妙な記事を発見。
@DIME(アットダイム)というサイトで連載しているらしい、パソコン&スマホのサポートスタッフだけが知っているプロのテクニックという企画。少しPC詳しい人なら驚愕の連続かも知れない。
よくここまで間違うなと悪い意味で感心。
DIMEの「パソコンを長持ちさせるコツ」が何かとおかしい
元ネタはこちら。
覚えておきたいパソコンを長持ちさせるコツ|@DIME アットダイム
http://dime.jp/genre/298681/1/
意味が分からなくなるほどネタが満載。
HDD寿命の目安は通電時間?
初っ端から凄い事が書かれております。
パソコンの場合は、「HDDの通電時間」が目安となります。
通電時間の長さで故障するなら、私の手元にある8年くらい前のWD製HDD 250GBはなぜ動いているのか、1.5~2年少々で2台とも故障の前兆が出たST3000シリーズはなぜ回復不能なセクタ不良が出たのか。
HDDの中身は物理的に高速回転しているのだから確かに通電時間が関係無いとは言い切れないけれど、ズバリを付けるほど関係はございません。
私に言わせると、通電時間に関係無く突然故障する、それがHDDなのだから随時バックアップを取るべきところ、この記事では通電時間と言い切られ、これを信じるなら、「3年経過したのでそろそろバックアップするか」という考え方になれそう。
そんな馬鹿な。
パソコン使わない時は電源切る?
引き続きここもおかしい。
パソコンを長持ちさせるためには「通電時間を減らす」ことが重要なんです。使わない時は、電源を切るようにしましょう。とはいえ、あまり細かく電源のオンオフを繰り返すのも、HDDや電源ユニットへ負荷がかかります。
何年か前に当サイトでも話題というか議論になったと記憶しており、私は毎日電源を切る派、確か当時のコメント常連(TakaQさん)は24時間フル稼働派。
なぜ私が電源を毎日切るかは単に電気代の無駄と考えており、TakaQさんはおそらくHDDのスピンアップなど負荷が掛かる方が故障し易い感じで24hとされており、毎日電源を切る私でも負荷防止としてHDDの電源は切れないよう設定を変更しております。
この記事では逆の事を書かれている。
電源オプションの「省エネ設定」を活用してください。10分以上HDDが駆動しない場合は、自動スリープにするといった設定を行えば、
スピンアップの負荷が掛かるでしょう。
HDDの故障は、プラッタ上の異常、認識不良、そしてヘッドのクラッシュが代表的なもので、私らが恐れている故障がクラッシュ。パソコンの電源を完全に切らずとも、HDDのスピンアップ(回転開始)回数を増やすのは自殺行為だと思っております。
但し、この話も実験や検証したわけでは無く気分的な問題かも知れないので鵜呑みしてはならない。
SSDはデフラグをしない方が長持ち?
私も昔はそう思っていたけれど、今はそうでも無し。
SSDの寿命の目安は、通電時間ではなく「書き換え回数」です。しかし、SSDの場合は、書き換え可能回数が初期製品と比べると飛躍的に向上しているため、あまり気にする必要はないでしょう。
逆でしょう。
昔のSSDにはNANDフラッシュがSLCの製品もあり、現在はMLCとTLCがが主流、TLCはSLCをキャッシュにしてTCLチップの寿命を伸ばしているだけで書き換え回数が飛躍的に向上したわけでは無し。
SSDでデフラグを行うと、データの書き換えが行われるため、寿命を縮めてしまうのです。
確かにそうなのだけれども、空き容量が減った場合はデフラグしても良いと思う。その空き部分のチップばかり消耗してしまい、一概に寿命を縮めるとは言えない。私が書くよりASCIIの説明を見た方が信じてくれそうなのでこちらの記事もどうぞ。
「デフラグしちゃダメ!」というのも、SSDにまつわる都市伝説の1つだ。
1年以上前に都市伝説とされております。
強制再起動は故障の元?
