ドンキがまたもや激安PCを発売。
今回はノートではなくデスクトップの一体型PC。税別29,800円は税込にすると32,780円で、この価格で一体型は珍しく、BTOメーカーでもスーパー低性能な小型ノートがある程度ながら画面デカい。
適当に見て参りましょう。
ドン・キホーテのオリジナル3万円PCモニパ
公式のニュースへリンク。
液晶一体型PC MONIPA|驚安の殿堂 ドン・キホーテ
https://www.donki.com/j-kakaku/product/detail.php?item=3024
中国製にしては見た目が悪くない、スタンドが寸胴な四角い足ではなく、モニタのベゼル(ふち)も狭く設計されており安いテレビに見えなくもない。
気になったところは配線で、せっかく一体型で完結しているのだからキーボードとマウスは有線ではなく無線へ交換するべきでしょう。
付属品のマウスとキーボードは多分1個千円しないくらいの品質。有線が嫌なら無線キーボード&マウスは2~3千円くらいなので手軽、メーカーは個人的にロジクールおすすめ。
ところでこのキーボードとマウスはどこから生えているのだろうかと疑問に感じた画像がこちらのモニタ背面。
矢印の部分がフタになっており開いてUSB2.0がコンニチハするのだろうか、右に見えている縦並びのコネクタは上からこう。
- USB 3.0
- USB 3.0
- USB 2.0?
- USB 2.0?
- LAN
- HDMI
3と4が見えづらく本当にUSBかわからない。また、3と4番の端子の形が違うような気がするものの、端子左のマークはUSBのようなのでここにUSBが全4つ、ならば後で出る仕様によるともう1つUSB2.0があるはずなのでフタの中か。
前後を見た感じでは2.5インチストレージ拡張用スロットも見当たらないため、やはりフタの中が怪しい。詳しくは店頭で現物を見てどうぞ。
モニパの性能などをPC詳しくない人に解説
易しく参りましょう。
プロセッサ:AMD A4-7210
プロセッサとはCPU、AMDの場合はGPU内蔵なのでAPUとかそういうのはどうでもよく、パソコンの処理性能はここで決まる。
どこを見るかはGHzの数値、調べて来た。マジメに見なくてOK。
- # of CPU Cores 4
- # of Threads 4
- Base Clock 1.8GHz
- Max Boost Clock Up to 2.2GHz
- Total L2 Cache 2MB
- Default TDP / TDP 65W
- Max Temps 90°C
- source:Processor Specifications | AMD
用途を想像するにこのパソコンならばクロックが2.0GHzくらいあれば良いとするならクリアしている感じ。コア数4とかそういうのはどうでもOK。このレベルの性能でそこまで激しい使い方はしない。
よくある安物PCでケチられている部分がこのCPUの性能で、いくら4コアだろうとクロックが1.0GHz付近ならばクソ性能にもほどがあるので要注意。
グラフィックス性能:AMD Radeon R3 Graphics
画面の描画はプロセッサに内蔵のRadeonというブランドのGPUで、AMDはグラフィック性能がインテルより高めなのでこれで特に不自由ないかと。
LAN:1000BASE-T、100BASE-TX、10BASE-T対応
無線ではなく有線LAN接続するなら最大で上下1,000Mbps出る仕様。スマホや光回線で100メガとか言っているアレと同じ意味。
但しルータやハブや配線が1,000メガ対応していなければならないため、わからないなら電気屋で聞きましょう。
無線LAN(Wi-Fi):IEEE 802.11 a/b/g/n/ac
ほぼ全部入りのほぼ最新な全部入りに近い。IEEE~ではなく新しい表記でいうと、Wi-Fi 5という今のところ上から2番めに新しく速めなやつ。
超高速な ax が無いけれど、それは今売られているほとんどのパソコンに付いていないし、ルータ側も対応しているものが少ない、そのくらいこのモニパの無線は文句ない。
後はアンテナ何本使うかだけれども、Wi-Fi 5ならばスマホより遅いということはまずないと思えばOK。
通信:BluetoothR4.2
スマホにも付いているBluetoothと同じ意味。
パソコンの場合は同じBluetoothでも後ろに LE と付く場合がある、これはマウスやキーボードなど転送速度を必要としない機器用の省電力版で、これはLEではない普通のやつ。
最新バージョンは5.0ながら、まだ普及していないので4.2で全然大丈夫。
OS:Windows10 Home 64bit(工場出荷時はSモード)
SモードはドMではないなら解除しましょう。
Windows 10 Sモードの解除方法とMicrosoftの野望
https://bto-pc.jp/select/windows-10-s.html
ストアアプリしか使えないというムダに制限かかった状態なので、相当な理由がなければSモードは不要。
システムメモリ:DDR3 4GB(増設・変更不可)
64bit版Windows 10なら必要最低限といえる容量が4GB。
2chのおっさんらは8GBでも足りないなど言うけれど、それは2番組同時録画していたり、録った大量のアニメを変換していたり、アダルト動画を編集するような変態達だから。
普通の人が普通に使うパソコンなら4GBで大丈夫。8GBとの差がどうかと言えば体感で少しはわかるやも知れず、そこは3万円PCなのでこんなものだと納得できるくらいの差でしかないかと。
ちなみに「増設・変更不可」とは、メモリが外から交換できない、ガチで分解しなければならない、もしくは基板に溶接されているオンボードという設計かも知れない。
ストレージ:eMMC 64GB(増設可)
SSDより遅く、HDDよりは数値上少し速い、しかし体感速度はHDDとそう変わらないSSDもどきがeMMCという記録装置。
