多くは高額さが原因思われる、悩み所の多いゲーム用パソコン。
パソコンでゲームをする為に10万円近い出費を惜しまないどころか、20万円以上出してしまうマニアの感覚は一般PCユーザには解らないかと思われるものの、趣味に金を入れるは普通の事。私は現役ゲーマーでは無いけれど、ゲームPCと言えばBTOパソコン。
価格と性能の選び方を3種類、ゲームPC初心者用に解説。
本気でゲームをやるならデスクトップとして今回はノート無し。
モニタ無しの本体のみ価格と仕様を順に書いて行くので、ゲームPCに興味が有る、今後購入予定が有るならざーっとどうぞ。
BTOメーカーのゲーム用PCについて
BTOデスクトップの標準仕様がどのように構成されるかはおおよそ決まっており、以下のようなコストパフォーマンス重視。
- CPU:最高より1~2ランク下のインテルが入ってる(稀にAMD)
- グラボ:最高より2~3ランク下のNVIDIAが挿さっている(時々AMD)
- メモリ:普通かやや多め、少なくは無い
- HDD:同上
- ケース:グラボの長さや厚み(占有スロット)を考慮しミドルタワー
- 電源:主にCPUとグラボに合わせ、大き過ぎず少なすぎず
メモリから下は高性能寄りな普通のデスクトップと同様に考えられており、BTOパソコンはパーツに安物が使われていると言われるけれど、私に言わせると故障する物はするのだから無駄が無いという価値観。
- メモリ:ゲームの推奨環境を満たしつつ価格を抑える
- HDD:空き容量は大抵のゲームで余裕が有り、割安な大容量
- ケース:高性能PCはCPUクーラーやグラボに比例し自動で大きく
- 電源:無駄に大容量にすると価格が跳ね上がるので控えめに
CPUとグラボが一般的な高性能PCと同じか高め。しかし最高性能にすると桁が変わる事も有り標準搭載はせずカスタマイズへ。
2011年12月現在の例でこれら二種類を例えると。
- CPU:最高クラスなら10万円、1~2ランク下げると2~3万円
- グラボ:最高クラスなら7万円、2~3ランク下げると2~3万円
CPUなら3~5倍、グラボは2~3倍以上の価格差が有るものの、多くの人が良く判らなくなっていると思われる所が性能と価格の比較。
価格が2~5倍違えども性能の違いは2倍以下で、極端な例では最高クラスの性能を1とするなら1ランク下は0.9程度とかも良く有る事。
ゲーマー兼自作ユーザ兼PCマニアはBTOメーカーとは違う考え方になり、金に糸目を付けない趣味なら以下のような感じに。
- CPU:最高性能のCPUをOC(オーバークロック)
- グラボ:最高性能のRadeonシリーズ、ゲームにより複数枚挿し
- メモリ:最低4~6GBのOC用、または載るだけ盛る
- HDD:元から数本の在庫、SSDx2~4本でRAID0構成
- ケース:長く使う事を考え超でかい高級品
- 電源:CPUとグラボによる。自動的に1000W以上になる事も有り
これをやると最低でも20万円を超え、SSDとグラボの本数により40万円以上も有り得ましょう。しかし2年も経てば半値以下の価値になり、その頃には既に中身が変わっているという道楽。
常に最高スペックを求めるなら毎年、年間20~30万円で自作と改築。今は高性能で3年後も普通に使える物が良いなら、自作より安くなる12~14万円程度の量産系BTOパソコン。
推奨環境で構成すると12万円くらい
2011年12月現在で12万円とは、3D系オンラインゲームの推奨環境をBTOメーカーが性能を盛った程度の目安的な価格。
グラボ性能が多少上がると14万円。それ以上はCPUやグラボなどのやり過ぎオーバースペックが有るやも知れず良く見ましょう。
調べ方としては各ゲームの推奨環境を見るが基本。BTOメーカーもこれを基準に上回るよう構成されているものです。
例としてモンスターハンターフロンティアの動作環境。
source:カプコンオンラインゲームズ:MHF公式ビギナーサイト
右の「必要動作環境」は最低動作環境と読み替えても良く、この程度の性能が有ればとりあえず動くでしょうという意味。
左の「推奨動作環境」が普通にプレイするならこのくらいの性能有れば良いけれど、いずれも参考としての記載。
見えている部分より一部抜き出すと。
- OS:Windows XP/Vista/7 ※7の64bit版は32bitエミュレーションで動作
- CPU:インテル Core2やCore iシリーズ。AMD AthronとかPhenomなど
- メモリ:1GB以上
- グラボ:NVIDIA GF8600や200以上、AMD HD2600以上など色々
