ドスパラよりXeonとQuadro搭載BTOパソコン新発売。
ワークステーションというやつで、Quadroが載っているのだから3Dデザインとか設計用。価格は約60万円となっており、一家に一台必要な理由は全く無いと思われ、需要も激低いと思うけれどこれで1本。
タイトルはややあおり気味。
一応前置くと、ワークステーション(以下、時々WS)は超高額だから超高性能というわけでは無く、用途が特殊で需要が低すぎるので価格が高い方の意味が強い製品。
これで2Dデザインを描いたりブログを書いても10万円のパソコンとの違いが判らないと思う、そういうコンピュータ。
ドスパラのWS「Raytrek HEシリーズ」約60万円
プレスリリースをPC Watch、キャプチャは公式直販より。
ドスパラ、Xeon E5-2687W v3搭載ワークステーション - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/biz/20141010_670831.html
約55万円になっているけれど、税別なので今なら税込約60万円。送料約2千円を加算すると正確には593,978円。
このくらいの価格になると消費税の税別表記は凄い威力ですな。一気に買う気が失せてしまう。いや、それ以前に要らないけれど。
どこらへんが60万円かは、初っ端のCPUのみで既に20万円を超えており、グラボが10万円以上する為、とは言え60万はどう見ても盛りすぎ。
その話は後とし、CPUは10コアのHT対応なので最大20スレッド。Xeonにしてはクロックも低くは無く、キャッシュ25MBとか表記ミスかと思えるデカさ。
CPUからグラボまでは全て比較的新しい製品で、いずれも先月から今月に掛けて出た物ばかり。ハードディスクからケースまではどうでも良いけれど、電源は860Wの80PLUSプラチナ。現在、チタンが最上位なので、それに次ぐ変換効率。
これでWindowsが8系のみなら話にならないけれど、7のProfessionalも選択可能となっており、Pro~は今月販売終了では無い為、来月以降も生き残るモデルとなっております。
量産系BTOのワークステーションが自作より数万高い?
BTOパソコンは自作パソコンより安いと言われているけれど、このクラスの価格や構成になるとそうでもございません。
久々にパーツ単品価格と比較。最安価格のソースは価格コム。全部リンク貼るのはきついのでパソコンコーナーへリンク。
価格.com - パソコン
http://kakaku.com/pc/
ドスパラの仕様よりメーカーや型番の判る物は同じパーツで。不明なパーツは何を使っているか予想しつつ。
CPU:Xeon E5-2687W v3(3.1-3.5GHz、10コア/HT、25MB、TDP160W)
CPUはこちら。
2.4万円では無くどう見ても24万2千円。価格コムは税込表記。
更に上を目指すなら、Xeon E5-2699 v3のバルク品が約45万円で売られていたけれど、ドスパラもさすがにそこまでの在庫は怖いのでしょう。
E5とは何なのか気になりWikipediaを見て来ると、E7、E5、E3シリーズに分かれており、これでもミドルレンジと知り驚いた。
マザー:X99 チップセット搭載 ATX
マザーはチップセットしか判らないので安さ昇順の一覧にて。
X99は現在これで全部。
約2.6~4.4万円と幅広いけれど、ドスパラは最近ASRockを採用している事が多い為、おそらく上から2番目のX99 Extreme3とは思うけれど、4もそう価格は変わらないので、Xeonに気を遣い4を載せていると妄想し、マザーは約3万円としましょう。
それにしてもASRock先生に20万級のXeonとかインテルに失礼。書きながら載せている光景を想像して笑ってした。
メモリ:8GBx4(PC4-17000、DDR4 SDRAM)
メモリはDDR4の2133MHz、これも型番不明なので一覧。
安い順に5件撮っております。
マザーと同じく予想すると、ドスパラはADATAのメモリを採用している事が多い為、3番目に安い8GBメモリとしましょうか。
約1.5万円なので4本で6万円。2本、16GBでも充分と思うけれど、WindowsのエディションがProfessionalなのでここぞとばかりに16GB超えを目指してみたのか。※Home~は最大16GB
グラボ:NVIDIA Quadro K4200 4GB
グラボも型番不明なもののQuadroはエルザしかございません。
新製品で2番目に高性能なK4200。比較は以前ドスパラが測定しております。上から2番目の棒。
グラボは約11万円。
