5月29日(木)付でクレバリーが突然閉店。
シャッターには告示書が貼られ近日中に破産手続き予定。通販は5月30日現在、全ての業務が一時停止中と表記されており購入出来ない状態へ。現地へ行くほどヒマでは無いので、オンラインの情報まとめ。
最近、的中率が高い気がする私の予想も含めて参ります。
クレバリーが破産へ、負債は3億3千200万円
クレバリーの公式通販トップページを記念撮影。
画面中央やや上辺りに、「申し訳ございません。現在全ての受注業務を停止しております。」と書かれており、購入どころかカスタマイズも出来ない状態。
冗談で新規会員登録をしてみようと思ったけれど表示が重くページが遷移せず、相当アクセスが集中しているのでしょう。
現地の状況はASCIIに店舗シャッターの貼り紙写真有り。
source:ASCII.jp:クレバリーが倒産 店舗は閉まったまま、ネットも業務停止中
AKIBA PC Watchは本社の扉前まで突撃しております。
source:クレバリーが業務を停止、近日中に破産手続きを開始
社員も当日まで知らず、突然告知されたパターンでしょうな。
クレバリーや秋葉原パソコンショップ閉店の歴史
歴史という程でも無いけれど、過去ここでネタにした閉店や破産イベントを簡単に並べてみましょうか。
- 2008年10月・・ツクモが倒産->ヤマダ電機へ事業譲渡
- 2010年6月・・ユーザーズサイド閉店->ユニットコムのfaithで再雇用
- 2010年11月・・T-ZONE廃業->グッドウィルが従業員再雇用しFreeTへ
- 2012年2月・・クレバリー1,2号店閉店->1店舗に統合
- 2012年4月・・FreeTをユニットコムが買収
- 2012年5月・・グッドウィルもユニットコムが買収
- 2012年5月・・クレバリー倒産<今ここ
クレバリーの通販は私の分類によると、量産系BTOメーカーで有りながら市販パーツで構成していたややマニア向けなカスタマイズをやっていたショップ。
どこに一番近いかと言えば昔のツクモ(九十九電機)で、会社や従業員の雰囲気も昔のツクモに似ていたと感じております。
国内の量産系BTOメーカーで分けると
- マウスコンピューター、フロンティア
- ドスパラ、パソコン工房(フェイス、ツートップ)
- ツクモ、クレバリー
ツクモとクレバリーが他と違う所は先にも書いた通り市販品での構成が多く、マザーボードのメーカーや型番が分かるなど、一部のマニアには利点といえる特徴。
市販品を使うという事は、BTOパソコンの完成品としての生産は上記1や2のメーカーより比較的少なく、実店舗やパーツの販売に力を入れて自爆したと見ております。パーツの販売でも利益は出ると思うけれど、価値の劣化が激しく損をする率が高いという。
クレバリーで記憶に新しいものとしては(山田くんやクレたんは除き)、カスタマイズにグリスを追加してみたり、延長の3年保証の条件を改善したり。ショップブログではベンチマークが続々と上がるなど、私もブログのネタとして世話になっておりました。
特にショップブログでは何を思ったのか逆アクセスランキングまで設置され、BTOパソコン.jpが1位になるなど焼酎を吹ける仕様へ。少し嬉しかったのは認める。
このように中の人はユーザ寄りで楽しませてくれたものの、実は経営や営業側は冷たい印象がございました。
書く機会が無かったのでここで出すけれど、以前パソコン工房からレビュー用PCを借りた際、調子に乗りクレバリーへ「高性能グリスとやらが塗られているデスクトップ何でも良いから貸してくれない?」と聞いたものの、「それで売上がいくら上がるのか試算せよ」という良く判らない質問が返って来て呆れてスルー。
個人的に、ショップの現場やカスタマイズは好印象だったものの、上のような事が有り避けようと思っていた直後の倒産。経営や営業が下手だったのかと想像。
クレバリーが倒産、5月29日に閉店し破産手続へ(まとめ)
これを書いている5月30日のニュースから情報が増えているので、まとめも何も出来ないけれど、今後どうなるか勝手に予想すると。
- MCJが動きユニットコムがクレバリーブランドを残し子会社化
- ユニットコムがクレバリーの従業員を再雇用し各店舗へ分散
- そして空いたクレバリーの店舗をドスパラが借りて支店を増設
ヤマダ電機のツクモやフロンティアが上手く行っているようには見えず、最近の実績や過去の出来事を振り返ると、ユニットコム(パソコン工房などの会社)へ引き継ぎが有力と見ております。
クレバリーの前年度売上は約27億円。それと比較すると3億程度で終わるとは不自然な気がするものの、パソコンという利益の薄い物を販売し、更に損をし易いパーツ販売に無理が出たのでしょう。
気になる事は、クレバリーでBTOパソコンを購入したユーザ。3年保証がパソコン工房並に安くなったものの会社が無くなるとサポートも保証も無関係。
クレバリーのレベルならユニットコムが手を出すと信じておりますが、グッドウィルを子会社化したばかり。MCJ(マウスコンピューターの会社)の方針次第でしょうか。
祈っても仕方ないけれど、何らかの形での継続を願いましょう。これらの流れを知っているPCユーザは、事業を引き継いだ企業に良い印象を持つはず。
国内の量産系BTOメーカーをまとめると3つへ。
- サードウェーブ・・ドスパラ
- MCJ・・マウス(ユニットコム・・工房、faith、TWOTOP、グッドウィル)
- ヤマダ電機・・ツクモ、フロンティア
クレバリーはサイコムやショップブランドに近かったとすると、当然の流れと言えるかも知れませんな。
サイコムは数年前からパーツ単品販売に注力しておらず、店舗を持たないのでクレバリーよりはマシと思うけれど心配。
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