エプダイより約3万円の小型PC「Endeavor NP30S」発売

2012年1月31日

エプソンダイレクトより小型PCの新製品。

EndeavorブランドのNPシリーズは30S。過去に同サイズで数種類発売されており、毎回チップセットやCPUが変化し性能が上がっているけれど価格は約3万円を維持。個人的に小型PCは嫌いなものの、用途次第で安くパソコンを手に入れられる選択肢として。

以前の機種と大差無いので適当に見て参りましょう。

情報を引用する際はリンクするがマナー。しかしエプダイはページが消えたり、時々変なステータスコードを返す為、手数ながら行くなら以下トップページのURLをコピペにて。

パソコン(PC)|Epson Direct Shop
http://shop.epson.jp/pc/

epsondirect-pc-top-2012-01.jpg

2012年1月現在、画像中段、左上のNP30Sまたは真ん中の切り替わるFlashからNP30Sのページへジャンプ可。

 

CPUとグラフィックがAMDのAPUになった新NP

APUとは、AMDのCPUとGPU(グラフィック機能)が統合されており、最近のインテルCPUのような感じ。昔のようにグラフィックがオンボード(マザーボードに搭載)されていない物。

フュージョン繋がりでドラゴンボールでいうと、インテルのCore iシリーズが天津飯とヤムチャとすると、AMDのC-60はクリリンとチャオズが合体したくらい。それは言い過ぎ。意味不明失礼。

NPシリーズを私が知る限りの3種類で挙げると。

  • NP12・・CPU:インテル Atom 230(チップセットがSiS)
  • NP15・・CPU:インテル Atom D525
  • NP30S・・APU:AMD C-60 <今ここ

NP12は最終価格が約2万円まで下がり叩き売りへ。2番目は知人が購入しており、NP15は激安か?の記事で適当に評価しております。ちなみに私がSiSを嫌いNP15になったという経緯。

新製品、NP30Sの主な仕様を一覧。

Endeavor NP30S・・29,820円(送料別:1,575円)

  • OS:Windows7 Home Premium 64bit
  • APU:AMD C-601.00-1.33GHz、2コア、1M、TDP9W)
  • (グラフィック:Radeon HD 6290 ※APUに内蔵)
  • マザー:AMD A45 FCH チップセット
  • メモリ:2GBx1PC3-8500 SODIMM)※スロットx1
  • HDD:250GB(2.5インチ、SATA2、5400rpm)
  • 光学ドライブ:無し
  • 有線:LANギガ対応、USB2.0x6、映像出力DVI-Iのみ
  • 無線:無し
  • 付属品:リカバリDVDなど
  • その他:重量約760g、動作音約22dB

太字はいつも通り、マニアックな人が3秒で見る用の要点。

赤は気になった所で上から行くと、いくらディアルコアでもインテルでいうAtom並なクロック周波数の低さでは大した事は出来ず。主にメールやインターネット用ですな。

メモリの転送速度は最近のデスクトップやノートよりやや落ちるPC3-8500となっておりますが、私が過去に体感した例でいうと、PC3-10600との速度差は分からないくらい。メモリスロットx1も気になるけれど、最近のメモリは激安なので4GBx1でも挿せば充分でしょう。搭載できる最大は不明、そして後で出るけれど分解が問題。

小さいけれど一応デスクトップな為か中身が狭く載らなかったのか無線LANは内蔵無しなので、USBでやれという事でしょう。光学ドライブも無い割にリカバリはもれなくDVDメディア付。これもUSBでやれという事でしょう。

固定設置なので重量はスルーし、静音性としてデシベル表示有り。エプダイによると22dBは木の葉の触れ合う音(約20dB)に近いとの事。デスクトップ用の12cmファンを1000rpmで回すくらいでしょうか。

性能を他の機器と比較すると、ネットブック(ミニノート)やWindows7搭載タブレットくらい。決して高くは無く、同時に価格も高くは無し。

早速、限界を見ようとカスタマイズに入るとパーツの変更は出来ない仕様になっており、保証やサービス、付属品の選択程度。完成品のみ、という事でしょう。

ところが、カスタマイズ出来る機種も同時に発売されておりました。

endeavor-nb50e.jpg

NP30Sと違う箇所のみ一覧。

Endeavor NB50E・・33,390円(送料別)

  • APU:AMD E-450(1.65GHz、2コア、1MB、TDP18W)
  • (グラフィック:Radeon HD 6320 ※APUに内蔵)
  • メモリ:2GBx1PC3-10600 SODIMM)※スロットx1

CPUとGPU(グラフィック)性能が微妙に上がっており、メモリもPC3-10600へ。8500のDDR3メモリが余っているのでしょうか。または価格差の為に意図的に性能を落としている(上げている)のかと。

価格差は約3500円で、その価値が有るかと言われると微妙なものの、カスタマイズ可否も価格に含まれているのでしょう。完成品をそのまんま出荷するか、中身を開けパーツ変更し検査し出荷する手間の有無とか。

こちらはカスタマイズでWindows7をPro~に出来たり、メモリを4GBx1やストレージをSSDなど可能。いつも通りのエプダイ価格なので高いけれど。

性能以外で「NP30S」と「NB50E」の差は保証の選択肢

先に何かと微妙に高い方、カスタマイズ出来るNB50Eは普通のメニュー。

epdi-warrant-normal.jpg

エプダイの特長とも言える長期保証、価格が他社と比較し安め。

しかしその特長を削った物がNP30Sの選択数。

epdi-warrant-s.jpg

安心プラスは物理破損の保険の事を指しており3年で1800円くらい。セットになると3年保証は確かに安くなるものの4年以上は無し。

3年で良くカスタマイズ不要ならNP30S、カスタマイズ前提で価格が高くなって良いならNB50Eでしょうな。

一見すると3年までしかエプダイが保証したくなさそうに見えるけれど、私が見た感想としてはカスタマイズ無しの利点と言える選択肢の簡素化が目的と受け取っており、初心者でも分り易く、エプダイに自信が無いわけでは無いかと。

