:ユーザAさん>Pen4の540が無く550にしてくれた!
・爆音や爆熱もアップしてクレーム
・ユーザBさんの修理時は540の在庫が有りアップ無し
のような。今回は在庫が無く保証規定通りにしたけれど本来は違うとして特例にしなければ難しいわけです。
不幸箱をどうするか楽しみですな。
1.数を若干減らし過去最大の予算で良品をぶち込む
2.やらない
3.昨年より更にひどいゴミを詰め込みオンライン反撃。価格弧夢上等。
クマよりクレたんの方が100倍良いと思う。
荒木漫画に出て来そうな辺りが特に。
もうかなり前になりますが、クレバリーから送られてきたBTOPCが数回に一度起動しないという状況に見舞われまして。その際メールで何度かやりとりしたんですが、CMOSクリア他諸々の応急処置ではどうにもならなかったので、一度クレバリーに送り返して欲しいと言われました。しかしその際に書かれた一文が「着払いでお送りいただいた場合はお受け取り出来ません」。え?これって初期不良の可能性が高いのに送料こっちもちなの?と首を傾げたものでした。結果初期不良でマザーボードが交換されて戻ってきたんですが、その後も送料については何も触れないままでした。送料云々程度の事でクレーム付けるのもなんか浅ましい気がして、それ以降クレバリーは一度も利用しないという形で終わったんですが。
こういった部分、今では改善されているんでしょうかねぇ。なんというか、一度不快な思いをした記憶ってものはなかなかどうして薄れないもので……