もはや何を言っているのか解らない。
パソコンがフリーズ状態であっても、実はシステムの読み込み中で、まだ動いてるということは珍しくありません。
フリーズしたなら固まっているのだから動いているわけが無かろうと。
フリーズは画面表示が止まった状態と前置いているのだから止まっており、アクセスランプが点滅とかしないはず。
また、このフリーズ状態になった場合はアクセスランプが消灯または点灯した状態で操作不能になり、PC利用者に出来る事は電源ボタン長押しのシャットダウン、利かなければ電源ユニットのスイッチを切るしかない。
数秒おきに規則的に光ったりしている場合は、記録媒体へアクセスができていない状態です。こうなって初めて、強制再起動をかけるようにしてください。
アクセスランプが数秒おきに規則的に光るという現象は見た事が無いので何を指しているのか不明、そして動かないのだから強制再起動とか出来ないだろうし、だいたい強制再起動が何を指しているのかも判らない上、何か処理中ならば、Windows 7以降なら再起動してくれないと思う。
もし電源ボタン長押しからのシャットダウン、からの電源オンが強制再起動としても、最近のHDDは電源が切れる直前にヘッドを退避する機能が付いているはずなので、昔ほど神経質にならなくともよろしいかと。
パソコン本体の温度は30℃~40℃が望ましい?
これまた何を言われているのか理解に苦しむ。
そして、パソコンは熱に弱い製品です。パソコン使用時の室温は15℃~25℃、動作時のパソコン本体の温度は30℃~40℃が望ましいです。
室温15~25℃は良いとして、30~40℃とはパソコン本体のどこを指しているのか解らない。パソコンのケース内が室温より大きく上回るわけは無く、CPUが常時40℃以下は無理があり、マザーの温度は普通の人は見る方法知らないと思う。
パソコンのケース内に温度計でも設置するのか。しかし室温25℃以下なら30℃を超えるとは考えられず、マジで意味が解らない。
一般的なパソコンは吸気ファンが無くとも最低限排気しており、排気出来るという事はどこかから吸気しているわけで、それは室温を吸い込んでいるのだから室温25℃以下で内部30℃超えはありえない。
関連リンクより、良く解らない記事をもう1本。
プロに聞く冷却ファンのお掃除テクニック|@DIME アットダイム
http://dime.jp/genre/271236/1/
初っ端から凄い。
パソコンの温度が100℃を超える?
超えるとは書かれていないけれど、遠回しにそう伝えている部分。
“はんだ”は、種類によって、溶け始める温度がバラバラです。もっとも低温で溶けるものも、約180度にならないと溶けません。「パソコンがそんな高温になるなんて想像がつかないよ」とおっしゃる方も多いでしょう。ところが……外側が手で触れる温度であっても、内側は何倍にも温度上昇しているのです。
という事は180℃をも超えるのか?そんなパソコン聞いた事無い。
パソコンの最も高温になる部分はCPUとGPU(ビデオカードのコア)で、いずれも100℃を超えないようマザーボード側が管理や調整をしております。
私が修理現場で見た最高記録はCPUの100℃ジャストで、100℃になった瞬間に強制敵にシャットダウン。なぜそこまで上がったかはクーラーのヒートシンクがホコリでフタされており、ファンが回れども意味が無かった為。
どこが180℃を超えるのだろうか、また、ハンダが溶けて故障とか見たことも聞いたこともございません。コンデンサが爆発した、コイルが焦げたは見た事あるけれど。
SSDでも熱に要注意?
何の事をおっしゃられているのか。
SSDも全く熱が発生しないわけではありません。また、SSDを使うことでパソコンの処理速度が高速化し、電気信号のやりとりが増えることで、内部の熱はHDDの時よりも高くなるというケースも……。つまり、SSDだからと、熱対策をしなくてよいわけではないのです。
もしかしてNVMe対応SSDの事だろうか。ならば発熱するし、サムスンの一部機種は85℃を達成して怖くなってヒートシンク自作したという記事を価格コムで見た記憶がある。
NVMe対応品はまだマニア向けなので、自作ユーザが遊んでいるか、BTOパソコンの中でも一部高級品、またはレッツノートで使われている程度で普及はしておらず、主流は2.5インチ。
SATAでSSD搭載しているならCristalDiskInfoで温度を見てみましょう。おそらく室温より少し高いか同じくらいのはず。発熱しないのだから当たり前であり、温度が少し高いならば、私のようにHDDがすぐ隣に挿さっているはず。
触ってみればひんやりすると思うのだけれども。内部が高温ならばCDIに出るだろうし、2.5インチでもヒートシンクが必要となり2.5インチのケースには入れないでしょう。
冷却グッズがおすすめ?
