ドスパラより引き続き小型PC発売。
先月末のドスパラ小型PC特集の箱型、タブレット、スティック型に続き今回は缶型。ASCIIやPC Watchでは水筒やペットボトルと表現しているけれど、ここは型番のCANに則り缶PCとして。
適当に見て参りましょう。
ドスパラが約3万円の缶PC「Diginnos DG-CANPC」発売
フォトレビューをPC Watchより。
ペットボトルサイズPC「Diginnos DG-CANPC」フォトレビュー - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/review/1024499.html
空港の手荷物検査で120%怪しまれそう。
大きさはマジでペットボトルくらい、缶PCの方が高さ2cmくらい低く、太さは全くといえるほど同じなのでペットボトルホルダーで携帯できそう。する意味は不明。
但し、正面に見えている穴は通気口なのでクーラーボックスの氷水へぶち込むのはやめましょう。誰もそんな事しないだろうけれど。
重量は約470g、500mlのペットボトルを30ml少々飲んだくらいの重さ、但しアダプタ類も含めば500mlペット超え、しかしバッテリ内蔵なので充電しておけば6時間くらい使用可能との事。
価格は税別26,800円、税込28,944円なので余裕の3万円切り。しかし何故か梱包手数料が2,160円も発生するので余裕の3.1万円超え。店舗で買えという意味の価格設定なのだろうか。
缶PCはスティック型PCの改良+多機能版
特徴も含めた主な仕様。
- OS:Windows 10 Home 64bit
- CPU:Atom X7-Z8700(1.6-2.4GHz、4コア、2MB、SDP2W)
- クーラー:空冷内蔵
- グラフィック:インテルHD ※CPUに内蔵
- メモリ:4GB
- ストレージ:eMMC 32GB ※空き容量18GB
- 無線:IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
- 有線:USB3.0x2、MDMI、音声入力ミニプラグ端子、Micro SDスロット
- バッテリ:3,800mAh ※約6時間
- 重量:470g
- サイズ:高さ181mm x 直系66mm
- その他:モノラルスピーカー/マイク内蔵、ウェブカメラ(100M、720P)
てっきり32bit版と思い込んでいたので驚いた。32GBストレージでメモリ4GBならば64bitは厳しそうだけれども大丈夫なのか。
CPUはいつものAtom Z3735では無くZ8700だけれども所詮はAtom。しかしCPUクーラーに空冷が採用されており、ファン無しスティックPCのようなサーマルスロットリング(高温になると性能ガタ落ち)が発生しないなら、体感での性能差は結構ありそう。
TDPでは無くSDPな辺りは、インテルが「モバイル(タブレットなど)用ならばTDPでは無く標準とか平均が良いのでは」と思ったのか、デスクトップPCとは意味が違うのでご注意あれ。気にする数値でも無いとは思うけれど。
eMMCとは、HDDよりランダムが多少速い程度の安価なSSDのような物で、空き容量はPC Watchの記事を参考にしております。ユーザデータ含め、計18GBしかインストール出来ない辺りも要注意ですな。
無線は文句無しのフル装備。この小型筐体でUSB 3.0x2本装備も優秀。バッテリ6時間もPC Watchを参考にしており、本当にこれだけもつなら本体サイズの割に長めな駆動時間。
重量470gはスマホ2~3台、7型タブレット並、500mlの茶を2口飲んだくらいで、高さと直系は最初に書いた通りのペットボトル程。
特徴は空冷クーラーを内蔵しており、マイクとスピーカー、そしてウェブカメラまで搭載している点。
ドスパラに詳細画像が掲載。
天板に電源ボタン、正面はカメラとスピーカーと通気口のみで他は後ろ。「なぜマイクが背面?」の謎が解けるかも知れない理由をPC Watchより。
憶測だが、本体正面/側面に通気口が用意されているので、それらからのノイズを拾ってしまうことを回避する目的かもしれない。
小声では拾えないものの、カメラ、スピーカー、マイクが内蔵と来れば、これ1本で動画チャット用装備が完結しているので、そういう用途向けとして普通の声量で使う物なのでしょう。
HDMIと電源は最低限有線になるものの、LANは普通に無線で良く、Bluetooth接続でマウスとキーボードも無線にしてしまえば配線すっきり。下手に有線マウスとか接続すると引っ掛けて落として壊れるとか有り得そう。
残念ながら分解や内部の画像が無いのでどうなっているのか不明ながら、スティックPCにケースを付けたと思えば、ほぼ全てがオンボード(基板にはんだ付け)と想像可能、パーツの増設や交換は無理でしょう。知らないけれど。
PC Watchのまとめが上手いので引用。
「液晶ディスプレイを外したWindowsタブレット」というのがしっくりくる製品だった。タブレットと異なり、USB Type-Aポートを備える拡張性などの差を考えると、リビングPCなどのシーンに適しているように思える。
ストレージサイズ32GB、空き容量18GBは厳しいものの、モバイル用途では無くリビングPCとしてならば、せっかくUSB3.0端子が有るのだから外付HDD、速度出るならSSDを挿せば容量問題は解決。
しかし、せっかくバッテリ付なのだからモバイル用途としても使いたいところ、ところがそうも行かないやも知れずな話を次で。
モニタ無しでバッテリ内蔵は意味が無いと思う(まとめ)
缶PCは大きさと容量の恩恵でファンが搭載可能となったりカメラ搭載、USB端子が複数など利点は多いものの、バッテリの蛇足感。
何に使うか状況を想像すると分かるはずで、出先の宿でテレビに接続するなら電源は取れるはず、停電するとPC本体は動いていてもモニタが映らないので意味が無い。
使いどころを考えると、短期間の出張でPC使用6時間以内ならば電源ケーブル持参しなくて良いという利点はあるものの、それよりバッテリを内蔵することで重量が無駄に上がっている方が難点。
重量470g、500mlペットボトルを2口飲んだくらいの重さの内、容量3,800mAhのバッテリがどれほどを占めるのかと思えば、バッテリ内蔵せず軽量化し価格もバッテリ分安くするべきかと。
空間が無駄になるなら、その隙間を活かして電源コードをリール状に内蔵出来るとかの方が良いと思う。もしUSB端子で充電出来るならば、USB端子までを収納出来るとか、どう考えてもこちらでしょう。
スティックPCでは性能が低い上に放熱不足に陥るとクロックダウンし用途はかなり限定的。
そこでこの缶PCならばファンがあるので解消出来ると思うのだけれども、棒PCより重く大きく携帯性に劣り、eMMC32GBと所詮Atomな辺りがネックとなり、やはり用途は限定されるかと。
eMMCを64GBへ変更、バッテリを外す、電源ケーブル収納、その上でもう少し価格が安くなれば売れるかも知れないけれど、現状では中途半端なPCがまた1台増えた印象しかございません。
これもある意味、中~上級者向けな製品と言えそうなので、PCハードウェアに詳しく無いなら手を出すべきではないでしょうな。
>ペットボトルサイズPC
外観は水筒ですね。銀色の部分はアルミでしょうか。ならば放熱性は良さそうですが、負荷が掛かっている際は触れなくなる危険も。
ペットボトルと同サイズとの事ですから、USBモニタとでも一緒に使えば移動PCとして役に立つ場面が無いとも言い切れませんが。
・ボトルケージを使い自転車へ搭載
・自動車のボトルホルダへ搭載
・リュックのボトルホルダ部へ搭載
面白いとは思いますが、需要あるのですかね。