 

NPシリーズを分解(しているページを発見)

私が以前購入手助けしたNP15の頃は見当たらなかったけれど、改めて検索すると非常に分り易く写真入りで解説されているページがございました。

型番は古いものの、内部は似たようなものかと。

mofu犬blog: Endeavor NP12 メモリ増設方法
http://mofuken.blogspot.com/2011/04/endeavor-np12.html

np12 pixlr.jpg

メモリは両側を開くと斜めに跳ね上がるタイプ。動画をやった事が有るのでノートユーザでメモリ交換に興味が有るならこれもどうぞ。

詳しい説明は元記事を参照するとして、分解で気になる箇所は筆者殿が文字を入れている通りツメとネジの部分。

以前、NP15の設置に付き合った際、分解させてもらおうと思ったもののビビった理由は、嫌な予感がしたツメの部分。

NPシリーズに限らず小型ノートでもデザイン重視なら良くある設計で、ツメは余程慣れているか慎重にやらねば折れたり傷が入るもの。バラすなら覚悟が必要。

内部は見ての通りでは有りますが無駄に解説すると、手前がHDD、その上がCPUクーラー、最上部がメモリですな。

熱は結構こもりそうな構造になっており小型PCの宿命。内部で空気をかき回しつつ、右のフタに有る本体上下から排気するのでしょう。NP15も動作中は本体が結構熱くなっておりました。

 

EndeavorのNP(NB)シリーズはどうなのか?(まとめ)

先に書いた通り小型故に低性能。利点と難点を同じ数で書き出すと。

  • とにかく低価格
  • 省電力、省スペース、小さい
  • 見た目が良い?(白い安物PCは珍しい)

Windows7のHome~をDSP版で換算すると約12千円なので、PC本体のハードウェア部分は約18千円で購入する感じ。

省スペースの必要性は個人的にそういう環境になった事が無いので解らないけれど、VESA対応ディスプレイならモニタ背面に搭載可。小さいキーボードを使えば、同サイズのノートより省スペースになるかと。

やはり個人的に見た目も気にしないけれど、NP15を購入したユーザはかわいいと言っていたのでそう思う人も居るのでしょう。

難点も3つ。

  • とにかく低性能
  • モニタ別売、ノートで良くないか?
  • 故障した際の修理代が何かとヤバそう

ハイスペックマニアが暴れる程の性能の低さ。ノート以上に自由度が無く分解も難しく、アップグレードが困難。

当然ながらモニタは別売りなので、エプダイの18型くらいならプラス約1万円。別メーカーの23型クラスになると1.5万円前後が現在の相場。4~4.5万円有れば、これより性能の高いレノボの完成品ノートが購入出来ましょう。画面サイズや解像度は別として。

そして修理費用の問題。エプダイのページで偶然発見した参考価格。

エプソンダイレクトの修理費用一覧

保証期間の終了後はもちろん有料。上の一覧はHDDがIDE160GBとか書かれており古いと思われるものの現在も掲載中。

エプダイは部品保証3年が普通のようなので、標準保証(1年)でも3年間は修理費用が右の15,750円になると思われ、それでも結構高め。

しかし3年過ぎるとNPシリーズが購入出来てしまう程に高額。長く使うつもりなら、保証の延長は重要でしょう。使い捨てるなら不要。

利点と難点を挙げつつ、個人的に難点寄りに書いたけれど、逆に利点そのまんまで難点を解決出来るなら小型PCは有りでしょう。

  • 性能は低くても問題無い用途
  • モニタは大きい方が良く、PC買替え時は流用
  • 保証を延長する、または使い捨てとして博打を打つ

モニタが余っており、家族や子ども用に安いパソコンが欲しいなら有りでしょう。性能や機能を求めるなら普通(他のメーカー)のBTOパソコンでよろしいかと。

小型や見た目をこだわらなければ、同じ価格でもパソコン工房が正月から販売しているデスクトップの方が性能は全体的に上。

パソコン工房より約3万円のデスクトップ版レサンセ発売
https://bto-pc.jp/select/lesance-desktop.html

ケースの大きさを気にしなければ(もういい

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BTOパソコンメーカー比較

パソコン工房

高性能: ★★★★★ 保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安定: ★★★

初心者: ★★★★

性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

DELL

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

10年以上前まではDELL=初心者向けの安いパソコン、それはもう通用しておりません。クーポン適用後が適正価格だと見抜けるパソコン詳しい人向け、または大人買いで割安になる法人向け。

日本HP

高性能: ★★★☆☆ 保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★

初心者: ★★★☆☆

コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

ツクモ

高性能: ★★★★★ 保証: ☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆

初心者: ☆☆☆☆

昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

フロンティア

高性能: ★★★☆☆ 保証: ☆☆☆

コスパ: ★★★★ 安定: ☆☆☆

初心者: ★★★☆☆

フロンティア神代の解散後、現所長のパワハラがひどいとタレコミが複数あり、私から内情を運営会社へ伝えると逆ギレされて私を訴えるぞと謎すぎる返しがあり困惑中。

サイコム

高性能: ★★★★★ 保証: ★★★

コスパ: ★★★☆☆ 安定: ★★★

初心者: ☆☆☆☆☆

PC自作したくない中~上級者向け、昔ながらの2chおっさん御用達な鉄板メーカー。動かない構成でも購入できるので初心者にはおすすめ不能。量産系BTOのようにコスパ悪くならないのでサイコムだけは自由なカスタマイズを激しくおすすめ。


※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

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プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。