OSは何でも良いとして、CPUはCore2やCore iなど新しい物が多め。私の先代Pentium4でも余裕で動いていたので古いCPUは省略されているのでしょう。但し、CeleronやPentiumは掲載無し。AMDは良く判らないけれど、APUでも行けるくらい性能やや低めでも大丈夫。
メモリ1GBも今時のPCなら普通は有るとして、グラボは古めな物が多く、GeForceの4桁や200番台が掲載。今は400や500番台が主流なので判断が難しいでしょうか。GT430で普通に行けるので多分何でも行けます。AMDはやはり良く判らないけれど、こちらも古めな型番が多め。
推奨側をピンポイントで見て行くと、CPUはCore i3、メモリ1GB、グラボはGF8600程度。3年前ならやや高性能では有りますが、現在で言うとグラボをGF8600以上にしても7万円有れば買える程度の中性能。
という判断が出来ない人の為にBTOメーカーがモンハン推奨PCなどを出しているわけですが、メーカーのモンハン推奨PCは多くが8~12万円の価格帯。
なぜ高くなっているかは若干のオーバースペックで標準構成されており、安い割に長くも使えるという仕様になっている為。
もちろんゲームにより違い、てきとうに高い性能を求める順にすると。
- FF14、SKYRIM など・・14万円以上
- FF11、Lineage2 など・・12万円前後
- モンハン など・・10万円前後
- ラグナロク~、Lineage(1)、その他2D系・・7万円以下
右の価格は2011年12月現在のおおよそで、量産系BTOメーカーでこの程度の価格の構成なら、しばらく使えるでしょうという目安。
2D系のゲームに高性能は今後もおそらく必要無く、FF14以上のクラスになると今は良くても2年後には性能が低いと言われる可能性が無いとは言えない。
ゲーム用PCは20万円くらいの仕様という考え方
今回の記事タイトルになっている2chまとめのスレタイ。
ゲーム用パソコンって値段いくらくらい? - ゲームでYouTube
http://gameyoutube.blog74.fc2.com/blog-entry-4306.html
価格への言及有るレスを引かせてもらうと。
- 2: 二十万あればとんでもない物が買える
- 7: モニター別12万がライン
- 12: 少しザラザラが無くなった程度の映像に+5万とか出したいか?
- 17: Skyrimの最高画質は(略)10万前後じゃ厳しそうじゃね?
- 19: 12万あったらだいたいぬるぬる動くだろ
- 32: 今じゃ8万出せば普通の用途なら問題ない
- 38: 10万ぐらいで見繕えばいいんじゃねえの
- 74: 結論としてはゲーム用なら20万みとけ
12,3万でもまあ作れるけどやっぱり設定を妥協しないとダメになる
普通のゲームなら8万円、10~12万円くらい派が多め。
20万見ておけという意見も有り、相談者もそこで落ち着いたようでは有りますが、このスレッドの要点は相談者(1)がパソコンでSKYRIMをやろうとしている事。
現在の構成を引かせてもらうと。
- OS:windows7(32bit)
- CPU:Intel Core2 Duo CPU P8600 @2.4GHz
- メモリ:4.00G
- グラボ:NVIDIA GeForce 9600M GT
どう見てもノートです本当にありがとうございましたという事で、ナンバーのみ一見すると先に出たモンハンでも行けそう(実際には推奨環境程度)では有るものの、デスクトップでは無い為に相談者は勘違いしているのでは無かろうかと。
ノートは高めのナンバーが振って有れども、ACアダプタやバッテリという貧弱な電源仕様の為に省電力重視の設計。最近のノートは結構な高性能とは言えるものの、Core2世代とGeForceの4桁当時はデスクトップとは雲泥の差。
どうしてもこたつトップや室内移動が必要なら止めないけれど、本気でゲームPCとしてやり込むならデスクトップで大画面に打ち易いキーボードでしょう。
ところでSKYRIMなるゲームがどの程度のスペックを要するか。探してもXBOXとPS3以外が出て来ないので、2chまとめの引用を更に引用。
- Windows 7/Vista/XP PC (32 or 64 bit)
- Processor: Dual Core 2.0GHz or equivalent processor
- 2GB System RAM
- 6GB free HDD Space
- Direct X 9.0c compliant video card with 512 MB of RAM
- DirectX compatible sound card