Windowsが最初から20GBくらい占めているので空き容量は40GBくらいと思えばよく、足りないなら「増設可」とあるようにSDカードを購入してぶち込めばOK。
高速かつもう少しカネかけても良いなら、標準でSSD/HDDの拡張スロットあるので別売りでどうぞ。
仕様のポイントは、2.5インチ、SATA(さた)接続、厚さ7mm。容量250GB級以下なら5千円切れる。それ以上必要なほどPC重要なら別のパソコン買いましょう。
注意する箇所は厚さで、多くは7mmながら時々9.5mmもある。もちろん物理的に入らない。
ディスプレイ:21.5インチ、非光沢 IPS、フルHD
液晶パネルの映り方や文字の大きさなどは一般的なデスクトップPCと同じで、サイズが一回り小さい。どのくらいかは、電器屋で並んでいるデスクトップPCモニタより対角線で4~5cm小さめ。
なのでPCモニタとして以外にNetflixとかを少し離れたソファで見ようとするなら凄く小さく感じるやも知れず、そういう使い方をしないならPCモニタとして見やすい広さだと思う。
マウス:3ボタン 光学式USB有線マウス
やはり無線マウスにしましょう。今どき3ボタンマウスとかCAD職人くらいしか使っていないのではなかろうかレベルの妙な付属品。
別売りのマウスやキーボードを買うならば、これら付属品はそのまんま押入れにぶち込んで予備にしておけばよろしいかと。
キーボード:109キー日本語キーボード
よく見るとスペースキーがやたら小さいですな。
Enterキーは普通に日本向けなNEC仕様なのでセーフ。スペースの小ささも慣れだとは思うものの、嫌ならキーボードも無線おすすめ。
インターフェイス:
多いので分ける。
- USB3.0×2/USB2.0×3
- HDMI入力(HDCP1.4対応)×1
- microSDカードスロット×1(最大128GBまで)
- HDD/SSD拡張スロット×1(最大2TBまでの7mm厚2.5インチのSATA接続HDDまたはSSDに対応)
各説明。
- 3.0は高速、2.0は速度必要としない周辺機器用
- HDMIはテレビや録画機やゲーム機など用の一般的な端子
- microSDなのでデカいやつは入らない、「128GBまで」注意
- HDD入れるくらいならSDカードで代用、「2TBまで」注意
USBが5本もあるところは利点ですな。必要な人には5本でも全然足りないのだろうけれども、そうならハブを買え。
重量(約):2,600(g)
小さめなノートPCx2台分くらいなので、片手で持てなくもないくらいの軽さ。重量にこだわる意味があるかは謎。
ビジネス統合ソフト:Kingsoft WPS Office Standard Edition
付属品にライセンスカードが含まれていたので製品版。市販価格5~6千円くらいのWord・Excel・PowerPointもどきで、家で使うならこれでもよろしいかと。
テレビ不要でPC重要度低い一人暮らし向け
ドンキは約2万円でノートPCもオリジナルで出しており、そのデスクトップ版オールインワン型がこれにあたるのでしょう。モニパは安易にモニタ+パソコンの略と推測。
毎日のように割と長めにパソコン使うような人には向いていない、そういう人はもう少し予算を盛り性能と容量を上げるべきで、逆にそうではない、例としてiTunesが使いたいだけのような超ライトユーザならこれでも良いと思う。
当サイトで毎月やっている月刊~推奨PCの文言を引用。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
source:BTOパソコン推奨PC P.1 | BTOパソコン.jp
上段はそのまんまで良いとして、このドンキのモニパを使う人のイメージは、ワンルーム一人暮らしの学生やフリーター、テレビは要らないけれどストリーミング動画サービスなどは利用したい人向け。
6畳1ルームならばテレビとして大きすぎず、ノートPCよりは画面大きいので見づらくもなく、パソコンとして激しく使わないならばパソコン部分はオマケ機能として、HDMI入力あるのでDVD再生機やゲームとかMac mini接続するなど。
そういう使い方をするならば、もう1つ買わねばならない周辺機器がスピーカー。2Wx2とか100円ショップ並のクソ性能なので音声本気で聞くには無理がある。
難点としてこの機種に限らないオールインワン全体に言えることは、パソコンが故障してもモニタ映るかも知れないけれど、モニタ故障するとパソコンも巻き添えになる宿命。
それが嫌ならモニタとパソコンはセパレート(分離型)がおすすめ。そう、デスクトップPCならばBTOパソコンがおすすめ。
ドンキPCは使えないスペックでも「ドン・キホーテだから仕方ない」で済ませるのが吉。店名のドン・キホーテになぞらえて、騙されたのでは無く夢を見たんだ、とでも思えば良し。
>プロセッサ:AMD A4-7210
これ4年前の製品で、性能は「Atomよりはマシ」レベルなため注意。
Intel Atom Z3735G vs AMD A4 7210
http://cpuboss.com/cpus/Intel-Atom-Z3735G-vs-AMD-A4-7210
なおGPU性能もかなり低いため、3DCGゲームなんぞ考えるだけ無駄だと思った方が良いです。
>システムメモリ:DDR3 4GB(増設・変更不可)
4GBなら4GB×1より2GB×2の方がGPU性能の向上に寄与しますが、恐らく4GB×1。もともとGPU性能も低いため、メモリでブーストさせる必要が無いと考えれば良い訳で、どちらでも良いとも言えますが。
>よく見るとスペースキーがやたら小さいですな。
16:9の21.5型モニタは、横幅がだいたい48~50cmほど(フレーム含む。画面だけなら47cmくらい)。それよりキーボードのサイズは少し小さい程度ですから、一般的なフルサイズのキーボードですね。
なおスペースキーのサイズに関しては、私が使用しているRealforceと同じです。慣れれば打鍵に支障がないことは私が保証できます。