私は当サイトでおすすめしないと何度か(1,2,3で)書いた。
パソコンの下に敷く放熱グッズなどを使ってみることをおすすめします。
これ。
効果は限定的で54℃が52まで落ちたとか意味不明な物が多く、画像のような台で劇的にCPU温度が低下するならば浮かせるだけで良く、ノートパソコンの外でファンを回しても意味は無いに等しい。
これがマジなら自作PCユーザはデスクトップのケースの外にもファンを設置するでしょう。そんな馬鹿な人は見た事も聞いた事もございません。
熱を避ければパソコンの寿命が伸びる?
ラストはこちら。
パソコンの部品は、良い環境で使えば10年、15年と持つものばかり。しかし、5年も経たずに調子が悪くなって買い換えることになるのは、「熱」というムチで傷めつけるドSな使い方をしているからなのです。
パソコンが10年もてば相当運が良いか日頃あまり使わない人。15年はさすがに聞いた事が無く、パソコンはいつでも普通に故障するし、私が過去使用した中で最も長寿なパソコンでも7年くらい。
5年も使えばどこかがおかしくなるもの、それがパソコン。
PC詳しい人の話も全てが真実とは限らない(まとめ)
別の事に置き換えてみると、先日自動車に詳しい人に聞いた話。
通常、オイル交換は5千kmか半年に一度とディーラーや整備工場でアドバイスされる事が多いと思うけれど、あれはオイル交換代で利益を得たいが為で、本当は1万km、1年で良いとの事。
一応疑い検索してみると同じような事を書かれている人が多く、いくら車屋や整備屋でも信用ならないと感じた件。ちなみに私は自動車ど素人。
パソコンも同じで、その人の思い込み、知識が古い、聞いた話を裏を取らず伝えている、などで後々騙されたと感じる機会もあるはず。
未だ時々見かける例を2つ。
- HDDは熱で故障する・・・温度では無く湿度が関係している
- PC重い=メモリ不足・・・今時メモリ不足のパソコンは珍しい
私をパソコンの大先生と思っている人が居るかも知れないけれど、パソコン修理のプロだったのはもう8年以上も昔の話で、現在は趣味でブログを書いている単なる自作PCユーザの1人。
コメント欄があるとは言えども書いてくれるメンバーは限定的、私が間違いを書いても気付かれない、指摘されない可能性もあるので私も気付かず、いつの間にかウソを書いているやも知れず。
「本当かよ」と疑えたなら検索してみましょう。そしてもし私がウソを書いているならコメント以外にメールという手もあるのでぜひ教えて戴きたい。ちなみにTwitterは滅多に見ないので書かれても気付かない。
逆に早くPCをぶっ壊させて経済を回そうという陰謀かwというソースですね。
ちなみに仕事場で使用している自分の最古のノートは8年選手ですw
唯一win10を入れているPCなのですが、先日ウィンドウズアップデートしたら激遅になりまして、2-3日苦労しました。
何度も設定変えて、元のスピードに戻りましたが、マジで新機能と称してデフォルトで設定ONで入ってきてPCおかしくするのやめて欲しいマイクロソフト。
途中メモリ2Gを3Gに変えたのですが速度復調に関係なかったですw
こんな古いの窓の外に投げ捨てろと言われそうですが。
DIMEといえば、私は「デジタル品も特集することがある雑誌」のイメージですね。PCも扱いはしますが、売れ筋の紹介くらいだったはず。
>HDDの通電時間
「8千時間を超えると故障が発生しやすい」との事。私が常時使用中のHDDは3台ですが、うち2台は1万時間を超えています。壊れそうな気配は微塵もない様子ですが。
>HDDのスピンアップ(回転開始)回数を増やすのは自殺行為だと
CrystalDiscInfoの「電源投入回数」ですか。上記した2台のHDDは4,000~5,000回くらいですね。「スピンアップ再試行回数」をチェックしておけば、スピンアップ時の故障を予兆できるやも。
>SSDの場合は、書き換え可能回数が初期製品と比べると飛躍的に向上している
コントローラを含めてSSDという製品ですから、現状では「より低価格で大容量のモデルが増えたものの、書き換え方を工夫して寿命が縮まらないよう対策を施している」程度でお茶を濁すのが良策ですね。
>デフラグ
SSD用のデフラグなんぞありましたね。基本的には、連続した空き容量を確保するためのデフラグですが。
SSD徹底解説!:「Defraggler」で、SSDのデフラグをしよう!