- Internet access for Steam activation
OSは良いとして、他を日本語変換すると。
- CPU:デュアルコア、動作周波数2.0GHzまたは同等のプロセッサ
- メモリ:2GB
- HDD:6GB以上の空き容量
- グラフィック:Direct X 9.0c対応でVRAM512MBのグラボ
- サウンド:DirectSound互換の音声出力
- ネットワーク:インターネット環境
レスポンスではかなり高い性能を要すると多く書かれておりますが、上が推奨とするなら一覧を見る限りではそうでも無し。
しかし実際の映像を見ると、FF14とまでは行かなくともグラフィック性能を要しそうな気配。CPUに依存するやも知れず。
こちらのサイトに画像や動画入りでニュースが更新されている為、SKYRIMに興味が有ればどうぞ。
The Elder Scrolls V: Skyrim « doope! 国内外のゲーム情報総合サイト
http://doope.jp/tag/the-elder-scrolls-v-skyrim/
私はやりたくなりそうなのでこれ以上見ない。
パソコン工房が50万円以上のゲームPC発売
BTOパソコンでも自作マニア風のゲームPCを年に1~2回パソコン工房系(ユニットコム)がネタで発売。
【PC Watch】ユニットコム、Core i7-3960X/SLI搭載のハイエンドPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20111129_494155.html
今回は車輪まで付いておりますが、見なかった事にして仕様。
- OS:Windows 7 Ultimate 64bit
- CPU:Core i7-3960X EE(3.3GHz/TB最大3.9GHz、6C/12T、15MB)
- メモリ:16GB
- マザー:Intel X79 Expressチップセット(GIGABYTE G1.Assassin2)
- グラボ:GeForce GTX 590(3GB)x2 SLI構成
- ストレージ:Intel 510シリーズ 250GB×2(RAID0) + HDD 3TB
- 光学:ブルーレイ
- 電源:1350W 80PLUS GOLD
約54万円で、考えられるあらゆる物を最高クラスで構成している例。
上で書いたゲーマー兼自作ユーザ兼PCマニアもどきになってみたいなら結構かと思うけれど、普通にゲームをしたいだけなら半値の25万円でも近い事は出来る為、金が余って仕方が無い人以外は見るだけの看板パソコン。
パソコン工房がこのようなネタをやる理由は、こんな超高性能パソコンも扱っているという宣伝で有り、1ヶ月もせず終わるのでへぇー程度にしておきましょう。
ゲームをするならパソコンで無くとも良くないか(まとめ)
家庭用ゲーム機に勝る、パソコンでゲームをする理由を挙げると。
- グラボ次第でグラフィック描画の精細さが上がる
- サウンドカード次第で音質の高い環境も可能
- インターネットとキーボードの接続環境が標準
ゲームと同時に演出やコミュニケーションを楽しむ趣味の世界。
大きな違いは、家庭用ゲーム機はハードウェアの性能が固定されており、ソフトウェアがそれに合わせて開発される物。
パソコンはソフトウェアが開発され、それにハードウェアを合わせるかのような仕様も有る事。
最近は家庭用ゲーム機でもインターネットやキーボードの接続は有り、それ以外の利点を挙げると演出でしょう。
私の例で言うと、リネージュ2(演出のみでゲーム性は乏しい)で水面にキャラクタのグラフィックが映るか否かという下らない理由の為に2万円以上するグラボを購入した黒歴史有り。
ゲーム用パソコンとは、推奨スペックを満たし若干のオーバースペックが良いと思うものの、演出部分にハマってしまうと自作に走りグラボ散財する可能性も有るので御注意有れ。
ゲームのためにパソコンは高過ぎるという考え方はやや違う
余談かも知れないけれど書き忘れ。
時々、「ゲームをする為に(PC本体に)10万円も出すとか理解出来ない」という書込を見かけるけれど、ゲーム専用とは限らない。
私が今使っている普通の事務用パソコンが5万円。将来性や若干の処理速度向上として性能をやや高めに構成すると8万円くらいになる、やや高性能な普通のパソコン。
それに2万円追加しグラボを挿すとゲームPC。
パソコンが現代では必須と考えるなら、2万円でゲーム機が買えるという事になり、プレステ3並の価格という事になるわけです。
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