ちなみにK5200は約23万円。新製品では無い為か載っていないけれど、現行最上位のK6000は約47万円という、わけの判らない世界。
電源:Seasonic 860W 静音 80 PLUS PLATINUM
シーソニック、80PLUSプラチナ、860Wで検索するとこれのようで。
Xeon E5-2687W-3のTDPは160W、Quadro K4200は106W。
なぜ860Wも必要になるのか判らない。以前、冗談でワークステーションをエア自作で見積りした際も電源が足りないと指摘が有った為、私が勘違いしているか計算が違うのか。
とりあえず電源ユニットは2.5万円。本体が高額なのでバランスを取る為に高級電源を搭載しているだけと見ております。
ここまでに登場したパーツの価格を一覧。
- CPU:Xeon E5-2687W v3・・・24.2万円
- マザー:X99 チップセット搭載・・・3.0万円
- メモリ:8GBx4(PC4-17000)・・・6.0万円
- グラボ:NVIDIA Quadro K4200 4GB・・・11.0万円
- 電源:Seasonic 860W 80 PLUS PLATINUM・・・2.5万円
税込小計、約46万7千円。
更に型番不明やドスパラのオリジナルケースをだいたいの最安相場で値付。
- HDD:2TB(SATA3)・・・0.8万円
- DVD:スーパーマルチドライブ・・・0.2万円
- ケース:SR598M ミドルタワー・・・0.5万円
- OS:Windows 7 Professional・・・1.5万円 ※DSP版換算
計3万円、累計49万7千円くらい。
まだだまだ終わらんよというわけで、おまけを少々。
- CPUクーラー:※適当な空冷・・・0.5万円
- キーボード、マウス・・・0.2万円
以上で合計は何と50万4千円となり、ドスパラのRaytrek HE-X K4は10万円近く盛られているという事に。ちなみにXeonはCPUクーラーが付属していない為、TDP160W級を冷やす為としてやや甘めに5千円としております。
もう一機種有るRaytrek HE-XKはグラボがTitan Blackという違いのみで税込約63万円。Titan Blackの相場は13~15万円だけれども、ドスパラ御用達のParit製品なら約12万円なのでK4200との差額は1万円となるけれど、本体の価格差は3万円近いというミラクルが発生。
なぜここまで高くなるかは一重に在庫の都合でしょう。
現在23万もするXeonや11万のQuadro、12万のGeForceなどが激しく売れるとは思えず寝かせるほどに価値は低下。修理用も在庫しなければならず、出なければ丸損。
今は多少違うと思うけれど、以前調べた気がする結果では、量産系BTOパソコンでも14~17万円を超えると自作の方が安くなるので、超高性能+安さ重視なら自作も考えてみましょう。
しかし多くの人はそうも行かないだろうという話で締め。
24万のCPUや11万のグラボで自作PCは怖い(まとめ)
数年前も同じ事を書いたけれど、誰もが数年前から見ているとは限らないのでもう一度やらかすと、私が自作するとCPUやグラボは高くとも2万円台、マザー1万、その他は1つあたり数千円くらいのパーツ。
2万円少々のCPUでさえ1万円程度のマザーへの取り付けは少々気合が入り、もし他人のパソコンとなれば多少緊張するかも知れない。
それが3万のマザーに24万のCPUとか冗談では無く、修理の際にCPUをポロリしてしまいソケットの中とかに落とす可能性などを想像すると単純に怖い。
パーツ単位からの自作や修理交換に慣れている人間でさえそうなのだから、例としてデザイナだけれども安くWS導入したいので初めての自作PC、とか無理が有る。
組立は自力、修理も自力。組立以前に今回やったような組み合わせから考える事にもなる為、いくら割高になろうとドスパラのような業者任せは正解とも言えましょう。
自作PCの組立は結構簡単、問題は故障時。
「電源は入るけれど画面真っ暗」になった時、3万円級のマザーを博打で交換するのか、電源不良と思うならば2万円クラスの電源をおかわりするのか。
ドスパラなどへ修理依頼すると多少高くはつくけれど、無駄な時間やパーツ購入が無いという点では利点と言えましょう。
ワークステーション含め、デスクトップPCならBTOパソコンをお勧め、というか他のメーカーで1台買うとかならデスクトップは自動的にBTOメーカーになるはず。
>ワークステーション(以下、時々WS)は超高額だから超高性能
>というわけでは無く、用途が特殊で需要が低すぎるので価格が高い
性能じゃなくて堅牢性とか信頼性にパラメタ振ったパーツの価格が高いのであって需要無いからではなくね?