http://www.ssd.tank.jp/12.html
窓の杜:電机本舗、SSD劣化の実証実験用“逆デフラグ”ソフト「スペース・デデフラグ」を公開
http://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/590670.html
>パソコンがフリーズ状態
DIMEが指しているのは「応答なし」なのでは。最近は「ソフトがフリーズしている」というフレーズもよく耳にしますし。
>パソコンの温度が100℃を超える?
ゆで卵でも作る気ですかね。
VGAの廃熱でゆでたまご作成、ツクモが実験
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20101002/etc_egg.html
>冷却グッズ
例えばノートPCの本体が総アルミ製で、本体そのものがヒートシンクの役割を果たしているのなら、本体に風を当てて冷やす行為は、冷却方法として効果的だと言えますがね。
ノートPCを冷やすなら、吸気口の前にドライアイスでも置けば良いのでは。
>コメント欄があるとは言えども書いてくれるメンバーは限定的、
ボケ担当を勝手に自負しておりますw
書き込むときは茶化すばかりで申し訳ない。
元ネタの記事を書いてる人は、
>パソコントラブルに見舞われたお客様の元にすぐ駆けつける
店の人なのだから、
・「省エネ設定」が分からない
・「CrystalDiskInfo」がインストールできない
・「デフラグ」が分からない
・「バソコンがHDDなのかSSDなのか」分からない
→「いつでもお気軽にご連絡ください」
ということなのでしょうw
>実は、HDDの内部には、これまでの通電時間や、電源を何回入れたかなどの情報が細かく記録されて
いようがそんなこたぁどーでもいいw
まぁ個人的には、HDDはレコードみたいなもんだと思っていて、動いているときに衝撃を加えないようにしています。レコードwとか、年齢がバレるorz
>現在は趣味でブログを書いている単なる自作PCユーザの1人。
趣味の域を超えてますw 8周年とか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれw
>通電時間の長さで故障
2004年購入のWD製250GBが元気に活躍中ですな
しかも通電どころか日次でバックアップ先として常時稼働してて草
>HDDのスピンアップなど負荷が掛かる方が故障し易い
それもあるっちゃあるのですけれども、突入電流が一番ヤバいのではと思っとります
>HDDの電源は切れないよう設定を変更
むしろ通電必須なのはSSDかもしれない
使わないからいって1年とかしまっておいて通電させないとかやると、フラッシュの仕様上たぶんデータ消えんでw
>現在はMLCとTLCがが主流
なおIntel335でも一日10GB書換えで190年イケる模様
http://gigazine.net/news/20140618-ssd-endurance-experiment/
一日100GB書換えて19年でも充分過ぎて草不可避
>パソコンの最も高温になる部分はCPUとGPU
nVIDIA「この話はやめましょう ハイ!! やめやめ」
>修理現場で見た最高記録はCPUの100℃ジャスト
オーバークロックの上限探ってる時は100℃超え見れますぞw
CPU-Z出しとるところがHWMonitorいうソフトも出してんですけど、こいつはハードウェア各種温度のMAX値を記録して表示してくれるので、温度異常で電オチした際の温度を記録してくれる機能がありまして、マザーボードのチップセットのところに小さいヒートシンクあると思うんですが、アレはトップフローのCPUクーラーだと風あたっていい感じに冷えんですけど、調子のってやっぱサイドフローやろ(適当)
とか言って何も考えずに交換してしまうと冷えにくくなってしまうらしく、その状態で電圧盛りながらオーバークロック試してて電オチした時にMAX値確認したら102℃記録してたってのがありますな
>本当は1万km、1年で良いとの事
普通車なら概ね同意なんですが、排気量が小さいので常時高回転になりがちな軽自動車はそうでもない、5000km走るとたぶん粘性無くなって真っ黒になってる
軽自動車ユーザーは少なくないだろうから、一概に1万kmで良いと言ってしまうのもどうか思う次第