個人向けじゃ少ないだけで法人用途で普通に需要あるじゃない
とはいえ、ドスパラのWSがその需要にあてはまるかは微妙だけれどw
>7のProfessionalも選択可能となっており
標準が8の時点で既にアレだわ 法人向けに売る気ねーのかw
>E7、E5、E3シリーズに分かれており、これでもミドルレンジ
そもそもXeonの時点で普通の箱型ケースのWSなんかよりラックサーバに搭載されてるほうが多いのじゃなかろーか
>X99は現在これで全部
そもそもドスパラの問題だけれどもXeonならX99じゃなくてチップセットはこっちじゃねーのかと思うのよねw
C600シリーズチップセット
http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/chipsets/server-chipsets/server-workstation-chipsets.html
なんでコンシューマ用のX99にするのか的な何か
>それにしてもASRock先生に20万級のXeonとかインテルに失礼
ASRockなのが笑いどころいうより、そもそもCPUはXeonなのにチップセットの方は一般向けな Core i用 のX99とかにしちゃってる時点でどうなのって話であって、そこはサーバ・ワークステーション用のチップセット使えよっていうw
>メモリはDDR4の2133MHz、これも型番不明なので一覧
それもXeonなんだから本来はECC対応にするのが普通じゃねw
http://kakaku.com/pc/pc-memory/itemlist.aspx?pdf_Spec001=1&pdf_Spec101=6
もっともX99にしてる時点で無意味かもですけどw
>グラボも型番不明なもののQuadroはエルザしかございません
Quadroは長らくELSAしか扱ってるところなかったようですが、昨今はPNYってメーカーがQuadroのカード出してるみたい
http://www2.pny.com/mega-commercial/explore-our-products/nvidia-quadro-graphics-cards
>現行最上位のK6000は約47万円という、わけの判らない世界
K6200が出たら普通に60万円台からなんだろうさ(白目)
>ワークステーションをエア自作で見積りした際も電源が足りないと指摘
>私が勘違いしているか計算が違うのか
エア見積のほうはデュアルCPU構成なのに電源500Wにしてた気がw
>本体が高額なのでバランスを取る為に高級電源を搭載しているだけ
価格のバランス取るためいうよか、サーバ用電源てのは供給電圧のド安定が求められるものなので、本来は市販のATX電源とか使わないところを、市販電源の中では相当安定してるであろう紫蘇のプラチナにしたってことなのじゃなかろーかと
>ドスパラのRaytrek HE-X K4は10万円近く盛られているという事に
X99じゃなくてC600シリーズチップセットでECCメモリで構成してたらわりと適正価格だったかもしれないw
>なぜここまで高くなるかは一重に在庫の都合でしょう
そーかなぁw
Xeonだけ入れてチップセットやメモリでパーツでコストカットしつつ
「普通のPCではなくてWSですから(キリッ」 とかいう
「情弱養分にするの美味しいです」な商売しようとしてないかw
>寝かせるほどに価値は低下。修理用も在庫しなければならず
最初から数が出ないつもりならそもそも在庫しないとかあったりしてw
型番ないのそのせいかもよ 注文きた時点で確保できるパーツで生産w
>2万円少々のCPUでさえ1万円程度のマザーへの取り付けは少々気合が入り
>もし他人のパソコンとなれば多少緊張するかも知れない
焼酎が捗るな(適当)
>それが3万のマザーに24万のCPUとか冗談では無く、
>修理の際にCPUをポロリしてしまいソケットの中とかに落とす可能
それは焼酎が足らんのだ(確信)
>デザイナだけれども安くWS導入したいので初めての自作
その思考フローはきっとデザイナ向いてないなw
>いくら割高になろうとドスパラのような業者任せは正解
>自作PCの組立は結構簡単、問題は故障時
業務用として使う時点で保守契約まで考えたら普通に業者でしょうな
経費にもできるわけですし
>3万円級のマザーを博打で交換するのか、
>電源不良と思うならば2万円クラスの電源をおかわりするのか
個人の愛機ならパワーアップ一択だろ 言わせんな恥ずかしい(迫真)
>ワークステーション含め、デスクトップPCならBTOパソコンをお勧め
パソコンはいいとして、業務用のワークステーションやサーバ用途なら、法人向けだといい仕事をするDellあたりのほうがいいのじゃなかろうかw
うん!何に使うのかさえわからんちんww。
>Xeon E5-2687W v3
確かにXeonではE7シリーズが最上位ですけれど、Haswell-EPのラインナップだと、ナンバリング的に「E5-2687W v3」は上から6番目な感じですね。Haswell-EPでは、まだE7シリーズは未発表です。
Intel Xeon Processor E5 v3 Family
http://ark.intel.com/ja/products/family/78583/Intel-Xeon-Processor-E5-v3-Family#@All
HPCシステムズ
インテル Xeon プロセッサー ファミリー スペック比較
http://www.hpc.co.jp/compare_intel_processors.html
順番だと以下な流れ(ズレて見難いため2687W→2687へ置き換え)
1.E5-2699 v3(18コア36スレッド、2.3~3.6GHz、45MB、547.2Gflops、145W)
2.E5-2698 v3(16コア32スレッド、2.3~3.6GHz、40MB、486.4Gflops、135W)
3.E5-2697 v3(14コア28スレッド、2.6~3.6GHz、35MB、492.8Gflops、145W)
4.E5-2695 v3(14コア28スレッド、2.3~3.3GHz、35MB、425.6Gflops、120W)
5.E5-2690 v3(12コア24スレッド、2.6~3.5GHz、30MB、441.6Gflops、135W)
6.E5-2687 v3(10コア20スレッド、3.1~3.5GHz、25MB、432.0Gflops、160W)
7.E5-2683 v3(14コア28スレッド、2.0~3.0GHz、35MB、380.8Gflops、120W)
8.E5-2680 v3(12コア24スレッド、2.5~3.3GHz、30MB、403.2Gflops、120W)
9.E5-2670 v3(12コア24スレッド、2.3~3.1GHz、30MB、384.0Gflops、120W)
以下略
何となく下位の2683 v3の方が、コア数の多さとTDPの低さ的に良さそうな気がしないこともありませんが。というか、唯一こいつだけ型番に「W」が入っているのですけれど、この「2687W」の「W」はなぜ入っているのですかね。
>マザー:X99 チップセット搭載 ATX
なんかこうCPUに比べ、マザーボードの価格が1/5という安さ具合だと不安に駆られます。最高値のASUS製4万円マザーがランキング25位なのは、そういう理由もあるのでしょうか。
>2番目のX99 Extreme3とは思うけれど、4もそう価格は変わらない
今回のドスパラ機で採用するマザーはメモリスロットが8つ(基本構成スペックを参照)ですが、Extreme3は4つですから不適当ですね。他スペックを参照すると(2014年10月16日現在)
・メモリスロットは8つで最大64GB
・背面のUSB2.0は2つ、3.0は8つ
・有線LANは1つ
・SATA6.0は8つ、M.2が1つ
・PCI-Ex16が2つ、x8が3つ、x4が1つ
以上の特徴があります。という訳で絞り込むと、そんな製品はありません、と出るわけです。近い性能だとASUSの「X99-A」辺りでしょうか。ドスパラ機は市販品ではなく、これ専用にカスタマイズされたマザーボードである可能性が濃厚。
しかしこのドスパラ機、3年保証へ延長すると本体価格の10%、つまり6万円くらい掛かる計算なわけで、文字通り桁が違いますね。